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開高健

著者情報
著者名:開高健
かいこうたけし
カイコウタケシ
生年~没年:1930~1989

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このランキングは1日1回更新されます。
      輝ける闇
      カテゴリー:小説、物語
      2.5
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      • コピーライターでもある著者の表現を知るために参考になる本だと紹介があったので読んだ。全文、張り詰めた表現の連続で戸惑った。ベトナム戦記だから当然か。ほとばしるような魂の叫びが何重にも塗り重なった感じがする。コピーライターらしく、言葉は短く連なる。一字一句が研ぎ澄まされているので、情景描写を読み慣れている自分にとっては、想像力というかイメージを持ちながら文字を追うのに疲れてしまった。とにかく読めという迫力がある。
        >> 続きを読む

        2020/06/15 by KameiKoji

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      ベトナム戦記
      4.3
      いいね! Tukiwami
      • 釣り好きの好々爺。歳若い知人の、開高健に対する印象は
        これに尽きた。その好々爺も、はるか昔、戦場を目の当たり
        にした作家だった。

        「ベトナム人でもなくアメリカ人でもない私がこんなところで
        死ぬのはまったくばかげているという感想だけが赤裸で強烈で
        あった」

        ベトナム戦争である。ある世代には強烈な印象を植え付け、
        ある世代には「間に合わなかった」と思わせ、ある世代に
        は既に歴史の教科書に載るような戦争である。

        私は「間に合わなかった世代」である。だから、ベトナム戦争
        に惹かれるのかもしれない。事実、私の祖棚にはどの戦争より
        もベトナム戦争関連の作品が多く鎮座している。

        本書は高校から専門学校時代にかけて、何度も読み返し、その
        後も折に触れて再読して来た。あまりにも手に取り過ぎてボロ
        ボロになっているので、この際、処分しようかと思って読み
        始めた。

        やっぱり捨てられない。既に古典的名著と言ってもいいだろう。

        1964年末から1965年にかけての約100日、南ベトナムに滞在
        し、現地の人々と話し、路地裏を歩き、テロの現場を見、仏教徒
        による抗議の焼身自殺を目撃する。

        圧巻は南ベトナム政府軍の大隊がベトコン制圧を目的とした作戦
        に従軍した際の顛末だ。この作戦での体験が、著者に強烈な印象
        を受け付けただろうことが伝わって来る。

        そして、ベトナム戦争での体験が後の小説『輝ける闇』『夏の闇』
        に繋がって行く。

        デイヴィット・ハルバースタム『ベトナムの泥沼から』、ニール・
        シーハン『輝ける嘘』と並ぶ良書だと思う、ただ、このふたりは
        ジャーナリストだが、開高健は作家だけに事実そのままではなく
        脚色もあるのでは…と感じる部分もある。

        余談だが、私は普段「ヴェトナム」と表記するのだが、本書の表記
        に準じて「ベトナム」と書いて来た。でも、「ヴェトナム」の方が
        落ち着くんだわ。
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        2019/08/14 by sasha

    • 4人が本棚登録しています
      コレクション戦争と文学 = Nova Bibliotheca de bello litterarum-Saeculi21
      カテゴリー:作品集
      4.0
      いいね!
      • 第1巻である朝鮮戦争を読んだのはいつだったかを調べたら、
        なんと2015年だった。第2巻を手にするまで約4年。

        書棚には第4巻まであるのだが、全20巻+別館1のこのシリーズ、
        私は一体いつになったら読破出来るのか不安になって来た。

        さて、本書である。私が拘りをもつヴェトナム戦争なので本当は
        第1巻より先に読みたかった。

        ヴェトナム戦争と言えばアメリカ軍の戦争犯罪を暴露したノンフィ
        クションが多数世に出ているが、本シリーズは「日本語で書かれた」
        との括りがあるので海外メディア掲載の文章は皆無。

        それでも日本人作家の手になる小説・ルポルタージュで、多岐に渡る
        テーマでヴェトナム戦争を再考させられる。

        特に惹きつけられたのがアメリカの北爆停止表明が出た時に取材の
        為にハノイに滞在していた松本清張のルポ「ハノイからの報告」、
        取材中に行方不明になった前任者の足跡を追う現地特派員を主人公
        とした日野啓三の小説「向こう側」、終戦後30年のヴェトナムの
        老婆の話を主題にした吉岡忍の小説「綿の木の嘘」の三編。

        松本清張作品は多く読んで来たが、このルポは初見。なんという
        タイミングの良さでハノイにいたのだろうと感じた。

        他にも村上龍、一ノ瀬泰造、開高健などの作品も収録。一ノ瀬泰造の
        作品についてはヴェトナム戦争から飛び火したカンボジアが舞台なの
        で本書も「ベトナム戦争」ではなく「インドシナ」で括ればよかった
        のではないかな。

        本書解説でも触れられているが、朝鮮戦争同様、ヴェトナム戦争にも
        日本は深く関わっている。一時休暇で戦場を離れたアメリカ兵が心と
        体を休めたのは日本だし、日本の米軍基地からは爆撃機が飛び立って
        いる。

        そうして、日本国内では反戦運動が起こり、アメリカ兵の脱走に手を
        貸した人たちもいた。そのと当事者である小田実の作品も収録。

        普段、ノンフィクションばかり読んでいる身にとっては、小説で戦争
        を読む体験は新鮮でもあった。

        巻末にはヴェトナム戦争関連の年表もあるので、その時、何があった
        のかを知るのにも便利。

        ただ、難点を言えばアメリカとの前にフランスとの戦争があったのだ
        が、その部分の作品が皆無なところか。やっぱり「インドシナ」で
        括って欲しかったな。
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        2019/06/02 by sasha

    • 1人が本棚登録しています
      生物としての静物
      3.0
      いいね!
      •  渋い...
         もっぱら「男の世界!」という一冊だったので、女性読者にはなじみない部分が多いかもしれない。

         肌身離さず使われてきた道具や小物について書かれてあり、品質の良し悪しはある程度影響するが、自分に合うかどうかがやはり一番の物選びの基準だと思った。
         また、体の一部かのようになった道具との「情」があり、これはやはり飽きっぽい人は感じることがないものだろう。
         道具は忠実に主人に仕えても、使用者である主人も道具に忠実でなければ、そのような絆は生まれない。

         新製品がでるとポンポン買い替えたりする時代になり、ハイテクであるものの使い捨て感が半端ない。どこか物寂しい感じがする。
         思えば、現代の人間関係もこのような傾向があるかもしれない。
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        2018/01/03 by Moffy

    • 1人が本棚登録しています
      キス・キス
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      •  異色作家短編集の第1巻を飾るのは短編の名手、ロアルド・ダールです。それでは、収録作品のいくつかをご紹介。

        ○ 女主人
         ロンドンからやってきた旅人は赤帽の勧めでとあるホテルに泊まることにしました。確かに赤帽が言うだけあって破格の安値でした。そのホテルにはオウムや犬の見事な剥製が飾ってあったのです。一体これだけ素晴らしい剥製を誰が作ったのかと女主人に尋ねたところ、「私ですよ。」と。

        ○ ウィリアムとメアリイ
         夫であるウィリアムは不治の病により亡くなりました。しかし、友人の医師の申し出により、自分の身体をある実験のために提供することに同意したのです。その実験とは、死体から心臓と脳、片目だけを摘出して生かし続けることでした。
         この実験が成功すれば、死んだ後も意識はあり、見ることも可能だと言うのです。もちろん、他の感覚器官は諦めなければなりませんし、話すこともできないのですが。
         この実験は成功しました。そして、未亡人となったメアリイは、生前に書かれた夫の手紙によってその事実を知ったのです。メアリイは、夫の心臓と脳、眼球が接続された「もの」を自宅に持ち帰るのだと強行に主張します。それは何故かと言えば……

        ○ 牧師のたのしみ
         骨董家具商のボギス氏は、古い民家などを回って掘り出し物を見つけ、それを安く買い叩いては高額で売りさばく商売をしていました。安く売ってもらうために牧師の扮装をして。ある時、まさに掘り出し物の箪笥を見つけたのですが、すぐに飛びついたのでは値の張る骨董品ではないかと疑われ、足下を見られるのがオチですので、さも関心がなさそうに、それでもまぁ、「この箪笥の足を切り取れば運送屋がうっかり壊してしまったテーブルの足につけかえて使えますかな」などと言い安値で買い取ろうとします。実際、この歴史的名品の箪笥を売りに出せば2万ポンド、あるいはそれ以上の高値で売れることは間違いありません。気のない素振りの値段交渉の末、20ポンドで買い取ることに成功しました。思わずこみ上げてくる笑みをかみ殺しながら、「それでは車を持ってきますので積み込むのを手伝ってください」と言い残して近くに停めてあった車を取りに行きます。
         家主は、「こんなでかい箪笥が車に乗るもんか。さてどうしたもんだろう。」と思案していたのですが……

        ○ ほしぶどう作戦
         ガソリンスタンドを経営しているクロードとゴードンは、何とか雉を密猟して一山当てたいと考えていました。もちろん、見つかったら刑務所行きなのですが。で、考え出したのが「ほしぶどう作戦」。雉はほしぶどうが大好きなので、これに睡眠薬を仕込んで食べさせれば、猟銃を撃って音を立てることもなく沢山の雉を捕まえられるというもの。睡眠薬入りのほしぶどうをしこたま用意して、番人の目を盗んで雉の近くに投げたところ、うまく雉が食べるではありませんか。こうなったらもう手に入れたも同然。本当にそうか?

         ロアルド・ダールの作品は、短編の名手と言われるだけあって、大変小気味よく、また、皮肉な結末が用意されています。粒ぞろいの短編をどうぞ。
        >> 続きを読む

        2019/10/23 by ef177

    • 1人が本棚登録しています

【開高健】(カイコウタケシ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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