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栗原貞子

著者情報
著者名:栗原貞子
くりはらさだこ
クリハラサダコ
生年~没年:1913~2005

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      原爆詩集 広島編
      5.0
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      • 冒頭の有名な詩だけでなく、本当にどの詩も重い、しかし大切な言葉だった。
        後世の人間はきちんとこの言葉に耳を傾けるべきなのだろう。
        やっと読むことができて良かった。

        私は、『日本の原爆記録 第十九巻 原爆詩集 広島編』で読んだのだけれど、
        http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%8E%9F%E7%88%86%E8%A8%98%E9%8C%B2-19-%E5%AE%B6%E6%B0%B8-%E4%B8%89%E9%83%8E/dp/482057020X

        ネット上でも全文読めるようである。
        http://home.hiroshima-u.ac.jp/bngkkn/database/TOGE/TogePoems.html

        最近、韓国の中央日報という新聞が、広島・長崎への原爆投下を「神の懲罰」と形容して物議をかもしたことがあったが、

        峠三吉の「炎」という詩には、

        「人間が神に加えた 
        たしかな火刑。」

        という一節があり、真っ向から「神の懲罰」と正反対のことが書いてあった。

        つまり、峠三吉は、原爆は、人間が「神の似像」に加えた侮辱であり、「神に加えた火刑」だと述べている。

        原爆の本当の悲惨さや屈辱や悲しみを知れば、峠三吉のように思う方が妥当だろう。
        これは人間がつくった地獄であり、神にその責任を帰するのは間違っているし、神の似像である人間に対して加えられた途方もない犯罪である。
        そのことを、峠三吉の詩は明確に告げている。

        また、読んでいて、「微笑」という詩の中の、

        「再びおし返してきた戦争への力と
        抵抗を失ってゆく人々にむかい」

        という一節も、印象的だった。

        敗戦からはや六十年以上、今の日本も、いつの間にか人々は抵抗の力を失い、戦争への力がずっと増してきてしまっているのかもしれない。

        それを正すためには、やはり峠三吉のこの詩などの、あの時の痛切な思いや願いに立ち返るしかないのだと思う。

        「希い」という詩の中の、

        「この図のまえに自分の歩みを誓わせ
        この歴史のまえに未来を悔あらしめぬよう」

        という一節も、本当にそのとおりと思った。

        良心の問題として、私は「原爆の図」の絵や、もろもろの写真や、峠三吉たちの詩や、『はだしのゲン』や、もろもろの作品や証言を前にした時に、私はやはり原爆には否としか言いえないし、その声を悔いがないようにあげていきたいと思う。

        今、あらためてしっかり耳を傾けるべき貴重な声の一冊だと思った。
        >> 続きを読む

        2013/05/27 by atsushi

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