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坂口安吾

著者情報
著者名:坂口安吾
さかぐちあんご
サカグチアンゴ
生年~没年:1906~1955

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      不連続殺人事件
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
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      • アホみたいに多い登場人物が全員変人、昔の小説なので差別用語のオンパレードというキテレツ作品。でもストーリーやトリックはしっかりしててもう50年以上も前に書かれた作品なのに十二分におもしろい。ストリック的にも上手いこと撒いてる。
        最初の数ページ読んだ時に(こいつぁとんでもなく読みづらい文体だぞう…)と思ったけど途中から気にならなくなってスイスイと読めました。おもしろかったです。
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        2017/12/03 by Jumpeichan

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      不連続殺人事件
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • 文士、画家、女優など多数の男女が、山中に孤立した歌川家の豪邸において一堂に会す。事件発生までに登場する人物だけでも、歌川家を訪問した歌川一馬の知人たちをはじめ、歌川一家や居候、使用人なども含めて30人近くの多数にのぼる。その多くの世代は二十代から四十代となっており、男女を問わず多情な人物も多く、なかには過去に夫婦や恋人であった者も混じり、彼らの人間関係は当初からもつれている。主人公・矢代寸兵は、友人である一馬の切実な頼みを聞いて重い腰をあげ、かつては一馬の父の妾だった妻・京子を連れて歌川家に出向く。探偵・巨勢博士を筆頭に、偽の手紙によって複数の招かれざる客まで集合した歌川家は、寸兵たちが到着して狂乱の様相を呈する。そして一夜明けた翌朝、一人目の犠牲者が発見される。

        本作は物語そのもの以外に、作者自身がたびたび登場するという特徴があります。初出時は連載であったらしいこの推理小説は、開始から早い時点で著者から推理を当てた読者への懸賞金贈呈が公表され、その後も一定間隔で作者が幕間に登場して読み手に語りかけます。読者の対象は一般人に限らず、そこには江戸川乱歩への挑戦や、連載中に結末を予想して外した太宰治や尾崎士郎へのイヤミなど、著名な文学者に対しても実名で言及。また、読者に語りかける内容も事件に関するヒントから、探偵である巨勢博士の言葉を借りてタイトルの意味を開示したことへの言及まで、読み手へのユーモラスな挑発を経て、物語の終了時点で応募者から当選者の発表もなされています。

        著者自身が作中において非合理的なミステリ作品に対しての批判を述べただけあって、終わってみれば納得できる真相に落ち着いていました。また、これも著者が明かしている通り、手の込んだ仕掛けは一切登場せず、犯行の手口はいたってシンプルです。それだけに派手なトリックや意外性を求める読み手には、期待外れかもしれません。通読して、愛憎が入り混じる複雑な関係性にある人びとを描いてもどこかアッケラカンとして内面的にはならない乾いた作風と、エッセイ作品とも重なる幕間での挑発的な態度、推理小説においても合理性を追求する姿勢など、随所に著者らしさを感じました。

        ※該当する出版社の情報が見つからないため、こちらで投稿しています。
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        2020/10/22 by ikawaArise

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      堕落論
      3.7
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      • 「無頼派」安吾の評論。
         
         タイトルにもある通り、この評論は「堕落せよ!」と力説します。それは「もうどうでもいいや」という投げやりな気持ちではなく、「そのままでいいからがんばれ」というような励ましであるように感じました。

         実際は希望に溢れた内容であるわけですが、敗戦後に堕落を勧めるなんて一歩間違えれば反社会的と捉えかねないところです。それでもこのように主張した著者は、それほど強く思う所があったのでしょう。人間の弱さや限界を指摘する一方で、人間の底力への愛と信頼があるように思いました。


        「〜人間は可憐であり脆弱であり、それ故愚かなものであるが、堕ちぬくためには弱すぎる。人間は結局処女を刺殺せずにはいられず、武士道をあみださずにはいられず、天皇を担ぎださずにはいられなくなるであろう。だが他人の処女でなしに自分自身の処女を刺殺し、自分自身の武士道、自分自身の天皇をあみだすためには、人は正しく堕ちる道を堕ちきることが必要なのだ〜」(本文から抜粋)


        「がんばること」と「堕落すること」は一見矛盾しますが、がんばるためにはまず堕落して自分の弱さと向き合うことが、きっと必要なのでしょう。

         いざ積極的堕落を。
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        2015/09/25 by あさ・くら

      • コメント 7件
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      堕落論
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      • この本の名言をご紹介します。

        ***
        恋愛は、人生の花であります。
        いかに退屈であろうとも、その外に花はない。
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        2013/10/15 by 本の名言

      • コメント 2件
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      風と光と二十の私と
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • 斉藤孝の理想の国語教科書に載っていたこの小説。

        臨時採用で小学校の教員をやっている主人公が注ぐ子ども達への視線は、今の私では見えないであろう子どもの心の裏側を正しく射抜いている。それは坂口安吾が人間の欺瞞や空しさと徹底して向き合ったからこその表現なのだと思う。

        「私は近頃、誰しも人は少年から大人になる一期間、大人よりも老成する時があるのではないかと考えるようになった。」、「私は臆面もなく老成しきって、そういう老成の実際の空虚というものを、さとらずにいた。さとらずに、いられたのである。」とい主人公は語るが、それは若気の至りのような意味あいだけではなく、その老成を空虚と捉えざるをえなくなる人間の悲しさも視野に入れた言葉だろう。

        こういう視座を持っていれば、年を重ねても「近頃の若い者は・・・。」なんていう思いを持たずに生きられるだろうが、その実感を持ち続けること自体が難しいことなんだとこのお話は語っている。
        >> 続きを読む

        2011/08/11 by Pettonton

    • 1人が本棚登録しています
      肝臓先生
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
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      •  坂口安吾の本 初挑戦。
        ということで、いろんな作品の雰囲気を感じられる
        短編集を読んでみました。
         
         しかし・・・個人的には合いませんでした・・・。
        ネット上の評価も高い本だったんですけどね (>_<)
         
         収録作品は
        「魔の退屈」
        「私は海を抱きしめていたい」
        「ジロリの女」
        「行雲流水」
        「肝臓先生」
        の5作品。
         
         1~4作品目までは
        もうひたすらに男女の色事に関してのみの記述です。
        もう徹底してると言っていいくらい。
        あまりにも赤裸々すぎて笑えてくる部分もありますが、
        おおむね辟易としてきます。
        これらの文章の中に文学を見出すと
        評価が高くなるのかもしれませんが、
        私には無理でした。
         
         唯一、毛色が違って熱いお話だったのは「肝臓先生」。
        田舎の一介の町医者として往診に明け暮れ、
        名声も地位も富も望まず、
        町の何人かの人々が先生の存在によって心安きを得た
        という小さな事実をよろこびとして生き抜いた物語は
        胸に訴えかけてくるものがあります。
         
         全作品を通じて
        第二次世界大戦当時~直後の日本の雰囲気が色濃く反映されています。
        そうしたことを感じられるのは
        本書のひとつの良い特徴かもしれません。 
          
         しかし、正直 「肝臓先生」がなければ
        ★2つでいいくらいです。
        「肝臓先生」があるがゆえに★3つとさせていただきます。
        >> 続きを読む

        2016/01/30 by kengo

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    • 2人が本棚登録しています
      桜の森の満開の下
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • 匿名

        だいぶ前に深夜のアニメ青空文庫で印象に残っていたので、
        全集の中からまず読み始めた
        アニメでさえもデカダントと言うか美女の狂気の組み合わせが
        光っていたけれど、文字表現になるとさらに際立った。
        腐り崩れる肉は想像するだけで恐ろしいが、その首を持って
        ケラケラ笑う美女がさらに恐ろしい。

        2015/1/15
        毎日図書館に出入りする為か司書さんに目をつけられて(本当に司書さん含め図書館にお世話になりました。)
        誘われた第一回ビブリオバトルにこの本を選んだ。
        卒業論文提出日に開催で、前日に論文は提出したが、準備に時間は割けない。
        短く、どこでも読むことができる好きな本ということで白羽の矢がった。
        改めて読み返し、美女の狂気よりも男の心情が気になった。
        話す為にいろいろとレビューを見たが、男の孤独について論じられているものが多かった。
        ビブリオバトルは、授業終わりにバタバタと行ったので、散々なものだった。
        この機会に、読み返すことができてよかった。

        >> 続きを読む

        2015/03/01 by 匿名

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    • 4人が本棚登録しています
      信長・イノチガケ
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • 織田信長を描いた小説としては、津本陽の「下天は夢か」や遠藤周作の「反逆」などが好きな作品ですが、今回読了したのは、意外にも「堕落論」などで太宰治と並んで無頼派作家として有名な坂口安吾の「信長」です。

        この作品を読んでみて思ったのは、これこそ無数に書かれている"信長小説"の原点というか、ほとんど源流ではないのかということです。

        これほど颯爽たる、これほど魅力に富む、そして、これほど痛快無類の信長像を描いたものは、他にないのではないかと思う。

        多くの小説が、今川義元との桶狭間の戦い以降の信長を描いているんですね。
        だが、この作品は違います。

        二十七歳、桶狭間の戦いの勝利に至るまでを描いているんですね。
        すなわち、一人のバカ息子、悪ガキが、一個の信長という天才として出現するまでを描き出すんですね。

        恐らく、全身これ哲学精神に満ちた作家、坂口安吾の眼が至るところで光っていると思う。

        安吾は多分、この作品で、桶狭間、比叡山の焼き討ち、長篠の合戦、そんなものの原型は、すべて信長二十二歳前後の悪戦苦闘にある。
        彼は自分一人しか当てにしなかった。そして勝った。
        その根底にあるもの、いわば若者における生の全身的な怒りという物の正体をよく視てくれと言いたかったのかもしれません。

        スタンダールが、ナポレオンの戦争の方法を、ナポリの街角で一人の紳士を襲う二人の強盗に比しています。
        三十分後に十人の警官が、駆けつけたところで何になるのかと。
        実に面白い。これこそ、まさしく作家的な眼の一突きだと思いますね。

        坂口安吾が、信長に見たのは、強盗の論理ではなく、「ケンカの原理」なんですね。
        このことを安吾は、「信長のようにケンカ早くて、少年期にそれに身を入れた人間は、ケンカの原理で人生の原理をも会得しうるのであった」と書いているんですね。

        いつも絶体絶命の状況からケンカの原理によって、起ち上ってくる信長。
        その姿を痛快に描いていて、この作品は戦後文学には稀な、一人の若者が決然と行動するところ、その英姿を描いて、溢れるような"生の香り"が匂い立つ作品になっていると思う。

        >> 続きを読む

        2018/05/09 by dreamer

    • 2人が本棚登録しています
      吹雪物語
      カテゴリー:小説、物語
      1.0
      いいね!
      • いかな安吾好きといえど通読することに多大な困難が伴う書物。ファルスとはなにか、などを書きながら、安吾が本来どのような小説を書きたかったのか、ということが透けて見える。実は大がかりな「本格小説」に取り組みたかったというか、自分に書けると信じていたのではないか。 >> 続きを読む

        2015/10/14 by aaa

    • 1人が本棚登録しています
      堕落論
      4.0
      いいね!
      • 『戦争に負けたから堕ちるのではないのだ。人間だから堕ちるのであり、生きているから堕ちるだけだ。だが人間は永遠に堕ちぬくことはできないだろう。』

        戦後すぐにこの様な文章を発表したことは、非常にセンセーショナルなことだったようだが、この後戦争を体験することのない日本では、こういう作品は生まれないのではないかと。

        多分一度読んだだけでは、全然理解が足りないのだと思う。
        そのうちまた読むつもり。

        桜の森の満開の下は、読んだつもりになっていたが、夢の遊眠社の「贋作・桜の森の満開の下」を見たり、脚本を読んだりしていたからだったことに気づく。
        なんか不思議な感じがいい。
        >> 続きを読む

        2015/03/06 by freaks004

      • コメント 1件
    • 3人が本棚登録しています
      ちくま日本文学全集
      カテゴリー:作品集
      4.0
      いいね!
      • ちくま日本文学全集006

        2017/10/27 by Raven

    • 2人が本棚登録しています

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