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かわぐちかいじ

著者情報
著者名:かわぐちかいじ
かわぐちかいじ
カワグチカイジ
生年~没年:1948~

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このランキングは1日1回更新されます。
      沈黙の艦隊
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.5
      いいね! ice
      • 沈黙の艦隊 第1/全11巻

        日米共同で建造された最新鋭原子力潜水艦やまと。

        このスケール。大人向けマンガとして十二分な読み応え。

        かなり前に、一度読んだ記憶は有るのだが、途中で止めてしまっている上、記憶もほどんど無い。

        今回、歯応えの有る大人向けの作品を読みたくなって手に取ったが、予想を遥かに上回る作品で有ることを再認識した。

        非核三原則が存在する日本だが、原潜の保有は国防の悲願というわけで、日米合同で建造した上で米軍所属とし、操縦部隊は、海上自衛隊の猛者を自衛隊籍を抹消した上で送り込む。

        この通り、建造の時点で様々な矛盾を孕んだ存在として産み落とされた「やまと」だが、その艦長、海江田の目指す目的により、出航直後から波乱の旅に向かう。

        この作品と向かい合う際には、まずフィクションとして様々な違和感を受け入れる度量が必要になる。

        その最たるものは、米艦隊相手に喧嘩を売って、ほぼ無傷で平然と勝利するところなど。
        どんなに優秀な艦で、優秀な艦長に恵まれたとしても、さすがにこれは出来すぎ。

        ただ、これらの違和感を受け入れる代わりに、ある程度のリアリティは保証されているため、ご都合主義の陳腐さみたいなものに苛まれることはない。

        深海で敵原潜と近距離で擦れ違う際に、ソナーを警戒して息を潜める臨場感などは、まさに手に汗を握る。

        独立国家を宣言する「やまと」。今後の展開が楽しみである。
        >> 続きを読む

        2013/02/12 by ice

      • コメント 4件
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      沈黙の艦隊
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
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      • 沈黙の艦隊 第2/全11巻

        国際情勢の真ん中で、日本を危機に陥れてもその態度明確化を強いる海江田。

        日本人としてのこれまでの甘えを思い知らされた。

        独立国家やまとの扱いを巡り、旗色を鮮明に打ち出した日本政府。

        良い悪いは別として、思い切って主張する政府の姿勢は小気味よく感じ、正直ヤレヤレー!という気持ちだったのだが、そこに立ち塞がるアメリカの凄さには、正直これまでの日本人としての自分の認識の甘さを痛感させられた。

        まず、その容赦の無いロジカルな折衝。

        浪花節では無いが、日本人同士なら最後の最後まで追い込んでしまうことは避け、良い落とし所を探ろうとする面が有ると思うのだが、彼らのイチゼロの割り切り方を前にすると、その考え方は希望的観測に基づいた単なる甘えだったことを実感する。

        さらに、その外交手腕。

        折衝の席に着いた段階で、既に主要国全てに根回しを終え、日本を孤立状態に追い込んでいる。
        各国それぞれに対して、恫喝と利益供与の働きかけをするのは大変なはずだが、彼らが本気を出せば、おそらく難しいことではない気がするし、日本には真似出来る気がしない。

        そして、その軍事力。

        日米同盟とか、安全保障条約とか、アメリカは友好国だという大前提の中で生きている日本人は多いと思う。
        しかし、彼らは現代でも現実に戦争を仕掛ける選択肢を持ち続ける国で有るし、軍需産業の維持や、国内に対する不満を外に向けるため、仮想敵国を必要とする国のようにも感じる。

        アベノミクスによる浮揚感で勢いを増す日本政府だが、ついに憲法改正に着手すると言う。

        自衛隊の扱いには様々なシナリオが考えられるが、自衛隊→国防軍という現行路線のまま進み、それが、同盟国の敵は国防の一環として海外出兵可能だみたいな拡大解釈に繋がるとしたら、事実上、自衛隊の海外派兵への障害はほとんど無くなるかも知れない。
        また、最悪のシナリオとしては、日本の再軍国主義化と捉えられ、アメリカの仮想敵国に日本自身がなるという可能性もゼロではないだろう。

        基地提供や思いやり予算で、言わば傭兵のような気持ちで米軍を見ている面が有るとしたら、それこそ取り返しのつかない甘えで、自国を守る術を持たない国家が、安全保障のために上納しているという絵の方が妥当だと思う。


        本当に面白くて、いろいろなことを考えさせられる優れた作品なのだが、主人公たる海江田は明らかに危険人物に映る。

        ロシア原潜レッドスコーピオンとの死闘。

        向かってくる魚雷に全速前進で近づき、爆発安全装置が有効な距離まで間合いを詰めた上で正面から受け止める。

        理論的にはアリなのかも知れないが、あまりにも大胆過ぎて、どこか正常の範囲を踏み越えた人間にしか選び得ない行動に思える。


        また部下に対しても、二度と家族に会えないような犠牲を強いていること。

        もちろん自分一人では成し得ないのはわかるが、わかりやすく言えばクーデーター。これほどのリスクに部下を巻き込む男は異常だ。

        狂信者やテロリストの目は異常に澄み切っているという話を聞いたことが有る。海江田の場合はむしろ独裁者の方だが彼の瞳に曇りがないのが怖い。
        >> 続きを読む

        2013/02/16 by ice

      • コメント 1件
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      沈黙の艦隊
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
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      • 沈黙の艦隊 第3/全11巻

        米第3艦隊との死闘に勝利し、同盟締結のために東京に向かう原潜やまと。

        既存の秩序を変えるには時に強攻策しか無いと言うのは理解出来るが、やはりテロリストのやり口にも思える。

        あくまでも専守防衛の原則を堅持しつつも、米第3艦隊を完膚なきまでに叩き潰した海江田。
        そのまま日本との同盟を築くべく首都東京へと艦を進める。

        世界各国のマスメディアを集めたメディアセンターへ、自らが上陸して総理大臣との直接交渉に挑む彼だが、その行動力には頭が下がるものの、彼の行動は、これまでと違い、かなり批判的に映るようになって来た。

        「政軍分離」とか、「核を装備した国連軍」とか、掲げているスローガンには美しいものが有るが、東京湾まで原潜を乗り入れて、日本政府の喉元に核兵器を突き付けた状態で何を言ってもテロリズムに過ぎないだろう。

        某カルト宗教でも、きっと掲げていたスローガンは、世界平和だったり、個々の魂に救いをと言ったものだったのではないかと思う。

        自衛隊+やまとの指揮権を、国連に預けるという選択は、想像もつかない最善手だったとは思うが、その発案も、海江田ではなく、首相からのものだっただけに、海江田の専横振りが気になって仕方がない。

        既存の秩序に問題が有る場合、それに盲従することは避けねばならないが、更に大きな力を手に入れて、上段からブッ壊すようなやり方では周囲から支持されることはないように思う。

        各国政府の思惑を読みきって、自信マンマンに詰め手を打っていく海江田だが、どれか一手でも読み間違えれば、日本という国家の崩壊を招くゲームへの出場権を誰も彼に委ねてはいないのだ。

        劇画の世界では非常に面白い作品だが、決して現実には起こって欲しくない事件である。
        >> 続きを読む

        2013/05/09 by ice

      • コメント 4件
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      沈黙の艦隊
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
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      • 沈黙の艦隊 第4/全11巻

        日本との同盟が叶い、初めての補給を受けるやまと。しかしそれは世界の超大国を向こうに回した大いなる挑戦の幕開けでしかなかった。

        解説でシリーズ全体のネタバレが有るのはいかがなものかと思う。超ガッカリした...

        浮きドックに収容される形で、初めての補給/修理を受けるやまと。
        しかし、この間にも米軍潜水艦隊からの執拗な攻撃を受け続ける。

        「たつなみ」を操船する盟友深町の生命を賭けたバックアップも有って、無事虎口を脱するやまとだが、やはり薄氷を踏むような選択に勝ち続けているだけの危うさと言わざるを得ない。

        これは、原潜同士の戦闘だけに限った話ではなく、国家間の関係性についても同様で、一手ミスをやらかすと、国際社会から孤立したり、その前では国民の信任が得られなかったりという選択が続いている。

        沈黙の艦隊では、これまで無かったような選択肢を登場させ、読者に選択を迫るようでいて、結果的には選択肢の中からどれを選択したとしても、その上を行くようなストーリーになっていると言える。

        軍事、軍備だけでなく、日本国内、そして世界の政治情勢やパワーバランスに対しての深い理解、更には、適宜引用される、歴史への造詣。全てが噛みあってこそ無せる技なのだと思う。

        北進するやまとを迎え入れるような形となるロシアとアメリカ、それぞれの思惑と選択した解については、リアリティとは別で有りながら、強い説得力を感じた。

        我々庶民に対して明確に迫られている選択として、解散総選挙が有る。

        ・アメリカ盲従
        ・野党連合
        ・政軍分離
        ・軍備撤廃

        果たして、この選択肢を用意された場合、自分はどれを選択するのか、考え込んでしまった。
        ただ、収穫だったのは、もはや自分の世代のためではなく、子供の世代を考えている自分に気付いたこと。

        まだまだリタイアには早いが、俺が俺がではなく、次の世代へ譲り渡す気持ちでいられることは精神的に健康だと思う。
        >> 続きを読む

        2013/08/23 by ice

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      沈黙の艦隊
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.5
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      • 原子力潜水艦の船長である、海江田。
        原発を積んだアメリカの最新鋭の潜水艦「シーバット」のテスト船長として部下達とともに搭乗する。
        しかし、そのテスト中に潜水艦を持って逃亡、
        潜水艦を一つの国とし、独立国家「やまと」を設立する。
        最新の技術や、核弾頭を持つ「やまと」に対して、
        数々の国がやまとに対してアプローチをかける。

        数々の政治的思惑や、社会情勢が絡み合う中、
        海江田はただただ、目的に向かって邁進する…。


        このマンガは、潜水艦同士の戦いを描いています。
        深海の中、窓すらない潜水艦で音だけを頼りに、
        知略を尽くして戦います。
        それが大変面白くて、わくわくしながら読んでいました。

        また政治方面では、日本のアメリカとの依存関係からの
        脱却という点に、スポットを当てています。
        日本人乗組員だけを乗せているが、
        独立国家として宣言した「やまと」がアメリカに刃向ったとき、
        それでもアメリカは日本を信頼し、友好関係にあれるのか。
        日本が国として独り立ちできるのかを描いています。

        読みながらも政治について深く考えさせられる作品でした。
        自分の中で、最も面白いマンガの一つなので、
        よければぜひ読んでみてください。

        長いですけどね…。
        >> 続きを読む

        2013/06/06 by ティッシュ

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      僕はビートルズ
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      3.0
      いいね!
      • # 1、2巻も読んでますが
        トリビュートバンドを組んでいる人なら夢に描きそうな話題だが、現実的に起こった場合に、この本の内容の様に良い夢だけでは決して無い事が沢山おこるんだろう。今後の展開が楽しみ。 >> 続きを読む

        2011/03/04 by VOXY

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      太陽の黙示録
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      5.0
      いいね!
      • 日本が大地震となり富士山が噴火します。二つに分断された日本が再び一つになっていく、という物語です。結構リアルな感じもして読むことができました。 >> 続きを読む

        2014/04/07 by tetyu

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