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鎌田三平

著者情報
著者名:鎌田三平
かまたさんぺい
カマタサンペイ
生年~没年:1947~

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このランキングは1日1回更新されます。
      雨に祈りを
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • 「ミスティック・リバー」 映画「ゴーン・ベイビー・ゴーン」、二度見ないと理解できないような不思議な面白さの映画「シャッターアイランド」の原作を書いた人に、こんなシリーズがあると知らなかった、パトリック&アンジーシリーズ最新作。

        悪人にもいろいろある、犯人には殆ど悲惨な生い立ちという過去があり。衝動殺人とか、計画殺人とか、その他、百の話で百の犯罪を犯す。悪は不幸のようにいろいろな形がある。

        しかしこのように、悪を愉しみ、じわじわと苦しめて目的を達しようとする、こういう残酷な呵責のない悪はだれにとっても耐えられるものではない。悪の化身というような、悪を楽しむ悪人がいるという例。

        最後までその全体が確定できない。読者まで罠にはまってしまう。
        暗い話だが構成が実に面白かった。

        パトリックの事務所に穢れのない清純な女(だと感じた)が相談に来た。彼女は別れた相棒のアンジーの紹介だった。
        アンジーのことならと、一肌脱いで解決をするつもりだった。が、暫くして彼女は全裸で飛び降り自殺をしてしまった。
        死ぬまでの彼女の暮らしに疑問があった。、彼女には裕福な両親、兄弟もいた。しかし自殺直前は売春をし麻薬におぼれて自分を見失っていた。引き金になったのは婚約者の突然の事故で、彼は植物状態になってしまっていた。

        パトリックは、彼女を襲った絶え間ない悪運の背後に、執拗な悪意を感じる。

        彼は、アンジーと、爆弾と銃を持たせれば怪物になるブッパの協力を得て、背後の人物を追い詰める。
        ブッパと言う憎めないキャラが可愛い恋をするのはちょっといい。


        金のために張り巡らした複雑なワナ。パトリックの前に、ちらちらと姿を現す犯人の影。
        まさに命がけの戦いが壮絶。犯人像も二転三転。

        レヘインの文もますますこなれて絶妙なフレーズは立ち止まって読み返してしまう、彼のこの作品ははまさに才能全開、一級品。でもちょっとお休みらしい。

        まぁいろいろ書けるもので、この悪は、文字通り最悪、明るい日にしか読めないような、読者の精神状態に左右される作品。
        悪乗り気味でもう一作、ルヘインのレビューを書いてみました。
        >> 続きを読む

        2015/03/26 by 空耳よ

      • コメント 6件
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      栄光の星のもとに
      3.0
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      • 「自分は金星人でも地球人でもなく、太陽系市民である。」
        私がハインラインを好きな最大のポイントはここです。

        母が金星移植者の第2世代で父が地球人、生まれたのは宇宙空間。
        金星で育ち、学校は地球で実家は火星。国籍無し。
        ドン(ドナルド)・ハーベイはそんなめんどくさい経歴の少年です。
        ある日、金星植民地が地球連邦に反旗を翻し、独立戦争が勃発。
        ドンは火星にいる父母の元に届けるように託された「ある物」を手にしたまま惑星間戦争に巻き込まれてしまう。

        彼は敵対国のハーフとなり、生まれながらの「潜在的な反逆者」と断定され、
        平和時には想像もできない事態が次々にドンを襲います。
        火星に行くつもりが金星に送られ、無一文で生き延びなければならないハメに。
        連邦軍の攻撃が始まり、ドンは反逆軍である金星軍に入隊することに。

        困難が少年を強く成長させていくさまを応援しつつ、
        見守るのはYA小説の醍醐味ですd(-_^)good!!

        それにしても、ハインラインは少年少女を描くのが上手い!
        地球的審美眼では醜怪とおもえる外見の異星人とその異文化をリアルに描くのも上手です。
        金星原住種族である<ドラゴン>のサー・アイザック・ニュートンのチャーミングなこと!

        主人公だけではなく魅力的なキャラクターがあちこちに登場し、
        物語として感情移入できるのがハインラインの小説の特徴です。

        ハインラインのYAはどれも質が非常に高く、大人が読んで充分面白いです。
        むしろYAのほうが好きという人もいるくらいです。

        少年の冒険と成長を描く物語というだけではなくて、
        戦争(軍隊)というものの実態を描きたいという意図があるように思います。
        ストーリーはあっさりしていて、戦闘シーンもそう多くは描かれない。
        映画やビジュアル追求SFに慣らされてしまうと、ラストはあっけなさすぎに感じるかも。
        このまんま映像にしたら、映えないぞ、きっと(^m^ )クスッ

        所属惑星を持たないドンがいかに軍隊に帰属していくことになったか。
        彼の本来の場所はどこにあるのか。たどり着いた結論は?
        そちらがメインなのではないかと思います。

        ハインラインは第1次世界大戦時に海軍に入隊し、特に第二次大戦には作戦にも関わった筋金入りなので、
        組織としての戦争、時代認識についても的を得た洞察を持っているように思います。

        彼は、人間の帰属意識というものが、
        戦争へ参加する最大の心的要因であることを指摘しています。
        傭兵は別ですが、私は戦争を戦う若者の心理は、まさにこれだと思っています。

        「戦時の難民が味わう根源的な悲哀を――根無し草の惨めさを感じるようになっていた。」
        「人は集団の一部として、認められ、尊敬される人間関係を欲するものだ。」
        「志願者は(中略)――つまり帰属意識を、得たいのだ」

        戦争の実態は経済的要因であること。
        権力行使の暴力的理不尽さ。
        人は誰を仲間とし信用すべきなのか。
        などなど。するどい指摘がされています。

        「政府や準政府という、より大きな、そして浸透力をもった組織のもとでは個人の自由は失われてしまう」

        「しかし人は、いつかは誰かを信じなければならないのだ!
        人間はひとりではやっていけない」


        よきSFは、啓蒙小説なのですよね。

        では、なぜわざわざSFの形をとるのか?

        まず第一に、SF作家は自由を愛する芸術家です。

        第二に、「SFであればこそ」の軽さと嘘くささと、
        それゆえのリアリティというものがあるからです。
        現代や過去を舞台にしたのでは信じられないことも、
        仮想の未来の世界ではやすやすと信じることができます。
        そして、社会や人類の抱える問題は、悲しいかな、常に存在し、時代を超えて普遍的なのです。

        (蛇足)
        SF作家でもフレデリック・ブラウンは下っ端の悲劇を経験しています。
        戦争をとらえる目線は、この2人の大いなる相違点でしょう。

        以前は「宇宙戦争」の邦題で抄訳版が出ていたそうです。
        原題:「Between Planets」(1951)
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        2012/09/06 by 月うさぎ

      • コメント 10件
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      惑星カレスの魔女
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 惑星カレスの魔女は宇宙物のサイエンスフィクション。冒険ものではありますが、見知らぬ宇宙に冒険へというより既に銀河帝国があったり、銀河海賊が居たりといった世界での冒険もの。私が買ったのは高校生の頃でその頃までの表紙は見ての通り宮崎駿原画でした。その後変わったと思っていましたが・・・。惑星カレスの住人はそれぞれ超能力を持っていて、他の星系からは惑星カレスに係るなと言われるほど。行きがかり上惑星カレスに係ることになった主人公がヒロインの尻に敷かれながら宇宙を旅しつつ海賊と闘ったり、危険なブツを運んだりしながら、最後には・・・。そういったお話です。実用的な世界に疲れた時に読んでみると良いかもしれません。 >> 続きを読む

        2012/10/29 by Shimada

      • コメント 3件
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      迷宮の暗殺者
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
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      • 原題にも出ている
        諜報部員のチャーリー・モンクの存在が大筋だが
        存外 重要なのは
        本書の序盤に出てくる
        記憶障害の患者ブライアン・ケイ

        ブライアンは
        毎回記憶がないので
        妻ドロシーが老けているのが理解できず
        病院に来るたびに
        ドロシーはブライアンに説明をするという
        辛い展開

        主治医であるスーザンが
        なにか治療のヒントをつかんだ的な下りを最後に
        ぷっつり出てこないブライアン

        チャーリーの驚きのストーリーが進みまくる間も
        ブライアンのことは
        チクチク頭の片隅にはあったが、
        なるほど
        そう来たか

        そして
        様々にだまされ続けた結果
        あのラスト!

        あれがどういうコトかというのは
        読者によって
        判断や解釈が分かれるのでは

        チャーリーに深くかかわる人々の
        それぞれの設定も
        どこまでが本当だったのか

        とか
        いろいろ考えたりして
        読了後も楽しかった
        >> 続きを読む

        2018/10/07 by 紫指導官

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