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開高健

著者情報
著者名:開高健
かいこうたけし
カイコウタケシ
生年~没年:1930~1989

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      ベトナム戦記
      4.3
      いいね! Tukiwami
      • 釣り好きの好々爺。歳若い知人の、開高健に対する印象は
        これに尽きた。その好々爺も、はるか昔、戦場を目の当たり
        にした作家だった。

        「ベトナム人でもなくアメリカ人でもない私がこんなところで
        死ぬのはまったくばかげているという感想だけが赤裸で強烈で
        あった」

        ベトナム戦争である。ある世代には強烈な印象を植え付け、
        ある世代には「間に合わなかった」と思わせ、ある世代に
        は既に歴史の教科書に載るような戦争である。

        私は「間に合わなかった世代」である。だから、ベトナム戦争
        に惹かれるのかもしれない。事実、私の祖棚にはどの戦争より
        もベトナム戦争関連の作品が多く鎮座している。

        本書は高校から専門学校時代にかけて、何度も読み返し、その
        後も折に触れて再読して来た。あまりにも手に取り過ぎてボロ
        ボロになっているので、この際、処分しようかと思って読み
        始めた。

        やっぱり捨てられない。既に古典的名著と言ってもいいだろう。

        1964年末から1965年にかけての約100日、南ベトナムに滞在
        し、現地の人々と話し、路地裏を歩き、テロの現場を見、仏教徒
        による抗議の焼身自殺を目撃する。

        圧巻は南ベトナム政府軍の大隊がベトコン制圧を目的とした作戦
        に従軍した際の顛末だ。この作戦での体験が、著者に強烈な印象
        を受け付けただろうことが伝わって来る。

        そして、ベトナム戦争での体験が後の小説『輝ける闇』『夏の闇』
        に繋がって行く。

        デイヴィット・ハルバースタム『ベトナムの泥沼から』、ニール・
        シーハン『輝ける嘘』と並ぶ良書だと思う、ただ、このふたりは
        ジャーナリストだが、開高健は作家だけに事実そのままではなく
        脚色もあるのでは…と感じる部分もある。

        余談だが、私は普段「ヴェトナム」と表記するのだが、本書の表記
        に準じて「ベトナム」と書いて来た。でも、「ヴェトナム」の方が
        落ち着くんだわ。
        >> 続きを読む

        2019/08/14 by sasha

    • 4人が本棚登録しています
      コレクション戦争と文学 = Nova Bibliotheca de bello litterarum-Saeculi21
      カテゴリー:作品集
      4.0
      いいね!
      • 第1巻である朝鮮戦争を読んだのはいつだったかを調べたら、
        なんと2015年だった。第2巻を手にするまで約4年。

        書棚には第4巻まであるのだが、全20巻+別館1のこのシリーズ、
        私は一体いつになったら読破出来るのか不安になって来た。

        さて、本書である。私が拘りをもつヴェトナム戦争なので本当は
        第1巻より先に読みたかった。

        ヴェトナム戦争と言えばアメリカ軍の戦争犯罪を暴露したノンフィ
        クションが多数世に出ているが、本シリーズは「日本語で書かれた」
        との括りがあるので海外メディア掲載の文章は皆無。

        それでも日本人作家の手になる小説・ルポルタージュで、多岐に渡る
        テーマでヴェトナム戦争を再考させられる。

        特に惹きつけられたのがアメリカの北爆停止表明が出た時に取材の
        為にハノイに滞在していた松本清張のルポ「ハノイからの報告」、
        取材中に行方不明になった前任者の足跡を追う現地特派員を主人公
        とした日野啓三の小説「向こう側」、終戦後30年のヴェトナムの
        老婆の話を主題にした吉岡忍の小説「綿の木の嘘」の三編。

        松本清張作品は多く読んで来たが、このルポは初見。なんという
        タイミングの良さでハノイにいたのだろうと感じた。

        他にも村上龍、一ノ瀬泰造、開高健などの作品も収録。一ノ瀬泰造の
        作品についてはヴェトナム戦争から飛び火したカンボジアが舞台なの
        で本書も「ベトナム戦争」ではなく「インドシナ」で括ればよかった
        のではないかな。

        本書解説でも触れられているが、朝鮮戦争同様、ヴェトナム戦争にも
        日本は深く関わっている。一時休暇で戦場を離れたアメリカ兵が心と
        体を休めたのは日本だし、日本の米軍基地からは爆撃機が飛び立って
        いる。

        そうして、日本国内では反戦運動が起こり、アメリカ兵の脱走に手を
        貸した人たちもいた。そのと当事者である小田実の作品も収録。

        普段、ノンフィクションばかり読んでいる身にとっては、小説で戦争
        を読む体験は新鮮でもあった。

        巻末にはヴェトナム戦争関連の年表もあるので、その時、何があった
        のかを知るのにも便利。

        ただ、難点を言えばアメリカとの前にフランスとの戦争があったのだ
        が、その部分の作品が皆無なところか。やっぱり「インドシナ」で
        括って欲しかったな。
        >> 続きを読む

        2019/06/02 by sasha

    • 1人が本棚登録しています
      生物としての静物
      3.0
      いいね!
      •  渋い...
         もっぱら「男の世界!」という一冊だったので、女性読者にはなじみない部分が多いかもしれない。

         肌身離さず使われてきた道具や小物について書かれてあり、品質の良し悪しはある程度影響するが、自分に合うかどうかがやはり一番の物選びの基準だと思った。
         また、体の一部かのようになった道具との「情」があり、これはやはり飽きっぽい人は感じることがないものだろう。
         道具は忠実に主人に仕えても、使用者である主人も道具に忠実でなければ、そのような絆は生まれない。

         新製品がでるとポンポン買い替えたりする時代になり、ハイテクであるものの使い捨て感が半端ない。どこか物寂しい感じがする。
         思えば、現代の人間関係もこのような傾向があるかもしれない。
        >> 続きを読む

        2018/01/03 by deco

    • 1人が本棚登録しています
      輝ける闇
      カテゴリー:小説、物語
      2.0
      いいね!
      • 日本人記者のベトナム戦争のルポっぽいセミドキュメンタリだろう。
        戦地の閉塞感だけだったら気が狂いそうなところだったが意外にも戦地にも休息日があったり、街に繰り出したりする様子も多かった。

        あんまりおもしろくなかったな。
        >> 続きを読む

        2018/07/06 by motti

    • 2人が本棚登録しています

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