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司修

著者情報
著者名:司修
つかさおさむ
ツカサオサム
生年~没年:1936~

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このランキングは1日1回更新されます。
      100万羽のハト
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 私の土地は「一平方メートル」

        向田邦子さんとの会話から生まれたメッセージ絵本です。
        画家であり作家である司修さんの絵本です。


        見知らぬ国の行くこともかなわない地図の上の一点

        そこは誰も知らない「自分だけの土地」

        向田さんのロマン。そして大きな夢。
        それを知って、再び読むと、この絵本の夢の大きなこと!

        異国の土地に、何があるだろう?
        どんなものを置き、何が生え、誰が歩くだろう?

        きっとその土地が大切な存在となるでしょう?
        自分の世界が広がるでしょう?


        てん子ちゃんはおかあさんから、秘密の土地をもらい受けました。
        アフリカのキリマンジャロのところにあるちいさな土地。

        お母さんはてん子にお願いをしました。
        「ともだち ひとりに ひみつを おしえて」



        私は最初、この絵本が何の話だか、さっぱりわかりませんでした。
        詩のようなことばの運びも、ちょっと苦手でした。
        個性的な白黒の線画も、ユニークだけどちょっぴり怖いみたい。


        けれど描かれていたのは、ナンセンスやシュールなんかではなくて、
        大きな大きな希望でした。

        世界には争いや殺戮があるけれど。

        きっと、みんなが「自分の一平方メートル」を夢に見たら、
        世界はもっと愛と想像力にあふれるよね。
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        2013/01/11 by 月うさぎ

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      雨ニモマケズ
      カテゴリー:詩歌
      4.0
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      • 雨ニモマケズ風ニモマケズ
        雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ丈夫ナカラダヲモチ…

        誰もが知っている、あの有名な詩に司修さんの絵が付きました。

        司修さんは、画家であり小説家でもあります。
        以前、読書ログでご紹介した「100万羽のハト」という本の作者「つかさおさむ」さんです。

        司修さんは賢治の童話を数多く絵本に描いています。

        この「雨にもマケズ」も『子どもの本の偕成社』から出ていますが、
        そもそも童話ではありませんし、お子様イメージの絵本ではありません。

        人生を謳った詩にアートなイラストがついているという雰囲気で、
        線描で動物をモチーフに描かれたシュールな、もしくはユーモラスな絵は、
        むしろ大人が見て味のある絵ではないかと思います。

        手元において眺めるほど親しみが湧くような絵本といえるでしょう。

        ワンフレーズのことばに対して1枚の絵が添えられていますが、
        その絵の中には賢治の言葉が文字で書きこまれていて、
        この詩のために書かれた絵なのだということが伝わってきます。

        9・11の思いを反映した作品でもあるのかな。と思える部分も見られました。

        名作を漫画にしたり絵本にしたりは、最近ちょっとしたブームなのか、よく見かけます。
        けれど絵が好みでない場合、がっかりすることもあります。
        作家本人が選んだ画家とのコラボなら、よいでしょう。
        けれど、漱石さんの絵本などを見た限りではアートすぎて作家の色、主張が強すぎました。
        画家のファンの方ならもちろんOKですよ。

        けれど初読の方には薦めたくないですね。
        読書の「想像する」という楽しみを奪ってしまう気さえしました。

        この絵本は、その点、合格だと思います。

        詩が人物や情景をえがくものではなくて、メッセージなので、
        いくらでも自由に表現する余地があると思うのです。

        こどもにとっては、絵本になったことで、この有名な詩の全部を読むきっかけになるでしょう。
        こどもと大人どちらにもお勧めできる一冊だと思います。


        表紙にもなっている猫の絵は特に印象に残ります。

        賢治の作品を絵にした場合、猫のイメージが合うように思えるのは、
        ますむらひろしさんのせいかもしれません。
        山猫が出てくる作品の印象が強烈なのはもちろん一番の要因でしょう。

        でも、賢治は「猫が嫌いだった」という説を読んだことがあるんです。
        本当だとしたら、とっても意外なんですけれど…。

        【おまけ】
        コピーして塗り絵にするのもお勧めですよ♪
        (これ、司さん本人のご提案らしいです)
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        2013/09/12 by 月うさぎ

      • コメント 16件
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      まちんと
      5.0
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      • この「まちんと」という御話、私はもうかれこれ二十数年ぐらい前、たしかに小学校で読んだ記憶がある。

        話の筋も忘れてしまい、どのような絵だったかも忘れてしまって、それが絵本だったのかあるいは読み物だったのかすらはっきりと覚えていなかったのだけれど、たしかに「まちんと」というタイトルと、とても印象的で悲しい物語だったというその時の思いだけは小半世紀経ってもはっきり覚えていた。

        それで、ふと探して読み直した。

        想像以上に、深く心に響く絵本だった。

        広島の原爆の時に、トマトを口に入れるとよろこび、もっとトマトを食べたいと言いながら、亡くなっていった女の子。
        必死に、自分自身も焼けただれた身体でありながら、炎の街の中をトマトを探して歩いたお母さん。

        「まちんと」というのは、「もっと」あるいは「もうちょっと」という意味の言葉だったらしい。

        その女の子は鳥になり、「まちんと」と今も鳴きながら飛んでいる、というところでこの物語は終わっている。

        この絵本の作者の創作ではなく、当時誰ということはなく、広島でいつの間にか語り継がれるようになった物語らしい。

        私は、もう長い間題名以外はこの話を忘れていたし、ほとんど思い出すこともめったになかった。
        しかし、心のどこかに、この「まちんと」という響きが、この女の子の魂の鳥の鳴く声が響いていたから、核兵器だけはなんとしてもなくしたいという願いを忘れずに来たのかもしれない。

        この「まちんと」や、こうした物語を読んだうえで、私は日本の核武装などは、やはり神仏の前にどうしても主張することができない。
        理屈ではない、倫理の問題なのだと思う。

        小半世紀ぶりに読んで、あらためてそのことを確認することができた。

        多くの人に読んで欲しい、本当にすごい絵本だと思う。
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        2013/04/18 by atsushi

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      ぼうさまになったからす
      4.0
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      • ある村には、からすがたくさんいた。

        しかし、戦争でその村から多くの男たちが出征していった年。

        からすがその村から姿を消した。

        どうしてだろうと話す村人に、村の中で最も年をとっているおばあさんが、からすたちは、遠い大陸や南の島々で死んだ男たちのとむらいのために、海を渡り、お坊さんになって供養してくれているのだという。

        からすたちが、黒い墨染めの衣を来たお坊さんになって、供養のための石積みをつくり、手を合わせてお経をあげてくれている。

        平和な時代になって、再び村には多くのからすが来るようになった。

        二度と繰り返してはならない、というところで、この絵本は終わっていた。

        この話は、この絵本の作者の創作ではなく、長野県に誰がつくったともわからず、いつの間にか語り継がれるようになった物語だそうである。

        私には、このからすが姿を変えた、黒い墨染めの衣を着て亡くなった兵隊さんたちの供養をするお坊さんの絵が、なぜだか親鸞聖人のように思えてならなかった。

        多くの人に読んで欲しい、名作絵本だった。
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        2013/04/18 by atsushi

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      雁の童子
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      5.0
      いいね!
      • 宮澤賢治の『雁の童子』を絵本にしたもの。

        恥ずかしながら、私はこの絵本を読むまで、きちんとこの作品を読んだことがなかった。
        本当に不思議な、深く心にのこる作品と思う。

        そういえば、ふと、昔、ある私にとってとても大切な、今は先立った人が、『雁の童子』を読んだという話をしていて、どんな話?とたずねると、『雁の童子の話』と答えていたのを思い出した。
        たしかに、そうとしか説明しようのない、不思議な話だと思う。

        なつかしさと、あと不思議な清澄さと美しさで、胸がいっぱいになる作品だった。
        >> 続きを読む

        2014/04/06 by atsushi

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      木の祭り
      4.0
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      • 新美南吉が原作の絵本で、とても良かった。

        ある木に花が満開に咲き、とても良い香りがするので、蝶がその木をめざして大勢集まり、祭りを開くことにする。

        途中、ある蝶が池のほとりの草にとまって羽を休めると、その葉の裏に見たことがない虫がとまっていた。

        それはほたるで、一緒に木の祭に行こうと言うと、自分は蝶ではないので歓迎されないだろうと言う。

        しかし、蝶は蛍に、そんなことはない、みんな歓迎する、と言って一緒に連れて行く。

        木の祭りはとても楽しかったが、やがて日が暮れてしまい、もっと楽しみたかったのに、と蝶たちは残念に思う。

        すると、それまで一緒にいて、決して排除されず、一緒に楽しんでいた蛍が、仲間を大勢連れてきて灯りをともしてくれた。

        そのおかげで、夜通し祭を楽しむことができた。

        という物語。

        とても考えさせられる、良い話だと思う。
        もし蝶が、蛍を祭から排除していれば、楽しみは半分になっていただろう。

        さまざまな民族や文化や宗教というのも、すべからく、この新美南吉のような考え方をすると、世界はもっと豊かなものになるのではないかと思った。
        >> 続きを読む

        2013/06/06 by atsushi

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