こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


酒寄進一

著者情報
著者名:酒寄進一
さかよりしんいち
サカヨリシンイチ
生年~没年:1958~

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      犯罪
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 12月といえばシーラッハかな、と思って、図書館で借りてきました。不穏な表紙が実によい。

        連作短編集なのですが、一貫して事件に関わった弁護士の視点で語られます。犯人たちは弁護士には本当のことをいったり、あるいは黙っていたり。文章が実にうまいのは、翻訳も良いんでしょうね。著者のシーラッハ自身が、弁護士です。

        ミステリの一種ではありますが、ミステリに区分するのはちょっと違う気がします。冒頭の「フェーナー氏」は妻の支配に耐えかねて妻を殺した医者をどのように裁くか、という話なのですが、こういう高瀬舟的な話が続くのかと思ったらそういうわけではなかったです。知恵を働かせて陪審員を出し抜く話とか、追い詰められて犯罪を犯したその顛末が淡々と語られる話とか、無罪を証明するために語り手の弁護士が探偵役のようなことをしたり、いろんなケースがあります。
        全編通して、なんらかの犯罪の判例が続きます。

        しかし、正直私は、自分が被告人として法廷に立つようなことは絶対にしないとはいえません。人だって、殺してしまうかもしれない。被告人は私かもしれない、少なくとも彼方の誰かといえるほど遠いものでもない、状況によっては誰だってそういう状況に陥ってしまうかもしれない、というのをひしひしと感じる短編集でした。

        シーラッハはドイツの作家なのですが、祖父がナチスの高官だったんですよね。それをわざわざ著者経歴に書いているんです。
        あの時代、ナチに加担せずにどうやって生きていけたでしょう?
        戦争は津波のように、一般市民には抗え切れない罪を背負わせるもののように思います。幸い経験したことはないのですが。
        シーラッハの経歴を思って読むと、いろいろ考えます。
        >> 続きを読む

        2016/12/03 by ワルツ

      • コメント 2件
    • 他4人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      コリーニ事件
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 法廷部分は最後の方だけ。でも、長すぎず、読みやすい。戦争はアカン。人殺しもアカン >> 続きを読む

        2015/07/07 by 紫指導官

      • コメント 2件
    • 他1人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      罪悪
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 「犯罪」に続いて読んだが、こちらの方が憎しみや、悪や、心の暗い部分が濃いためか、読後感はあまりよくない。
        ただ、、前作のように読みやすい文体で、簡潔にまとめてあるのが好感が持てた。

        普通の人たちが、お祭りに浮かれて、来ていた娘を犯してしまった。娘は黙秘を続けたので、犯人は立証できなかった、背後で泣いていた父親が目に留まったが、私は仲間と去っていった。(ふるさと祭り)

        酒を飲んでいた男女が親切な老人に招かれ家に行き、勧められて風呂に入った、が過失で老人を殺してしまった。金を盗ってから平和に暮らしていた19年後、進んだ遺伝子捜査でつかまってしまったが(遺伝子)

        ヘンリーは寄宿舎でも目立たなかった。苛められているところを女教師が発見、通報したが運悪く階段から落ちて死んでしまった。苛めた子供たちは一たん放免されたが後に事件を起こし禁錮刑になった、だが女教師の死は不幸な事故で処理されていた(イルミナティ)

        彼は解剖学に興味があり道具をそろえていた。実行しようとした日ベンツに跳ねられた、はねた運転手は執行猶予つきの有罪になった(解剖学)

        いきさつがパズルのように面白い(アタッシュケース)

        家庭が平和すぎてちょっとした盗みをした。つかまったが金額も少なく初犯で前科もなかった。検察官は手続きを打ち切り、家族は誰もそのことを知らなかった(欲求)

        麻薬取引に手を染めた老人か捕まった。彼は黙秘したがポケットにナイフを入れていたので拘留された。審理中にパンをナイフで細かく切っているのを見つけた、老人は歯がなかったのだ。その日はクリスマスイブで雪が降って来た(雪)

        (鍵)(寂しさ)(司法当局)まずまずだった。

        結婚してから夫の暴力が始まった。ベッドで殴り殺してしまったが。忙殺か、故殺か。(清算)

        日本に来て成功した男に手に終えない息子が出来た。彼はあらゆる手を尽くして守ってきたが殺人事件を起こしたのを機に見放すことにした。(家族)

        連日訊ねてきて面談をする男がいた。口からでまかせの身の上話などをするので精神科の緊急医療に任せることにした。診察室に入ると、男は開口一番自己紹介をした(秘密)
        これが面白い、4ページ足らずの短い話だが、ユーモアたっぷりで笑いのツボまで刺激する(^∇^)
        >> 続きを読む

        2015/01/29 by 空耳よ

      • コメント 5件
    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      深い疵
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 文庫には
        「警察小説シリーズ開幕」
        とあったので
        良ければ続けてもいいなと思って読み始めたが
        日本で翻訳出版が初という意味らしく
        ドイツ本国ではシリーズ3作目だったそうな

        単なる復讐ものという
        そんな軽い書き方のできない
        深い深い
        物語だった

        話をしたいと言っている
        事件関係者を無視して
        ピア警部、
        ホンマ腹立つ

        とことん悪い奴らも出てくるが
        そいつらは
        徹底的な悪い奴らで、
        最近では珍しいかな

        「エピローグ」は
        これで良かったけど、
        その直前の纏め方が
        作者の好みかな、
        コージーミステリー的な終わり方に感じたが
        私の好みでだけ言うと
        気に入らないなという感じだった


        >> 続きを読む

        2017/01/06 by 紫指導官

      • コメント 2件
    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      夏を殺す少女
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 喘息持ちの警部と家族を失った金髪の美人弁護士。それぞれが自分の事件を追っていく。周りの意見に流されず自分を信じて突き進む。その行動力が実を結び二人が出会う時事件の全容が浮かび上がる。離れた地での事件。それが一本の線で繋がるまでのストーリーの上手さ。
        ラストの微笑ましいエピソードも読後感を爽やかにしています。
        >> 続きを読む

        2013/07/27 by moonIihght

      • コメント 4件
    • 3人が本棚登録しています
      白雪姫には死んでもらう
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 空軍基地跡地燃料貯蔵槽の中から古い人骨が発見される。
        検死の結果、11年前の連続少女殺害事件の被害者だと判明する。
        同じ頃、その事件の犯人として逮捕され服役していた男性が刑期を終え、故郷に帰っていた。彼は、殺害を認めていなかったものの証拠によって罪が確定され、服役した後も村人からは憎悪の対象だった。

        オリヴァーとピアシリーズ四作目。

        殺人事件の犯人と家族、被害者遺族のそれぞれの苦しみと、閉鎖された環境において犯人とその家族に向けられる人々の冷たい視線。
        こういったことは日本独特なものと思い込んでいた。
        いつかテレビでアメリカで、殺人事件の犯人の母親が、マスコミに顔を出してまるで他人事のように話し、我が子を愛しているだとか刑が軽く済むようにといった日本では考えられないことを言っていたのを観て、日本とは感覚が随分違うものだと驚いたことを憶えている。
        同じ外国でもアメリカとドイツは違うと言ったらそれまでなのだが、海外では犯人と親は別人格なので、子の罪について親に非はないと考えるものだと勝手に思っていた。

        事件の謎解きや物語の展開は、前作「深い疵」に劣らない。
        単純ではなく複雑に入り組んだ関係の中に真実があるため、読み進めるうちに予想していた真実が二転三転する。

        オリヴァーとピアの私生活の描写もいつも以上に波乱があり、そちらも気になる。
        いつも冷静なオリヴァーが、私生活に苦悩する描写があり、魅力が更に増してくる。
        事件とオリヴァー共に、嫉妬という誰でも感じたことのあることが描かれているところも上手いと思う。

        ネレ・ノイハウスさんは、まだまだ注目したい作家のひとりだ。
        >> 続きを読む

        2017/03/06 by jhm

    • 3人が本棚登録しています

【酒寄進一】(サカヨリシンイチ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

会員登録(無料)

読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚