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養老孟司

著者情報
著者名:養老孟司
ようろうたけし
ヨウロウタケシ
生年~没年:1937~

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      バカの壁
      3.7
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      •  「第七章 教育の怪しさ 俺を見習え」から抜粋「そもそも教育というものは本来、自分自身が生きていることに夢を持っている教師じゃないと出来ないはず。突き詰めて言えば『おまえたち、俺を見習え』という 話なのですから。要するに、 自分を真似ろを言っているわけです」なるほど、そう言われてみると…私が養老孟司さんの言葉の中で一番好きなのは「崖を一歩登って見晴らしを少しでもよくする、知ることによって世界の見方が変わる。」という件だ。確かに知らなかった知識を手に入れると今まで見ていた現象が全く違って見えるようになる。

         自殺者が増えているということは、突き詰めれば人生に意味を見いだせないひとが増えている。ということになります。人生の意味を真面目に考えないことが、結局のところ自分自身の不幸を招いているのです。環境のために自分は、共同体・周りの人に何が出来るか、ということもまた人生の意味であるはずなのです。何か借りがあれば恩義を返す。教育ということの根本もそこにあって、人間を育てることで、自分を育ててくれた共同体に真っ当な人間を送り出す、ということです。そしてそれは、基本的には無償の行為なのです。
        >> 続きを読む

        2014/11/24 by カカポ

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      ほんとうの環境問題
      カテゴリー:公害、環境工学
      3.7
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      • 環境問題について一言。

        「環境問題、何が真実?何が虚実?マジわからねぇぜ!! どうにかしてくれ、この野郎!!! 」

        自分の環境に対する認識が揺らぐ。
        いままで正しいと思ってやってきたことは本当に正しかったのかどうか...、と。

        環境を守るためには、何ができて、何をしなければならないのか、考えさせられる一冊でした。
        >> 続きを読む

        2017/06/22 by タバティー

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      虫眼とアニ眼
      カテゴリー:映画
      3.7
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      • 同年代のこのお二方の対談集、実に興味深く読めました。
        共通しているのは現代の世の中や子育て環境への憂慮。何かが違う、何かが変だ、と感じる感性が失われつつあることへの警鐘。
        しかしけして深刻ではなく、むしろ淡々と飄々と語られている。

        読めば、感じるものの多い本だと思いました。

        それぞれによる後書きがなんとも良いです。
        >> 続きを読む

        2015/06/24 by nekoya

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      読まない力
      4.0
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      • 養老先生の本を読んでいると、あの声が聴こえてきそうだ。
        確かに、自分の頭でもう一歩考えることの意義の大きいことは納得するし、それが難しいこともそうだと思う。
        また、そういう人たちが減少しているだろうことも。
        さて、ここで気づきがあったわかだから、あと、どうするかは自分次第(^^)
        >> 続きを読む

        2015/06/11 by けんとまん

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      バカにならない読書術
      カテゴリー:読書、読書法
      3.0
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      • 後半の書評はともかく脳についての話は興味深く参考にしたい。子供はとにかく外遊び。引きこもって本読ませてる場合ではない。 >> 続きを読む

        2013/06/15 by freaks004

    • 3人が本棚登録しています
      手入れという思想 養老孟司特別講義
      5.0
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      • 養老先生の本は何冊も読みましたが、まあどれも同じようなことではありますが、この講演記録も同じような事が繰り返し語られています。でも、同じ事を繰り返すのはそれだけそれが大事だからで、先生の考えには納得せざるを得ません。私もそうだと思います。

        繰り返し言われるのが、文明開化、特に戦後、日本はきちんとしたイデオロギーをもたずに”都市化”(脳化、意識中心、ああすればこうなる)してしまった、ということ。

        日本はもともと、自然と折り合って(手入れをしながら)共存してきた(田んぼ里山風景)。自然は当然人間の思い通りにはならない。ああしても、こうなるとは限らない。つまり、いくらエゴをもってても自然はとりあえず受け入れるしかないし、人間の自由にはならないものがあるんだ、ということを自然に学んできた。

        ところが、世の中が便利になり、文明によって、人間の思い通りに都市を作り、人間の思い通りに自然を壊してきた。都市にはほとんど自然がない。人は、「ああすれば、こうなる」はずだという意識に支配される(この世は思い通りにはならないのに)。よりどころとなるイデオロギーもない。そこで、会社や世間に依存する。けれど、そんなものは頼りにならなくなってきた。お金は実際ただの紙(シンボルみたいなもの)。そのものに価値があるわけではない。

        ・・・みたいなことですが、この「都市化」「脳化」を基に見てみると、日本人がなぜ今のようになってしまったのか(といっても、私は戦前や昔の日本人とその時代に付き合ったわけではないので、実際は比較できないのだけど)、現代のいろいろな問題の原因が、何となく理解できるような気がします。

        >身体は自然ですが、脳は人工です。

        >知ることというのは、実は自分が変わることだと私は思うわけです。しかし現在では、知ることは自分とはまったく無関係の出来事になったのではないかと思うのです。・・・・知は技法に変わったんです。技法というのはノウハウです。

        ”自分は変わりたくない、ノウハウだけを手に入れたい”という人間が増えたということ。人としての進歩、人格の向上よりも、悪く言えば楽して儲ける方法を求める。これが教育現場にも入ってきている。

        そして何事も人のせいにする人が増えてきた。人工のもので世界を埋め尽くしていけば、それだけが現実になっていく。「現実」にないはずの不都合はすべて人のせいにする。

        これが進むと、社会はどうなるのでしょうね。

        戦後のテレビの普及。
        >テレビはやりとりのない一方通行

        親が子どもの相手をしなくなった。(忙しいから、テレビに子守をさせる。テレビゲームは「ああすればこうなる」の典型。ああしてもこうならないとキレる子ども…大人もか)

        >我々が情報と呼んでいるものはしっかり固定して動かないものであり、逆に人間というのは変転極まりないものなのです。
        >情報過多というのは・・・・死んで動かないものが非常に増えて、生きている人間がどんどん薄くなっていく状態・・・・情報が多いということは、物事が死んでいるということです。



        キリスト教もユダヤ教もイスラム教も都市の宗教。儒教は都市の思想。・・・・なるほどねえ~

        論語には自然が出てこない。老子荘子は農村型・・・なるほど~

        もう自分で自分の人格を向上させる(手入れする)しかない?
        >> 続きを読む

        2014/11/26 by バカボン

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      死の壁
      カテゴリー:人間学
      4.0
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      • 「バカの壁」は「エゴ」「自分は正しい」という意識のことを書いていたのではないかと思うが、

        この「死の壁」は仏教でも普通に言われている“当たり前の死” “私たち(生命)は常に死につつある”ということをちゃんと意識して生きましょうってことなのかも。


        〈第1章 なぜ人を殺してはいけないのか〉

        ロケットを作って威張っている人間は自分は自由に飛べないし 自分で自由に飛べる蝿や蚊を作ることはできない。
        平気で蝿や蚊を殺している人間は自分の方が偉いと勘違いし、思い上がっているのでは?
        そして壊したら、殺したら二度ともとにはもどらないということも分かっていない。

        「他人という取り返しのつかないシステムを壊すということは、実はとりもなおさず自分も所属しているシステムの周辺をこわしている」 

        つまり自分が生きている生命のネットワークを壊しているということ。

        どんな人間も生物も、誰が偉いとか正しいとかではなくて、互いになくてはならないものであり、すべて平等で自由。みんな「生きたい」と思っている。人間は思い上がってはいけない。どんな生命も殺してはいけない。悪い行いは必ず自分に悪い結果をもたらす、ということですね。

        第2章 不死の病

        「人間は変化しつづけるものだし、情報は変わらないものである、というのが本来の性質です。ところがこれを逆に考えるようになったのが近代です。これが私が言うところの『情報化社会』です。『私』は変わらない、変わっているのは世の中の情報である、という考え方の社会です。脳中心の社会といってもいい」

        「俺は俺 私は私・・・『変わった部分は本当の自分ではない』という言い訳・・」「『あの時の自分は、本当の自分ではなかった。本当の自分を見失っていた』という理屈・・そんなことはあり得ない・・『本当の自分』を見つけるのは実に簡単です。今 そこにいるのです」


        どうせ死ぬんだからと「法律や世間の常識だのが通用しなくなった」大阪池田小児童殺傷事件の犯人、「生きながら自らを死者と規定」していた人間(帝国陸軍)・・・彼らは「死」というものを本当に、きちんと理解していなかったのであって、法律や世間の常識ではなく「真理」や「本当の道徳」を知ることが必要だったのでしょう。無智だったのです。

        (長くなるので以下簡単に・・・)

        〈第3章 生死の境目〉人の生死を決めるということは実に難しい・・・

        〈第4章 死体の人称〉 「俺の死体」は無い・・・

        〈第5章 死体は仲間はずれ〉 清めの塩(穢れ) 戒名 この世はメンバーズクラブ

        〈第6章 脳死と村八分〉 死刑という村八分                                ・・・etc



        「死」について考えることで「生」が見えてくる。 

        いろんな視点で書かれていて、分かりやすく勉強になりました。 
        >> 続きを読む

        2013/01/11 by バカボン

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      まともな人
      5.0
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      • 何年か(10年位?)ぶりに「バカの壁」を読んだ。
        以前読んだときには、それほど面白いとも思わなかったし、最後まで読んだかどうかも覚えてない。
        改めて読んでみると、養老さんの言うことがすごく分かるし、心にものすごく響いてきた。
        彼の言う「情報は変わらないけれど、人間は変わる」ということだ。私も変わった。
        多分、「バカの壁」が前よりは低く小さくなったのではないかと、自惚れている。

        「バカの壁」は養老さんの話を編集部の人が文章化したものだが、
        この「まともな人」は『中央公論』に連載された「鎌倉傘張り日記」というエッセイを収録したものだ。
        なので、養老さんの人柄が文章からも伝わってきて、とっても楽しく読むことができた。

        内容は「バカの壁」と重なるものが多い。(同じ人の本だから当たり前か・・)
        老人のぼやき?というより、今の世を憂い警鐘を鳴らしているとでもいうか、
        (2001~2003年当時の)世の中の出来事を、皮肉な語りとユーモアで(ニヤリとします)
        バッサバッサとするどく斬りながらも、よくなってほしいという願いが込められたものである。
        そして、とても深い。

        あたり前のことである。でも、多分多くの人にとっては「え?」ということかも知れない。
        それくらい、今の人々の「常識」は「あべこべ」なことが多い。そこを養老さんは指摘している。

        あたり前のことは意識していなければ流れ去っていく。意識していれば、「そうだな~」と強化される。
        そうやって、意識していない人はあたり前のことと逆のことをしたり考えたりしてしまう。それが苦しみの元になっているんだな。

        虫の話はオタク過ぎて正直、よく分からなかった。でも、「自然農」に興味をもち、「137億年の物語」を読んで地球への興味が湧いてくると、
        「ああ、養老さんは、太古の地球へのロマン(あこがれ?)が昆虫採集に繋がっているんだろうな」
        と思えるようになった。何だか勝手に親近感・・・。

        「教養はまさに身につくもので、座って勉強しても教養にはならない。・・・それは、、、情報化時代だからであろう。・・・情報は固定しているが、人は生きて動きつづけている・・・ 情報が変化していくのではない。われわれが変化していくのである。」(〈学習とは文武両道である〉より)
        お釈迦様のいう「無常、無我」である。「情報」とは「写真に写った人間」のようなもので、その時のものだけど、写ってる生身の人は時が経てば変わっていく。そりゃそうだ。だけど、私は私、人は変わらないと思っている人は多いように見える。(だから批判する、怒る、学べない)

        「教育の根本はなにかというなら、話は簡単である。水と餌とねぐら、それを自分で探すようにさせる。そうすれば、アッという間に子どもは育つ。以上終わり。」

        「われわれは価値観を変えなくてはならない。一生懸命に働き、経済を発展させ、物質的に豊かな世界を作ってきたのは、なんのためか。安全快適で、暇な世界を作るためである。それなら若者が努力せず、遊んでいるとして、怒る理由はない。
        ・・・・・ずいぶん時間ができたはずである。それを何に使うか、それは使う人の勝手であろう。それだけ時間ができたなら、はじめからなにもしない、そういう人が出て、あたりまえではないか。・・・・・働けば働くほど、人間が暇になる・・・ただし暇になる人と働く人が一致しない。
        暇の分配の不平等はまだ問題にならないらしい。」(〈教育を受ける動機がない〉より)

        「アメリカという、『なにか』を理由にして、『だれかが』力で無理を押し通す。それに反撥する相手がいる。その循環がテロを生んだのであろう。だから私は国益という言葉が嫌いなのである。『いつの』『だれの』益か、それを明確にしてもらいたい。
        国益とはいまでは環境問題しかない。私は個人的にはそう思っている。片々たる人間の利益ではない。自然のことである。自然がどのような状態に置かれるか、それは未来の人間まで含めた、人類全体の利害に関わる。あとのいわゆる政治経済は、そのときどきのゴミみたいな問題である。時が過ぎれば忘れる。立場が変われば変わる」

        「テロであれ、反テロであれ、人間のすることだ。人間には誠実な人と、不誠実な人がある」
        人間には「ちがい」がある、いろんな人間がいるというだけ。ちがいがあって平等。それを、みんなが認めることができればなあ・・・

        「ナチス・ドイツについて・・・・・共同責任などというものはない。人間のなかに誠実な人と、不誠実な人があるだけである。・・・・世界はおおかた不誠実な人でいまも埋め尽くされているであろう」

        「われわれはなにごとであれ、『すでに知っている』世界に住んでいる。なに、なにも知ってやしないのである。・・・何十年一緒に住んで、女房の気持ちがどこまでわかるか。それがわかっているなら、自分が考えることが"正しい"と思いつめて、飛行機を乗っ取って、ビルに突っ込んだりはしないはずである。どこかの国に爆弾を落とせば、そういう視野狭窄がなくなるか。逆にそういう種類の人が増えるばかりであろう」(〈わかってます〉より)

        「戦争を準備するものは、軍備ではない。当たり前だが、われわれの心である。つい半世紀前、特攻まで繰り出した日本人が、真の平和主義者に変わるなどと、じつは私は信じていない。それなら北朝鮮に対するいまの日本人の感情は、戦争の感情だとしてもおかしくない。

        相手が礼儀もクソもないから、自分もそうなる。それは人ではない。泥棒にあったから、自分も泥棒になる。そういうものではなかろう。人が人であることを示すために、本来は儀礼が存在するのである。相手の問題ではない」(〈マツタケはオレにくれ〉より)

        結局、自分のことしか考えられない自己中、自分が正しいという自己中なのが人間の本質なのかもしれない。
        みんなが誠実な人間に変わる(こころを磨く)ことができれば・・。でも、変えられるのは自分だけ・・。自分で気づいて自分で変わるしかない。
        自分は自己中な「人間」であり、すべての人間にとって「正しい」なんてない。自分は本当は何にも分かってはいない。それに気づいて自分を何とかしようと思うことが、「まともな人」への第一歩なんだろう。
        >> 続きを読む

        2013/07/25 by バカボン

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      ぼちぼち結論
      2.5
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      • とある連載ものをまとめた本。
        2005年からの分で、その時の時事問題が取り上げられ、養老先生流にサクサクと切られている。

        頭のいい人の条件に、自分を客観視できること。というのが 個人的に常々思っていることだけど、この方はその代表。

        極端にいえば『世間はいろいろ騒いでいるが、正直自分はあまり興味がない。虫をとって標本にするほうが自分にとっては大事なこと』という“変人”な自分を外側から飄々と見ている気がする。

        ただ、まあ、『本』としては…
        出版から時間もたち、話題も古くなっている…
        今700円だして買うかと言われると…
        この著者ならば、その価値のある本は他にあると思います。
        >> 続きを読む

        2015/06/24 by nekoya

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      人生の疑問に答えます
      カテゴリー:人生訓、教訓
      4.0
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      • 【夢を捨てられない。上司が意見を聞いてくれない。家族に尽くしてきたこれまでの人生に疑問を持ってしまった…。誰もが共感を覚える現代人の悩みの解決策を、二人の論客が真剣に考えた!深刻に思える悩みは、実は本人の思い違いからきていることが多い。広い視野で問題を捉え、自分の思い込みに気づけば、もっと気楽に生きていける!笑いあり、名言あり。目から鱗の人生相談。】

        養老先生も太田光さんも好きです。納得のいく答えばかりです。というか、養老先生の持論を展開しています。


        都市化された社会になりすぎた。つまり「脳化した社会」が問題である。

        都市は非常に意識的な存在で、人間が考えて作り出したもの。あるのは人間の意識ばかり。
        何らかの問題が生じると、その責任の所在を探すようになる。自分で考えていること以外のこと、予想もしていないアクシデントがあると、その責任は誰かのせいになる。都市の中は完全に人間の意識で作られている。自然は消えていく。
        しかし、子どももわれわれの「体」も人の思うようにならない自然なのだ。「生老病死」はどうにもならないし、よくよく観察して、適切な時に適切な手入れが要るのですよ。

        脳はおかれた条件に左右される。その条件(住む所)がおかしくなったから、脳(意識)もおかしくなり、異常な行動を起こすようになったってこと。



        要は自然を相手にしないと、人間第一主義の「自己中な妄想社会」ができてしまう(しまった)ということでしょうね。都市で人間だけを相手に暮らしてると、にっちもさっちもいかなくなる。問題のほとんどは人間関係だからね。人間が問題。(引きこもりも人間関係)

        「自然に帰ろう」って言ったのは誰だっけ?ルソー?ずいぶん昔から、言われてましたね。

        妄想してないで、体を使いなさい。もっと自然とつき合いなさい。自然に学びなさい。てことだね。



        「夫の転勤によって暮らしのリズムが断ち切られ、心のバランスを崩してしまった。会社中心の日本はどうかしていると思う」というお悩み(疑問)には・・・、

        地域のコミュニティというのは、女性がそこの土地に居ついて、関係を作って生み出されるのが基本。男性はそういったコミュニティからそれぞれの仕事場に行く。しかし、今の日本は逆に、会社を中心にしたコミュニティから家に帰っていく。

        高度経済成長からバブル経済が崩壊するまでの間、会社が共同体になっていた(定年まで安定して、あらゆる面倒をみてくれる)時代には成り立ったが、リストラが当たり前な時代になってくると、会社は共同体としての責任をもたなくなった。だから、社員やその家族が自分の都合を主張する権利はある。

        子どもがいる場合、地域のコミュニティの重要性はさらに高まる。今の日本社会、特に大都市ではコミュニティがなくなってしまった。安心できるコミュニティがないのが少子化の原因でもある。会社と社員、その家族がオープンに、きちんと話し合う必要がある。(養老)


        ・・・もっともです。無責任に一方的な転勤命令を出す会社は問題だね。話し合いましょう。
        そして、安心できるコミュニティをつくること、これが大事なのです。(ベビーシッター事件もそうだ…)


        個人と会社の関係は、常に変化している。世の中が移り変わっているという意識を常に持ってないとダメ。会社の組織に入って安心してしまい言いなりになりがちだが、状況によっては、会社に対して社員の側から訴えていくということも必要。夫婦の関係も同じ。(太田)

        太田さん、その通りですね。自分も相手も会社もみんな変わっていくのです。それに気がつかないから熟年離婚ということになる。


        他に、
        「ダイエットに振り回される」→「体を使って働きなさい」 
        「夢を捨てられなくてつまらない仕事が嫌になる」→「創造性は仕事の中から見つけ出せ」  
        「家族のために生きてきたが、むなしい」→「家族だけを生き甲斐にするな。世間は大きく動いている」
        「子どもの育て方で夫と価値観が合わない」→「価値観なんて屁みたいなもの」など

        まとめてしまえば、そりゃそうだなってことだけど、こういうことをきちんと丁寧に言ってくれる人や話し合ったりする事って案外少ないのでは?


        こういうことを言ってくれるおじいちゃん(尊敬を込めてます)は貴重です。
        勉強になります。
        >> 続きを読む

        2014/03/19 by バカボン

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      人間科学
      カテゴリー:人類学
      3.0
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      • 仮説ということを前提に、人間とは何かを解く哲学本と捉えます。
        養老先生は解剖学の専攻だったんですね。
        脳、遺伝子、細胞、神経、自己、性、そういった人の要素、関係を通してまさに人間科学というタイトルにあった深い内容でした。
        自分とは何なのかを考えたことがある人は必読ではないでしょうか。
        >> 続きを読む

        2015/09/12 by がーでぶー

    • 2人が本棚登録しています
      脳あるヒト心ある人
      カテゴリー:人生訓、教訓
      4.0
      いいね!
      • 理系と文系、男性と女性、戦前生まれ(70才くらい?)と戦後生まれ(40才くらい?)、
        二人の考え方や感じ方はちょっとずつ違うんだけど、

        みんなちがってみんないい
        互いを認め合い、理解し合うことで、より自分を深めていける、それが学ぶということ

        ということが、二人のエッセイを読んでいるとよく分かります。

        賢い人の話は、深いですね~。
        なるほど、勉強になります。

        ・美味しいって何だろう   ・頭だけで「生きて」いるから    ・「得たい」に終わりはない 
        ・過去を「知る」ことよりも  ・「最悪」「幸福」は過去にある   ・人間が左右できないもの 
        ・「知らない」を選べる自由 ・「知る」とは自分が変わること   ・本気で気づく「私」の変化 
        ・自分探し・・・・の本人は? ・言葉以外に存在するもの    ・言葉が脳を直接動かす 
        ・成立しない会話 脳や記憶の個性 ・言葉に定義なんてない ・言葉になる以前のもの 
        ・「感覚の世界」動物に求め ・目にもの言わせる社会    ・適切な発言は難しい 
        ・敬語と思考の関係は    ・違いのわからない人たち    ・「平等」と「共通」
        ・「世間」を考える    ・男の人は女をだます?  ・だますと、だまされる・・・・・ とつづく。計94編。

        何だか父娘の文通、みたいで、私も父とこんな風にやりとりができたらいいなあ~、と叶わぬ夢?を見てしまいました。

        うむ、と思ったことをちょこっと。
        >できることはわかるが、できないことかどうかは、わからない。なぜって、できることは実際にできるんだから、やってみればわかる。ところができないことの証明はふつうできない。算数の問題が解けなくて困っている子どもにお母さんが言う。「できないはずがないでしょ、考えてごらんなさい」・・・・・様々な局面で、こういう立場に子どもを無意識に追い込んでいないか。それを教育だと錯覚していないか。
        ・・・・「わかる」のは理屈ではない。なぜかわかってしまうのである。どうしてわかったかと聞かれたって、それがわからない。

        >「なぜそんな大切なことを言ってくれなかったんだ」・・・「あんたが言わせなかったんじゃないの」。言葉がまかり通る世の中では、なかなかこういうことに気づかないかも知れない。「言ってくれない」のではない。「言わせない」のである。「書いてない」のではない「読んでいない」のである。つまりは壁である。

        >今の自分に見えている範囲なんて、世界のほんの一部分にしか過ぎない。同じものを見ていても、見ようによって世界は違う。大きく目を見開いてみたらどうだろうか。

        >仕事は世間になくてはならないことである。それなら、好きも嫌いもない。やるしかない。でも好きなことしかやりたくない。それならその仕事が好きになればいい。それを信じられない人がほとんどになった。だから、現代人は融通が利かないのである。自分が変わると、思っていないからである。冗談じゃない、一番安価に変えられるのは、自分なんですよ。それには一文もいらないんだから。



        こういう話、好きです。また読み返してみたくなります。
        >> 続きを読む

        2013/11/29 by バカボン

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      バカなおとなにならない脳
      カテゴリー:人生訓、教訓
      5.0
      いいね!
      • 【「養老先生、どうしたらあんなバカなおとなにならなくてすみますか?」(勲くん・17歳)…小・中・高校生からの難問、珍問に、驚きと笑いと溜息で答える、養老哲学へのもっともやさしい入門書。】

        第1章 バカって治るんですか?
        第2章 寝ないとバカになる、って本当ですか?
        第3章 バカなおとなにならないためには?
        第4章 日本人の脳ミソ、どうなってますか?
        第5章 子どもの脳、どうしてキレやすいんですか?
        第6章 死体って、こわくないんですか?

        バカってどういうことか、考えてみよう。頭のよしあしはものさし、測り方によってものすごく違ってくる。
        学習は、情報の入力と出力のぐるぐる回しによって強化される。出力すること。つまり、特に小さい頃は体を使うこと、大きくなっても繰り返す(思い出したり書いたりetcして入力出力のループを強化)することだ。でも、記憶力がいいことが頭がいいということではない。
        脳はものすごい可能性をもっているし、可塑性(補ったり、変化したり)がある。

        寝ている時間は脳が脳の中のゴミを片付けている時間。ゴミは必ず出る。
        寝る時間は個人差があって人によってちがうけど、寝ないと人間が壊れる。 (だから覚醒剤を常用すると精神障害を起こす)
        大人はいいかげんに、正義や秩序だけで世の中を考えるのをやめたほうがいい。(ゴミをなくすことは不可能なのです)

        こころはどこにある?
        「こころ」は「働き」です。「運動」はどこにあるの?といってるみたいなものだね。
        「こころ」(働き)と「体」(物質)、両方で自分なのです。

        この世は、人間(人の間)つまり世間と自然の両方でできている。現代には世間(人間関係)しかない。世間(人間)のことで頭がいっぱいで、問題が起こっても逃げ場がない。(自然の中にいないから逃げられない)

        情報は変わらない。人間は情報ではない。つまり変わっていくもの。なのに情報化社会になって、変わらない情報の中で情報に左右され、情報に支配されるからおかしくなるのです。
        大学入試だって、人間を点数化する。点数という情報に代えてしまう。人間は変わるものなのに、情報化される。矛盾してますね。

        世の中便利になって、ボタンひとつで何でも出来る。ボタンを押せば何かが起こる。ああすればこうなる。短絡的になった。辛抱なんて要らない。それで、そうならないものにキレる。思い通りに行かなくてキレる。
        何かあれば何かのせいにする。世の中、そんな単純じゃない。もっともっと複雑なのです。
        感情だけで判断するということは無知です。

        動物を飼ったり、野菜を育てたり、自然を相手にすれば思い通りになんてならなくて当たり前だと言うことがわかる。よく観察して、必要な時期にやることやって、後はじっと待つしかない。
        まともな大人になりたかったら、自然に帰ること、体を使って習熟して身につけることです。頭でっかちの情報化社会の奴隷にならないことです。

        ・・・みたいなことを、一応子ども向けに教えてくれています。
        養老先生のお人柄みたいなのも出てます。
        大人ですが、とても勉強になりました。子どもたちに伝えたいです。

        ちなみに、くしゃみをしても脳みそは鼻から出ることはありません。
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        2014/01/21 by バカボン

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      オバサンとサムライ
      4.0
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      • 養老孟司氏とテリー伊藤氏の対談。この二人ともおもしろい。共感するところがとても多い。
        内容は(たぶん)「バカの壁」に書いてあることだと思うけど、対談なので楽しく軽く読める。



        「俺がこんなに一生懸命やってるのに、おまえは何だ」 じゃあ、必死でやるなよ。だれが頼んだわけでもなし、おまえらが好きで必死にやっているんだろう。・・・横並び、みんな一緒主義、押しつけ、だね。

        「個性を伸ばす」なんていうのはバカな話。それは、その人が本来持っているものなんだから、邪魔さえしなければいい。

        政治家の条件は“後ろめたさ”をもつこと。要職にある人間は「自分の判断によって命を落とす人が出るんだ」という後ろめたさを常にもっていなければいけない。そして、国民もそういう汚れ仕事を押しつけている。それを後ろめたいと思ってなきゃいけない。

        地球上でみんなが平和に暮らすためには、最終的には喧嘩両成敗しかないんじゃないか。武力行為を引き起こしたら、両方とも有無を言わせず処分する。

        「何かができた」ということ自体が大事なんじゃない。「変わっても大丈夫だ」ということを知ると、それが自信になる。
        「いい仕事をしなきゃ」っていう話じゃない、自信てのは。「いまの自分だけが自分じゃない」ってことを知るかどうかなんだ。



        最強のオバサン 扇千景さんとの対談もおもしろい。
        自民党で大臣なんかした人だけど、人間的に魅力があるというか、生き方には共感する。

        最強の「オバサン道」10か条
        1 好奇心旺盛でいること
        2 人間が好き
        3 たとえ失敗があっても、自分が生きてきた道に自信を持つ
        4 背伸びをしない。できないことは「できない」と言う
        5 気分の切り替えを早く。家に帰ったら、外のイヤなことは全部忘れる
        6 100点を目指さず60点でいい。妻60点、母親60点、仕事60点でも、3つ足せば180点になる
        7 見栄を張らない
        8 余計なヤキモチはやかない。自分のキャパシティでハッピーになればいい
        9 死ぬことは少しも怖くない。やりたいことを一生懸命にやっていれば、いつ死んでもいいと思える
        10 自分で雑役をこなす。そうすれば人生潰しがきく

        楽しくて、ためになる話でした。
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        2013/03/20 by バカボン

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      運のつき
      4.0
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      • 【養老先生はよく、講演などで「どうして、そんなことを考えたんですか」と言われるそうです。この本は、そんな質問に答えています。人体について、脳について、ヒトについて、社会について、日本について、近代について、次々とユニークな発言をしてきた彼の、発想の原点が語られます。自身の過去をかえりみることによって、自らの思考の根拠を探っていったはじめての試みです。】

        「大学辞める」というのが、先生の口癖だったそうだ。
        私も、ずっと辞めたいと思いながら仕事してたな~。

        >世間の常識というのは、それほど強いものです。東大の教授なら、辞めるはずがないって。でも、自分が本質的に仕事に適合していないなら、辞めたほうがいいんです。さもないと他人に迷惑がかかります。自分も生きません。我慢して暮らしているんですからね。その我慢が過ぎると、自分が死にます。

        すごくよくわかる。(私は東大教授じゃないけどね)

        >学問は真理を追究するものです。真理とは、普遍かつ不変のものです。つまり場所が変わっても成り立つし、時代が変わっても成り立つ、そういうものです。そんなものを、別にそのつもりもなく、私は追いかけたらしいんです。

        うむ。教育も・・・。 私も追いかけた?のかなあ・・??

        >研究費は税金から出るわけです。公共の費用を遣うのなら、結果は公共に還元されなければならない。それは当然です。それなら、学問は税金ではできません。だって、本来の学問は有用性を問題にしないんですから。

        国家のための子どもか?社会に役に立つ人間を育てなければいけないのか?(結果、そうなるなら分かるけど・・・目線がなあ・・)
        ほんとうの子どもの幸せとは?誰のための教育か?公立学校の目的は?学校とは?
        ここで、悩んでしまうんだよな~。人(教育)に有用性を求める???
        個人を大事にするならやっぱ私塾?う~ん・・・

        >学問は方法です。

        これは本当に、とても大切なことです。いくら教えても、学ばなければ。学び方を知らなければ。
        (教えるのではなく、気づく。学ぶ。自分で考えること。自分でやってみること。)

        >戦後世代が、戦争中の雰囲気を、またもや体現している。・・・あの種の雰囲気は「いつか帰ってくる」・・・・人間社会では、それは絶えず形を変えては浮上します。宗教運動がしばしばそうです。それが信仰という、個人の心の枠内に留まるかぎり、なんの問題もありません。そうではなくて、それが社会化し、集団化した時から、なにか怪しい雰囲気を帯びるんです。

        >どんなに「正しい」目的で行われていることであっても、ある種の「うしろめたさ」を欠いた社会運動を私は疑います。・・・原理主義とは、なにかを絶対的とみなすということです。

        >問題は「自分が正しいか」どうかではない。「なにが本当に正しいのか」です。それを追求するのが学問なんです。

        うんうん。養老さんの言われることは本当にうなずけることばかり。なぜなら・・・

        >ゼロから考え直すと原始仏教になった

        私の考え方も、お釈迦様の影響を強く受けています。色々なことを見ても、この世のどんな問題も、シンプルな原始仏教の考え方でいくとすっきり分かるような気がするんですよね。
        養老さん自身が言っているように、その考え方はお釈迦様の考え方と、とても似ているなあと思います。そういう考え方が自然に(生きてきた中で)できあがったところがすごい。

        >世間で生きようが、個人で生きようが、自分の生き方を根本的に肯定できないのなら、生きてきた意味はないということです。その点では、私は徹底した楽観主義者です。それでなけりゃ、努力も辛抱もしないし、根性なんていりませんからね。

        ほんとうに「生きる」こと、人として生きることを考えさせてくれると同時に、養老さんが(すごい人だけど)身近に感じられました。
        >> 続きを読む

        2013/11/27 by バカボン

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      宮崎駿
      カテゴリー:映画
      2.0
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      • 私は男性ですが「アルプスの少女ハイジ」も見ましたし、「ルパン三世」「未来少年コナン」も好きですし、「カリオストロの城」「風の谷のナウシカ」「魔女の宅急便」も繰り返し観ました。ですから、その意味ではジブリのファンだと思います。

        でも「もののけ姫」くらいから"ジブリを観なきゃダメだ"とか"ジブリは素晴らしい"という風潮が生まれ、批判的なことも言えない空気になり、新作公開の度に有名人を声優に起用し、それがステイタス化してしまったことに疑問を抱いてから、ジブリとは距離を置いたままです。

        本書は「ハウルの動く城」が公開された頃に発売された宮崎駿の研究ガイドブックで、各作品の解説も詳しくされて資料価値も高いですが、超常現象懐疑派&唯脳論(要は唯物論信者ですがね)で有名な脳科学者が責任編集者というのが引っ掛かります。

        オマケにその脳科学者とスピリチュアルな人で知られる三輪明宏氏が普通に対談してるのも、私から見ればなんとも不思議。

        ついでに書けば、その脳科学者がスティーヴン・キングの解説をしてることも個人的には納得できないな~。

        なんか私憤を書き連ねて申し訳ありませんが・・・つまり宮崎駿氏には何度も引退宣言を繰り返して、仙人的な存在に甘んじないで、復帰するならちゃんと復帰してもらって、純粋なファンタジーや活劇を創造してほしいわけです。

        そんな私の宮崎駿氏のベストは「天空の城ラピュタ」です。

        書籍レビューからかけ離れてしまい、あらためて申し訳ありません🙏

        >> 続きを読む

        2017/10/17 by アーチャー

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      真っ赤なウソ
      カテゴリー:宗教
      4.0
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      • 【「宗教とはウソから出た真実(マコト)である」。仏教の大学の講座で養老博士が語る、本気で生きることとは…。】

        (全知全能の神を信じる宗教(信仰)と違ってお釈迦様の話は人間科学である)

        上座仏教のアルボムッレ長老の本がとても分かりやすいので、養老さんの本はちょっと分かりにくいというかスッと頭に入りにくいところもあったけど、仏教の考えと養老さんの考えが同じだったということかな。で仏教のような宗教?が必要だということかな。

        脳科学とお釈迦様の教えは共通する。だから(脳科学者)茂木さんの言うことにもすごく共感できる。

        私も、お寺のお坊さんは葬式や法事のことばかり言ってないで(お釈迦様はそんなことはどうでもいいと言ってる)悩み事の相談に乗ったり、お釈迦様の教え(どう生きるかということ)をしっかり伝えたりもっともっと表にでるべきではないかと思う。

        養老さんのいうことには共感するところが多かった。 

        けど個人的にちょっと読みにくかったので星4つ 。
        >> 続きを読む

        2013/01/14 by バカボン

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【養老孟司】(ヨウロウタケシ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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