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レビューがあまりにも高評価だったし、映画も面白かったのでさぞ面白いんだろうなぁと思って読んでみたが、思ったより内容が平易だった。ストーリーの起伏がそんなにはっきりせず、戦闘シーンもあっさりでそんなにハラハラしなかったので私にとっては簡単なストーリーに感じた。ライオンのアスランはどう見てもイエス・キリストがモチーフ。彼が夜に出かけて行き白の魔女やその化け物たちに縛り上げ殺されるシーンはまさにキリストの磔シーンそのもの。その後の復活も然り。そもそもナルニア国ものがたり自体が聖書がモチーフらしいが、アスランがイエス・キリストがモチーフだったら白の魔女やペペンシー兄弟や他の展開は何を意味しているんだろう?そこが気になる。まだ物語の1作目なので、これから読み進めていくとだんだん面白くなっていくんだろうか。 >> 続きを読む
2015/07/07 by Nanna
kumahachiさんのレビューで気になっていたので読んでみました☆最初に部屋の全景。次のページでは、そのどこかをクローズアップします。例えば手袋をクローズアップした場合、「おやすみ てぶくろ」という風に。それが、何回も繰り返される。そんな絵本です。ストーリーとかは全くないので、対象年齢は低いと思うのですが、私は楽しめましたよ♪ >> 続きを読む
2013/01/28 by tamo
ナルニア国物語。前作 ライオンと魔女の続編。カスピアン王子の角笛に呼び出され、再びナルニアを訪れる4人。現実世界が意識され過ぎて、前作よりファンタジー度が下がっている気がする。続編と言う性質上、仕方が無い面も有るのだろうが、主人公の4人が現実世界からナルニアへ、ナルニアから現実世界へと行き来することが前提となってしまっているため、それも含めてどうなるのか分からなかった前作とはドキドキ感が劣る。また、本作品単体を考えた場合、おそらく主人公はカスピアン王子なのだろうが彼のキャラは立っていない。決闘シーンでピーターがエントリーしてしまったのが最大の失敗で、これで完全に影が薄くなったと言える。カスピアンも4人の子供と同じくらい輝かせて、初めてシリーズの中で本作品の存在感も確立すると言うものではなかろうか。シリーズは、まだ何作か続くようだが、正直モチベーションは低下気味で有る。年長の2人は、もうナルニアを訪れることは無いと言う。子供と大人の線引きということなのだろうが、この宣告はあまりにも残酷だ。映画公開よりかなり時間が経ってしまったが、いよいよ映画版を観たいと思う。 >> 続きを読む
2012/05/15 by ice
約20年ぶりに再読。人形の家に暮らす人形たちの物語。誇張の無い、淡々とした優しさと残酷さが描かれている。全体を貫く哲学は児童書の枠を越えており、大人になってから読んだほうが得るものが多いかも。人形にも心はある。でも人形だから、声を出すことも涙を流すこともできない。ただ願うだけ。セルロイド人形の“ことりさん”が好き。カラコロ鳴る頭で、不安と混乱の中で懸命に考える。p65「わたしにわかると思う?」「ほんとうのものもほんとうでないものも、私には同じように見えるのよ。」 >> 続きを読む
2014/07/27 by seimiya
最初はスケールが大きいストーリーを想像していましたが、意外と「ジャストサイズ」な冒険物語でした。 まず、主人公が4人の小さな子供達ですし、物語の入口がなんと衣装ダンスです(笑)。 それでも結構読み応えはありますよ! 子供の頃友達としていた本格的なごっこ遊びのようです。 正義と悪が分かりやすく描写されていて、複雑な人間関係もなくスラスラ読めます。 現実世界でも、こんな単純に善悪はっきりとしていたら良いのに…なんて考えてしまいました。wwwww そんな世界の中で、唯一現実味があって、人間臭いキャラクターが一人いますーーエドマンド。 エドマンドは主人公である4人兄弟姉妹の次男ですが、悪玉である魔女の誘惑に見事かかり、魔女のプリン(!)に買収されて、みんなを裏切ってしまいます。 登場時からちょっぴりひねくれているエドの姿は読者をイライラさせることもありますが、なんか憎めないんですね~……ある意味、その方が子供らしいというか…… しかし、エドは悪にも素直に誘惑される一面、正義に目覚めれば善にも素直になる子で、反省し、立ち直った後はみんなの為に命をかけて戦いました。 しかも血を流し、瀕死状態になるまで! 最初から一貫した「良い子」より、どん底から這い上がった人の方が善悪を見極め、より輝いて見えますね。 すべってしまっても、ガッカリせず諦めないでいれば、きっと輝く日がくるハズ!:)(ブログ読書レビューページ:https://www.gifteddecoboko.com/entry/2018/07/17/080000) >> 続きを読む
2018/07/17 by Moffy
「ボンボン」のユースチスが「改心」するストーリーは結構ハイライトな部分だと思いますが、実は第3部では「善良」の塊のようであるルーシーも、誇り高きナルニアの王子であるカスピアンも、自分の醜い一面をあらわすようになります。 名誉・金銭の誘惑の前で、見事二人とも「本性」を出してしまいました。 面白いのは、十分に自分の醜さと向き合ったエドマンドとユースチスに、それらの影響は全くなかったのです。 誘惑の前でも自分をしっかり保てたのです。 これは多分徹底的に「誤り」を理解している人が、徹底的に「正解」を理解することが出来るからなのでしょう。 自分の醜さと向き合う時間はとても苦しいことです。 がしかし、しっかり向き合ったことがある人だけが、本当の美しさを手に入れるのだと思います。 >> 続きを読む
2018/08/08 by Moffy
映画3部作は視聴済み。事前に「指輪物語」を読み、この作品もいずれ読みたいと思っていた。購入も考えていたが、図書館にあったので借りて読んでみた。概ね映画版はこの原作に沿ったものだということが文章を読んで理解できたという点が感想。(映画版はエルフのレゴラスが出てきたり、スウマグにとどめを刺すバルドのエピソードが入るのだがそれが脚色だと知ることができた。)あと、違う訳者のバージョンも出ているらしいので機会があれば今度はそちらを手に入れて読んでみたいと思う。 >> 続きを読む
2016/05/11 by おにけん
とても良い絵本だった。 どういうわけか、この絵本、かすかな記憶がある。 遠い昔に読んだことがあったのか、あるいは他の人から物語を聴いたことがあったのか。 どんな願いごともかなる小石を手に入れたシルベスターは、ある日、あわてて危険を避けるために、自ら岩になってしまい、もう小石を手にとって願い事を言葉にすることができなくなり、岩のまま身動きができなくなる。 心配した両親は、長い年月、心痛の日々を送る。 翌年のこと、たまたまその岩でピクニックをしていた両親。 心の中で必死に叫ぶシルベスター。 と、奇跡が起こり、無事に再会できる。 思えば、普通にしゃべれることはありがたいし、家族と過ごせることは奇跡のようなことなのかもしれない。 いろんな読み方ができそうな、善い絵本である。 >> 続きを読む
2013/06/30 by atsushi
【全ての冒険ファンタジー、RPGの源がこの作品だ】 皆さんよくご存知の『指輪物語』を再読してみました。 私は、学生時代に妹の本を借りて読んだのですが、自分の手元には『指輪』を持っていなかったのです。 やはり、これは持っておくべき本だよねということで、大分前にこの三冊組の『指輪』を買ったのですが、「いつかまた読みたくなった時にゆっくり読もう」と考えて温存していました。 新しく買い直すに当たっては、文庫でも良かったのですが、「どうせ手元に置くために買うのなら良い本にしよう」と欲を出してしまい、この三冊組大型豪華本を選んでしまいました。 箱入りクロス装の大型本で、挿絵も大判のカラーでついていますので、満足感は十分なのですが、何せでかい、重い! 持ち歩きは到底ムリですし、横になって読むのもなかなかしんどかったりします(^^;)。 ま、愛蔵豪華本ということで。 ストーリーは多くの方がご承知だと思いますが、自分の心覚えも兼ねておさらいしておきましょう。 ホビットのビルボは、旅に出た際に、ゴクリという異形の忌まわしい者(とは言え、もとは普通のホビットだったのですが)が持っていた指輪を奪って持ち帰りました。 この指輪は、指にはめると姿が見えなくなるという魔法の指輪でした。 ビルボはこの指輪を時々はめてはいたのですが、徐々に指輪に自分が乗っ取られそうになっていきます。 この指輪のことを知った灰色の魔法使いガンダルフは、その由来を調べ、それがとんでもない指輪であることを知りました。 この世界(中つ国)には力を秘めたいくつもの指輪があったのですが、ビルボが持ち帰った指輪は全ての指輪を統べる最大の力を持った指輪だったのです。 この指輪は闇の王サウロンによって作られたのですが、サウロン自身がこの指輪の力に取り込まれてしまい、闇の力に支配され、世界征服を始めてしまったのです。 かつて、サウロンと他の種族達との間に激烈な戦いがあり、他の種族達は甚大な犠牲を払いながらかろうじてサウロンを倒し、その際、この指輪もサウロンの手から離れ失われていたのでした。 それがめぐりめぐってゴクリの手に渡り、ゴクリも指輪の力に支配され、忌まわしい者となってしまったというのです。 今、サウロンは再び力を取り戻しつつあり、この指輪を取り返そうとしていると言うのです。 ガンダルフは、ビルボにこれ以上指輪を持ち続けているとお前も取り込まれると警告し、一刻も早く指輪を養子のフロドに託せと命ずるのでした。 ガンダルフの言を容れたビルボは、再び旅に出ることにし、指輪を養子のフロドに託しました。 そして、フロドはガンダルフから、「この指輪を滅ぼさなければならない。そのためにはサウロンが支配するモルドールの国にある火の山の『滅びの亀裂』に指輪を投げ入れる以外に方法は無い。」と教えられ、指輪を滅ぼすのはフロドの役割だと言われます。 フロドは、そんな大それた役目を担うのは嫌でしたが、持ち前の責任感の強さから結局自分の運命を受け入れ、従者のサム、友人のメリーとピピンと共にホビット庄を旅立っていくのです。 しかし、そんなフロド達一行には早くもサウロンの手が伸びていました。 黒ずくめの装束を着て黒い馬に乗った九騎の『黒の乗り手』達がフロド達を追いかけ始めたのです。 フロドら一行は先行したガンダルフとの合流を目指して旅を続け、ブリー村の宿屋に泊まったのですが、そこで『馳男』と呼ばれている男に出会います。 馳男は、真の名をアラゴルンと言う野伏で、ガンダルフから指輪の話を聞いており、共に指輪を滅ぼすために力を合わせることを誓っていたのでした。 そして、フロド達がやって来ることを知り、宿屋で待っていたのです。 ここに力強い仲間を得たフロド達はさらに旅を続け、辛うじて黒の乗り手の追跡を振り切り、遂にエルフの王エルロンドの館にたどり着きました。 そこにはガンダルフが待っており、また、様々な種族の代表が集まっていました。 ここにおいて、エルロンドが主宰した会議が開かれ、指輪を滅ぼすための旅の一行が選ばれたのです。 旅に出るのは指輪所持者のフロドとその仲間のホビットであるサム、メリー、ピピン。 人間を代表してアラゴルンと武士のボロミア。 エルフを代表してレゴラス。 ドワーフを代表してギムリ。 そして灰色の魔術師ガンダルフと決まりました。 指輪の一行は指輪を滅ぼす旅に出たのですが、途中で通過したモリアという地下坑でオークの集団に襲われてしまいます。 オーク達はバルログという魔物も引き連れており、一行を地下坑から脱出させるためにガンダルフがバルログと対峙して相討ちとなり、ガンダルフは奈落へと落ちてしまったのでした。 ガンダルフを失った一行は、アラゴルンの先導により、エルフの里であるロスロリアンに逃げ延び、そこで一時の休息と物資補給を得ることができました。 ガンダルフを失ったことは痛恨なのですが、旅を止めるわけにもいきません。 一行はエルフからもらった舟に乗り、パレス・ガレンの芝草に着きました。 ここで旅の目的地を決めなければなりません。 人間の武士であるボロミアは、ここから近い西にある故郷のミナス・ティリスに向かい、そこで人間の軍と合流してサウロン軍と戦う道を選ぶことを主張します。 さらには何故指輪を恐れるのかとも言います。 確かに指輪がサウロンの手に渡れば恐ろしいことになるだろうが、今は我々の手にあるのだから、その指輪の力を使ってサウロンを打ち倒すべきだと主張するのです。 しかし、フロドがガンダルフから言われていたことはそうではなく、モルドールの火の山に指輪を投げ込んで滅ぼすことでした。 一行の行く先は指輪所持者であるフロドの決断に委ねられることになったのです。 フロドは、考える時間が欲しいと言い、一人になりました。 フロドの心はとっくに東のモルドールを目指すことに決まっていたものの、それを言い出せば旅の仲間たちを絶望的な旅の道連れにすることになるのを悩んでいたのです。 ついに、フロドは自分一人で指輪を滅ぼす旅に出ることを決意し、誰にも告げずにモルドールへの道を歩き始めてしまうのでした。 いつまで経ってもフロドが戻ってこないことから、一行は、フロドが一人で旅だったことに気付き探し始めます。 しかし、フロドは、指輪をはめて姿を隠していたので誰もフロドを見つけることはできずにいました。 ただ、サムだけは考えたのです。 フロドは必ず東に向かうはずであり、そのためには舟が必要だ。 舟を置いてある場所に必ずフロドは現れるはずだと。 その通りでした。 姿の見えないフロドにより川に引き入れられていく舟が見えたのです。 サムは舟にしがみつこうとしましたが川に落下してしまいます。 これに慌てたフロドは、舟を川岸に着けサムを引き揚げたのでした。 そうまでして自分の後を追ってきてくれたサムに、フロドは感きわまり、サムだけは連れて行くことを承知し、二人は一行から別れてモルドールへの道を辿り始めるのでした。 ここまでが、第一部『旅の仲間』の粗筋になります。 次は弟二部『二つの塔』へと続きます。 ゆるゆると読んでいきますので気長にレビューをお待ちください。 >> 続きを読む
2020/05/06 by ef177
【遂に一行はバラバラになってしまうのですが……】 第一部の終わりで、フロドは他の仲間に犠牲を強いないため、自分一人だけで指輪をモルドールの火の山にある『滅びの亀裂』に投げ込んで溶解させることを決意して一行のもとを離れましたが、これに気付いたサムが強引に付き従い、2人で『滅びの亀裂』を目指すところまでが描かれました。 一行は、姿が見えなくなったフロドを探し始めたのですが、その際、メアリーとピピンはオークの集団と出くわしてしまい、捕虜になってしまうのです。 オークたちは魔法使いサルマンに派遣されたのです。 サルマンは、指輪をホビットが持っていることを知り、指輪を手に入れるためにオークたちに命じてホビットを捕まえさせたのでした。 これに気付いたのがボロミアです。 ボロミアは、フロドから指輪を奪おうとしたことを恥じており、今はその償いの気持ちもあってメリーとピピンの救出に単身乗り出したのです。 しかし、多勢に無勢です。 ボロミアはその角笛を吹き鳴らし救援を求めました。 アラゴルン、レゴラス、ギムリは、ボロミアの角笛を聞きつけ直ちに救助に向かうのですが間に合いませんでした。 そこには、身体中に矢を突き立てられて絶命しているボロミアの遺体があったのです。 野伏であるアラゴルンは、足跡などの周囲の状況からメリーとピピンがオークたちに連れ去られたことを推測します。 ここでアラゴルンたちは決断を迫られます。 行方知れずになったフロドたちを探し、本来の目的である指輪の破壊を手助けすべきか、オークたちに連れ去られたメリーとピピンの救出に向かうか。 フロドたちがどちらに向かったのか手がかりは全く残されておらず、また、一行から離れて旅立ったフロドの心情も理解できるところでした。 今はフロドたちを信じよう、目の前からさらわれた仲間を見捨てることはできない。 アラゴルンたちは、夜を日に継いでオークたちを追撃し始めたのです。 そして、その道中で死んだと思われていたガンダルフに再会することになります。 今やガンダルフは白い装束を身につけており、白の魔法使いに生まれ変わっていました。 ガンダルフは、アラゴルンたちにローハンの王セオデンのもとへ向かえと命ずるのです。 セオデン王の領地エドラスは、サウロンが支配するモルドール、サルマンがいるアイゼンガルドに挟まれており、今やサルマンからの猛攻撃を受けようとしていたのです。 一方、オークたちに連れ去られたメリーたちは、オークたちが仲間割れしている隙を突いて脱出に成功し、深い森の中で木の精エントと出会います。 エントの長老である木の髭は、森の木々を勝手に切り倒すオークに激怒していましたが、メアリーたちの話を聞き、このままサルマンを放置できないと考え始めます。 木の髭はエント族を招集し、どうすべきかを話し合った結果、サルマン討つべしとの結論に達し、メリーとピピンも連れて大挙してアイゼンガルドに攻め入りました。 一方、セオデン王に面会したガンダルフたちは、サルマンの手先として王の側近となっていた蛇の舌を放逐し、セオデン王に正気を取り戻させます。 セオデン王は、サルマンとの決戦のため、兵士を引き連れヘルム峡谷にある角笛城に軍を敷きました。 アラゴルンたちもセオデン王と共に戦場に赴いたのです。 壮絶な戦闘の結果、辛うじてサルマンの手先のオークたちを撃破したセオデン王たちはガンダルフの導きの下、アイゼンガルドに向かいました。 アイゼンガルドは既にエント族により破壊されており、サルマンは塔の中に追い詰められていました。 そして、一行はそこでメリーとピピンとの再会を果たします。 ガンダルフは、サルマンに対し、アイゼンガルドを捨ててこの場から去るように勧告するのですが、未だに野望を捨てきれないサルマンはこの勧告を拒否し、塔に引き籠る道を選びます。 サルマンの監視をエント族に委ねたガンダルフたちはアイゼンガルドを後にし、新たな旅を始めるのでした。 一方のフロドとサムは、険しい道のりを踏破してモルドールに迫っていましたが、しつこく後をつけてきたゴクリを捕まえます。 サムは、ゴクリを殺すことを主張するのですが、フロドはこれを容れません。 このまま放っておくといつか仇をなすことは明白でしたので、むしろ目が届くところに置いた方が良いとの判断から、フロドはゴクリに服従を誓わせます。 ゴクリとしても、このまま殺されるよりはこの場はフロドに従い、隙を見て指輪を奪う腹だったのです。 その後、ゴクリの道案内に従いフロドたちは遂にモルドールにたどり着きます。 ここでゴクリが遂に裏切ったのです。 ゴクリは、真っ暗なトンネルに巣食う蜘蛛の化け物であるシェロブにフロドたちを売ったのです。 シェロブはフロドたちを喰ってしまうでしょうが、指輪になど関心はありません。 ゴクリは、フロドたちが喰われた後、指輪を手に入れようと考えたのでした。 しかし、サムの大活躍によりシェロブを撃退することに成功するのですが、フロドはシェロブの毒を注入されてしまい仮死状態に陥り、オークたちに連れ去られてしまいます。 その後を追うサム。 第二部はここまでです。 ファンタジーの原典である指輪物語は読み応え十分であり、また、正統派ファンタジーとしての魅力を完全に備えています。 以後、多数書かれることになるファンタジー作品のすべての始まりがここにあります。 第三部『王の帰還』を読むのはいつのことになるか分かりませんが、またその時にはお付き合い願います。読了時間メーター■■■■ むむっ(数日必要、概ね3~4日位) >> 続きを読む
2020/05/07 by ef177
【そして指輪の物語はクライマックスへ】 最終の第三部に入り、登場人物たちは4つの道へと分かれます。1 フロドとサム 第二部の終わりからの続きになりますが、『滅びの亀裂』に指輪を投げ込むために二人はモルドールに潜入したものの、毒蜘蛛シェロブの毒を受けてフロドは昏睡状態に陥り、オークたちに連れ去られてしまいます。 フロドを救出するために後を追うサム。 指輪は今はサムが持っており、フロド救出のために指輪の魔力を使い不可視になるのですが……。2 ガンダルフとピピン 二人はサウロンの攻め手が迫るゴンドール王国の首都ミナス・ティリスに先着しています。 首都の上空には数羽の黒い巨大な凶鳥ナズグルが舞い、昼間でも重苦しい黒い雲に覆われてもはや陽が差すことはなくなりました。 サウロンの軍勢が迫っているのです。 そこへ戦死したボロミアの弟であるファラミアがボロボロになって到着します。 黒い凶鳥ナズグルに襲われ、あわや!と思った時、今や白の魔術師と化したガンダルフが駿馬飛蔭に乗って飛び出し、白い閃光を放って凶鳥ナズグルを撃退し、ファラミアを救出します。 3 アラゴルン、レゴラス、ギムリ、メリー 当初はローハンでセオデン王と共にあるのですが、サウロンの手が迫るゴンドール支援に向かうに当たり二手に分かれることになります。 a: セオデン王一行とメリー セオデン王は援軍を集結するために山岳の道を通って馬鍬谷へと向かいます。 セオデン王の小姓に取り立てられたメリーもこれに同行することに。 その後、馬鍬谷でロヒアリムの騎馬軍団を集結させたセオデン王は最大の援軍を率いてゴンドールに急行するのですが、間に合うのか? b: アラゴルン、レゴラス、ギムリ アラゴルンは、少しでも多くの軍勢を糾合するため、過去の誓言に違約したために安寧の眠りにつけない死者たちを味方につけようと決意し、敢えて危険な『死者の道』を選択します。 レゴラス、ギムリ、そしてアラゴルンの危機を察知して駆け付けた同郷の野伏たちも同行します。 あの豪胆なギムリでさえ足がすくんでしまった『死者の道』を通り抜けることはできるのか? さて、ここでアラゴルンの正体をお知らせしておかなければ。 アラゴルンはゴンドール王国の正当嫡出子であり、王だったのです。 第三部のタイトルが『王の帰還』となっているのは、アラゴルンがゴンドール王国に帰って来るということを表わしているのですね。 しかし、物語の方は、王の帰還を迎える前に決戦が待っています。 いまやモルドールの軍勢は、ミナス・ティリスの城に押し寄せようとしています。 城の周囲に広がるペレンノール野が決戦の戦場となるでしょう。 数に勝るモルドール軍は、ゴンドール軍の抵抗にも関わらず着々と軍勢を進め、攻城戦に持ち込みます。 巨大な破城鎚も持ち出され、遂に門が砕き落とされました。 もはやこれまでかと思った時、セオデン王の軍団が到着したのです。 ここで死闘が繰り広げられ、先陣に立って血路を切り開いたセオデン王は戦死してしまいます。 メリーと、密かに同行してきたセオデン王の娘のエオゥインは敵の総大将を打ち取りますが、その際負った傷により二人とも倒れてしまいます。 総大将を失ったモルドール軍ですが、圧倒的な数の力は衰えることがありません。 なおも攻撃が続けられ、ゴンドール側の抵抗も力を失っていきます。 そこへアラゴルンらの一行が船で到着したのです。 最初はモルドール側の海賊船と思われ、万事休すと観念したのですが、海賊船はアラゴルンらによって奪取されていたのです。 勢いを取り戻したゴンドール軍はなんとかモルドール軍を撃退することに成功したのでした。 とは言え戦いはまだ終わっていません。 早晩、モルドール軍の第二波が来ることは容易に予想されました。 この城に籠り再度敵軍を退けるというのが常識的な戦略と思われます。 しかし、ガンダルフとアラゴルンは別の道を選択しました。 フロドとサムの帰趨がまだ分かっていないからです。 フロドとサムがまだ健在で、指輪を滅ぼすために滅びの亀裂を目指しているのであれば、サウロンの目をそこから逸らさなければならない。 そのためにはこちらから討って出るべきであると。 サウロンはまだ指輪の所在をつかんでいません。 ここでこちらから討って出れば、あるいはサウロンは、指輪の力を頼って反撃に出たと解釈するかもしれないと考えてのことです。 城に最小限度の防御を残し、残る全ての兵力を持ってモルドールへの進撃を開始するアラゴルンたちです。 一方のフロドとサムですが、サムの活躍により、幽閉されていたフロドが救出されていました。 二人はオーク兵たちの目を盗み、艱難辛苦の末、ようやく滅びの亀裂にたどり着きます。 あとは指輪を投げ入れれば……。 しかし、その最後の最後で、フロドは指輪の力にからめとられてしまうのです。 フロドは指輪をはめると、自分がこの指輪の所有者であると宣言してしまったのです。 サムには、もうフロドを止める力は残っていませんでした。 何よりも、指輪をはめたことによりフロドの姿は見えなくなってしまったのです。 ここまでか……。 そう思った時、何者かがフロドに襲い掛かったのです。 ゴクリでした。 ゴクリもまた指輪の力に屈しており、最後の最後で指輪を奪いに現れたのです。 そして、フロドが指輪をはめている指を食いちぎり、指ごと指輪を奪ったのでした。 しかし、フロドも抵抗していたため、バランスを崩したゴクリは、指輪をもったまま滅びの亀裂に転落し、結果、指輪も滅ぼされてしまったのです。 その瞬間、モルドールの軍勢は総崩れとなり、また、モルドールの塔は崩落しました。 空を覆っていた暗黒も晴れ、世界は平和を取り戻したのです。 この後、精根尽き果てたフロドとサムはガンダルフにより救出され、傷を癒した後、故郷へ向かう旅が始まります。 このパートでは、これまで一行が辿って来た旅の道を逆順でたどることになり、読者は、「ああ、ここではこういうことがあったんだっけ」と、長かった物語を振り返ることになります。 そうそう、フロドたちがホビット庄に帰ってから、さらにもう一波乱あるのですが、それは最後のお楽しみということで、ここでは触れずにおきましょう。 いや、大変長い物語でした。 でも、最後まで読んでみると、(特に指輪が滅ぼされた後の帰路を読みながら)こんなこともあった、あんなこともあったと懐かしく振り返ることができるんですね。 私、帰路を読みながらちょっとジーンと来てしまいましたよ。 現代のファンタジー作品に大きな影響を与えた指輪物語。 長い長い物語ですが、時々は読み返したい作品ですし、もしもまだ読んでいないという方がいれば、是非一度は読んでいただきたい作品だと思います。 長期間にわたるレビューにお付き合いいただきありがとうございました。 指輪物語、閉幕でございます。読了時間メーター■■■■ むむっ(数日必要、概ね3~4日位) >> 続きを読む
2020/05/08 by ef177
大いなる力を秘めた指輪を手に旅立つフロド。タイトルにもなっている指輪の神秘性が際立っており今後の展開に期待してしまう。ロードオブザリング原作。世界三大ファンタジーには各説有るようだが、ナルニア国物語とともに、必ずエントリーされるのが本作「指輪物語」。昔懐かしいアドベンチャーゲームブックの頃から、ホビットやらドワーフやらが登場する世界観に親しんでおり、その後ダンジョンズ&ドラゴンズ、更には家庭用ゲーム機のRPGでも継続して触れていたため、起源とも言われる本作には以前から大いに興味が有った。それでも、これまで読むのを見送っていた理由は、翻訳モノに対しての不信感。更には映画が公開され大ヒットしたことに対してのミーハー感だったように思う。ただし、いつかは読みたいという気持ちが強く、映画ロードオブザリングは未だに一作も観ていない。ここに来て手に取る気になったが、あまりにも思い入れが強い状態のため、正直怖い部分も有るが、第一作目となる本作では、裏切られることは無かった。大作だが、少しずつ読み進めて行きたいと思う。 >> 続きを読む
2011/11/01 by ice
同行の仲間を増やし、旅を進めるフロド。ストーリー展開に直接影響しない世界観の描写が多く閉口気味。旅を続ける一行に立ちはだかる脅威と差し伸べられる救いの手。魅力的なキャラクタが次々と登場するも、ストーリー展開が遅い印象が有り、正直読み進めるのに苦痛を伴う。おそらく世界観を事細かに描写することで、子供の想像力を掻き立てるのが目的では無いかと邪推してしまったが、大人向けのファンタジーとしては、多分に冗長と感じざるを得ない。ストーリーを追って行くことだけを良しとせず、その世界観をイメージの中で可視化しながら読み進めるのがファンタジー小説のお作法と考えなくも無いが、あいにく、そのような方法を取り入れるつもりは無い。大きく展開するところで本作は終了するため、次巻が待ち遠しい。 >> 続きを読む
2012/03/12 by ice
エルフの里を出て、更に度を続ける一行。少しずつキャラが立ってきたものの、まだ引き込まれることは無い。指輪物語が世界三大ファンタジーに必ずクレジットされるのは、きっと世界観を整理したからなのだと思う。作者が構築した言語体系は、ほぼ完全で有るというし、エルフ、ホビット、ドワーフなど、きっちりと整理したことで、後世のロールプレイングゲームにまで影響を与えるファンタジーの定番となったと思われる。確かに冒険行はつまらなくは無いのだが、いまひとつ入り込めず、冷めた目で字を追っているのが否めない。きっと欧米人の神話的バックボーンを持った状態で、原書を手に取れば、全く異なる印象になることは頷ける。正直、話題作なので話の種に頑張って先を読んでいる。 >> 続きを読む
2012/03/27 by ice
仲間とともに旅を進めるフロドに訪れる様々な別れ。予想していなかった展開を受け、少し読み進めたい気持ちになった。世界三大ファンタジーとか、映画ロードオブザリングの原作だとか、激しく大きな期待を抱いた状態で接した点も原因だと思うが、ガッカリ感が強い。アドベンチャーゲームブックやRPGで育って来た人間で、ホビットやらエルフやらに全く抵抗が無いため、世界観を受け入れられないわけではない。微妙に子供向けの文体がどうもしっくりと来ないのと、個々のキャラクターが立っていないため、感情移入することが出来ない点が原因と思われる。そんな状況では有るが、着手した以上は全9巻読破に向けて苦行を重ねている。そこで本作品だが、様々な別れにドラマが有り、これまでとは違う印象を受けた。とくに終盤の別れは、予想していなかった展開だったので、新鮮な驚きとともに、以降の作品を読み進める気持ちにさせてくれた。ガンダルフ。きっとこれで終わりではないように思う。 >> 続きを読む
2012/06/23 by ice
【瀬田貞二】(セタテイジ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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レビューのある本