こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


松永禎郎

著者情報
著者名:松永禎郎
まつながよしろう
マツナガヨシロウ
生年~没年:1930~

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      すみれ島
      5.0
      いいね!
      • 大戦末期。

        毎日のように、小学校の上空を、特攻機が通り過ぎていく。

        手を振る子どもたちに、時には翼を振ってこたえて。

        子どもたちは、それが片道の燃料しか持たない特攻機とは知らない。

        すみれの花をいっぱい積んで、ある時子どもたちが航空隊の基地に贈り物として届けた。

        若い兵隊さんからの手紙の返事が来て、小さい時に遊んだすみれの花を使ったすもりとりをひさびさに友人とやり続けたこと、そのため毛布がすみれの花だらけになって、その中で眠り、かすかな良い花の香りがしたこと、

        が書かれていた。

        それを子どもたちに読み聞かせながら、学校の先生は涙が止まらず、はじめて詳しく特攻機のことを子どもたちに教えてあげた。

        それから、子どもたちは花がなくなるまで、すみれの花をつみつづけ、送り続けたそうである。

        南の海の小さな無人島のひとつに、いつからか、一面にすみれの花が咲くようになった。
        それは、その花を最後まで胸に抱き、散っていった特攻機の一機のうちに交じっていたすみれの花の種がその島で芽吹いたものだそうである。

        というところでこの絵本は終わっていた。

        不覚にも、涙を禁じ得ない、名作絵本だった。

        この本の帯に、「人は非日常に出会ってはじめて日常のすばらしさ、美しさを知る。」という一節が書いてあった。

        本当にそのとおりと思う。
        >> 続きを読む

        2013/04/17 by atsushi

      • コメント 6件
    • 1人が本棚登録しています
      むらさき花だいこん
      5.0
      いいね!
      • 小さい頃、近所で遊んだ場所に、むらさき花だいこんの花があった。

        しかし、その背後に、こんな物語があるとは知らなかった。

        この絵本は実話を元にしているそうである。

        ある、中国に出征した兵士は、戦場で多くの恐ろしい悲しい出来事も見てきた。

        ある日、流れ弾にあたって入院していた時に、故郷の山によく似た山の近くに松葉づえをつきながら散歩に行くと、中国人の小さな女の子が、小さなうすむらさき色の花をくれた。
        それは日本では見たことがなかった。

        見渡すと、一面にその花があった。

        「どうして戦争なんかやっているんだろう」

        と思うと、涙が出てきた。

        その兵隊は、戦争が終わって日本に帰る時に、その花の種を持って帰り、庭に植えた。

        毎年、美しい花を咲かせてくれた。

        その種を持って、日本中に蒔いていくことにした。

        来る年も、来る年も、その人は、黙って季節が来ると、花のたねを蒔き続けた。

        長い年月が過ぎてから、自分の娘から、どうしてお父さんは花の種を蒔いてきたの?と尋ねられ、はじめてその理由と思いを語ったという。

        それから、徐々に日本中にこの花は広まり、その理由の物語も伝わっていった。

        ある、この花の由来を知らずに育てていた老夫婦は、この花のことを知っている人が話してあげたあと、戦争に行った息子が花になって帰ってきたんですね、と涙を目にいっぱいためながら言ったという。

        多くの人に読んで欲しい、忘れてはならない、すばらしい絵本だった。
        >> 続きを読む

        2013/05/11 by atsushi

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています
      やくそくのどんぐり
      カテゴリー:社会福祉
      5.0
      いいね!
      • とても胸打たれる絵本だった。
        実話が元になっている絵本だそうである。

        主人公のスンギさんは、少年の頃、親の仕事の関係で広島で育った。
        同じクラスの武夫君とは親友で、どんぐりを二人で集めて遊んだ。

        しかし、八月六日、原爆が広島に投下され、スンギさんは一命をとりとめるものの、武夫君は死んでしまう。

        戦争が終った後、スンギさんは韓国に渡り、結婚し、厳しい暮らしの中で苦労しながらも幸せに暮らしていた。

        しかし、原爆の後遺症が発症する。

        再び日本に渡り、丸屋博先生の治療を受ける。

        韓国にできた被爆者のための施設に入ることになるが、その時、広島の平和祈念公園にたくさん落ちていたどんぐりを拾って、その韓国のハプチョンにある「みんなの家」という施設の庭に植えた。

        すると、芽が出て、大きな樹となっていった。

        という物語。

        恥ずかしながら、私はこの絵本を読むまでよく知らなかったのだけれど、広島の原爆投下の際に、韓国・朝鮮の人が五万人も被爆し、そのうち三万人が亡くなったという。

        韓国人の方々で被爆した方々がいるということはもちろん知っていたけれど、広島の犠牲者数の全体の4~5分の1にまでのぼったとは、恥ずかしながら知らなかった。

        決して声高に何かを訴えるわけではなく、ただ静かに思い出が語られるこの絵本は、かえって深く胸を打たれた。
        多くの人に読んで欲しい一冊と思う。
        >> 続きを読む

        2013/03/23 by atsushi

      • コメント 5件
    • 1人が本棚登録しています

【松永禎郎】(マツナガヨシロウ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本