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三島由紀夫

著者情報
著者名:三島由紀夫
みしまゆきお
ミシマユキオ
生年~没年:1925~1970

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      金閣寺
      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね! chao tomato tadahiko
      • 本当に読んで良かった。

        2016/09/23 by マサキ

    • 他17人がレビュー登録、 61人が本棚登録しています
      潮騒
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! tomato
      • 非常に純粋かつ素朴な物語で、良い悪いの次元でなく氏の作品の中では特異な位置にある作品と言えるだろう。一歩間違えれば冗長にもなり得るような作風ではあるが、些かの難解さもない構成や美しく清々しい描写、そしてそういった作風の中にも何処と無く漂う耽美や毒気、見え隠れする策謀は読み手を退屈させないだけでなく絶えず好印象を抱かせる。
        ただ、氏の他の作品の主な作風を思うと、その特異さゆえ三島由紀夫の入門編としてはやや不向きにも思える。

        余談ではあるが、私はその内容も相まってこの作品にゲーム「Summer Days」と同等の存在感、意義を感じた。確かに素晴らしい作品ではあるが、それはその前後作と対比することによってこそ際立つ。従って、ある程度他の作品に触れてから触れるべきであろう、と、そう感じた次第である。
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        2017/04/24 by Z-MA

    • 他5人がレビュー登録、 27人が本棚登録しています
      命売ります
      カテゴリー:小説、物語
      3.9
      いいね!
      • 何度も読んだ好きな本。
        一人の男の話なのですが、オムニバスの様な形式で描かれているのでとても読みやすくて面白いです。
        特に図書館の話が私は好きです。
        >> 続きを読む

        2017/10/18 by ri-na

    • 他3人がレビュー登録、 17人が本棚登録しています
      不道徳教育講座
      4.2
      いいね!
      • 新潮夏の100選、集英社ナツイチ、そして角フェス。

        私の夏の好きなイベントだ。
        キャンペーン中はお願いされなくても、店員さんから
        意識して「新潮一冊と角川二冊ですね」と箱を出してもらいたい。

        以前から、気になっていたこちらの本。
        装丁も乙女らしくなり、三島先生が美しいだけの文学じゃなく、コミカルな話もかけると知っていて購入。
        まだまだ、図書館から角栄本の予約本が(みなさん、同じサイクルで調べてる)一度に届いたり、止まった状態だったり。

        本書はとても面白い。言葉遣いは山手風標準語で耳障りもいい。内容は15年くらい前にHPを作るのが流行った時代の
        テキストサイトのようではないか。
        これは日参して見に行くレベル。電車の中でも時代が違うのに三島氏が笑かしにくる!
        惜しい人を亡くしたな。
        いつか、豊饒の海四部作を読んでみたいと思っている。

        ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
        1遠藤周作 70
        2北原白秋 65.9
        3中原中也 64.7

        1文章の読みやすさ B 読みやすい
        2文章の硬さ E 文章が硬い
        3文章の表現力 A とても表現力豊か
        4文章の個性 A とても個性的
        >> 続きを読む

        2016/07/20 by ゆのき

      • コメント 3件
    • 他2人がレビュー登録、 16人が本棚登録しています
      午後の曳航
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね! cocodemer
      • 純潔たる理想と内なる美学の中の
        かつての憧れの者を通して、少年は
        純真という名の潔癖さを持って
        変わりゆく者へ、裏切りという絶望感を認識する。

        内なる世界観に無垢な残虐性が帯び始める様は、
        作者ならではの耽美の言い回しでより生々しく
        ゾクっと最後の余韻を繊細に浮かび上がらせる。
        >> 続きを読む

        2015/08/02 by トマズン

    • 他2人がレビュー登録、 11人が本棚登録しています
      仮面の告白
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね!
      • 家の本棚にある積読本を読もうキャンペーン。

        5年前くらいに読みかけて挫折して以来、本棚の片隅に置いたままだったが、ついに。

        元々、三島由紀夫の自伝的作品と言われていることと、タイトルが面白そうという安易な理由でこの本を選んだが、その内容は読んでいて非常にしんどかった。

        小さい頃から自分は倒錯者であると自覚しながらも自分を騙して普通を装う。
        友人の妹である園子に近づき、だけど結婚というものに恐怖する、内面と行動の矛盾。
        そうした矛盾に苦悩しながらあっけない死を強く望み、悲劇的なものに対して強い憧れを持つ。

        そういったものをひたすら見つめていくその告白は、終始、苦悩と絶望に満ちていて、正直途中で投げ出したいくらいな気持ちになったのだが、読破してしまいたいという義務感で読了。

        それを言ったら元も子もないけれども、私は、もっと楽しく生きればいいのに。とか思ってしまうのだ。本当に自伝なのかどうかはわからないけれども、仮面をつけて、これほどの苦悩を抱えて生きるのはどれだけ辛いだろうか。

        「金閣寺」での美への執着も印象的だったが、本作での常人にない異常なほどの几帳面さや焦燥感、こういったものが三島由紀夫に文学を生み出させているんだなと感じた。
        >> 続きを読む

        2017/07/25 by chao

      • コメント 7件
    • 他1人がレビュー登録、 22人が本棚登録しています
      永すぎた春
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 「逆説」などという言葉が、氏の作品を評価する上で、非常に多く扱われるようなきらいがあるが、少なくとも、この作品においては、全く逆説などでは無い、至極真っ当で、観念的な、青年たちの心情が描かれているのではないだろうか。有り体に言えば、夢物語なのだ。彼らの周りには、何も無く、何も起こらない。文中の言葉を借りれば、「この世に彼らの幸福の種子ならぬものは、何一つない」のだ。だからこそ、明瞭で、難解なものは何も無い小説となっているのである。
        『潮騒』にも同じく言えることだが、私は、既に逼塞したような身であるためか、氏のこういった作風の小説を読むと、必ず、正しく狙い通りなのだろうか、夢見心地な幸福感に充ちた感覚と、それとは関係のない、孤影悄然とした感覚が入り混じった、一等厄介な撞着を伴う感情を抱いてしまうのであるが、それを差し引いても、氏が『金閣寺』や『禁色』といった作品を書く傍ら、こうした、それこそ『永すぎた春』というテーマのように、洒脱な明るい夢物語を制作していることは、一等興味深く感じられるといったものである。
        非常に若くして寵児となった氏が、凄絶な最期を遂げるその時まで、自分を見失い、時代の渦に埋没されることなく、自己を貫いたその精神力の根源は、このような明るく軽い作品を執筆することにより、バランスをとろうと試みた。そういったところにあるのではないだろうか。
        >> 続きを読む

        2017/10/05 by Z-MA

    • 他1人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      春の雪
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 私の三島由紀夫との出会いは、彼の「金閣寺」で衝撃を受け、それからというもの「潮騒」「午後の曳航」「仮面の告白」「鏡子の家」などと読み進めて来て、最後に「豊饒の海」四部作へと辿り着きました。

        この三島由紀夫の晩年の大作「豊饒の海」四部作中の「春の雪」と「奔馬」の二作品は、一つのテーマの表と裏の関係にあり、「春の雪」の主人公の松枝清顕が夭折し、仏教の輪廻転生によって、次の時代には「奔馬」の飯沼勲に生まれ変わるという手続きを三島はとっていますが、この二作品は切っても切れない三島由紀夫という作家の"情念の核"を成す部分だと思っています。

        この「春の雪」の主人公の松枝清顕は、死の雰囲気に捉えられたまま成長し、18歳ですでに人生に倦怠し、自分の棺を夢に見るような青年で、そんな彼に伯爵令嬢の綾倉聡子への愛が信じられるわけがないと思うのです。

        しかし、聡子と宮家との婚約が勅許によって確定し、彼の恋の成就に、「絶対の不可能」という白刃が突き付けられた時、彼は恋の歓喜の「暗い、危険な、おそろしい姿から目を離すことができなくなる」のです。

        つまり、絶対的な禁止に対する極限的な違反によって、彼はその歓喜の絶頂に達するのだと思います。それは、三島の華麗で論理的な次の箇所「禁忌としての、絶対の不可能としての、絶対の拒否としての無双の美しさを湛え」た聡子と、清顕の純潔とが結び付く時、「誰も見たことのないやうな完全無欠な曙が漲る筈だった」に鮮やかに表現されている事からも推測出来ます。

        そして、この「春の雪」の松枝清顕が、宮家へ輿入れが決定し、勅許まで出た綾倉聡子と密会するストーリーは、表面上は一見すると、あたかも陳腐なメロドラマのような形式を意識的にとった姦通小説の体裁を装っていますが、しかし、ここで重要なのは、宮家へ輿入れのため勅許が下ったのを敢えて犯そうとする主人公の常軌を逸した"不忠"とも思える、「優雅というものは禁を犯す」のだと表現されているように、雅の極致にて"冒瀆の快楽"を賭けようとする至高の考え方なのだと思います。

        聡子が禁裡に近い人になったがゆえに優雅であり、美しいという想念を形成しているのは、雅の源流を皇室に置く、形を変えた悶々とした、ナショナリズム的な恋心なのかも知れません。

        このような松枝清顕の信条は、別の箇所でも、「真の優雅はどんなみだらさをも恐れない」と表現されていて、松枝清顕が綾倉聡子のだしぬけな申し出に応じて、二人乗りの俥で雪景色を見ながらはじめて唇を合わせたのち、聡子から恋文を受けとった時の清顕の感想にもよく表われていると思うのです。


        >> 続きを読む

        2016/12/08 by dreamer

    • 他1人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      夏子の冒険
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 三島由紀夫のラブコメ!?「夏子の冒険」

        自由奔放なお嬢さん夏子。
        仇討ちを目論む青年・毅。
        お騒がせな夏子の祖母・母・叔母3人組。

        繊細な文学小説という三島文学の印象を覆してくれる爽やかな冒険綺譚。
        三島先生ってこういう作品も書くのですねぇと思わずほくそ笑んでしまいます。

        夏子に翻弄される登場人物達。もちろん読者も翻弄される。
        できれば夏の北海道で読みたい小説です。
        >> 続きを読む

        2016/03/05 by ybook

      • コメント 5件
    • 4人が本棚登録しています
      花ざかりの森・憂国 自選短編集
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 匿名

        『憂国』
        ゼミで読んだ本の一つ。
        自らの最期を予期させる切腹、リアルで妻がフィルムの消去をさせたほど
        読むといやでも繊細、鮮明に切腹のことがわかる。
        読んでいるうちに西洋美術の世紀末美術が浮かんできた。
        そのことについてレポートを書いたが、いまいち上手くいかなかった。
        この頃卒論にセザンヌと白樺派について論じたいと思い始めていたので、
        今回のレポートは、それに及ばないが文学と美術を自分で繋げて書いたレポートだと思いたい。
        三島の作品は特に好き嫌いが人によって激しく分かれると思う。
        私は割りと好きなのかもしれない。
        >> 続きを読む

        2015/03/01 by 匿名

    • 7人が本棚登録しています
      愛の渇き
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね!
      • なにも殺すことないのに……

        2015/03/21 by oriedesi

    • 7人が本棚登録しています
      盗賊
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 男女それぞれの失恋の傷跡が、上流階級の社交場を舞台に設定することで、より深く悲しく描かれています。
        心中に至るまでの登場人物の心模は、おなじみ三島マジックで繊細に表現されていて、読んでいる最中の緊張感は素晴らしい。

        ただ、いつもそうですが、三島の文章を読み進めるのは骨がおれるので、★3つとしました。
        >> 続きを読む

        2017/02/26 by とーます

    • 4人が本棚登録しています
      禁色
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 分厚い分、読むのにかなり時間をかけたけど
        作中の人物達と同じ悠ちゃんが気になって
        げださずに最後まで読めた。
        しかし悠ちゃんは大変だな(笑)
        >> 続きを読む

        2015/08/01 by トマズン

    • 11人が本棚登録しています
      美徳のよろめき
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 暫く純文学から離れていたように思う。
        特に三島からは大分離れていた。

        この圧倒的な表現力。語彙。描写力。
        そして見事な構成力。

        うーん。
        天才はいる。

        彼の良さが少し分かるようになっただけでも学生の頃からの成長か。



        彼は次のように語る。

        「どんな邪悪な心も心にとどまる限りは、美徳の領域に属している」
        「現実の行為は、どんなにやさしく、愛らしい、無邪気な形をとっていても、悖徳の世界に属していた」

        節子の上のような美徳は、
        節子が夢想する危険な誘惑を現実の行動に移すことでヨロメク。

        彼が「よろめき」というタイトルを使ったことの意味は大きい。
        人が「よろめく」という語を用いる時、それは「転倒」を指さない。
        確かに足取りを乱したものの、また元の姿勢に戻(れ)ることを暗示する表現である。

        節子もまた戻る。
        漱石の門のように、心の安寧への解を外部に求め歩くものの、これという思いには至らない。
        通俗、平凡というものの持つ効用、平穏というものを最後に悟る点も門と同じ。

        恋人への愛の憐憫をしたためる手紙が最終章を盛り立てる。

        私にはあなたしかいない
        こうして手紙を送らせていただくことが今の幸せ
        あなたの胸に飛込みたい

        激しい情緒を素直に表した手紙。

        しかし作品の最後は
        「節子はこの手紙を出さずに、破って捨てた」
        という一行で終る。

        美徳はしかと、よろめきに留まって終る。



        話は逸れるが、彼のエロティックな表現力の豊かさもまた凄い。
        村上春樹などは、わりとストレートな単語(ペニスとかセックスとか)を敢えてカタカナで用いることで違和感を世界に作り出し、その違和感さゆえの独特の気恥ずかしさと官能感を読者に与えた(と思う)。

        三島はあくまで婉曲。絶妙な表現力で、直接的な表現を割かずして、読者を巧みに官能の世界に引っ張っていく。
        並大抵の語彙力では到達できない世界。

        今の世にあっては、或いは海外の読者にとっては、村上春樹の表現の方がうけるだろうが、
        こういう天才の技が残っていかないのは残念。
        科学は受け継がれて進歩していくのに。

        >> 続きを読む

        2017/08/18 by フッフール

    • 7人が本棚登録しています
      美しい星
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 37歳(昭和37年)に三島由紀夫が異色SF小説に挑んだ!そして人類の運命に真正面から向き合う思想小説に昇華させた。
        >> 続きを読む

        2017/05/16 by とーます

    • 10人が本棚登録しています
      宴のあと
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 夏の終わりと宴のあと

        季節の変わり目を教えてくれるのはスーパーマーケットだ。ビックリした。スナック菓子の棚にはおさつスナックが並び、カレーの素の置かれる棚の、さっと手に取りやすい位置にもうシチューの素も置かれている。いつのまにかイベントとして根付いたハロウィンのフェアーがはじまるのも目前に迫っているし、ハロウィンが終わると、楽しい人には楽しいクリスマスがやってる。森山直太朗くんの声でリフレインされる、夏の終わりの風がまさに吹きぬけようとしている。な〜つのい〜のり🎵 な〜つのお〜わり🎵 クリスマスはもちろん竹内まりや。
        音楽といえば、パスピエのわりと最近の曲に「永すぎた春」があります。もしかして、あのヴォーカルの子は三島由紀夫のファンなのかなあ? あの子は僕のタイプだ。線が細くて、どことなく涼しげだ。でもね〜「永すぎた春」もハイパーリアリスト」もいまひとつピンとこない。私のお気に入りのアーティストは森山直太朗さんです。彼の「花」を聞くと、源氏物語の世界が心のうちに広がるのは僕だけだろうか? それと中孝介さんの歌う「恋」ね。この二曲は日本人の心性の奥のほうに響くものがあると思う。日本人が恋愛を大切にして生きてきたことがわかる。恋愛経験に乏しい私でもわかる。そして僕は夕顔が好きだ。
        三島由紀夫、本名は平岡公威(きみたけ)。たしか池澤夏樹さんだったと思うが、どういう思考の経路を辿るとこのペンネームになるのかほんとうに不思議だ、と何かの結尾で触れていた。そうだなあ。かつて名探偵だった僕でもわからない。紀田順一郎さん編集のペンネーム由来事典にあたれば一件落着できるのかもしれない。が、解決したくないのかも。それでも識者の教えを乞いたい。
        「金閣寺」や「仮面の告白」などの世評の高いものは苦手で、「鏡子の家」や「永すぎた春」、「愛の渇き」、「潮騒」そしてこの「宴のあと」をおもしろく読みました。すこし驚いたことに、「宴」の横に平仮名で「うたげ」とルビが振られてあり、こんな親切は旧版ではなかったと思われる。あの裁判沙汰が忘れ去られたとしても、きちんと「うたげのあと」と読んでもらうための工夫なのだろうか? たしかに宴会を「宴」(もちろん読みはエン)と品よく表現する言い方もあるらしい。しかし、「えんのあと」ではやや滑稽ではないか。こういう細かいところもおもしろい。このあたりも識者の教えを乞いたい。
        本音をいうと、三島由紀夫のよい読者ではなく、最近になってミシマ文学にハマりつつある口です。メランコリーな気分のときに読むとますますメランコリーになるのが楽しいね(笑 ほんとうか?) あらすじはいいでしょう? 最近あった都知事選を、あたりまえだけどずっと大昔の都知事選をモデルにした物語なんですって。ドナルド・キーンさんも指摘していますが、全体的にバルザックの小説っぽくて楽しいです。「鏡子の家」も吉田健一にコテンパンにやられたけど、あれも人物に動きがある点では優れていると僕は思いますよ。この作品にしたって見所はやっぱり福沢かづ。配役のイメージとして山本富士子を思い浮かべ、彼女の切り盛りする品のよい宴を満喫したのち、酔いを鎮める晩夏の風に押されるように本を閉じた。
        >> 続きを読む

        2016/08/20 by 素頓狂

      • コメント 2件
    • 8人が本棚登録しています
      葉隠入門
      カテゴリー:武士道
      4.0
      いいね!
      • 名著「葉隠」について、文豪 三島由紀夫が解説している1冊です。
        『葉隠の美は愛される為の美ではない。対面の為の恥ずかしめられない為の強い美である。』等は非常に印象に残る一節です。
         その他「人を超えようと思ったら自分を批判させること」「芸は身を滅ぼす」等、まだ半分程度の理解しか出来ていない自分ですが、
        おやっ?と思いながらも、なるほど…と思う次第です。
        >> 続きを読む

        2011/04/08 by toshi

    • 6人が本棚登録しています
      鹿鳴館
      カテゴリー:戯曲
      4.0
      いいね!
      • 匿名

        ゼミで読んだ本の一つ。
        明治の鹿鳴館の社交界で少女と西洋人の出会いについてだ。
        他の授業で六名とは、美しい物の象徴で(私は不気味なものとしか感じなかった)
        そこで一生懸命西洋のまねごとをする日本人を見たあわれみ。
        私はレポートで、菊が象徴する日本文化の死について考えた。
        歳月を経て、老婆が夢見心地で懐かしむものは美化された記憶なのであろうか。
        >> 続きを読む

        2015/03/01 by 匿名

    • 3人が本棚登録しています
      太陽と鉄
      4.0
      いいね!
      • BMIがぴったり17でもうちょっと太らねばならぬ、ならば脂肪ではなく筋肉だ、と思い立ったところ、二十歳の頃読んだこの本が浮かびました。当時読了したとき、「よし、運動だ!」と生涯初めて自発的な運動をしたように記憶してます。(ランニングと縄跳び。続かなかった。)

        私は他ならぬ太陽と鉄によって、一つの外国語を学ぶように、肉体の言葉を学んだ。それは私のsecond languageであり、形成された教養であったが、私は今こそその教養形成について語ろうと思うのである。 p.16

        15歳の三島少年は、その時代の文学者と同様に、仄暗い室内における「夜の思考」をしていました。白い皮膚で「繊細な」感受性をもてあまし、「僕は皆と違う!」と中二病に苦しんでいました。「僕は皆と違う!」という認識は、文学活動においては、生産的に働き、三島青年は川端康成の推薦で文学界にデビューしてしまいます。
        しかし、本人は、
        18歳のとき、私は夭折にあこがれながら、自分が夭折にふさわしくないことを感じていた。なぜなら私はドラマティックな死にふさわしい筋肉を欠いていたからである。 p.33
        という次第で、この貧弱なからだをどげんかせんといかんと焦っていましたが、この時はまだ自分のからだを「運命」と思っていました。
        終戦があったり、太宰にケチをつけにいったり、『仮面の告白』を発表したり、大蔵省をやめたりしたあと、三島は朝日新聞の出資で世界一周旅行にでかけます。ハワイ近くの洋上で日光浴をしていたとき、三島は太陽体験をします。

        生まれてはじめて、私は太陽と握手した。いかに永いあいだ、私は太陽に対する親近感を自分の裡に殺してきたことだろう。 そして、日がな一日、日光を浴びながら、私は自分の改造ということを考えはじめた。私に余分なものは何であり、欠けているものは何であるか、ということを。 p.189

        そういうわけで、三島は夜の思考から徐々に脱していきます。

        想像力という言葉によって、いかに多くの怠け者の真実が容認されてきたことでろうか。…他人の肉体の痛みをわが痛みの如く感ずるという、想像力の感傷的側面のおかげで、人はいかに自分の肉体の痛みを避けてきたことであろうか。又、精神的な苦悩などという、価値の高低のはなはだ測りにくいものを、想像力がいかに等しなみに崇高化そてきたことであろうか。p.41

        このように、肉体の言葉は広く精神の言葉をなぎ倒し、その地位に取って代わっていきます。「太陽と鉄」はそんな肉体の言葉が何を語れるかを追究したヴィヴィッドな知見がたくさん詰まった文章です。(付箋だらけになってしまいました。)

        男らしい戦士の顔は、いつわりの顔でなければならず、自然な若さの晴朗を失った後は、一種の政治学でこれを作り出さねばならない。…
        この点で、若さを過ぎた知識人たちの顔は私をぞっとさせた。何という醜態。何という政治学の欠如!
        自己をいかにあらわすか、ということよりも、いかに隠すか、という方法によって文学生活をはじめた私は、軍隊の持つ軍服の機能に、改めて感嘆せずにはいられなかった。 p.80

        このような部分など、後の縦の会結成や自衛隊基地での自決の、自己解説が随所に見られ、あの事件の一見した荒唐無稽さの裏で何を考えていたか、なんとなくわかりました。たぶん三島は「老いるのなんてもってのほか。肉体もいい感じに仕上がったし、いっちょ死んでみるか!」という感じでかる〜く死んでしまったのではないでしょうか。

        「太陽と鉄」のエピローグでは、大学生三島の戦闘機体験が語られます。さすが、かっこいい。「私の遍歴時代」は、チャーミングな三島おじさんのお笑いエッセイという趣。太宰にいちゃもんをつけたことを「おれも若かった。今は反省している」などと言ってて笑えます。
        >> 続きを読む

        2014/09/07 by azuma

      • コメント 3件
    • 2人が本棚登録しています
      若きサムライのために
      3.0
      いいね!
      • 『目に見えるものが美しくても、直ちにそれが精神的な価値を約束するわけではない。健全なる精神は、健全なる肉体へと宿る』
        …なるほど、晩年三島が肉体に強いこだわりを持ち続けていたのが、この一文に凝縮されている…
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        2017/07/19 by okusena

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【三島由紀夫】(ミシマユキオ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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