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クリント・イーストウッドが名匠、巨匠と呼ばれる以前に映画化した本書。私も映画を観た数年後にやっと読んだのですが、もちろん映像化に際してはアクションシーンを盛り込むため、多少の脚色こそありますが、それでも意外なほど原作を忠実に映像化していることが分かります。また映画では最新鋭の戦闘機2機による追跡と対決シーンがクライマックスで展開され盛り上がりましたが、原作ではその部分が少ないページ数で描写されていたのが意外ですが、なかなかの緊張感で読みごたえがあります。一応本書で「ファイアフォックス」は完結していますが、続編も書かれており、ずっと気になってはいますが未読のままです。ところで、本書のクレイグ・トーマス、イーストウッドの別の映画化作品「アイガー・サンクション」の作者トレヴァニアンが無名の頃、イーストウッドはそれぞれ映画化権を取得し、二人がその後ベストセラー作家になるきっかけを作り、二人がそのことを感謝していることはあまり知られていません。 >> 続きを読む
2017/11/06 by アーチャー
国際謀略小説----。かつてスパイ小説であり冒険小説であった物語が変質し、諜報員、学者、ジャーナリストなどの多彩な登場人物を交錯させ、大国、石油メジャー、多国籍企業などの思惑がぶつかり合い、その謀略のドラマを重層的でなおかつ多角的に描いていく小説。1979年に書かれたフレデリック・フォーサイスの「悪魔の選択」は、その象徴的な作品だと思います。この作品は冒険小説でもなく、スパイ小説でもなく、そのどちらにも焦点は合っていません。描かれているのは、"国際謀略の構図"なのです。もちろん、膨大な登場人物が次々に舞台に上がって来ますが、力点はどの人物にもかかって来ません。フォーサイスの意図する力点は、"状況"を語る事に捉えられているのです。とにかく、物語のスケールは大きく、豊富なデータに支えられたディテールもよく、プロットの展開も鮮やかで、何度も繰り返し読んだものでした。その後、しばらく国際謀略小説から遠ざかっていましたが、今回、久し振りに本棚の奥からマイケル・バー=ゾウハーの「パンドラ抹殺文書」を引っ張り出して、読んで見ました。読み出すと、いつもながらの、その複雑なプロットとストーリー展開のうまさに、すぐさま引きずり込まれ、唸らされてしまいます。今回も例によって話の筋が非常に凝っていて、何しろ主人公が物語の三分の一くらいまで登場しないのです。KGB最高幹部に潜り込んだCIAの二重スパイの正体を伝える古文書を巡って、物語は二転三転、目まぐるしく、全く先の読めない展開になっていきます----。モスクワで暗号文書を持った女性アメリカ大使館員が逮捕されるシーンから、幕が開き、実に快調なテンポで我々、読者はマイケル・バー=ゾウハーの小説世界に引きずり込まれるのです。とにかく、テンポが早い上に、フランスの美術女学生シルヴィーと、その友人ジェニファーを初めとして登場人物が、どれも生き生きと描かれているので、つに物語の表層に目を奪われ、気が付くとゾウハーの術中にまんまと、はまってしまっているのです。そして、十分に読み込むと、ゾウハーが実に巧みに各所に伏線を張り、しかし、一切、手の内は見せず、周到な計算のもとに物語を構築している事がわかります。ゾウハーの小説が大好きで、「過去からの狙撃者」「二度死んだ男」「エニグマ奇襲指令」に続く邦訳4作目のこの「パンドラ抹殺文書」と読み進めて来て、彼の手口はわかっているはずなのに、今度もコロリとやられてしまい、希代のストーリー・テラーの腕前には、ただただ感服するのみです。 >> 続きを読む
2016/08/23 by dreamer
この前身となる『となりの億万長者』なる書物があることは、巻末の解説で知りました。そちらも読んでみないと。アメリカでの富裕層へのアンケートを分析した結果をもとに、億万長者と呼ばれる人たちの行動パターンをまとめた本です。ドル表記なのでいまいちぴんときませんが、言いたいことはわかります。アンケートをもとにしているので、信憑性があって好きです。アンケート実施は1998年とのことなのでかれこれ十年前ですか。しかし生活習慣という意味では、そこまで大きく変わるものでもないと思います。細かいところはさておき、大枠は同じでしょう。自営業が一番だ、というのは納得できる考え方です。なにより自分で自分の時間をコントロールできるのがいい。雇われというのは、不自由なものですからね…。競争相手の少ないニッチな市場をみつけて企業するのが良いのでしょう。自分が億万長者になるかどうかは別として、アメリカのいわゆる億万長者という人の生活を垣間見るという意味でも面白い本でした。パーセンテージの統計結果が細かくて面白いです。アメリカ、深いですね。 >> 続きを読む
2016/02/21 by ワルツ
【広瀬順弘】(ヒロセマサヒロ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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