こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


井上靖

著者情報
著者名:井上靖
いのうえやすし
イノウエヤスシ
生年~没年:1907~1991

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      額田女王
      カテゴリー:小説、物語
      4.7
      いいね!
      • 里中満知子の『天上の虹』もいいけれど、井上康の額田王の方が人物像がもっと好き!

        2017/03/15 by ふみえ

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      孔子
      4.0
      いいね!
      • 三度目の挑戦で読みおわった。生涯を捧げてしまうほど尊敬し愛する孔子との出逢い方が面白かった。孔子の魅力が主人公を通して、興味深く描かれている。孔子が大切にしてきたことを庶民にも分かるように語ってくれる。コトバを大切に各自が誠実に生きる姿が描かれていて良かった。 >> 続きを読む

        2016/03/29 by つよぽよ

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      本覚坊遺文
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • この世に起こるどのような事実も、いったん歴史の中に繰り込まれると、影の部分が残るものです。
        そして、時とともに、その不可解な影が濃くなることもあります。

        天正十九年(1591年)二月、千利休が豊臣秀吉に自刃を命じられた事件も、そういうものの一つかもしれません。

        例えば、茶器を高価に取引したこと、自分の木像を大徳寺の山門に置いたこと、朝鮮出兵について批判的な言葉を漏らしたことなど、この事件の背景には様々な説がありますが、しかし、真実は現在に至るも闇の中です。

        この井上靖の日本文学大賞受賞作の「本覚坊遺文」は、利休の弟子のひとり、三井寺の本覚坊が遺した手記を著者が考証的な説明や、現代風の解釈を加えて綴るという形をとっているんですね。

        この手法の卓越している点は、利休の死という事実のまわりを巡りながら、ちょうど螺旋状に影の部分が、深まっていくことだと思う。

        利休の傍らで十年近く仕えた本覚坊の眼を通して、師の没後六年から三十年にかけて、利休と茶をともにした古田織部、織田有楽などに出会い、その生前の姿が語られていきます。

        しかし、利休自身は直接登場することも、言葉を発することもありません。
        これらの残された人々の言葉や記憶、想念の中で生きているに過ぎないのです。

        この"利休の沈黙"は、静かで、重い。
        つまり、利休の自刃という「黒々とした潮の渦」のまわりを探りながら、その闇の極点に向かっていく作品なんですね。

        この極点は、絶えず利休が沈黙しているように、鮮烈な核心が伝わってきますが、容易に言葉に変え得ません。

        その中に、ある冬の夜、山崎妙喜庵の茶室で、師の利休と対座した二人のうち、ひとりが「"無"ではなくならん。"死"でなくなる!」と激しく言う光景があります。

        その声の主は、本覚坊の兄弟子で、北条家の茶道師範として小田原城の落城の際、捕らえられ、秀吉の気の障ることを口走って、耳鼻をそがれて死んだと伝えられる山上宗二、もう一人は古田織部でした。

        この古田織部はのちに徳川家康に仕え、「天下の宗匠」として名を高め、いわゆる利休の「草庵」の思想に対して、「大名茶」のもとを開いたことで有名ですが、大阪夏の陣の直後に謀反の罪で、自刃を命じられているんですね。

        この座の三人は共通して、何の申し開きもせず、自ら死に向かった「戦国乱世」の茶人として描かれており、ここにこの作品に関する、著者・井上靖の深い洞察の行き届いたテーマが見えるような気がします。

        いわば利休の生きた「乱世」の茶は、織田信長、豊臣秀吉の戦国を闘いぬく武力を背景とし、多かれ少なかれ、その軍事と政治の力の傘下で、道を深め拡げねばならない宿命を負っていたのだと思う。

        しかし、その道を突き詰め、純化するには、根底で武人の生命を貫く秀吉と背反し、武力や世俗の庇護を振り捨てて、孤独の歩みをするしかないのだ。

        その孤絶こそ、利休の選びとった"自由"であり、また"死の極点"でもあったのだと思う。

        本覚坊の夢の中に、「冷え枯れた磧の道」をひとり歩む利休の姿が出てきますが、それはまた幽冥の道であるのかもしれません。

        そして、これはさらに往時から今日へ通じ、時代と芸術家との果敢な関わり合いを描いた作品だとも読めると思う。
        >> 続きを読む

        2018/05/16 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      風林火山
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 苦手戦国時代に挑戦してみよう第2弾。
        (第1弾は「のぼうの城」でした)

        2007年大河ドラマの原作「風林火山」。
        この本の感想は難しい。
        というのも、武田家について詳しく書かれている本ではないからです。
        物語の中心は軍師山本勘助と信玄側室の由布姫、それに伴い武田信玄。勝頼も少し。
        勘助の姫への思慕の念が丁寧に描かれている反面、板垣信方、甘利虎泰ら武田家臣についてはあまり触れていません。
        越後の上杉謙信も同じく。
        高坂昌信は、最後の方で語り合うシーンがあったので覚えました。

        ストーリーはとてもシンプルだと思います。
        山本勘助が仕官し、川中島の戦いで戦死するまでが書かれています。
        なぜここまで由布姫に魅了されたのかわかりにくいのですが、彼女を前にすると、途端に勘助の人間らしさが見えてきます。
        由布姫とその子勝頼に、生涯を捧げる夢を見ているかのようでした。

        淡々と進んだストーリーも川中島の戦いは一変し、鮮やかで、ぐっと緊張感が高まります。
        静かで余韻の残るいいラストを迎えました。

        話は変わりますが大河ドラマ「風林火山」、毎週観てました。
        最後まで観た、数少ない大河ドラマです。
        この原作を元に、各登場人物を個性豊かに描いたとのことで。
        大河→原作だと、少し物足りなさを感じてしまうかもしれません。


        以上が(実は)8月に書いたレビューです。

        この「風林火山」、意外なところで副産物がありました。
        会社で読んでいたら、別の課の部長と話をするきっかけとなり、時代小説についてたくさん語り合いました。
        それだけでも嬉しかったのに最近になってまた声をかけられ、
        「以前話した宮城谷さんの本だけど、ダブっちゃって」
        と、間違えて買ってしまった本を頂いたのです!しかも4巻のみ。笑
        宮城谷さんは難しそうでもう少し先にと思っていましたが、いいきっかけとなりそうです。

        「湖底の城」伍子胥の話。
        楽しみです。
        >> 続きを読む

        2015/11/01 by あすか

      • コメント 6件
    • 6人が本棚登録しています
      蒼き狼
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 中学か高校生の時に読みました。急に思い出しました。

        2015/03/12 by breeze

    • 3人が本棚登録しています
      後白河院
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!

      • 私が敬愛する作家のひとり、井上靖の「後白河院」を再読しました。

        この作品は、平安末期から鎌倉幕府成立期までの時代の動きを、院政の主人であった後白河院の生涯を通して描き出そうとしています。

        この作品で作者の井上靖は、彼が歴史小説でしばしば用いた得意の手法を、存分に活用していると思います。
        それは、ある人物の生涯を語るのに、その人と関わった他人の回想を通して浮かび上がらせるというものなんですね。

        後白河院の死後に生き残った四人の語り手からの聞き書きを通して構成するという形式で、この作品は展開していきます。
        そして、その四人の語り手というのは、平信範、春建門院中納言、吉田経房、九条兼実であり、いずれも後白河院の周辺にあって、その治世に関わった人物だ。

        歴史の転換期にあっては、権力の指導層にある人々は、凄まじいエゴイズムを露呈させて権謀術数の限りを尽くして、己が保身のために、あるいは晴天に昇る野心を抱いて、敵と味方の関係が一夜で転換することも稀ではないという変節漢ぶりを披露するものです。

        後白河院は、そうした無節操な権力者の頂点に立つ人物だ。
        後白河院が天皇となった時期には、皇位継承者の決定について、皇族と藤原氏の間で、深刻な主導権争いがあった。

        延々と続いてきた宮中政治が大きく転換したのは、源氏や平氏といった武士の抬頭によって、宮廷の陰謀を武力によって解決しようという動きが露わになったことからだった。

        そして、その後の保元の乱、平治の乱によって、後白河院は反対勢力を一掃したんですね。

        しかし、事態はそう単純ではなかった。
        比類なき武功によって、平清盛を中心とした平氏一族の地位が上昇すると、武士は朝廷や公家にとって、自分たちを守ってくれる勢力であると同時に、その強大な武力ゆえに、常に警戒して扱わなければならない存在となっていったんですね。

        この四人の人物の口を通して語られる後白河院は、源氏や平氏、あるいは公家たちを巧みに操って、自分の権力の保全を図る、冷酷な陰謀家として描かれている。

        後白河院は、自分の目的のためには他人の命もなんとも思わず、院宣を乱発し、公家と武士を両天秤にかけ、忠臣をあっさり見捨てる。

        力のある者と正面から戦うことを避け、敵対勢力を巧みに操りながら牽制しては、単純な野心家たちが没落していくさまを、冷然と見下ろすのだ。

        しかし、後白河院は、彼自身、勝利者となることができない。
        時代は激しく動いている。
        例え後白河院が、いかに巧妙に立ち廻ろうとも、朝廷の衰退は如何ともし難かった。

        古代から連綿と伝えられてきた政をしろしめす朝廷という機構を、自分ひとりで守らなければならなかった男の孤独は、いかばかりだったろうか。

        権謀術数の裏側には、常に無常の風が吹いているものだ。
        誰にも心を許すことのできない権力者、そして、自分が守ろうとしている制度そのものが腐りかけていることを誰よりも熟知している権力者の孤独な肖像が、この作品の中で見事に描かれていると思う。

        >> 続きを読む

        2018/05/15 by dreamer

    • 2人が本棚登録しています
      北の海
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 書店の本棚を見ているときにふとタイトルがひっかかり、手に取ってみると井上靖氏の著書ということで、迷わず購入しました。

        40年程前の作品であり、描写される服などの身の回り品の中にはどんなものか分からないものもありましたが、登場人物達の繰り出す会話の応酬がなんとも爽快です。

        登場する半世紀前の高校生くらいの若者達の会話がこの本の中に出てくるようにされていたとすれば、なんとも機知に富んだ若者達がいた時代だったのだろうと思わざるを得ません。

        作中では柔道にまつわるやり取りが多く出てきます。ですが、本書は柔道に限らず、何かに一生懸命に打ち込む者たちに、そして未だ打ち込むものを探している者たちに、嫌味ではないさわやかな励ましを与えてくれる作品であると感じました。
        >> 続きを読む

        2015/05/10 by Jun2

      • コメント 3件
    • 3人が本棚登録しています
      風林火山 NHK大河ドラマ
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • (シリーズ4冊について)
        井上靖の原作を大河ドラマにしたもののノベライズ。
        本来の井上版は
        「仕官するためにあくどい手段でも平気で使う」
        というところに他の作品との差別化があると思うのですが
        そのあたりがマイルドになっているので
        原作を活かしきれていない感じがします。

        史実とは異なりますが、主人公が
        今川の花倉の乱
        北条の川越夜戦
        に参加しているので
        安土桃山以前の戦国時代を知りたい人には
        良いのかもしれません。
        >> 続きを読む

        2011/03/28 by RZ350

      • コメント 1件
    • 1人が本棚登録しています
      舞姫 現代語訳
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 5月の課題図書。
        原文に怯んだため、ひとまずちくま文庫の現代語訳から読むことにしました。
        あまりよく調べないで購入したため、原文も収録されているとは知らず。
        他の出版社から出ている短編集も同時購入してしまいました。失敗失敗。

        以下の通り、舞姫な一冊となっております。
        鴎外が星新一の、母方の大伯父にあたることを初めて知りました。

        ―――――――――――――――――――――――
        現代語訳 舞姫 井上靖 訳
        解説 山崎一穎
        舞姫 原文

        資料編
        資料・エリス 星新一
        兄の帰朝 小金井喜美子
        BERLIN 1888 前田愛
        ―――――――――――――――――――――――

        井上靖さんの現代語訳は原文の雰囲気のままで素晴らしかったと思います。
        しかしこの「舞姫」自体が、現代語にするまでもない話でした。
        最初から最後まで、こんなにも心に響いてこないなんて!
        豊太郎は肝心なところで何もしていないところに腹が立ちました。
        官を解かれたときに家を思い、自殺したのは母。
        エリスに全てを告げたのは相沢。
        豊太郎が目覚めたときには、すでに様々なことが終わっていたのだから。
        なんだかご都合主義すぎませんか?

        それでも訳と資料が良かったので★1つ追加し、★3でレビューします。
        >> 続きを読む

        2017/06/20 by あすか

      • コメント 30件
    • 2人が本棚登録しています

【井上靖】(イノウエヤスシ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本