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アフガンの実態を多角的に分析する。イスラム圏から訪れるテロリストを知るには読んでおくべき良書かもしれない。読んで楽しめることと、読んで見識が深まることは微妙に異なる。しかし、本作品は上手くバランスを取りながらも両者を満たすことに成功している。まずは従軍経験を元にアフガンゲリラの素顔と現場のレポート。続いて国土や国際関係の問題に言及し、テロリストが生み出される土壌に迫る。アフガンという国は正直、身近に感じる要素が無く、実はイメージさえも、ほとんど描けない程度の認識しか持ち合わせていないのだが、教科書やガイドブックなどから知識を得る前に本作品に出会えたことで、立体的な情報として、深く記憶に浸透させることが出来たように思う。とは言え、テロリズム。確かにアメリカの考え方に尊大さが無いと言えば嘘になるが、どんな風に理論武装したにせよ無差別テロなど肯定できるわけが無かろう。一部の狂信的なイスラム教信者がいるせいで、イスラム教と言えば「目には目を、歯には歯を」、「右手にコーラン、左手に剣」という好戦的な野蛮さとともに認識されてしまうのだと思う。ほとんどの敬虔な信者達は彼らをどんな目で見ているのだろう。もし、彼らの目にも聖戦に臨む勇士達と見えているなら、理解出来ない思想で有る。アメリカを肯定し、思考を簡略化して世界を見ることの危険性を感じ始めた。 >> 続きを読む
2012/05/23 by ice
【恵谷治】(エヤオサム) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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