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永井隆

著者情報
著者名:永井隆
ながいたかし
ナガイタカシ
生年~没年:1908~1951

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      いとし子よ
      5.0
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      • とても素晴らしい本だった。
        多くの方に読んで欲しい。
        読み継がれて欲しい。

        長崎で被爆した永井隆博士が、我が子に向けて切々とつづった、
        深い愛と貴重な人生のメッセージ。

        「わが子よ、言葉を知っているということと、
        その言葉の命ずるとおり行なうということとは、
        大きな違いがあるのである。
        何千年来、何千億とも数知れぬ人々がこの言葉を知っていた。
        しかし、この言葉のとおり行った人は、
        おそらく指折り数えるほどしかなかったのではあるまいか?」

        「なんじの近き者を己の如く愛すべし」
        >> 続きを読む

        2015/08/17 by atsushi

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      長崎の鐘
      4.5
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      • 歌は耳にしたことがあったのに原作は読んだことがなかった。

        終戦目前の八月九日午前十一時二分。人類二発目となる原子爆弾が長崎に投下された。

        終戦の象徴として何度も流されるキノコ雲の映像は見慣れたが、雲の中で何が起きていたのかを想像する力をなくしていたことを、70年経ったいまこの本が教えてくれた。

        爆心地からわずか七百メートルの長崎医科大学(現長崎大学医学部)で助教授を務めていた医学博士・永井隆氏が重傷を負いながらも、生き残った医師や看護スタッフたちとともに救護活動を行なった壮絶な体験を克明に記した手記だ。

        突然「ぴかり」と閃いた静かな閃光に人々は一瞬「?」と静止。その直後、辺りは夕暮れのような闇に包まれる。

        雲の中に発生した強烈なエネルギーは、一瞬に人も建物も、自然も圧し潰し、吹き飛ばす。いったい何が起きたのか?「太陽が爆発したのでは?」と驚愕する未曾有の恐怖が、その後も人々を容赦なく襲い続ける。

        雲の中にできた真空は、全てを上空に吸い上げ、投下。高熱がすべてを焼き尽くし、空からは火の玉が降りそそぎ、大地は灼熱地獄と化した。

        パニックを起こす間もない殺傷力と熱傷力を持つ原子爆弾の破壊力。大粒の黒い雨、投下後米軍機がばらまいたビラ。

        救護にあたりながら、じわじわと人々の身体を蝕む放射能の被爆症状も医師の目で記録、観察を続け、混乱の中でいち早く有効な治療法も実践している。

        屍しかない絶望の「原子の野」に生き残った人々の地獄のような苦しみが時間軸にそって、目をつむりたくなるほど鮮明に描かれている。

        終盤で博士として、書き残した原子力の平和利用への想いや、浦上天主堂に投下された奇遇に関する著者の見解も現代とつながるミステリアスに感じた。

        著者は闘病の中、精力的に執筆活動を行い、被爆6年後に白血病で他界している。
         
        ひと夏を謳歌するようにひびく蝉の合唱を聞きながら、

        見慣れたキノコ雲は、終戦の象徴ではなく、大地に存在する生命を根こそぎ消滅させるために利用した大量殺戮兵器と再認識したいと思った。




        >> 続きを読む

        2015/08/15 by まきたろう

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      長崎の鐘
      5.0
      いいね!
      • この本には、永井隆の『長崎の鐘』と『マニラの悲劇』が収録されている。

        両方とも、後世の日本人が必ず読むべき本だと読んで思った。

        恥ずかしながら、私は『長崎の鐘』は名前だけは聴いたことがあったが、読むのは今回が初めて。
        『マニラの悲劇』は、そのような文章があることすら知らず、最近偶然に読み始めた。

        『マニラの悲劇』は、読み終えると、なんとも胸がつぶれた。

        第二次大戦中のフィリピンでの日本軍による無目的で非合理な殺傷行為が、さまざまな証言によって描かれてある。
        こんなにひどかったとは…。
        恥ずかしながら知らなかった。

        嘲笑いながらフィリピンの人々に手榴弾を投げ込んだり、銃剣で突き刺す日本兵と、フィリピンの人々が、読みながら福音書の中のイエスをいたぶるローマ兵とイエスに重なった。
        あれはひどい話と思ってたら、なんと自分たちの歴史の姿でもあったのだと、読んでいて思わされた。
        多くのスペイン人やフィリピン人の教会の聖職者たちも殺されたそうだが、彼らは死に際して、自分たちを殺す人々の許しを神に祈りながら死んでいったということが、この本の証言の一つに書かれていた。

        マニラは、戦争が起る前は、小さなローマと言われるほど、歴史のある古い大きな教会建築が立ち並ぶ街だったそうだが、そのほとんどが日本軍と米軍の戦闘によって破壊された。
        日本軍は、意図的にそれらの建築を破壊する場合も多かったそうである。

        何の罪もない、女性や子どもの殺傷も随分多かったことがこの本には描かれている。

        村山談話や小泉談話は、フィリピンを思えば、当然断固として堅持されていくべきものだと、この本を読んでいて思われてならなかった。
        昨今、それらの見直しを言う人がいるが、とんでもない話で、単に歴史に無知なのではないかと思う。

        また、『長崎の鐘』は、著者が、長崎の原爆投下直後に実際に体験し、目撃した出来事の、渾身の記録である。
        読んでいて、あまりのひどさと悲しさに胸がつぶれた。

        一方、これほどのどん底にありながら、医師である著者自身や、看護婦の人々が負傷し苦しむ人々の治療に献身的に尽くしていた姿は深い感動を覚えた。

        また、著者やその友人たちが、敗戦の前の時点で、原子爆弾だということと、いかなる原理によってこの爆弾ができたか、どのような研究や開発体制だったかを、ほぼ正確に推測して議論している様子の回想があるのに驚いた。
        日本も、潜在的には原爆を開発するだけの人的な資源は多々あったのかもしれない。
        しかし、著者たちが言うように、幸か不幸か、軍部が愚かだったことと研究施設や費用が貧弱だったために開発できなかったのだろう。

        著者が、最後の方で述べる「神の摂理」論は、その後随分と議論を醸したそうだが、この本を読むと、いかなる状況において、どのような思いからそのような受けとめ方を永井隆がしたかがよくわかり、涙なくしては読めなかった。
        その是非についてはいろんな議論があるのかもしれないが、私は真実の信仰だと思った。
        贖いの子羊として長崎が神にささげられる犠牲になった。
        という考え方は、おそらく著者のような敬虔なクリスチャン以外はなかなか理解しがたいところもあるかもしれない。
        しかし、そうではあっても、長崎のこの犠牲を、これから先に決して無にしないようにしなければならないということは、誰であってもこの本を読めば同意できることなのではないかと思う。

        あまりに重い歴史を、この二つの文章は後世の我々に投げかけているが、そうであればこそ、しっかりと読むべき本なのだと思う。
        >> 続きを読む

        2013/05/15 by atsushi

      • コメント 4件
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      この子を残して
      5.0
      いいね!
      • 子どもたちに対する父の想い、愛情、「生きる」ことや「平和」への強いメッセージ。



        「出しゃばるな 偉ぶるな 名を売るな 人気者になるな 世間を気にするな いつも隠れて善いことをせよ」 〈へりくだり〉

        「『何をしたか?』ではなくて『いかにしたか?』」「どんな人でも職業によって値打ちを決められてはならない。与えられた才能を十分発揮しているかどうかによって人間の値打ちが決まるのだ。」 〈職業〉

        「いつも神のみ栄えのためになることだけをするように努める。み栄えにならぬことはしない。-この心がけを持ち続けてゆけば永遠に生きるのだ。」 〈永遠の生活〉


        永井博士はキリスト教信者であるので、人間のあらゆる行為は「神に善しと評価してもらうために」 「神のみ栄えのために」するべきと言う。自分のためにするのは善ではないというのは分かる。(それは欲でありエゴ)

        お釈迦様は 「生きとし生きるすべての者が幸せであるため」 自分のこころの欲やエゴなどの汚れを落としてきれいに磨きつづけなければいけないと言う(つまり慈悲の気持ちを育てること)。神も死後も関係ない。



        人生の真の目的は「神を知り、神を愛し、神に仕えて、ついに天国の幸福を得る」ことである 〈人生の目的〉

        お釈迦様・・「生きることに目的はない 人生は苦であり無常である 一瞬一瞬をただ正しく精一杯生きるのみ」 



        考え方の違いはあるが、親としてこのように自分の想いを子どもに残してあげられると言うことは大変素晴らしく尊いことだと思う。

        本当にいいお父さんだなあ・・・
        >> 続きを読む

        2013/01/15 by バカボン

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