こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


米原万里

著者情報
著者名:米原万里
よねはらまり
ヨネハラマリ
生年~没年:1950~2006

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      打ちのめされるようなすごい本
      4.2
      いいね! momomeiai
      •  米原万里さんは、ただの本好きではなく「読書力」が人並みはずれて発達した人で、これは「私の読書日記」という本を中心とした日頃の事が前半、色々な所に書いた書評が後半となっています。

         時代がアメリカが湾岸戦争、イラン・イラク戦争を始めた頃と重なっていて、米原さんの反米感情は並々ならぬものがあります。

         そしてアメリカに追従する日本の政策にも怒りを感じています。
        政治に関する固い本、娯楽とは言えないハードな世界にも興味、関心を持って接しています。

         米原さんはロシア語通訳が本業。それ故、ロシア、ソビエト関連の書籍が多くなっていますが、自分の仕事に誇りを持って、本から知識を得なければ成り立たない、範囲が広い、政治から文化、色々な産業まで知識がなけば(言葉を知らなければ)通用しない世界に対して実に貪欲に読書をしています。

         病気になるとその関連図書を読みあさり、色々な医者や治療法を変え、医者に対して疑問と反論をして医者から嫌われてしまう、という経験もします。

         本に対して、どう向き合うか、米原さんのような「強い読書力」は無理としても、この本を読んで、良かった本に対してどれだけねじりこんでいくか・・・を考えてしまいました。

         本を読む気分、体調ではない時もある。本ばかり読んでいて机上の空論ばかりの地に足がついていない生活になっていないか?

         米原さんの読んだ本を追いかけて読みたいよりも、本(ひいては好きな物)への対峙の姿勢を見せつけられたような気がします。

         米原さんの興味、嗜好はわたしとは同じではない。しかし、読んでみたい、という気持にさせて引き金のような役目を果たすにはこれだけの強引さがないとダメであることを実感します。

         ネットに情報はあふれているけれど、映画や本について他の人が書いたものを読んで(いわば要約)読んだ気分になり自分のものにしたような錯覚には警鐘を鳴らしてもいます。
        >> 続きを読む

        2018/06/18 by 夕暮れ

    • 他4人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      嘘つきアーニャの真っ赤な真実
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! Moffy
      • 歴史や政治の内容が多く絡んでおり、その部分はほとんど理解出来なかった……けど、やはりこれは小説というより、著者本人の体験に基づいた話だと思わせる。
        生々しい。壮絶すぎる程、一つ一つの体験がありありと書かれて、具体的な事情は分からなくとも、緊迫感はひしひしと心に迫った。
        人って、時代を負って……いや、時代を自分の血と肉に染み込ませながら生きていくんだなと、再び思えた。
        >> 続きを読む

        2017/10/27 by Moffy

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 16人が本棚登録しています
      必笑小咄のテクニック
      カテゴリー:文学理論・作法
      4.0
      いいね!
      •  面白いショート・ストーリーを読みたかったのと、面白いことを言う人の頭の中を少し知りたかったので読んでみました。

         結論から言うと、なかなか面白い本でした。
        どういう理由で笑えるのか、なぜ面白いと感じるのか、様々な実例を引用して小咄の構造を分類して説明しています。
        なるほどねぇ と思うこともしばしば。これだけまとめるのは大変な苦労だったと思われます。

         でも、本書はこれを読んだからといって、笑いの理屈を身につけウィットに富んだトークができるようになるといった類の本ではないといえるでしょう。それだけ考えて面白いことを言うというのは大変なことなんだと思います。でもとても参考にはなりました。

         お笑いの人たちには天才型と努力型がいるそうですが、努力型の人たちはこうしたロジックを理解しながら経験を頼りにいろいろ編み出していくんでしょうね。お笑い出身のコメンテーターなどは、きっとものすごく頭の回転が速いんだろうなぁと思ってしまいます。
        >> 続きを読む

        2015/02/01 by kengo

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      オリガ・モリソヴナの反語法
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね! Tsukiusagi
      • フィクションとは思えない現実感と、一枚一枚丁寧に剥けていく秘密のヴェールが印象に残る大好きな本です。

        女神のように美しく踊るけど誰よりも口汚いオリガ・モリソヴナと、まるでツルゲーネフの小説の登場人物みたいに物腰柔らかく、エレガントなエレオノーラ。二人はいったい何者だったのか。調べて行くうちに謎が謎を呼び、旧友と再会し、新しい出会いがあり…。

        ミステリーってだいたい伏線が分かりやすすぎたり、オチがご都合主義だったりしてあまり好きになれないんですけど、これは本当に上質で濃厚な小説です。通訳者として長年活躍された米原さんならではの膨大な知識量と個人的な体験があってのことなんでしょうね。

        米原さんにはもっと生きてほしかった…。
        >> 続きを読む

        2016/11/19 by MaNaSo

    • 他1人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      ガセネッタ&シモネッタ
      カテゴリー:言語学
      4.0
      いいね!
      • 【頭の良い人だなぁ】
         同時通訳も堪能な米原さんのユーモア溢れるエッセイ集です。
         仕事柄、言葉に対する感覚は鋭く、通訳や言語にまつわるネタもふんだんにちりばめられています。
         また、タフな方なんでしょうね。
         非常に精力的に思えました。

         いずれにしても、大変頭の良い方だというのは間違いないでしょう。
         ユーモアのセンスも良いのですが、これも頭が良いからこそなのではないでしょうか。

         同時通訳と言えば、大分前にとある国際会議に出席した時のこと、「オレオレ詐欺」という言葉が出そうな会議だったのですが、「それってどう訳すんだろう?」と思ったことがありました(結局、その言葉が出なかったので訳を聞きそびれてしまったのですが)。

         このエッセイの中にも、似たような話題があって、米原さん曰く、この手のものは言葉を訳すのではなく意味を訳すのだと書かれていました。
         とは言え、あまりにも説明調になると言葉が長くなり過ぎて通訳が遅れるという面もあるそうなので(そうだろうなぁ)、適度な短さでやらなければならないのだとか。
         これは頭が良くないとできない仕事です。

         また、駄洒落の類、故事成語的な言い回しも難しいのだとか。
         分かる、分かる。

         作中に、柳瀬尚紀さんとの対談があり、柳瀬さんと言えばジェームス・ジョイスのあの「フィネガンズ・ウェイク」を翻訳された方じゃないですか(対談中にも出てきます)。
         「フィネガンズ・ウェイク」なんて、言葉遊びの固まりみたいな作品ですので、あんなのどうやって訳せるのかと思いますけれどね(実際、翻訳を読んでもよく分からなかった!)。
         同時通訳と文学の翻訳とは違うということも語られていましたが、言われてみればその通りかもしれません。

         いずれにしても、大変興味深い話題が満載の、楽しい一冊でありました。
        >> 続きを読む

        2020/01/08 by ef177

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      心臓に毛が生えている理由
      5.0
      いいね!
      • お恥ずかしながら、米原万里さんの名を全く知りませんでした。
        図書館で借りてから「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」の作者だと知ったくらい。
        (その「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」も表紙のみ見覚えはあるけれど、実際はまだ読んだことがない。)

        作家であり、ロシア語通訳者であっただけに、「言葉」に関する解説が非常に面白い。日本人の話し方が情緒的で、論理性に欠けるのは「紙」が豊富にあったからではないかとの推察は特に面白かった。
        私たちには馴染みの薄い、東欧諸国の過酷な歴史や精神性も、逞しさと明るさで笑い飛ばし、悲壮感を感じさせない。
        日本人らしい きめ細やかな視点で、「心臓に毛が生えている」様な大胆な発言は痛快です。

        「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」も読まなくっちゃ。
        >> 続きを読む

        2015/12/23 by FUKUchan

      • コメント 1件
    • 2人が本棚登録しています
      嘘つきアーニャの真っ赤な真実
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 【1960年代にプラハのソビエト学校で机を並べた3人の個性的な同級生たちのその後を通して、現代東欧民衆史を鮮やかに切り出してみせる名エッセイ。「アーニャの嘘」に隠された真実を追う過程は、北村薫のミステリーを読むような高揚感と、真実の持つ悲しさとを味わわせてくれる】

        他の読者の高い書評どおりの作品。

        ほとんど知らなかったけれど、中・東欧で民族闘争の中で生きている人たちがいる。

        なぜ民族や宗教に執着してしまうのか。
        自由で平和な(一応。中には執着したい人もいるみたいだけど)島国日本で育った私には難しい。
          

        同じ命ある人間同士なのに・・・ 

        どうして互いに慈しみ仲よくできないのか・・・ 
        どうして不幸への道を選ぶのだろう・・・
        >> 続きを読む

        2013/01/14 by バカボン

      • コメント 1件
    • 1人が本棚登録しています
      不実な美女か貞淑な醜女か
      カテゴリー:言語学
      4.0
      いいね!
      • 小さい頃から色んな国の人たちと自由に話せるカッコいい職業のイメージがあって、通訳にはものすごく憧れていた。
        努力と集中力が続かないため、通訳になるのは早々に諦めることになったが、憧れと尊敬は未だに変わらない。
        単純な字句通りの翻訳ならスマホのアプリでもいいかもしれないが、結局それでは肝心なことは伝わらなかったり誤解を受けたりしてしまうんだと思う。
        技術は着実に進化していくだろうけど、プロの通訳の需要はしばらくは無くならないだろう。
        >> 続きを読む

        2013/07/12 by freaks004

      • コメント 3件
    • 6人が本棚登録しています
      真夜中の太陽
      4.0
      いいね!
      • 10年前の本。
        しかし、今も同じ・・・いや、悪くなっているのかもしれない。
        それだけ、このくにが病んでいるということでもある。
        が、立ち止まるわけにはいかないと思う。
        何ができるかは、それぞれの課題。
        まずは、自分から・・・


        と、読んでから、さらに5年近く。
        悪化している一方では。
        >> 続きを読む

        2015/07/12 by けんとまん

      • コメント 1件
    • 1人が本棚登録しています
      ガセネッタ&シモネッタ
      カテゴリー:言語学
      3.5
      いいね!
      • 同時通訳をされていた、米原万理さんのエッセイ本。
        それも、ロシア語。

        私たち、海外小説などその本を読んだ気になっているが、
        その間には翻訳という作業があって、いかにその作業が重要性を帯びているか。

        行間を読む、行間を訳す、作者の意図する、真髄を伝える。
        それは、脚色ではないが、なくてはならぬ作業である。
        そして、それを、瞬時に伝える、同時通訳という離れ作業でこなす。


        例えば、世界エイズ会議で、会議開始直前に、「売春婦、商売女、なんて言葉、絶対使ってはなりません。もちろん娼婦、女郎は禁句、淫売なんてもってのほかです」・・・一生懸命事前に、その関係の語彙を詰めこんだばかりなのに。

        どういえばいいの
        「コマーシャル・セックス・ワーカーで統一してください」と。

        会議が始まると、突如「brothel」なる単語が、咄嗟に浮かぶのは
        「淫売宿、女郎屋」しかない、どうしよう、どうしよう・・・

        するとベテランの通訳者は「コマーシャル・セックス・ワーカーの職場」と

        通訳の基本中の基本が語られている・・・・そう思うと、
        これから海外の本は、翻訳者に、注目して読まなければなりませんな。
        >> 続きを読む

        2020/02/18 by ごまめ

    • 7人が本棚登録しています
      ヒトのオスは飼わないの?
      カテゴリー:家畜、畜産動物各論
      3.0
      いいね!
      •  米原万理さんは、「豪快」な人だというイメージがそのエッセイや著作から感じます。

         普通の人とは違う、国際的な生い立ち、ロシア語通訳の現場・・・その経験のダイナミックさに加え、それを歯に衣着せぬさばさばとした口調で言い切る「強い人」

         しかし、このエッセイでは、鬼の、いや、あの米原さん、やたら泣くのです。

         ヒトのオスではなくて、愛猫や愛犬に対してもうメロメロで、タクシーの運転手さんの愛猫話にもずるずると涙を流し、ふい、といなくなってしまった同居人・・・いや、同居猫、同居犬を探し求め涙を流す。

         これは動物と暮らした経験がないとわからない愛情であって、動物嫌いの人には信じられない
        ことかもしれません。

         しかし、米原さんは、無理(ムリ)と道理(ドリ)の2匹の美しい猫に、骨抜きにされてしまうのを「異星人の地球制服ではないか」とまで書いています。

         しかし、美猫の兄妹、無理と道理の生活に、新しい同居人が入ります。

         犬のゲン。原子力の国際会議の時に拾った犬だから名前はゲン。
        人懐こい、愛嬌のある、人間の男性には厳しいだろう米原さんは「情に厚く、情緒は安定」と鋭い見方をしています。

         ところがゲンがやってくると猫2匹は友好的態度を示すゲンに真っ青というよりヒステリー状態。

         さらに、ロシアで買ったブルー・ペルシャの猫、ターニャとソーニャが来ます。
        ここでもゲンは友好的ないい男なのだが、無理と道理が・・・・

         米原さんはやはり猫や犬は2匹以上で飼わないと動物同士としての共存ができないのではないかと書かれています。

         また、哺乳類というのは人も含めて子供の遊びは鬼ごっこと隠れんぼではないかと人間と動物の共存についての考察もするどく、ただの親バカエッセイにはなっていません。

         それでも、周りには無理や道理やゲンの話をつい熱心にしてしまい、言われたことは・・・

        「ヒトのオスは飼わないの?」

        それがタイトルの所以です。
        >> 続きを読む

        2018/07/22 by 夕暮れ

    • 4人が本棚登録しています
      わたしの外国語学習法
      5.0
      いいね!
      • 知識人による抒情的な随想のようなものも想定しましたが、思いのほかタイトルそのままに実用的な「外国語学習法」論が綴られていました。

        本書ではたびたび外国語習得(だけでなく多くの技術習得)が才能によるものであるという考え方を否定し、消費した時間と対象への意欲が最も重要としたうえで語学においては「(消費された時間+意欲)÷羞恥心=結果」の法則が成り立つとしています。

        また、こちらもたびたび著者によって主張される、語彙の習得は単体で切り離して為されるべきでなく文脈とセットで複合的に記憶されるものであり、だからこそ語彙の習得も読書をとおして為されるべきであることや、意欲を削がないためには初めの段階で登場する単語についてことごとく辞書を引く必要はないといったアドバイスなど参考になる部分が多く、20世紀初頭に生まれた作者による著書にもかかわらず、現代の外国語学習に通用する部分は少なくないと感じました。(終盤の通訳に関する箇所など、興味を惹かれない部分もそれなりに存在しました。)

        表題と同じく「わたしの外国語学習法」と題された章にある「本格的に外国語を身につけようと考えている人たちのため」の10カ条は著者の主張の根幹を端的に著した箇所と言えそうです。参考までに10カ条を要約したものを残します。詳細を知るためには本書を当たって頂きたいと思います。

        1.毎日学習すること。最低10分はやること。特に朝学習するのが良い。
        2.学習意欲がはやく減退する場合は自分を鞭打たず別の形を考える。
        3.何ものも文脈から引き離して覚え込まない。
        4.最大限利用できる≪成句≫すべてを順不同で書き出し覚えてしまう。
        5.可能な限りあらゆる物事を頭の中で訳してみる。
        6.正しいものだけしっかり覚え込む。(誤って覚えこまないよう注意)
        7.成句や熟語的表現は1~3人称・単数で書き出して覚える。
        8.あらゆる方法を用いる。(新聞、ラジオ、映画、講義、教科書、文通、会話 etc)
        9.しゃべるのを恐れぬこと。
        10.自分が語学を習得するだけの十分な能力と意志力を持つと強く信じること。
        >> 続きを読む

        2020/07/25 by ikawaArise

    • 3人が本棚登録しています
      パンツの面目ふんどしの沽券
      3.0
      いいね!
      • こんなにも奥が深いとは予想もできなかった。
        確かに、身につけるものだから、その国の文化・歴史がそこに現れていると思う。
        著者も書いているが、一生のテーマかもしれない。
        >> 続きを読む

        2015/07/01 by けんとまん

      • コメント 2件
    • 1人が本棚登録しています

【米原万里】(ヨネハラマリ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本