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一般公募されたカルピスにまつわる思い出集。少し前の日本人達の教養と品位の高さに脱帽する。モンゴルの乳製品を元に開発されたという話は知っていたものの、カルピスが戦前から存在したことは知らなかった。もともと、論点がブレたり、短すぎて感情移入出来なかったりという点で、超短編集的な書籍は得意分野ではない。また、文章を生業とする方々とは異なり、一般公募作品を集めたという性質上、クオリティに関しても全く期待せずに手に取った。しかし、読み進めると印象は一変。様々な世代、様々な境遇からカルピスというキーワードを描くことで、少し前の日本人達の息吹を感じることが出来、全体でひとつの作品にもなっている。とくに戦争前後の逸話が興味深く、栄養価が高いカルピスに対しての思い出が、生死を彷徨った話として語られる。また、当初相当な高級品で有ったカルピスが、日本の成長に比例して庶民の飲み物になっていく様も面白い。古い世代になればなるほど、文章力が高く、そこに品位を感じる作品が多かった。年齢的には70代、80代なのだが、教養レベルの高さと行間から滲み出る高潔さに敬意を表したい。良い意味で大いに裏切られた。本作品に巡り合えたことに感謝したい。 >> 続きを読む
2011/09/26 by ice
なんとも不思議な読後感が残る絵本だった。どこからが夢や幻で、どこまでが現実だったのだろう。思い出してみれば、私も幼い頃や、その後も、いくたびか夢か現かわからないような不思議な体験をしてきた。そして、それらは幻であったとしても、たしかに現実だったような気もする。この世というのは、実はそれほど確たるものではないのかもしれない。と同時に、現実と夢をごっちゃにしてもいけないのかもしれない。なんとも不思議な、そして何かしら哀しい気持ちになる絵本だった。 >> 続きを読む
2013/03/24 by atsushi
【山田太一】(ヤマダタイチ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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