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陳舜臣

著者情報
著者名:陳舜臣
ちんしゅんしん
チンシュンシン
生年~没年:1924~

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このランキングは1日1回更新されます。
      インド三国志
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 列強各国から狙われる中、台頭する英雄達。
        インドへの知識の無さと宗教の怖さを再認識した。

        列強各国が乗り込んで来る頃のインドの歴史が、三国志風に英雄にスポットを当てて語られる。

        アジア各国に関しては、かなり強い興味を持っていると自負しているが、
        これまでインドについては、バックパッカーの旅行記的なものでは知っていたものの、
        その歴史的背景については、あまりにも知らなかったことに気付いた。

        島国日本に住む民族からでは想像が難しいのだが、どこまでも地続きの大陸では、
        次々と侵略者が表れる面も有り、加えてヨーロッパから海路でのアプローチも有ったことを考えると、
        守るのが大変な環境に有ったと言わざるを得ない。
        そんな外的環境と、宗教対立や民族対立がなどの国内事情が本作品の舞台装置となっている。

        とくに印象的なのは、宗教面の激しさ。
        「ジハード」や「目には目を」で知られるイスラム教だけでなく、ヒンズーを信仰する部族も、
        捕虜になるなら集団で自害するなどの激しさを持っている。

        現代でも自爆テロなど根は変わらないようだが、人の幸福のために存在する宗教が、
        なぜ悲劇を招くのかという点について、宗教指導者は糾弾されるべきで有ると思う。

        欧米人に比べ名前に馴染みが無い分、感情移入出来ない面は意外に強い。
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        2008/11/22 by ice

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      秘本三国志
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 宦官の専横。黄巾族の氾濫。董卓の洛陽入り。三国志が動き出す。

        劉備陣営を主人公にした三国志とは一線を画す内容なため先が気になる。

        劉備を成人君主として描きたいがために、曹操や張飛が汚名を着せられているという話をよく耳にするが、もはや史実に基づいた物語で有ることは皆が受け入れていると思われるので、不毛な論争には参加しないと決めている。

        本作品では、まだ誰に肩入れしているのかは分からないが、別の本で著者自身から、曹操を中心に書いたとコメントされていたと記憶している。

        興味深かったのは月氏という存在。
        異民族ながら、時の権力者はもとより、各地の有力者とも上手く付き合うことで、安全保障を得ている。いわば小国家とその外交を見ているようで面白い。

        また、要所に「著者曰く」という形で、注釈がされている。
        良く文集に*が付いていて、行末に細かい字で説明が羅列されているものが有るが、以前からあれほど読みにくいものは無いと感じていた。

        ところが「著者曰く」として、本文の中に組み入れてしまうだけで、物語部分と著者の思いの部分が明確に分けられ、返って相互補完しているかのようである。

        秘本というタイトルがついているが、どの辺が秘本なのだろうか。
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        2011/07/27 by ice

    • 1人が本棚登録しています
      秘本三国志
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 各地で董卓の動きが本格化。董卓体制を瓦解し新たな秩序構築に向けての胎動。

        本作品では呂布が主人公級で取り上げられており爽快で有る。

        あまりの専横ぶりに都の内外から妥当計画が噴出する董卓。

        打倒董卓を旗印に集結を見せていた地方の群雄達だが、いわば内部的に瓦解したと言える董卓体制の崩壊を受け、新たな秩序の構築に向けて、それぞれが様々な思いを抱え動き出す。

        魏呉蜀で三国志だが、曹操、孫堅、劉備と置き換えると、曹操は大きなターニングポイントを迎え、飛躍の準備が完了したところ。
        孫堅は早々と舞台から去っていき、劉備はほとんど姿さえ見えない。

        そんな中で主役級の扱いだったのは呂布。
        抜群の武力と、抜群の分かりやすいキャラクターで、爽快感を吹き込んでくれる。

        三国志演義寄りではなく、史実よりかと思っていたが貂蝉が出てきているところからも、史実に拘っている素振りは無く、陳氏版の三国志と理解するのが妥当と思われる。

        そういう意味では秘本というより私本では無かろうか。

        全6巻なのに未だ劉備陣営が出てきていないに等しい状態が心配になって来た。
        >> 続きを読む

        2012/04/03 by ice

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      秘本三国志
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 台頭する新勢力の躍動。

        これで3巻なので半分が経過。どうもペースが遅い気がしてならない。

        袁紹、袁術に代表される名門貴族勢力と、曹操、孫策、劉備に代表される新興勢力。
        歴史という結果を知りながらコメントするのはフェアでないが、やはり台頭する若い力の方に勢いを感じてしまう。

        登場人物が多い上、その場しか出てこないようなキャラクターも多いのが三国志という作品の特徴だが、概ね主役級は出揃い、安定感を増して来ている。

        これで半分を読んだことになるが、印象としては、中国史に詳しい著者が、三国志に対して、自分の思いを表現したいという衝動から生まれた作品な気がする。
        「著者曰く」というスタイルが如実に示していると言えよう。

        少し物足りなく感じるのは、他の三国志の存在を常に意識し、それに寄りかかっている側面が有ること。

        これは、読者に対してある程度、予備知識を要求しているという点と、その上に立脚した形なので、単体で三国志を表現しきれていない点で酷評せざるをえないのではなかろうか。

        分かりやすく言えば、最初に読むべき「三国志」では無いということ。
        漫画でも構わないと思うが、違う三国志を読んだ後、更に別の角度から三国志を味わいたいというニーズには、非常に高い満足感を与えてくれる。

        曹操の人心掌握術。意識してやっているのだろうが、何だかいやらしくも有る。
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        2012/05/09 by ice

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      秘本三国志
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • ついに孔明を傘下に加え、飛翔を始める劉備。

        孔明が出てくると役者が揃ったようで落ち着く。千両役者というべきか。

        客将として曹操配下に身を置く劉備。
        曹操との密約に基づき、袁紹や劉表の元で謀略を行っていたが、ついに孔明を傘下に加えたことで運が開ける。

        「泣いて馬謖を斬る」のエピソードなどから、自分に厳しいストイックで全てにおいてあまりにも完璧な男というイメージが強そうな孔明だが、当時の部下達だけではなく、現代の読者にまで安心感を与える稀有な軍師で有る。

        三国志演義では、彼は登場するとすぐに劉備と主役を入れ替わったかのような縦横無人な活躍を見せ始めるわけで本作品でも今後が楽しみ。

        あと2冊で、本作品も終わるわけだが、むしろ、ここからページ数を割いて欲しいと考えてしまうのは、蜀びいきなのだろうか。

        思っていた以上の孔明の存在の大きさに改めて驚いた。
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        2012/05/14 by ice

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      秘本三国志
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
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      • 蜀を取り地盤固めを進める劉備だが、ほう統とともに関羽を失う。

        流れ流れて、やっと蜀を取ったものの、重鎮二人を失う劉備。

        中でも、やはり関羽と張飛は別格で、関羽が欠けたことで(実際に次が最終巻だが)終焉に向かっている感じが強まってくる。

        作中で劉備が漢中王となった際、前将軍を任命された関羽は、後将軍の黄忠と並列で扱われたことに不満を述べるシーンが有る。
        ちなみに左将軍は馬超。右将軍は張飛。

        ここで気になったのは、三国志演義では
        五虎大将軍として名を連ねる趙雲の名前が登場しないこと。

        お気に入りのキャラクターの扱いが不満だったため調べてみると、史実では蜀の中での趙雲の立場は、彼ら前後左右将軍よりもかなり格下で有ったということ。

        なるほど、演義だけでなく史実にも注意を払っている秘本三国志としては、正しい扱いなのだと納得した一方、現代では演義の方が広く知れ渡っているため趙雲ファンが多いのだろうということを知った。

        鳳雛と称され、孔明と並び立つ軍師だったほう統。
        漢字表記したいのだが、正しい記述を見つけてコピペしても「澄統」として張り付いてしまう。
        ソース表示したところ、龐で文字参照しないといけないらしい。なるほど。

        前後左右将軍も悪くないが、五虎大将軍の方が美しい気がする。
        >> 続きを読む

        2012/05/23 by ice

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      秘本三国志
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 陳舜臣版三国志ついに完結。

        新視点を盛り込んだ三国志。権力者以外の目線が加わったことで厚みを増したのは確か。

        あぁ。ついに終わってしまった。
        ストーリーは完全に読めるにも関わらず、何故これほど三国志は人を惹きつけるのだろう。

        吉川英治版の三国志で虜になり、関連書籍を幾つか読んで来た。
        ここで陳舜臣版を加えたことで、さらに深みを増した。

        各英雄達のキャラクターの立ち方では吉川三国志に比べるべくも無いが、宗教という絶妙なスパイスを入れたことで、第三者視点から英雄達を再定義することに成功している。

        一風変わった三国志だったが、これも有りだと思う。
        史実に忠実で有ろうとしたところで、当時の正確な情報が得られるわけでもなく限界が有る。
        それなら割り切って、様々な三国志から自分の三国志を創ろうと思う。

        小学生の頃、古本屋で見つけた秘本という響きに惹かれ、少ない小遣いを貯め6冊セットで購入した。
        しかし吉川三国志が素晴らしすぎて世界観が崩れることへの恐怖から読めずにここまで来たという思い入れの有る作品で有った。

        孔明が自身亡き後の未来を語るシーン。こればかりは本当に有っただろうと確信した。
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        2012/05/31 by ice

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      三国志と中国
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 秘本三国志の著者 陳氏の中国史を題材にした対談集。

        三国志というよりも、現代中国を理解するために有用。

        陳氏が、三国志を中心とした中国史、中国民族などについて様々な人と対談。
        ・実話の三国志と、三国志演義に代表される脚色後の三国志。
        ・中国民族の国民性。
        ・中国政府と中国史。
        などなど、三国志を根とし、自由奔放に枝葉を伸ばした対談集。

        興味深く感じたのは、時の支配者層が、世論を形成する際に、史実を賛美したり批判したりして、間接的に行うという点。

        これの行き過ぎで、貴重な資料を焼いてしまったりという野蛮さは大問題だが、逆に時刻の史実を多くの国民が知っていることを前提とした手法なので、中国国民の歴史に対する造詣の深さには正直驚かされた。

        日本では政権が史実にコメントをしたところで、大部分が、まずその史実は、どんなことかを学ぶところからになってしまう気がする。

        秘本三国志は、小学校の頃、一生懸命貯めた小遣いを握り締めて、古本屋でセット買いした記憶は有るが、内容についての記憶は無くなっている。

        別人との対談のため仕方が無いことでは有るのだが、同じ話が何度も出てくるのが辛い。
        >> 続きを読む

        2011/07/11 by ice

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      白い泥
      カテゴリー:小説、物語
      2.0
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      • 中国の歴史小説を書く陳舜臣のミステリー。
        白い泥という題名と、小説の舞台である寒天業界。
        犯人の人格の落ちっぷりにはあまり心動かなかったが、寒天をつくる業務やそれを注文する神戸の貿易商社など、背景が細かくて、面白かった。
        >> 続きを読む

        2011/11/02 by bob

    • 1人が本棚登録しています
      黄土の群星
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
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      • 宮城谷昌光の、春秋時代の話が面白かった。
        →『沈黙の王』に挿入されている短編小説。

        2011/10/28 by bob

    • 1人が本棚登録しています

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