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ヒトラー台頭の背景。ヒトラーの周辺人物との関係を中心に、絶対的な権力を得るまでに至った過程を丁寧に描いている。ユダヤ人などに実施した凄惨な仕打ちなどから人類史上最悪の極悪人として名を轟かせているヒトラーだが、非常に狭い部分にだけフォーカスすると、非常に魅力的な人物で有ることは間違いない。敗戦後の経済衰退期で有ったなど、台頭のために必要な偶発的な好条件は確かに存在したものの、あれほどの独裁政治が実現できたのは強烈なカリスマ性が必須で有る。これまで数々のヒトラー関連本を読んできたが、本書の特徴はヒトラーの周辺人物を丁寧に描くことでヒトラーの人物像を表現しようと試みている点である。協調/離反/粛清など程度の差は有れ、政治やビジネスの世界で繰り返されている人間の振る舞いが戦時下という特殊な環境の中で際立って表現されているため、現代人が得ることの出来るものも多いと思われる。対象期間としてヒトラーの無名時代から独裁政権樹立までを取り上げているからかもしれないが、ヒトラー=極悪人というステレオタイプで記述された他のヒトラー関連書籍のように興醒めしないで済んだのは有難かった。 >> 続きを読む
2011/03/04 by ice
【大森実】(オオモリミノル) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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