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鈴木範久

著者情報
著者名:鈴木範久
すずきのりひさ
スズキノリヒサ
生年~没年:1935~

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      代表的日本人
      カテゴリー:日本
      4.3
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      • 【総括】
        日本人とは何なのか、どういった考え、宗教観、行動規範で生きているのかを日本人が外国語で著作し、欧米の人達に向けて書かれた本。著者はその中で5名の日本人、西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮上人を紹介し、日本人とはこういう人種、というものを伝えています。グローバル化が進む中、海外の方々とコミュニケーションをとることも多くなってきましたが、今一度、日本人とはどのようなアイデンティティを持っていたのか振り返り、学び直すのに最適な良書だと思います。個人的には二宮尊徳と中江藤樹の人柄が素晴らしく、感銘を受けました。昔の話だとは思わず、現代にも通用する“生き方”を教えてくれる一冊だと思うので、是非読んでみてください。

        【心に残った一節】
        1.西郷隆盛
        「人の成功は自分に克つにあり、失敗は自分を愛するにある。八分どおり成功していながら残り二分のところで失敗する人が多いのは何故か。それは成功が見えるとともに自己愛が生じ、慎みが消え、楽を望み、仕事を厭うから失敗するのである。」
        →「敬天愛人」に西郷さんの人柄がよく出ています。天を敬い、人を愛する。
        自分自身の欲を出してしまえば、物事は失敗に終わってしまう。そうではなく、物事、人に対し誠実にまごころをもって接していれば何事も成すことができると、そう理解しました。

        2.西郷隆盛の詩
        私に千糸の髪がある
        墨よりも黒い
        私に一片の心がある
        雪よりも白い
        髪は断ち切ることができても
        心は断ち切ることはできない

        3.上杉鷹山
        東洋思想の一つの美点は、経済と道徳とをわけない考え方であります。東洋の思想家たちは富は常に徳の結果であり、両者は木と実との相互の関係と同じであるとみます。木によく肥料を施すならば、労せずして確実に結果は実ります。民を愛するならば、富は当然もたらされるでしょう。故に賢者は木を考えて実を得る。小人は実を考えて実を得ない。このような儒教の教えを、鷹山は授かりました。
        →深いですねー。自分の望む「実」ばかりを考えていれば「実」は得れず、そうではなくてその養分たる「徳」を積むことが「実」を得るための最短ルートであると言っています。

        4.上杉鷹山(孫娘にあてた言葉)
        年若い女性である以上、着物のことに心がとらわれやすいのは当然である。しかし教えられた倹約の習慣を忘れるではない。養蚕をはじめ女の仕事に励み、同時に和歌や歌書に接して、心を磨くがよい。文化や教養は、それだけを目的にしてはならない。
        すべての学問の目的は徳を修めることに通じている。

        春を得て花すり衣重ぬとも
        我ふる里の寒さ忘るな

        →現代の女性に読んでほしい一節ですね。化粧やおしゃればかりに時間を費やすのではなく、心を磨き、徳を高めるためにしっかりした教養・勉強をするべきではないでしょうか。はやりものや他人の意見なんかに惑わされることなく、筋の通ったしっかりとした一人前の人間になるには、やはり勉学を通した徳の積み重ねが必要に思います。
        昔から若い女性はやはり着物の色やかわいさに目が向いてしまっていたのですね、現代と何も変わらないことに驚きました笑

        5.二宮尊徳
        「キュウリを植えれば、キュウリとは別のものが収穫できると思うな。人は自分の植えたものを収穫するのである。」
        「誠実にして、初めて禍を福に変えることができる。施術は役に立たない。」
        →徳を積めばその分だけ収穫が出きる。それ以上には絶対に返ってこないし、別のものも収穫できない。解釈が少し難しいとは思いますが、自分の努力した分の結果しかリターンは返ってきませんよ、といったよな感じと理解しました。

        6.二宮尊徳
        植物の根には花も実もことごとく含まれているではありませんか
        →ある一大事業を興す際に一番初めにやるべきはメンバーの道徳を正すことから始めることが一番の近道だと説いています。あれこれ小手先のことをやるより長い時間かけてメンバーの気持ちを一つにして道徳をそろえることが先決であると言っています。メンバーの気持ち(道徳)が一つ「になればあとはしめたもの。そのあとはスムーズに事業を成すことができる。道徳が「根」であり、しっかりとした根があれば、その先の花も実も結ぶことができるということ。素晴らしいたとえです。

        7.中江藤樹
        人は誰でも悪名を嫌い名声を好む。小善が積もらなければ名はあらわれないが小人は小善のことを考えない。だが君子は日々自分に訪れる小善をゆるがせにしない。大善も出会いが行う。ただ求めようとしないだけである。大善は少なく小善は多い。大善は名声をもたらすが小善は徳をもたらす。世の人は名を好むために大善を求める。しかしながら、名のためになされるならば、いかなる大善も小さくなる。君主は多くの小善から徳をもたらす。実に特に優る善事はないと。徳はあらゆる大善の源である。
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        2018/12/29 by べるさん

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