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笠井潔

著者情報
著者名:笠井潔
かさいきよし
カサイキヨシ
生年~没年:1948~

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このランキングは1日1回更新されます。
      動物化する世界の中で 全共闘以降の日本、ポストモダン以降の批評
      5.0
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      •  東浩紀と笠井潔との往復書簡。9.11以後の批評、文芸、思想についての、二人の火の出るような議論が交わされている。刺激的な意見を先に発したのは、当時30代半ばの東であった。近年の彼に比べても、問題提起が挑戦的だが、現実の問題を直視して、失望もありながらなお、希望を抱くという本質は変わってはいない。
         東の発言を注視していたが、今回注目に値したのは笠井の発言である「80年代の批評は、清算すべきマルクス主義を無視している」という一貫した指摘は、現代においても解決されていない問題の一つだ。大きな物語が解体されたとされて久しいが、マルクス主義とはなんだったのか、という問いに対して明瞭な答えは出ていない。この指摘について、東は笠井との年代的差異、政治的指向性の違いから、直接的な言及は避けていたが、彼自身の中でも、当時は答えが出ていなかったのだろう。当時の東のメインテーマであった「動物化」は(タイトルにもなっているが)多く登場しており、その概念が9.11以後、戦争が姿を変えて、知識人が環境の変化に追いついていない当時の言論界をうまく形容できるとしている。現在でもそうだが、東がただのサブカルオタクとして揶揄されてしまうことは当時からあったようで、それに対して、オタク的視線がポストモダニズムにおけるデリダを通してのものの見方となんら変わりなく、むしろそれが現代のものの見方として適当なのだという主張が繰り返されていたのは、彼に対する理解が適切になされていない現実に続いていることがうかがえる。若き東の思想は、形を変えど現在の東の思想とほとんど変化していないことがわかる一冊であった。
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        2017/05/23 by shinshi

    • 2人が本棚登録しています
      吸血鬼と精神分析
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
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      • 笠井潔が書き続けている矢吹駆シリーズの一作。
        あるところで血を抜かれている女性の死体が発見され
        その後も相次ぐ惨劇が待ち構えている。
        矢吹の特徴であるひたすら思索の中にあり
        いつものようにナディアが色々ときいていく
        内容なのだが
        本書では「精神分析」の内容がこれでもかと
        つめこまれていて
        読者も読了するのが大変かもしれない。
        しかしミステリを読みながらこうした哲学について
        考えられるというのは笠井潔ならではだろう。
        ちなみに三度読み返しているが
        精神分析の本を読み終えた
        あとに読むと面白さが変わっていることに気がつく。
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        2013/10/22 by frock05

      • コメント 4件
    • 4人が本棚登録しています
      吹雪の山荘 赤い死の影の下に
      カテゴリー:小説、物語
      2.5
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      • 6人の作家がリレー形式で綴るミステリ作品。

        吹雪の山荘に閉じ込められた人間。
        そこで首なし死体が発見され、複数の探偵が捜査に乗り出す。

        この複数のというのは作家が生み出した探偵。
        若竹七海や法月綸太郎。有栖川有栖にモガールなど。

        この閉じ込められた山荘でどう展開していくかは、作者の力量に寄るが、そう来るかという方向でかなりの変化球。
        ある意味パラレルワールドなので、何をやってもOKみたいなもの。

        巻末でも触れているが、有栖川有栖さんが予定では加わるはずだったので、その話も見たかった感じ。
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        2018/02/13 by オーウェン

    • 3人が本棚登録しています

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