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松本清張

著者情報
著者名:松本清張
まつもとせいちょう
マツモトセイチョウ
生年~没年:1909~1992

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このランキングは1日1回更新されます。
      点と線
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
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      • 昔読んだ「点と線」、有名な東京駅の4分間の見通し。一体どんな話だったのだろう。
        書店で見かけて、薄い本だし読み直してみるのもいいかなと思った。
        博多の志賀島には数年前に行ったがそこが舞台だったのかと感慨も深かった。

        志賀島の手前で発見された心中死体、料亭で働くお時と、汚職事件で摘発された政府役人、課長補佐の佐山。

        心中というには少し不審な点が感じられた、東京駅で目撃された二人連れなら食堂車の領収書が「お一人様」となっていたのはなぜだろう。佐山は一人で旅館に泊まり、5日後に女性の電話で出かけてそのまま死んだ。

        二人連れを見かけた人は、女性が「ずいぶん寂しいところね」と言っていたという。

        古参の鳥飼刑事は状況を確かめようと足で調べ始める。
        東京から知能犯捜査係り警視庁捜査二課の三原警部補がやってくるが、古参刑事の勘と執念も生きている。
        そして、この事件は三原警部補の捜査に移る。
        三原は4分間の目撃者について調べを進める。あまりにこの偶然の出来事は出来すぎではないか。
        しかし事件当日の目撃者安田は、北海道にいたという鉄壁のアリバイがあった。しかし病弱な安田の妻の随筆から彼女は 「時刻表」の愛読者であることが明らかになり、疑惑が深まっていく。

        この時代は、まだ時刻表を見ていた、今よりは旅の実感も深かったし距離感もあった。時刻表の謎ときもこの頃はあった。

        ワンタッチで発着時間を調べホテルの予約が出来る今の旅は、ミステリもスピードアップされ、作品の形も変わってきた。
        時代を反映した社会派の作品も時の流れを感じるようになった。

        松本清張のスタート時点の短編作品「ある小倉日記伝」「西郷札」は今でも変わらずに面白い。
        「点と線」の心理描写のすばらしさは時代を超えているが、もう一方で双璧をなす「砂の器」は哀切さが極まる名作だ。


        「点と線」ビートたけし主演のドラマは当時を再現したもので、重厚な雰囲気がある作品だった。
        >> 続きを読む

        2014/11/25 by 空耳よ

      • コメント 8件
    • 他3人がレビュー登録、 24人が本棚登録しています
      黒い画集
      カテゴリー:小説、物語
      4.4
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      • 寄りそい求めあうように見え
        嫉妬や利権を互いに牽制しあう
        犯罪は彼らには隣の青い芝のようで
        羨み、完全のように感じられ、踏みにじりやすいもののようだ
        >> 続きを読む

        2018/04/01 by kotori

    • 他2人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      黒革の手帖
      4.0
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      • 詳細は下巻の感想に書きました。
        早く下巻読みたいなぁと思った上巻でした。

        2018/05/20 by ∵どた∵

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      黒革の手帖
      カテゴリー:小説、物語
      4.8
      いいね!
      • 銀行員のひとつの歯車として働き、上司にも同僚にも蔑ろにされてきた日々を憂いた主人公元子は、隠し預金を横領することで、その歯車から抜け出すことに成功する。華やかな世界、銀座のクラブのママとなった元子は、しかし予想外に出費がかさむ現実に直面する。やっとの思いで手に入れた自分の城を守るため、やがて大きくするためにとった手段とは。また、その結末やいかに。

        米倉涼子、武井咲のドラマで本作を知った、完全ミーハーです。
        原作の主人公は、米倉さんとも武井さんともまた違う、泥臭さがありました。

        夜の銀座の世界は、会社勤めする自分から見ると別世界。
        その世界を垣間見るだけでも、とても面白かったです。
        作品中、具体的な金額が随所に出てきますが、到底私が一生かかってもお目にかかれないような金額が右から左へとコロコロ転がっていきます。
        それに乗じて、人生までもがコロコロコロコロ。

        大金のそばで生活するの怖い!
        とか思った私は、会社勤めから離れられないんだろうなぁ。

        裏口入学や総会屋、隠し預金など、社会が持つ闇に切り込んでいっているところも、魅力です。
        悪に悪で立ち回る元子。
        動機は元子の欲だしそこに正義はないんだけど、なぜか応援してしまう。

        より多くを知り、より力を持つ人間とのパイプがあり、より知恵が回る人間がのし上がって行くんだなぁと、上巻の元子に対して思った感想が、下巻で違う形で思い知らされます。

        原作面白い。
        読んでよかった作品です。
        >> 続きを読む

        2018/05/20 by ∵どた∵

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      松本清張傑作短篇コレクション
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
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      • 松本清張ファンを自認する宮部みゆきが、責任編集を行なった「松本清張 傑作短篇コレクション」の中に収録されている作品の中で「地方紙を買う女」に魅かれましたね。

        この小説は、ミステリとして非常によく出来ているなと思いますね。
        バーのホステスをしている一人の女が、地方新聞の購読を申し込む。
        連載小説が面白そうだからというのである。

        係からそれを聞いて小説の作者は喜ぶが、一カ月足らずで"面白くないからやめる"と言って来たと聞いて、不愉快になると同時に、その読者の目的が自分の小説を読むために購読の申し込みをしたのではないことに気づくんですね。

        この女は、ピクニックに誘い出した男女を殺害し、それに関連する記事が地方新聞に出るのを読みたかったのだ。

        作家が、バーの客としてホステスをしている女に近づき、次第にその女の秘密に迫っていく経過も、実によく書けていると思いますね。

        女は、シベリアに抑留されている夫を待つ身だったが、たまたまデパートで買い物中に、誤って買い物袋の中に紛れ込んだ正札付きの手袋のために、それを見つけた警備員の男に脅され、身体ばかりか金まで貪られるのだ。

        夫が帰還する報せを受け、追い詰められた女は、ダニのように離れない男を殺してしまうのだ。
        浅慮にも道を誤り、同僚のホステスを道連れにさせて。
        だが、最後の最後まで、謎を孕んだままストーリーが進行していく。

        そして、ラストに至って、女の遺書によって真相が判るのですが、そこで、女の哀れさが一挙に迫って来るんですね。

        真相が判ってみると、何となく呆気ない感じのするミステリが多いものですが、そこは、さすが松本清張だけあって、この作品では、それまで謎に包まれていた女の一つ一つの行動が、改めて蘇って来るという感じで、作者の狙いは明らかに成功を収めていると思いますね。

        >> 続きを読む

        2018/05/06 by dreamer

    • 他2人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      砂の器
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
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      • この本は以前も読んでもう犯人も知っていますが、細かい点は忘れていますので読んでみました。この本も名作に入ると、思いますので何度読んでも面白い。蒲田駅で男の死体が発見される。「カメダ」という言葉が唯一の手がかりでそこから、事件が動く。くわしくは下巻に続く。 >> 続きを読む

        2018/07/09 by rock-man

      • コメント 4件
    • 他1人がレビュー登録、 11人が本棚登録しています
      点と線
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      •  今更ですが、松本清張 一度も読んだことがなかったので
        たしか有名な鉄道トリックの作品があったはず・・・
        とネットで調べて本作を探し当て購入。
        読んでみました。
         
         1957~1958年にかけて書かれたということで
        かなり時代や価値観の違いを感じますが、
        そこがまた面白かったりします。 
         
         しかし、今であれば誰でも気付きそうな疑問点を
        いともあっさりスルーしてしまう刑事さんの
        うっかり具合に「なんで?」とか思ってしまう場面もあります。
         
         いろいろなミステリーや刑事ドラマが
        TVや本、映画であふれており、
        そういったものに私達が
        だいぶ慣れてしまっているからなのでしょうか・・・。
         
         正直そんなに見事なアリバイ トリックだとは思いませんでした。
        ただ、各場面の描写や
        ちょっとしたヒントや材料から
        丁寧に捜査を進めていく様子を描いた筆力は流石だと思います。
         
         時代に名を残した大名作なのでしょうが、
        イマイチうならされるような要素はなかったため★3つです。
        >> 続きを読む

        2017/06/29 by kengo

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      信玄戦旗
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 当時最強を誇った武田信玄の生涯。

        志半ばで散った上、死後その繁栄が続かなかった悲劇の名将の生涯は感慨深い。

        山岡荘八の徳川家康を読んでいる最中だったため、武田信玄には特別な思い入れを持って臨んだ。

        信玄の生い立ちから、実父追放など、家中の話を抑えつつ、ライバルで有る上杉謙信との死闘。
        生命を落とすこととなる上洛戦。そのドラマチックな人生はとても刺激的で有る。

        彼を名将たらしめているのは、結局のところ類まれなるバランス感覚のように思う。
        領内の生産力に十分な配慮をし、付加価値の高い金の産出と独占。

        また、戦時に関しても、机上で十二分にシミュレートした上で必勝を期しているのが印象的。
        とくに印象的なのは、敵同士を噛み合わせたり、睨み合いの状態に持ち込んで動きを取れなくしてしまう術策の妙。

        基本は力と力のぶつかり合いのように見える武者合戦も、裏では現代戦に負けない
        権謀術策が乱舞していたことを考えると、まさに歴史に学ぶことは多いというのが頷ける。

        松本清張、武田信玄と2つのビッグネームに大きな期待を持っていたが肩透かし気味。
        >> 続きを読む

        2011/11/28 by ice

    • 1人が本棚登録しています
      奥羽の二人
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 表題作を含む歴史物の短編集です。著者は超有名な推理小説家の松本氏ですが、歴史にも非常に造詣が深く、読み応えのある一冊です。
        特に表題作の「奥羽の二人」は、豊臣秀吉の奥州仕置により会津に移封された蒲生氏郷と、若き東北の覇者とも言える伊達政宗を主人公にしたものです。奥州の伊達政宗(会津は伊達政宗の旧領)を抑えるための配置をし、伊達政宗のみならず蒲生氏郷の天下取りの野望さえも抑える、という老獪な秀吉の仕置、また会津を取り返す為の伊達政宗の巧妙な謀反の計画とそれを見事に受け止めた蒲生氏郷の機知や胆力等非常に面白い内容です。 その他、室町幕府管領であった細川家を再興させた細川藤孝(幽斎)を描いた「細川幽斎」等も歴史好きには非常に面白い内容です。
        >> 続きを読む

        2011/09/27 by toshi

      • コメント 1件
    • 2人が本棚登録しています
      日本史七つの謎
      カテゴリー:日本史
      4.0
      いいね!
      •  帯に書いてあるように、歴史をテーマとした鼎談が七つ入っている。定価470円なので、一つの鼎談が70円未満、かなりお得な気がする。わたしは二つめの鼎談、”短詩形文学はなぜ日本文学の中心なのか”、これが読みたくてつい買ってしまった。鼎談者は、丸谷才一、大岡信、山崎正和。話の核心部はさらりと流したいので、いきなり結論をいうと、とにかく日本人は短いものが得意らしい。そして、このあとのやり取りがおもしろかった。

         <山崎> あいさつと女のスカートは短いほどいい(笑)
         <丸谷> なるほど。それで短詩形文学中心になったんだ(笑)
         <大岡> スカートは長いほうがいいときもあるけどなあ(笑)

         わたしもそう思います。これではただのスケベで終わるから、もう一つ真面目なやり取りも。

         <山崎> たとえばこのまま能や茶の湯や歌舞伎が世界の芸術になるとは思わない。だけど、その精神とか哲学というところに戻していくと、ほとんど全部が二十世紀後半のもの、ないしは二十一世紀のものだっていう感じがします。

         <丸谷> まったく同感だなあ。
        >> 続きを読む

        2014/12/28 by 素頓狂

      • コメント 2件
    • 3人が本棚登録しています
      黒地の絵
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • ひやっとしてどきっとして
        ああもう一貫の終わり

        自堕落な自分への戒めとしても捉えてしまう。
        特に空白の意匠など、現代でも全く同じ事が起こっている事でしょう。
        読み出したらとめどなく読んでしまう。
        >> 続きを読む

        2016/10/18 by なとほん

    • 2人が本棚登録しています
      霧の旗
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 「不公平ですわ」
        血の気がすっとひいた。
        当て付けとあとがきにあったが、私は気持ちの落ち所が必要と言いたい。
        桐子の無念、無情が落ち着いたのが大塚であった
        ただそれだけ

        何の事件も解決せず、終わった
        そして時は流れる
        あとがきにある生活に密着したリアルが真に怖い
        読む前は痴情のもつれを思い浮かべたが
        この世が怖い、時の流れが怖い
        >> 続きを読む

        2018/05/02 by kotori

    • 2人が本棚登録しています
      砂の器
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      •  まず、このレビューには少しネタバレが含まれます、ということを述べておきます。ご注意ください。

         社会派推理小説家と呼ばれる松本清張の作品の中で、昭和という時代の闇を描き、それを読む平成の時代の一般人に当時の人々が何を求めていたか、何を嫌悪していたかを理解せしむる作品を挙げろと言われれば、この『砂の器』を私は挙げる。

         現在は立身出世という言葉はあまり聞かれなくなったが、昭和を描き出す本作は犯人や犯人を囲む人々は出世を欲している。
         また、現在はハンセン氏病と呼ばれているライ病。犯人はハンセン氏病の父を持ち、それを戦後という混沌たる時代を利用し隠し生き抜いてきた。それが白日の下に曝されれば、築き上げてきた自らを取り巻く幸せは一挙に失なわれてしまう。

         この「立身出世」と「ハンセン氏病」とが複雑に絡み合いながら、時代に翻弄され殺人という罪を犯してしまう人間の弱さ、並びに、病を理解しない人間の悲しさとを『砂の器』は見事に描いている。

         そして、この小説の最も評価すべき箇所は、唯々推理小説である、というわけではなく、今を生きる人間にも弱さはないか、理解しない心はないか、と問いかけて来ることである。

         私にとって『砂の器』は、他の人に是非とも一度は読んで欲しいと紹介していきたい作品の一つである。
        >> 続きを読む

        2015/07/10 by drone

      • コメント 2件
    • 9人が本棚登録しています
      十万分の一の偶然
      カテゴリー:小説、物語
      2.0
      いいね!
      • アマチュアカメラマンが撮った6人もの死者を出した悲惨な交通事故の写真。それが新聞で年間最優秀賞に選ばれあまりに事故直後を写せている事から、1万分の1か、いや10万分の1の偶然をものにした写真ですと評価されていた。

        しかし、偶然こんな写真が撮れるだろうか?と、この事故で婚約者を亡くした人が疑い調べていく・・・。

        ちょっと最初から先がよめすぎてつまらない印象でした。
        >> 続きを読む

        2014/10/20 by yan

      • コメント 2件
    • 1人が本棚登録しています
      火神被殺
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 古代史のモチーフも興味があった上、関西出身なので身近な話題も多く
        楽しめた。
        清張作品は飲みたいときにごくごくっと飲んで、ぷはー満たされた
        といった気持ちのよい小説だと感じる。
        題材は暗いけど、活字欲を満たしてくれる上にその暗さがくせになる。
        人間のどろっとした部分が見えたときに初めて満たされる欲求のような。
        >> 続きを読む

        2016/10/18 by なとほん

    • 1人が本棚登録しています
      柳生一族 傑作時代小説
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 幾つか光る作品は有ったものの、やはり短編では物足りない。

        8作品を収録した歴史物短編集。

        表題作をはじめ、幾つか光る作品は有るのだが、正直感動というよりは、ある印象的な場面を切り出したという程度のものだった。

        そもそも長編と短編では、狙うところが異なっているのが当たり前なので、もちろん長編の方が優れているという意味ではないのだが満足度という点では長編の方を志向してしまう。

        印象的だった作品は、知人の息子の結婚の仲介役を買って出た男と申し込み先の娘の父親との話。
        どちらの立場も分かるのだが、頑固一徹な武士ならではの結末にやるせないものを感じる。

        同時に、縁談の対象で有った男女と、その親達が感じたで有ろう後味の悪さは察して余り有る。

        松本氏の作品は、幼少の頃以来だったが、それほど際立ったものは感じなかった。
        >> 続きを読む

        2012/05/24 by ice

      • コメント 1件
    • 1人が本棚登録しています

【松本清張】(マツモトセイチョウ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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