こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


織田作之助

著者情報
著者名:織田作之助
おださくのすけ
オダサクノスケ
生年~没年:1913~1947

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      夫婦善哉
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      •  もう一度人生があるなら関西弁の女性がいいです。これは絶対です。できれば神社の娘がよくて、狐顔で涼しい感じ。髪は黒色。年は四つか五つ上でわりと気の強い性格。思いっきりがよくて、後ろから色白の腕でぼくの首を覆うように……

         読書ログのみなさん「はあ? 二度目なんだよ、このバカヤロー バキッ!!( -_-)=○☆)>_<)アウッ! ←ぼく」

         サーセン。ぐだぐだ弁解するまえにあらすじを(「夫婦善哉」のあらすじです。この本には全部で六つの短篇が入っています)


        〈天ぷら屋の娘の蝶子がこの小説のヒロイン。蝶子の父親が営むお店は、具が大きくて、それで味もいいくせに利益がでない。借金取りが出入りするほどやり繰りに困っている。蝶子は子供ながらにして気づいたが、彼女の父親は経理を知らない人で、主な材料費以外の醤油や炭の費用を無視して帳簿を付けていた。これでは商売にならない。
         蝶子は女中奉公を経て、17歳のとき芸者の道を選ぶ。これは家計を助けるためではなく、あくまでも本人の意思によるもので、歌や芸などの才は乏しいものの、天性の明るさでお客をとっていく。
         
         そのなかに、現代でいうダメンズの柳吉がいた。柳吉の齢は31でとうぜん妻子持ち。病気で臥せがちの父親に代わり、理髪店向けの商品の卸しをする。けっこうなボンボンであり、世渡りが下手なタイプ。蝶子のところへ度々通って散財したあげく勘当を受け、柳吉と蝶子は駆け落ちして共に暮らしはじめる。
         
         半人前にも満たない柳吉を一人前にと、そして二人で商売をするため蝶子はヤトナ芸者(臨時雇いの芸者)をしつつお金を貯めるが、柳吉はそれを女遊びなどに使い込む始末。二人はくっついたり離れたり忙しく、蝶子の折檻にも懲りず柳吉は体たらくだが、それでも夫婦生活をつづけていって……〉

         
         罪滅ぼしにやや詳しい筋の紹介をしました。これで許してください。これを読んで思うことは、うちのカミさんが蝶子と似ているかはともかく、ぼくは柳吉タイプですね。人並みのお給金をもらうのが本当に遅かったし、憂さを晴らすためにわりと無駄使いもしていたから、若干生きていて恥ずかしく、当時のことを思い出すとホロリときます(でも女遊びはしてないよ、一応名誉のためにね 笑)。
         
         だから若いときは敬して遠ざけていたけれど、いま読むとすこぶる感慨深くて、しかしどうして柳吉は学ばないのだろうと思うし、蝶子もよく愛想を尽かさないなあ~とも思う。それでもこの二人の仲を裂きたいと読み手に思わせない何かがあって、それがまさに夫婦当人たちにしか分かりえぬ、いや、当人たちも時に見失う男女の機微なのだ。この機微と織田作之助一流の大阪の暮らしの匂い、この二つを存分に味わってほしい。
         結びに代えて余談になるが、森見さんの小説に(「夜は短し~」だったかしら)、織田作之助の全集を読む、すごく感じのいいおばあさんがいたことを思い出し、もしや、彼女も「夫婦善哉」を……と心のうちで訝った。
        >> 続きを読む

        2015/06/29 by 素頓狂

      • コメント 12件
    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      夫婦善哉 正続
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 先日大阪へ行ったのですが、その前に大阪の雰囲気を味わおうと思って図書館で借りてきました。
        結局読んだのは大阪から帰ってきてからなので、大阪の余韻に浸る感じになりましたが…

        オダサクは好きです。市井の人々に寄り添いながらも、客観的な冷めた目を忘れないところがいい。
        この本に出てくる短編では、大阪と別府が舞台になっているものがほとんどでした。次に大阪に行ったときには、千日前や天王寺にも寄らねばなりません。別府温泉に行って流川通りをぶらぶら歩きながら『続 夫婦善哉』を思い出すのもいいですね。
        14の短編からなる本で、どれもいいのですが、『雨』が特にお気に入りでした。
        『聴雨』は、川端康成の『名人』の将棋バージョンみたいな感じでしょうか。これらは今後セットで思い出すことでしょう。
        解説もボリュームがある真面目なもので、読み応えがありました。

        西加奈子を読んだときにオダサクを思い出し、オダサクを読むと西加奈子を思い出します。まっとうな世間からすれば「ダメなやつ」の烙印を押されるような弱い人に対する視点と描き方が似ているんです。登場人物の、自分に弱いところを容赦なくさらけ出す一方、最終的には肯定する懐の深さというか。
        オダサク読んだので、次は西加奈子が読みたくなりました。
        >> 続きを読む

        2015/09/15 by ワルツ

    • 1人が本棚登録しています
      青春の逆説
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 森見登美彦さんの小説(たしか『夜は短し歩けよ乙女』) の中にこの著者の名前が出てきていて、気になったので読みました。

        自尊心がだいぶ傷ついていて自意識過剰になっている男の半生。
        おもしろかったけど、舞台となる時代の背景を私がよく分かっておらず、読み取りにくかったところも。
        >> 続きを読む

        2017/08/08 by マチ子

    • 1人が本棚登録しています
      夫婦善哉
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 2011年最初の1冊。
        織田作は大好きなので、それ以上何も言うことはありません。
        度読んでもしんみりします。 >> 続きを読む

        2011/01/02 by sasa

    • 1人が本棚登録しています
      ちくま日本文学
      カテゴリー:作品集
      4.0
      いいね!
      • 真田十勇士の筆頭として名高い猿飛佐助を意外な角度から描く。

        忍術で大活躍のイメージが強い彼だが、爽快感を感じるまでには至らず、大活躍の一歩手前で寸止めされたような感覚。

        ※本書は短編集だが、「猿飛佐助」のみ読了。

        代表作「夫婦善哉」以来、そろそろ織田作之助作品を読みたくなって選択。

        「夫婦善哉」では、人間関係を豊かに描く作家さんのイメージが有ったのだが、本作品では、若干の恋模様的な一幕は織り込まれるものの、基本的には猿飛佐助のストイックかつユーモラスな姿だけを描いているので随分印象が変わった。

        面白かったのは名乗りを上げるシーン。

        「流れ星のように、天から降ったといおうか。
        きのこのように、地から湧いたといおうか。
        流れ星なら、尻尾もみえよう、きのこの類なら、匂いもしようが、尻尾も見えず、匂いもなしに、火遁、水遁、木遁、金遁さては土遁の合図もなしに、ふわりと現れ、ふわりと消える、白いくもよりなお身も軽い、白雲師匠の秘伝を受けて、受けて返すはへぼ弓、へぼ矢、返らぬかとかねて思えばあずさ弓、なき面に蜂のおかしさに、つい笑ってしまったが、笑えばえくぼがアバタにかくれる、信州にかくれもなきアバタ男、鷲塚の佐助とは、俺のことだ」

        佐助~長ぇよ!!とツッコまずにはいられない長口上である。

        ただ、読後に猿飛佐助のキャラがとても立っていることに気付かされた。
        やはり人間を活き活きと描くことに力量を発揮する作家なのかも知れない。

        ◆夫婦善哉 - 織田作之助
        http://www.dokusho-log.com/b/4101037019/
        >> 続きを読む

        2013/06/26 by ice

      • コメント 7件
    • 2人が本棚登録しています

【織田作之助】(オダサクノスケ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚