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【デュマはグルメだったのだ】 『三銃士』、『モンテクリスト伯』などの著作で知られるデュマが著した、何と、料理事典です。 デュマはグルメでも知られており、フランス料理には『デュマ風~』という名前の料理が結構沢山あるのだとか。 実際のところ、デュマは若い頃は美丈夫だったそうですが、飽食が祟ったのか、後年はまるで洋梨のような体型になってしまったとか。 まぁ、それだけ美食の限りを尽くしたわけでしょう。 そんな食べるの大好きなデュマが書いた料理事典はどんな内容かというと、体裁としてはあいうえお順(原書ではアルファベティカル・オーダーです、もちろん)に様々な料理や食材を並べて事典風に書かれています。 その内容は、決してレシピ集というわけではなく(レシピもふんだんに載っていますが)、むしろ、その料理や食材をテーマにして様々な蘊蓄話や自分の経験談などを書き連ねているというもの。 料理にまつわるエッセイ集(レシピ付き)みたいなイメージでしょうか。 レシピ集などを読んでいて感じたのは、「おいおい、それ何人前なの?」ということ。 もの凄く大量の材料を要求しているんですよね。 また、「え~、それ本当?」と思うような記述もあり、訳者も「栄養学的にその様な概念があるかは不明だがそのまま訳した」などと注記している部分もありました。 デュマ自身、名料理人だったという話もあり、本書の中にも手際よく数人前のディナーを作り上げたなんていう話も出てきます。 また、読者のみなさんから様々な料理や食材に関する問い合わせを頂くのでそれにお答えしましょうみたいな記述もあります。 実際に、この本に出てくるレシピ通りに料理をしてみようなどという酔狂な方はいらっしゃらないと思います。 あくまでも読み物として楽しんでいただくのがよろしいのではないかと。 実は、この作品、デュマの最後の著作なんですね。 デュマ曰く、「自分の他の作品が読まれなくなっても、この本だけはいつまでも読み継がれるであろう」だそうです。 美食家デュマの渾身の一作を堪能あれ。 >> 続きを読む
2019/08/21 by ef177
【坂東三郎】(バンドウサブロウ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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