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倉阪鬼一郎

著者情報
著者名:倉阪鬼一郎
くらさかきいちろう
クラサカキイチロウ
生年~没年:1960~

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このランキングは1日1回更新されます。
      三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
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      • 建てられた二つの洋館。
        それは黒鳥館と白鳥館に分けられており、その場所へ招待状を受け取った人間が次々血祭りに上げられる。

        ただし犯人は最初からバラしており、視点はそこではなくそこかしこに散りばめられたトリックや伏線の数々。
        ただしバカミスという副題つきで。

        真相を知ればよくここまでやったなという印象しか持ちえない。
        これは別に作者の倉阪さんお疲れ様ですとしか言えない。

        常識から突き抜けたようなバカミスを味わえるのだけど、飽きれるかすごいとするかの2択でしかないと思う。
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        2019/05/22 by オーウェン

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      怖い俳句
      カテゴリー:詩歌
      4.0
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      • 世界最短の詩である俳句。

        その俳句の世界で、誰もがその名を知る「俳聖」松尾芭蕉は
        「言ひおほせて何かある」(すべてを言いつくしてしまって、何の妙味があるだろうか)
        と言っている。
        (この言葉は本書の中でも紹介されている)

        要するに「チラリズム」

        ただ、俳句で「怪奇」や「恐怖」を表現した場合、短いだけに、かえって想像が掻き立てられてしまう。
        本書では、そんな怖い俳句を紹介している。

        その怖さの種類にも
        「幽霊画を見たり、怪談話を聞いているような怖さ」
        「作者自身、もしくは作者がおかれている状況が怖い」
        「作者が体験したことが怖い」
        といったものがある。

        「幽霊画を見たり、怪談話を聞いているような怖さ」は比較的、分かりやすい。(紹介されている句の数も最も多い)
        なにより、所詮「絵」や「話」なので、実際に危害を加えてくるようなものではないという、ある種の「安心感」もある。

        そのような句の中で印象に残った句としては次のようなものがある。

        稲づまやかほ(顔)のところが薄(すすき)の穂  松尾芭蕉
          骸骨たちが能を舞う絵に感じ入っての句。骸骨の幽霊たちが踊り狂うさまを偶然、見てしまったかのよう。

        狐火や髑髏に雨のたまる夜に
        公達(きんだち)に狐化けたり宵の春
        巫女(かんなぎ)に狐恋する夜寒かな
          すべて与謝蕪村の句。怖い句ではあるが、同時に絵になる感じがする。

        流燈(りゅうとう)や一つにはかにさかのぼる  飯田蛇笏
          怪奇現象?

        蛍死す風にひとすぢ死のにほひ  山口誓子
          嗅覚にうったえる、というのはこの句だけ。「死のにほひ」がどんなものか分かりませんが、嗅げば、それと分かるものなのだろう

        百物語果てて点せば不思議な空席  内藤吐天
          さきほどまで百物語をしていたメンバーの一人こそ実は死者そのものだったのか・・・。
          「山小屋の四人」の怪談を連想させる。

        水を、水を 水の中より手がそよぎ  坂戸淳夫
          水の中からのびてくる手は「助け」を求めているのか、「仲間」を増やそうとしているのか・・・。

        海避けて裏道とほる死者の夏  大屋達治
          海水浴客でごったがえす海沿いの表通りから一歩、裏通りに入ると表の喧騒がウソのような静けさ。
          死者が歩くにはもってこいの環境なのだろう。

        隙間より雛の右目の見えてをり  小豆澤裕子
          ホラー映画で隙間から外の様子を覗いたら、邪悪な者もその隙間から中の様子を覗いていた、というシーンを連想させる。

        「作者自身、もしくは作者がおかれている状況が怖い」という句(自由律詩が多い)は紹介されている数は少ないものの、かなりゾッとするものがある。

        皿皿皿皿皿血皿皿皿皿  関悦史
          よく見ると「皿」の羅列の中に、形のよく似た「血」が混ざっている。
          いまだに意味不明だが、「皿」という日常品の中に突然「血」が出てくる怖さがある。

        ホントニ死ヌトキハデンワヲカケマセン 津田清子
          文句なしで怖い・・・。

        本書の中で一番、怖かったのが「作者が体験したことが怖い」という句。

        戦争が廊下の奥に立つてゐた   渡邊白泉
          廊下の奥に立っていた「戦争」は人型で、ずんぐりむっくりの体型、全身真っ黒、顔は大きな口だけの異形の者(推測)
          「冷酷無比」ではあるものの、「邪気」はない気がする。

        この作者の他の句も怖い。

        繃帯を巻かれ巨大な兵となる
        赤く蒼く黄色く黒く戦死せり
        眼をひらき地に腹這ひて戦死せり 
          どれも「この世ならぬ者」が関わっておらず、戦場で実際にありそうな光景なので、よけいに恐ろしい。

        結局、一番怖いのは「この世ならぬ者」ではなく、「生きている人間」なのだろう。
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        2012/12/01 by Tucker

      • コメント 7件
    • 2人が本棚登録しています
      騙し絵の館
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
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      • 誘拐された少女たち。
        その際に体の一部を警察に届けるという猟奇犯。
        額縁の中から宣言する者に対し、小説家の金原は関係している少女と執事に会う。

        伏線があらゆる場面で仕込まれているのだが、やはり適度に小出しの方が読んでるこっちが考える部分が残るのだ。

        トリックの種類は幾らかあるが、有名作品のネタが普通に出てくるので、ある程度ミステリを読んでない人の方がまだ楽しめるかも。
        特に整合性を求めると疑問に思う箇所があるので。
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        2018/06/25 by オーウェン

    • 1人が本棚登録しています
      淑やかな悪夢 英米女流怪談集
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
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      • こちらで知り興味を持ち、早速購入してみた。
        一言で感想を述べると、ちょっと物足りない。

        12篇の恐怖小説短編集。
        作者は全て別の人物で、全て女性。
        物足りなさを感じたのは、19世紀に活躍した作家さんの作品だからなのか。
        ゴシックホラーといった少し古い作品は、独特の雰囲気がジワジワとした恐怖を引き出すものも多いのだけれど。
        恐怖小説に長さは寧ろ邪魔になるとも思えるので、短編ならもっと楽しめると思ったのだが少し残念。

        「追われる女」
        10ページない短い作品。
        見知らぬ男に追われる女性の恐怖。
        こういう理由も目的もわからない人物につけ狙われるという不条理な恐怖というのは、考えると何よりも怖ろしいかもしれない。

        「告解室にて」
        海外翻訳にありがちなキリスト教の知識不足のやっつけ翻訳。
        カトリックとプロテスタントをごっちゃにされるのは、キリスト教徒としては地味に不愉快。

        「証拠の性質」
        亡くなった前妻の亡霊が、再婚した夫の前に現れる。ラストが少し変わっていた。
        自分が先に死んだら、ひとりで背中を丸めて寂しく暮らす夫は見たくないので、いいひとがいたら再婚して欲しいとわたしは思っている。この作品の妻も同じように思っていたのに亡霊となって現れる。
        実際亡くなって夫が再婚すると、気になってしまうものなのだろうか。わたしも出てきちゃうのかな。恐怖とは違う感想になった。

        「故障」
        鉄道の故障のため歩いて友人に会いに行くことにした男は、途中の古びた宿に泊まることになった。
        恐怖小説には珍しいハッピーエンドと言える終わり方。

        小説各篇に、作家の紹介と作品についての記述がある。
        知らない作家が多かったので、助かった。
        また、最後に翻訳者であり選者でもある三氏の恐怖小説についての語りが載っており楽しめる。
        >> 続きを読む

        2015/11/13 by jhm

    • 2人が本棚登録しています
      影斬り 火盗改香坂主税
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 図書館本。
        評判が地に落ちた火盗改を立て直そうと腐心する長官香坂主税(ちから)の活躍を描くシリーズ第一弾。四季にちなんだ四話と正月明けの一話の五篇収録。

        レビューによると作者初の時代小説だそうで、普通に面白かった。緊迫感のある文体が、香坂と妻女のやりとりではふと緩んでいい味を出すのが、読んでいて心地よかった。緩急をつけた文体が、やがて「やぶ浪」シリーズの味わい深い文体に結晶していくのだなと思うと、このシリーズを読む楽しみが増す。勉強熱心な作者さんなので、二巻目以降にどんな蘊蓄を傾けてくれるのかも楽しみ。

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        2018/07/15 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      風斬り 火盗改香坂主税
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 図書館本。シリーズ第二弾。

        元風見役たちが火盗改を翻弄して仕返しを企む「風斬り」、火盗改の元同心で眼力の術を使う男を成敗する「本郷燕返し」、高家の部屋住みで乱暴狼藉を働く自称「磔組」を成敗する「思いの箱」と、香坂の剣が冴え渡る巻だった。

        「深川紫頭巾」では、徘徊して火付けをする父親をかばう息子とその妻に寛大な裁きをして、香坂は大いに名を上げる。その懐刀である梅若伊織がいい味わいを出していて、香坂とのやりとりが毎回楽しみ。

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        2018/07/16 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      花斬り 火盗改香坂主税
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 図書館本。シリーズ第三弾にして、どうやら最終巻。六話収録。

        病に倒れた若い部下を元気づけようと、自らの背に背負って山を登る香坂に感動した「遠い富士」がとてもよかった。

        作者初めての時代小説シリーズは、弱い者を助け、部下や家族を大切する香坂が魅力的で楽しませてくれた。作品年表をながめていると、この後は料理人を描くシリーズに力を入れ始めたのかなという気がする。捕物も面白いけれど、火盗改長官に蕎麦を打たせるわけにはいかなかったのだろう。

        >> 続きを読む

        2018/07/21 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      湘南ランナーズ・ハイ
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 読みやすい。最後に意外な展開でした。

        2014/09/23 by aurora

    • 3人が本棚登録しています

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