読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)
1クリック登録
クリスマスということもあり,書店でたまたま目に留まり手に取ってみたところ,のっけから「なぜキリスト教は上から目線なのか」という挑発的な章立てとなっており興味をそそられて即購入.結果,3時間ほどで一気に読破してしまいました.Amaz○nなどでは主に信者の方々からこっ酷い評価を食らっているようですが,第三者的な立場からキリスト教という宗教を捉えるという目的の下では非常に良い出来の入門書となっているのではと思います.キリスト教のみならず,多くの日本人がその実態をあまりよく把握できていないであろうユダヤ教・イスラム教についても少なからず触れているのですが,「実家の同じ姉妹」といった気の利いた喩えを用いて三者の立ち位置を軽妙かつ明快に説明している様などには著者の文才を感じざるを得ません.何も独特で印象に残るような文体の文章を綴るだけが文才ではなく,(特にこういった新書の類では)読者の頭にすっと入ってくるような至極わかりやすい表現・論理展開を用いることも重要であるということの好例でしょう.著者自身が本文中で再三繰り返しているように,この本は客観的な視点からキリスト教を見つめたものであって,信者にとってもそうでない人にとっても,万人にとって出来る限りフラットな記述を心掛けています.ここで,"フラット"と言えば聞こえは良いのですが,これは裏を返すと誰にも気を遣わずズバズバと事実をありのままに述べるということであって,その穏やかな文調とは裏腹に容赦のない右ストレートを全方位にお見舞している感があります.容易に想像できる各所からの反発や批判に怯むことなく,独自の切り口から,今まで中々触れられることのなかったトピックにも真正面から斬り込んでいく痛快さが本書の魅力でしょう. >> 続きを読む
2017/12/25 by abr_engawa
かつて「幸福の科学」の総裁、大川隆法氏をけちょんけちょんにけなす「大川隆法の霊言:JICC出版」を共同で上梓して、私を散々笑わせてくれたのですが、一方で、危険な宗教団体「オウム真理教」に肩入れして、世の中を唖然とさせて株を下げた島田氏の近作です。 開祖がいて、人間がだんだん集まってくることから、すぐに新宗教のゼニ勘定が始まります。その宗教の教義についてはこの本では触れられず、もっぱらゼニ勘定のお話です。教義に関係なく、ビジネスとしての宗教を扱います。意外なことに、創価学会は健全なゼニ感覚を持っているためか、発展途上には「会員費は無料」でした。いまでも、たとえ池田大作の「人間革命」がいくら売れようと、それは会の金庫におさまるのだとか。結構ピュアーな感覚ですね。このあたりは好感を持ちます。でも池田大作という一個人を本尊とする創価学会には警戒心を持たざるを得ません。それでも、創価学会は、全権威と富が教祖に集中する麻原彰晃のオウム真理教よりはまともです。警察にがさ入れされた際、麻原はサティアンの屋上で、お金を必死に抱えていたというのには笑えます。 また、最近の新宗教で一番ヒットしているように見られる「真如苑:しんにょえん」の場合、お布施にあたる歓喜(かんぎ)の制度があって、だんだん「お金」が余ってきます。そのころに大神殿を建てて、宗派のシンボルとして会員のアイデンティティを喚起するわけです。創価学会も、日蓮正宗・大石寺(だいしゃくじ)の施設を建立することにしたのですが、ほんの短時日で必要な資金が集まりました。創価学会と大石寺が決別した今となっては、シンボルではなくなってしまいましたが、学会側はびくともしていません。ただ、熱狂的な信者だった父母の世代から見ると、息子・娘の世代になると、信仰が希薄になっていくという話もあり、維持には苦労するとか。なお、初代の会員は、地方から出てきた田舎者で、ちょうど共産党の党員になってもおかしくない感性を持っていました。(←この一文は私の私見です。) 「お金が余る」というのは新宗教が避けて通れない関門ですが、これがうまくクリアーできないと、新宗教は自滅に向かいます。そこをどうするかが、宗教運営者の腕の見せ所です。 以下、この本のめぼしい点を思いつくままに書いて見ましょう。たとえば、旧宗教の「佐野厄除け大師」は、モータリゼーションの普及を見越して、先代住職が環境整備したのです。(いわゆる「蓮密」の系統の寺院。) また、ダスキンの産みの親の発想は、「貴方の家のトイレ掃除をさせてください」といって見知らぬ人の家に上がりこんだ、一燈園(財団)がもとにあるとのこと。 生活一切を共同体に預けて農作業にはげむ「ヤマギシ会」についての記述もあります。これは、完全に自己完結したコミューンを目指したものであり、献金というよりは、生活基盤の共有を狙った活動です。私から見ても、結構魅力的な団体です。 この「新宗教ビジネス」の場合、島田氏はどんな宗派に対しても、公平な態度を持って解説しています。反省したのでしょうか?まあ、ゼニ勘定のお話なので、教義については書かなくても良かったのかもしれません。 なお、なぜ宗教法人に関する税率が安いか、ということについては、今回紹介した本の40Pに、以下のように書いてあります。・・・・・・・・・宗教法人の収益事業の税率が一般よりも低いのは、事業を行い、そこから上がる収入を得ることが主たる目的ではなく、あくまで宗教法人を支えるために営まれる事業だからである。宗教法人法の特徴の一つは、「性善説」の立場に立つところにある。国民の道徳基盤を支える宗教は、法に反するような行為に及ぶことはないということが前提になっている。しかし、収益事業の税率が低いことも、宗教法人が優遇されている証拠と見なされることがある。・・・・・・・・・・・「オウム真理教」には、宗教法人法が裏切られたのですね。この教団については「性悪説」が成り立ったのですから。 >> 続きを読む
2012/12/17 by iirei
現代の日本では高収入でなくとも十分暮らしていけるし、むしろ大変なストレスなどを抱えながらそこそこの高収入を得ても幸せにはなれないと。そこそこ働き、企業に縛られず、自分の生活を生き生きさせていく「プア充」という生き方を奨める本。別に悪いこと言っているわけではないのだが、全編を通してサンプルのストーリーが安っぽくて酷い。 >> 続きを読む
2014/11/24 by freaks004
名前だけは知ってても、どのように生まれたとかどういう信仰なのかとかまったく知らなかった。関心が高まったってことはないんだが、知識としてなるほどねぇと思うことは多い。個人的にはいかがわしさは拭えないのだが。 >> 続きを読む
2013/06/15 by freaks004
自分が死んだ時に、どうしても葬式をして欲しいとは思わない。もちろん死んだ後の事は家族に任せるしかない訳だが、お金掛けて仰々しくやるのは無駄だと思う。でもウチは檀家だし自分は墓守でもある。親と相談しとかないかんね。 >> 続きを読む
著者は著名な宗教学者。日本人は学歴が大好き、と定義した上で、慶応、早稲田、一橋それぞれのOBの組織力を比較。その組織力(主は慶応OB組織)を宗教の観点から考察している。わたしはこれらの大学出身ではない(しかもこれらの大学を受験さえしてない)ので、第三者的な立場として面白く読めた。福沢諭吉は神か仏かキリストか?わたしには1万円としか想像できない。 >> 続きを読む
2011/07/23 by taitoshuu
映画を観る際の幅が広がる。単純に通過儀礼を当てはめるのみならず、アメリカ的、日本的通過儀礼観の違い等も興味深く読む。また、自らの通過儀礼について思わせられる所も。町山氏の解説も含め一読の価値アリ。 >> 続きを読む
2016/01/15 by ゴンズイ
立ち読みした本。信じるモノは救われるって言うけどモノには限度があるよね…。許容範囲の問題。最初の項目の話は笑った!!私も昔『ちょっといいですか~5分間だけお話させて下さい。』と声を掛けられた事があったので…。ついて行くとそうゆう展開になるのね?(笑)カルト教団の定義って知らなかったのでちょっとビックリ。それとマインドコントロールのある教団は宗教じゃない。宗教を利用した詐欺集団。稼げない老人や障害者は勧誘しない。って……なるほど!!と、納得あと、宗教にドップリ嵌った家にお嫁に行くもんでないな、と思った。 >> 続きを読む
2013/12/10 by あんコ
【島田裕巳】(シマダヒロミ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
ページの先頭に戻る
会員登録(無料)
レビューのある本