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渋沢竜彦

著者情報
著者名:渋沢竜彦
しぶさわたつひこ
シブサワタツヒコ
生年~没年:1928~1987

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このランキングは1日1回更新されます。
      高丘親王航海記
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
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      • 澁澤龍彦といえば、「サド裁判」で有名だが、本書は彼の晩年の幻想小説だ。

        オカルトじゃないの、となかば差別的に読み始めたのだが、そのギャップがよかったのか、大いにハマった。

        一応、親王が二人の家来を連れて天竺を目指す旅の体をとっているけど、ほとんどが親王の夢の中のお話だ。

        澁澤=親王、の様なところがあって、病床にいた彼が自動筆記でもしたかのようなシュールな作品。

        若かりし頃の、藤原薬子が迦陵頻伽になって出てきたり、姫となって出てきたりする。儒艮や犬人、獏やミイラ化した空海とさえ出会う。

        ラストは泣ける人もいると思う。果たして天竺への旅はどうなっていくのだろうか。

        好きな小説を挙げてと言われたら、つい言ってしまいそうな一冊です。


        以下、個人的な<問い>

        1、澁澤龍彦、種村季弘、高山宏に共通するものは何か?

        2、秋丸(男装した少女)はなぜ少年性を持っているのか?

        3、薬子とは親王にとって何者だったのか?

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        2015/05/20 by 帽子屋

      • コメント 8件
    • 4人が本棚登録しています
      長靴をはいた猫
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 澁澤龍彦の訳によるシャルル・ペローの童話集。
        他訳と読み比べたわけではないが、綺麗な文章で読みやすく感じた。
        表題にもなっている「長靴をはいた猫」を始め、「赤頭巾ちゃん」「眠れる森の美女」「サンドリヨン(シンデレラ)」「青髭」などお馴染みの童話が並ぶ。

        ペローは17世紀に活躍した作家であり、あとがきでも指摘されているようにグリムと比べ単純で荒削りな感はある。
        しかし、作品の中で語られる教訓は普遍的なものであり、単純で荒削りなところがむしろその普遍性を引き立てているようにも思った。
        と、このような屁理屈は抜きにしても、単純にペローの童話は面白い。
        動物が喋り、人食い鬼が跋扈し、仙女が知恵と魔法を使い、美男美女や心優しい娘、賢い若者が物語の中をいきいきと動き回る。
        単に童心に返って楽しいというだけでなく、大人になった現在の自分の心もくすぐられているように感じた。

        澁澤訳のペローは、元々は雑誌an anで創刊号から数号ほど連載されていたものらしい。
        そういえば、昨年行った澁澤龍彦展にも当時のan anが展示されていて、まさにこの本の表紙の挿絵が掲載されていた。
        展示には、この連載によって澁澤龍彦は新しい読者層を得たという説明も附されていた。

        本書の中には、表紙以外にも複数の挿絵が収録されている。
        いささか性的過ぎではと感じるものもあったが、それも含め耽美的な雰囲気があり、”澁澤訳の”童話世界に相応しい彩りを加えているのでこちらも見ものだ。

        個人的には、初めて手にした澁澤龍彦の本が『黒魔術の手帖』だったこともあり、澁澤訳の「青髭」を読めたことが嬉しかった。
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        2018/01/18 by solnian

    • 2人が本棚登録しています
      悪徳の栄え
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 上下巻読了。長い! 基本的に、倫理観の欠如したフランス人女性・ジュリエットが欧州諸国をめぐりながら悪逆非道の限りを尽くしていく物語で、ストーリーの構造自体は単純。ただ、とにかく同じような酸鼻をつく場面が幾度となく繰り返されるのと、その合間合間に「悪とは何か」「正義とは」「法律とは」「国家とは」といったサドの哲学が様々なキャラクターの口から語られる。ある意味で救いと言えるのは、主人公をはじめとする登場人物たちが、自分の行為を悪だと自認したうえで実行している部分だろうか。 >> 続きを読む

        2017/06/25 by Ada_banana

    • 3人が本棚登録しています
      O嬢の物語
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 子供は読んじゃいけません、いいですね!!


        …というような非常に官能的な小説でした。確か最初に興味を持ったのが、アール・ヌーヴォーの旗手であるルイ・マルの『好奇心』か何かで、作中に出てくる少年がませていることを示すための小道具として本書を読んでいる、という描写があったのです。それまでにもほかの映画だったか小説だったかで本書の存在は知っていたようにも思うのですが、内容は知らなくて、じゃあ読んでみるか、ということで、BOOKOFFにあったのを買いました。澁澤龍彦ってだけで、まぁ、ご存知の方は予想がつくでしょう。鞭で叩かれる系です。百合もありますよ。

        ただ官能的なだけのSM小説ではないんだな、というのは、読んでわかりました。フランス小説の神髄ともいうべき執拗なまでの心理描写とか、男女の悲しい性だとか。惜しむらくは最終章が欠落していることです。尻切れ蜻蛉感が…

        しかし重ねていいますが、子供は読んじゃいけません。男の子も女の子も、どちらもですよ!
        >> 続きを読む

        2017/05/05 by ワルツ

    • 1人が本棚登録しています
      フローラ逍遥
      5.0
      いいね!
      • 稀に見る美本である。
        これは、所有するための本だ。
        暇な折々に手にとってページを開く時、
        そのひと時の贅沢さを味わわせてくれるだろう。

        25の花々に寄せるエッセイ集。
        渋澤=耽美、ペダンチック、退廃的
        …と考えて忌避する方もおられるかと思うが、これは、非常に自然に読めるエッセイで
        どなたにもお薦めできる。
        つまり、私が所有している唯一の澁澤龍彦の本でもある。
        博学な話題もそうだが、洋の東西を行きつ戻りつする澁澤の想念を追うのには愉悦すら感じる。

        そしてまた、挿絵として八坂安守氏提供の美しい植物図譜75点がなんとも素晴らしい。
        絵を眺めるだけでも十二分にその世界を楽しめる。

        植物の姿を精密に自然科学的に紙に写し取ろうとした人々の努力の成果が
        リアルよりもむしろ、妖艶に感じられるのはなぜだろう。
        澁澤の魔力も関わっているのだろうか。

        新書版も出ているが、ハードカバーの本を求めるべき。
        装丁も文句なしに素晴らしいこの美しい本を所有してこそ、
        本来の存在価値がわかるだろうから。
        シルバーの光沢を持った厚手の外箱に収まったこの本は、
        書架で常にその存在感を発揮して目を楽しませてくれる。

        本を愛する人に。
        >> 続きを読む

        2012/08/11 by 月うさぎ

      • コメント 8件
    • 2人が本棚登録しています
      フローラ逍遥
      4.0
      いいね!
      • 晩年の澁澤龍彦による、花にまつわる25篇のエッセイ集。

        一篇あたり見開き2ページ程度に収まっているので気軽に読みやすい。
        澁澤龍彦らしい豊富な知識と共に、彼自身の体験や雑感、考察などを織り交ぜた味わい深い本だと思う。
        さらっとした語り口の中に興味深い話が盛り込まれていて、つい引き込まれてしまった。

        澁澤龍彦というと、個人的にはサドを始めとする翻訳や西洋の芸術・文化に関する珍奇な知識、倒錯したエロティシズムを扱った著作などが思い浮かぶが、それらのものに比して間口が広い内容だと思った。
        といっても、澁澤龍彦らしい趣味は健在で、「クロッカスの花もさるものながら、私はこの膨らんだ部分にたいへん愛着を覚える」とか、「サド文学は四季をわかず菊の花が満開なのである」などと言う。

        花ごとに図版がフルカラーで3点ずつ収録されており、その美麗さも見ものだ。
        魅力的な図版を見るにつけ、ハードカバー(残念ながら絶版の模様)で持つべき本なのだろうなと感じる。
        もっとも、本書の読み物としての妙味を考えれば気軽にパラパラとページを繰ることができる文庫版にも、文庫版だからこその良さがあると思う。

        などと言いつつ、中古のハードカバーを買い求めようかと思案中だ。
        他にも欲しい本があるので中々悩ましい。
        >> 続きを読む

        2018/01/17 by solnian

    • 1人が本棚登録しています

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