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岡嶋二人

著者情報
著者名:岡嶋二人
おかじまふたり
オカジマフタリ

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このランキングは1日1回更新されます。
      クラインの壷
      カテゴリー:小説、物語
      3.9
      いいね! dota Tukiwami
      • 【まぁ、何と巧妙な!】
         初めて岡島二人(と、言ってもこれは合作ペンネームなのですけれど)の作品を読んでみました。
         いやぁ、巧妙な作品を書いたものです。

         物語は、とある新型ゲームの開発に絡んで始まります。
         主人公の上杉は、とあるゲーム・ブックの原作募集コンテストに応募した25歳の男性でした。
         その原作はなかなか評価が高かったのですがが、既定の枚数を取り違えて書いてしまったため、コンテストでは失格になってしまいました。
         しかし、その原作に目をつけたゲームメーカーがあり、上杉の原作を画期的な新作ゲームに使わせてもらいたいとの申し出をしてきたのです。

         200万円という原作料に惹かれて、上杉は一も二もなく承知しました。
         それから数ヶ月。
         ゲームが形になったので、原作者にもプレイしてもらいチェックをしたいとの連絡がありました。
         そのゲーム機は『クラインの壺』と呼ばれていたのです。

         このゲームは、いわば超絶ヴァーチャル・リアリティ・ゲームとでも言うべき物であり、人間の五感を全てシミュレートするというとんでもないゲームでした。
         現段階では、プレイヤーはブースに入った上で、全裸になってベッドに横たわる必要があるのですが、一度ゲームが始まるとプレイヤーは完全にゲーム世界に没入してしまい、そのゲーム世界内では何をするのも自由ということになっているのですね。
         上杉は、そのあまりにリアルな出来に驚愕してしまいます。

         このゲームをチェックするために、ストーリーを知っている上杉だけでは駄目だということで、何も知らないアルバイトのモニターも採用されていました。
         それが高石梨沙という専門学校生だったのです。
         高石は、1か月間毎日プレイするという条件でモニターに応募してきたのですが、とにかくバイト料は高額だということでした。

         確かにそんなゲームが完成すれば画期的ですよね。
         作中では、同じようなゲームを開発している他のゲームメーカーもあり、産業スパイではないですが、先攻しているクラインの壺の情報を得ようと探りにかかっている者もいるということになっています。
         そのため、クラインの壺が置かれている研究所の場所は極秘とされており、上杉達も会社の事務所から研究所に向かうまでの間は、外が見えない仕様になっているバンに乗せられて、どこだか分からない研究所に連れ込まれているのでした。
         もちろん、ゲームに関することは一切口外禁止でした。

         ゲームは良くできていましたが、上杉がプレイしている間に、再三トラブルが発生しました。
         どこからともなく「戻れ」という声が聞こえ、視界が失われ、身体が落下するような感覚に襲われるのです。
         プレイ中の上杉の身体状況はモニターされていましたので、異変を感じたスタッフがすぐにゲームを中止するのですが、プログラムの異常は見つかりません。
         取りあえず応急措置的にプログラムをいじり、その後もゲームのチェックは続けられるのですが、やはり時々同様のトラブルが発生していました。

         ある時、突然梨沙がモニターのアルバイトに来なくなりました。
         何でも、突然辞めたいという電話が入ったというのです。
         確かに、このゲーム会社、いささか胡散臭いことは間違いなく、また、ゲームのトラブルもなかなか解消されませんでしたので、気持ち悪くなる点があるのも頷けるのですが。

         そして、その後、梨沙の行方が全く分からなくなってしまうのです。
         梨沙の友達という七美という女性からも、上杉の所に梨沙を探しているという連絡が入り、二人で梨沙の行方を調べ始めるのですが……。

         徐々にこのゲーム会社が相当にヤバそうだということが分かってくるのですが、他方で上杉と七美の認識が食い違うことが度々発生するのです。
         認識が食い違うというのは、例えば二人が待ち合わせをした時、二人とも間違いなく待ち合わせ場所に行ったと言うのにお互いに相手が来なかったと主張するなどです。
         上杉としては、七美が嘘をついているとしか思えないのですが、七美は真剣になって来なかったのは貴方の方だと言い張るのです。

         ラストまで読んでみて、なるほど、そう来たか!と思わず膝を打ちました。
         うまいこと書きましたね~。
         しかも、それだけで終わらず、じわっと恐い余韻も残しているのです。

        >> 続きを読む

        2020/03/02 by ef177

    • 他4人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      99%の誘拐
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね!
      • 12年という時間が横たわる2つの誘拐事件。

        2度目となるが、やはり面白い作品は面白いのだと実感。

        できるだけ多くの本を読みたいと考えているため、基本的には既に読んだことが有る作品を再読することは無い。

        とは言え、長い期間の中では、既読の本をまた購入してしまうミスが避けられない。

        読み始めても、通常は既読で有ることに気づいた時点で中止するのだが、今回は本作品を中盤くらいまで読むまでは既読で有ることに確信が持てなかった。

        もちろん筋はおぼろげに覚えていたのだが、何故か西村寿行氏の作品だったように思え、やたらに似た設定だと感じつつも読み進めていたのが実情で有る。

        結果的には444ページの大作にも関わらず、完全に再読。
        この間に他の作品を読むことが出来たという遺失利益も有るのだろうが、面白い作品は、再読してもやはり面白いのだと実感出来たことは悪くなかった。

        人間の記憶はあいまいなものだということにも改めて気付かされた。
        >> 続きを読む

        2013/03/27 by ice

      • コメント 4件
    • 他2人がレビュー登録、 14人が本棚登録しています
      クラインの壺
      カテゴリー:小説、物語
      4.8
      いいね!
      • 中盤から夢中になって読める。

        読みやすいけど練られていて情景が浮かびやすい文章だった。

        個人的にラストが好きな作品。
        >> 続きを読む

        2015/03/05 by わきや

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      あした天気にしておくれ
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 競馬の事は全く知らなかったので、知らない世界をちょっと覗けた感じ。
        トリックに関して、もしかして?と予想してそのとおりだったところもあるけど、全く予想していなかった事態も起きたり、犯人は誰?目的は?とずっとわからないまま読み進められました。
        解説にもあるように、二度読んだ方が面白いんだろうなと思うので、いつか読みたいけど、他にも読みたい本がどんどんたまってゆく…(^_^;)
        登場人物たちのその後も気になるところ。
        >> 続きを読む

        2014/08/05 by もんちゃん

      • コメント 2件
    • 3人が本棚登録しています
      チョコレ-トゲ-ム
      カテゴリー:小説、物語
      2.5
      いいね!
      • 作家である主人公の息子が通う中学のクラスで流行している「チョコレートゲーム」という名の危険なゲーム。それを引き金に生徒達の連続殺人事件が発生。

        息子の非行・奇怪な行動に疑いを抱きつつも、事件の真相に近づくべく、息子のクラスで何が行われていたかを調べようとする。そんな中、事件は急展開を見せる。

        「99%の誘拐」の岡嶋二人作品で日本推理作家協会賞受賞作と評価が高いミステリー作品。

        読みやすく巧くまとまっており、気軽に楽しめる。
        しかしチョコレートゲームの真実や学級崩壊など当時としては斬新な内容だったと思うが、現代の学園ミステリーと比較するとやや意外性が乏しい印象を受けてしまった。
        >> 続きを読む

        2013/05/18 by ybook

      • コメント 4件
    • 4人が本棚登録しています
      そして扉が閉ざされた
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • 後半はどんでん返しの連続
        真実が明らかになっていくほど犯人がわからなくなっていく

        2014/10/03 by manofpraha

      • コメント 2件
    • 10人が本棚登録しています
      七日間の身代金
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 湘南に浮かぶ小島。
        陸地から50m程離れている、この場所が誘拐事件の身代金の受け渡し場所。
        だが運んだ本人は銃殺され、そこには身代金も銃も犯人も消えてなくなっていた。

        上記の事が事件の冒頭だが、ある意味密室空間になっている。
        それに加えてハプニングが多く、犯人側も一触即発という状況が逆に不可思議な問題を生んでいるのもおかしい。

        とはいえトリックだったり、犯人が意外という事はなく、大きな驚きにはなりにくい。

        ラストの独白も含め、犯人の心理の変化が感じられるドラマになっている。
        >> 続きを読む

        2018/03/22 by オーウェン

    • 3人が本棚登録しています

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