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名探偵・浅見光彦シリーズで有名な内田康夫の「後鳥羽伝説殺人事件」を読了。内田康夫という作家の文章は平易で読みやすく、分かりやすい人物描写と相まって広範な読者に受け入れられているベストセラー作家で、自らの活発な取材旅行を通じ、日本全国全県を著書で網羅したという各地の描写が具体的であり、"旅情ミステリ"の第一人者の名に相応しい実績を残した作家だと思います。また、各地にまつわる伝説や、原発などの社会問題などについても、かなり積極的に取り上げたりしているところも、魅力のひとつになっていると思います。広島県三次駅で、正法寺美也子という若い女性の他殺死体が発見された。三次署の野上刑事は、被害者の過去を調べていくうちに、8年前に起きた悲劇を知ったのだった。後鳥羽法皇の伝説を調査するために、島根の民宿に滞在していた美也子と友人の浅見祐子が山崩れに巻き込まれ、祐子は死亡、美也子も記憶を失ってしまったのだ。美也子が所持していたらしい一冊の本が事件の鍵なのか?だが、野上は捜査上の独走を上司に咎められ、停職処分を受けてしまう。そんな彼に代わって、亡き祐子の兄・浅見光彦が真相解明に意欲を見せるのだった-------。この作品は、警察庁刑事局長を兄に持つ、フリーライター・浅見光彦の記念すべき初登場作品なんですね。叩き上げの刑事である野上の信頼を簡単に獲得してしまうほどの人なつこい性格と推理の冴えは、このシリーズ第1作から魅力的に描き出されていると思う。もともと容疑者の数が少ない上、彼らが次々と殺されて登場人物の数が極端に減ってしまうので、推理の余地などないかのように思えてしまう。だが、ラストに至って、著者のやりたかったことが見えてくると、意外なまでに理詰めな作品であることがわかってくる。前半が警察小説仕立てで、浅見光彦が中盤まで登場しないのも、その構想のために必要な措置だったことがわかる仕掛けになっているんですね。 >> 続きを読む
2018/12/06 by dreamer
本当は「トクマノベルズ大活字マガジン」版で読んだんだけど、読書ログでは出て来なかったので。 星5つだったので版違いですが、紹介することにしました。 (あらすじ) 隅田川を走る水上バスの中で花嫁が消えた! 調査の結果出てきた数々の証拠は、新郎・池沢の犯行を示唆していた。 池沢の知り合いの浅見雪江は息子の光彦に調査を命令する! (感想) 隅田川には水上バスというのが走っているのですか。 色々と隅田川沿いの地名が出てくるのですが、土地勘がないのでよく分かりません。 今回のテーマは花嫁失踪事件。 そもそも今回の結婚、51歳のよく分からない怪しいバツイチのオヤジに36歳の気の強い箱入り娘が熱烈に求婚と、謎めいています。 池沢は、寂れた浅草の再開発が必要だと色々と活動し、支持者も多いが敵も多いタイプ。 隅田川に関する浅見光彦をはじめ浅見雪江や池沢英二の個人的記憶やら戦災に関する歴史的事件さらには謡曲『隅田川』についても触れられて下敷きとなっていて、なかなか読ませます。 日本人は酔っ払いに甘く、酒の上での無礼は甘くみられる傾向がある。むしろ逆であるべきである!という池沢の説には賛成します。 トクマ・ノベルズ大活字マガジン第2弾。 確かに読みやすいレイアウト。読書速度を測定すると、前号より数分だけ短縮した程度。もっと速読の訓練をせねば。 今号も巻末に内田康夫著作リストが掲載されています。 トクマ・ノベルズ大活字マガジン、第3号も続刊希望します。 (勝手に非公式アンケート作成しました。回答ご協力お願いします。)トクマ・ノベルズ大活字マガジンで取り上げてほしい作家は? http://blog.with2.net/vote/v/?m=v&id=159734 http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20160209/p1 >> 続きを読む
2016/02/10 by 荒馬紹介
木曽路の風景が目に浮かぶようで、物語とともに旅をしている気分を楽しめました。だけど、三角関係になった教授の魅力が今ひとつ私にはわからなかった、、、この人のために殺人ができるかな。 >> 続きを読む
2016/08/11 by mdoi
光彦シリーズのファンです。なので、基本的に、光彦が出てくればOK(笑)今回のお題は、題名にある通り香水。香水の香りの付いた差出人不明の「助けて」という意味合いを込めた封書から本編がスタート。導入部分の意味が何時、明快になってくるかを楽しみにしながら、光彦の活躍が楽しめた。このシリーズでは、古い日本史の一部が勉強できるのも楽しみなのだけど、今回は違いました。香水について・・・学べたかな?光彦ファンじゃない人が読んで楽しいのかは、客観的に見れないのでコメントできません、あしからず。 >> 続きを読む
2011/02/05 by sasimi
東京、、高松、高岡、尾道、京都・・・と、めまぐるしく場所移動をして展開していくスピードに、たまについていけず、あれ?どこだっけ??と思うことしばし(笑)最後の最後まで、ま~~ったく展開が見えないところが、じれったいというか面白いところですかね。。。 >> 続きを読む
2015/02/02 by mika
通常、このシリーズは殺人事件が起こりその真相解明に浅見光彦が関わっていく展開が多いのですが、物語はあるアパートの住人が隣人から預かった“ある物”が発端となります。“ある物”がなぜそこにあるのか?、“ある物”を預けた隣人はなぜ失踪したのか?を中心に展開していきますが、いつもの話と違って新鮮でした。登場人物間に殺人事件は絡みませんが、(“ある物”に関してそれらしいことがあった記述はありますが。)興味を持ちながら最後まで読み進めることが出来て満足しました。ということで☆☆☆☆☆5つです。 >> 続きを読む
2013/06/12 by marosuke
内田康夫をいちど読んでみようと手にとった。銀行に将門の椅子と呼ばれている席があって、異動してそこに座った人間が死んでしまうと展開にどういう小説かと思っていたら、浅見光彦が登場。耳にはしたことがあるシリーズだが、初見なので、ルポライターをやっているが、世間では名探偵と知られている、そんな設定なんだなと、ふむふむしながら読んだ。名探偵とか言うところからしてやや古臭い印象だが、西ヶ原とか西尾久とか知っている地名が出てくるので読んでいて楽しい。まあ、その程度。下巻に期待かな。 >> 続きを読む
2019/10/01 by 和田久生
戦時中の部隊反乱に絡む人脈とか複雑な事情を浅見光彦が紐解いていく。オーソドックなスタイルな推理モノという感じで、フォーマットが決まっている感じさえしてくる。やや古いかな、そんな気もするが、結核で長期入院というときにシリーズ読破とか悪くないと思う。 >> 続きを読む
2019/10/20 by 和田久生
【登場人物】浅見光彦……ルポライター。四国松山に漱石、子規、山頭火の足跡をたどる取材に出かけたところ、2つの殺人事件に巻き込まれ、容疑者扱いされる。浅見家の「坊っちゃん」。稲本敦子(マドンナ)……美熟女。有能なクラブの経営者で、支店を幾つも持っており、東京にも進出予定。光彦をストーカーと思い込んで警官に通報するが、その夜、死体で発見される。中田刑事(トンカツ)……年のころ35、6。トンカツに目鼻をつけたような面長。熱血漢の短気で、光彦をマドンナ殺害の容疑者として付け狙う。丸山登(山嵐)……巡査部長。丸坊主の頑丈そうな男。意外に物分りのいい人物で、光彦を信頼して協力する。 水沼哲男(鶴)……73歳。松山市の俳句結社・青山社を主催。句会の最中、毒物を注射されて死亡する。水沼真理子(撫子)……水沼哲男の孫娘。波戸雄二郎(狸)……波戸船舶興業株式会社専務。青山社のスポンサーとなった縁で幹部として収まっている武田健夫(野だいこ)……華奢な感じの男。青山社の同人。幹部クラスだが、「雑用係を務めさせていただいております」と謙遜している。五十崎銀治(いか銀)……水沼老人が殺害された内子座の管理人。畑野(バッタ)……役場の職員。水沼真理子の恋人。水沼老人殺害容疑者として逮捕される。(うらなり)……水沼老人殺害事件を担当する主任警部。痩せて青白い顔をした秀才タイプ。顔の下半分が妙に膨れている。副署長(赤シャツ)……松山東警察署副署長。オールバックに金縁眼鏡、チョビ髭に金歯。 【読後コメント】 キャラ設定は夏目漱石『坊っちゃん』にちなんでいますが、物語そのものはオリジナルです。 浅見光彦が語り手となっています。 辻真先『四国・坊っちゃん列車殺人号』 http://sfkid.seesaa.net/article/416187941.htmlの主人公・瓜生慎もトラベルライターの素人探偵です。 瓜生慎の方は早い段階から面が割れて、名探偵ということで警察官から頼られていますが、浅見光彦の方は正体を明かさないので、警官達から目の敵にされ、挙げ句の果てには容疑者扱いされます。 でも結局正体が明らかになって恐縮されるところは、水戸黄門の印籠パターンです。 http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20150531/p1 >> 続きを読む
2015/05/31 by 荒馬紹介
地元、松山市を舞台にしたお話だったので、興味を持って読んでみました。作家さんて、本当にその土地を実際にあるいて物語を書いていくんですね〜。途中から若干、方言が関西弁ぽくなってて地元の言葉と違ってきたのは少しだけ残念でしたけど。でも、楽しくお話を読むことができました。実際に知っている場所が舞台になるって、リアルに感じられて楽しかった。 >> 続きを読む
2016/12/16 by mdoi
【内田康夫】(ウチダヤスオ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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