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杉本苑子

著者情報
著者名:杉本苑子
すぎもとそのこ
スギモトソノコ
生年~没年:1925~

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このランキングは1日1回更新されます。
      汚名 本多正純の悲劇
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • この杉本苑子の時代小説「汚名 本多正純の悲劇」は、講談などで有名な宇都宮釣天井事件の首魁・本多正純を、徳川家康のダーティ・イメージを一身に引き受け、捨て石にされた政治的な犠牲者として描いた作品です。

        物語は、藩内に潜入した隠密・越ケ谷謙作の視点で進められていきますが、彼の眼を通していわば、遠景から捉えられる本多正純の人柄は清廉そのもの。

        正純を陥れるためには手段を選ばぬ隠密仲間や、小者頭の老爺、謙作と情を交わす女、更には横暴を極める幕府の鉄砲方や人の良い、猫好きの伊賀組同心など、様々な人々の織り成すドラマの中で、正純失脚の陰謀は進められていくのです。

        この作品の眼目は、政治的権力構造の奇怪さを描くことよりも、むしろ、あとがきにあるように、その正純の「屈折した自己犠牲の爽やかさ厳しさ」にスポットを当てることにあり、物語は、従容として配所へ赴く正純と、その胸中を思いやり、同行を決意する謙作という、様々な形で自分の思いに殉じる者たちの、二つの感動を描くことで締めくくられています。

        そして、この結末は、この中で描かれている自己犠牲=殉じること、ひいては、その背後から屹立してくる"死生観"の問題こそが、歴史もの、伝奇ものの別なく、戦後の時代小説の大きなテーマであったことの再確認だったのではないかと思います。

        それを思う時、正純の姿は、歴史の中の多くの無名者への"鎮魂歌"なのかも知れません。

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        2021/08/13 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      ごめんあそばせ独断日本史
      4.0
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      • 特に「伊豆の修善寺」の大日如来像の中から北条政子の髪の毛が見つかった…とかの話しが鎌倉時代の歴史を背景にしながら「対談形式」で記されているのが非常に面白いです。あるいは、戦国時代の衆道(所謂男性の同性愛)の話し等ちなみに、男性の同性愛=衆道は、当時は社会的認知があり、おおらかであり、お互い「生死を共にする」というような現在のホモとは内容が異なる面も多く、時の権力者(例えば織田信長と森蘭丸とか)や他の戦国武将達にも多くの例があったようです。 >> 続きを読む

        2011/08/31 by toshi

    • 1人が本棚登録しています
      決断のとき 歴史にみる男の岐路
      カテゴリー:日本
      3.0
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      • 8代将軍 足利義政(京都の銀閣寺を建てたことで有名)の記載内容が面白い。世評では、「ダメ将軍」とのレッテルを貼られている感がある
        室町幕府8代将軍足利義政(京都の銀閣寺を建てたことで有名)は、3代将軍義満(室町幕府が最も強かった時の将軍で、金閣寺を建てたことで有名)の時のように「幕府の権威」を取り戻そうと、彼なりの想い(ビジョン)から、諸々のことを実行するのだが、結局幕府自体の力の衰えはどうしようもない状態で、義政の思いどおりにならなかった様々ないきさつが面白い。
        また、本能寺の変で主君織田信長を討った明智光秀の決断に至るまでのいきさつ等も面白い。信長の方針によって人質となっていた母が殺されたこと等の「恨み」が、主殺しの理由とか世評では諸々言われているが、無防備な(少ない兵しかいない)本能寺に主君が滞在している今が
        自分(光秀)が「天下をとる」絶好のチャンスで「今しかない」…という気持ちが最大の理由であったと筆者は言っている。
        とき(土岐)は今あめが下しる五月かな。と光秀が「決意」を詠んだと
        されるうた(連歌)も印象深いものがあります。
        >> 続きを読む

        2011/07/20 by toshi

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