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河島英昭

著者情報
著者名:河島英昭
かわしまひであき
カワシマヒデアキ
生年~没年:1933~

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このランキングは1日1回更新されます。
      君主論
      カテゴリー:政治学、政治思想
      3.7
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      • 大学で政治学を専攻していた関係で、輪読講義用に数年前に購入。最近久しぶりに本著を耳にするきっかけがあったため、本棚から取りだしてみると改めて発見があったので、記録に残しておきたい。

        まず型式的な話だが、この本が名著と言われる所以として大変構成にすぐれていることがあげられるだろう。君主政体の種類を冒頭で明示し、その内容を当時の世界情勢の具体例を交えながら各章でとりあげて結論付けており、その内容が常に「君主がいかなる行動をとるべきか」に結び付けられているので非常に読みやすく説得力もある。

        また本著が時代を超えて取り上げられるのはその内容の普遍性にある。もちろん記述通りに現代社会に適用することは無理があるし、そもそも執筆当時の"君主"向けの助言をそのまま参考にすることには適していない。しかし民のために好かれる統治を行い、威厳を保ち決して憎まれてはならない、といった記述は国政に留まらず企業経営等で上に立つ者にとっても参考になり、我々の生活に関連するところにも応用が効くだろう。

        最後に、世界史に触れて学ぶという観点でも本著は大変優れている。有能な支配者から国を堕落させてしまった支配者に至るまで深く掘り下げて論述されていることで、恥ずかしながら歴史にあまり明るくない私でもルネサンス期のヨーロッパ情勢について興味を持ち読み進めることができた。引き続き世界史について学んでいきたいと思う。
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        2019/02/09 by *みら

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      薔薇の名前
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
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      • このイタリアの記号論学者のウンベルト・エーコの大長編小説「薔薇の名前」上下巻を、今回じっくりと時間をかけて再読しました。

        この作品は、1327年のイタリアの僧院を舞台にして、若き見習修道士アドソの視点を通して、約800ページを費やして記された7日間の物語です。

        この作品の中で綴られるのは、宗教、記号論、暗号、迷宮、異端審問、そして、連続殺人------。

        この作品は、難解そうにみえますが、恐れることはありません。約20ページほどの前置きは確かに少々とっつきにくい感じはしますが、それを通り過ぎれば、後はもう、それこそグイグイとこのウンベルト・エーコの豊饒な物語の世界に引き込まれてしまうのです。

        なにしろ、重厚な小説であるわりには、非常に読みやすいのです。とにかく、物語の中に散りばめられた数々のエピソードが、実に面白いのです。

        例えば、冒頭で探偵役のウィリアムが、その卓越した推理能力を披露する場面がありますが、ワトスン役のアドソに対して種明かしをして見せる様子が、控え目なユーモアを交えて描かれていて、実にワクワクしてくるのです。

        とにかく、難解であるという先入観を捨てさえすれば、この作品ほど面白い小説は滅多にないと思います。

        もちろん、ストーリー自体も起伏に富んでいて、キリストの清貧とは何かを議論するだけの小説ではないのです。

        迷宮のような文書館の中へランプを手に侵入し、暗号を解いて「アフリカの果テ」を見つけようとするあたりは、まるで、モーリス・ルブランの「奇巌城」でも読んでいるかのような興奮を覚えてきます。

        連続殺人について言うならば、動機が奇抜ですこぶる面白いのです。犯行方法も、その動機に密着したものである点が、非常に素晴らしいと思うのです。

        そして、真相が明らかになった時点で、犯人の動機と手段に納得できるという、用意周到に計算され尽くした仕掛けになっているのです。とにかく、この緻密で、尚且つ大胆な伏線には、ただただ感心するしかありません。



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        2017/05/15 by dreamer

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      君主論
      カテゴリー:政治学、政治思想
      2.0
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      • 悪人の読む書物とされる有名な本の一つ、君主論。これを本気で読むためには当時のイタリア半島の情勢を徹底的に知らなければ読み間違えます。つまり、混迷した戦国時代としてのイタリア半島と地続きのヨーロッパの軍事、政治的介入と混迷。それをどうにかしたかった一人の男,マキャベリという立場を理解する必要があります。書かれている内容は容赦なく、しかし合理的です。とてもまねするべきとは思えない事が様々書かれているものの、損害最小に思えてしまったり・・・。
        それでも、時代的にはあの半島ではダメだったのですけれどね。
        正直内容は無視しておけ。人として非道。
        その後の時代も啓蒙思想時代も現代も延々否定され続けていて、否定する事が美徳とされている事が書かれていますから。真似するとハブられた挙句に社会的に抹殺されますよ?
        ただ、この本、岩波文庫版の翻訳文はとても素晴らしいのです。他の翻訳文がどうなのかは読んだことが無いのですが。文章術として、実はとても合理的なのです。
        各章のタイトルで一文で内容を明瞭かつシンプルに正確に説明しています。本文一行目で前提および問いかけを同時に行い、二文目で解としてAもしくはBと回答を収束させています。それ以降はAの場合は過去に置いてはA,A',A''、現在に置いてはA+,A+',A+''、Bに置いては・・・となりAではかくかく云々なのでこうなり、Bではかくかく云々なのでこうなるのでAorBの方が優れていると結論付ける。文章表現のパターンは技術的にはとても秀逸。竹を割ったように分かり易い。
        表現の正確さだけではなく表現方法のパターンも実は大事です。
        結局はどこまで行ってもコミュニケーションは相手への思いやりなのですけれどね(想定して合わせこむのです。多少の瀟洒さを持って・・・)。
        明確な表現様式を持って他人に技術的な何かを伝えたい人には一瞥してみてもいいかなと思います(普通の人は読まない方が身の為です)。内容自体は全面否定する事!が前提ですが・・・。
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        2013/06/07 by Shimada

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