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沢田康彦

著者情報
著者名:沢田康彦
さわだやすひこ
サワダヤスヒコ
生年~没年:1957~

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      ひとりの夜を短歌とあそぼう
      カテゴリー:詩歌
      5.0
      いいね! Tukiwami
      • 本を読んで、すぐにブログに書ける本と、何度も読み返してなかなか書けない本がある。
        感動してないのではなく、あまりにも良すぎて、ずっとバックの中に入って持ち歩いていたからである。

        この「ひとりの夜を短歌とあそぼう」は、ズバリその本。
        女優や漫画家など異業種の方達が自由に遊んだ短歌を、歌人の穂村弘・東直子が先生役で指南を・・・。

        短歌のおもしろさを考えると、言葉のおもしろさはもちろんのこと、落語に相通じるものがある。
        笑いとは、枝雀師匠が云われる「緊張と緩和」、・・・・これ何・・・ああ、そういうことか・・そういうことだったのか。
        解るということで、思わず納得、顔もほころび、心も和む・・・ということで、私にとっては、短歌も落語(笑い)も同じこと。

        今回の「ひとりの夜を短歌とあそぼう」の中では、穂村弘・東直子の二人解説、感想が違うところがおもしろい。
        一つの歌に、解釈のしかた、受け手側の気持ちの持ち方で、まるっきり変わってしまう。

        逆に、短歌って、受け手側の自分、その歌に心動かされる自分が映しだされて、ちょっと怖い気がする。

        でも勇気をもって、気になる歌を少しばかり紹介を。
        お題を聞けば、なるほどというのがあるので、お題はあとで披露。

        愛こめてどうか不幸であるように君無き春の我無き君へ・・・・・・・・・(吉野明実・40才・漫画家)①
        ・・・・・・別れ、そして春が訪れ、さめている君がいる、フラれたんだ。

        分離帯超えてわかったぼくたちが肉だったこと液だったこと・・・・・(沢田康彦・42才・編集者)②
        ・・・・・この分離帯は「生死のライン」なのか「性の歌」なのか。

        空豆はすでになくなり枝豆はいまだ現れず末法のビール界・・・・・・・(針谷圭角・51才・飲食業)③
        ・・・・・(○○はすでになくなり○○はいまだ現れず末法の世なり)が原典か。

        きみに選ばれぬわれがいて 電気屋のおかまひとつ選べぬわれも・(那波かおり・41才・英米文学翻訳家)④
        ・・・・・いつも、選ぶのに迷う自分がいます、たかがお菓子一つなのに・・・・、本は早いです・・・。

        「空豆の塩ゆで好き」におどる心 崖っぷちすでに・・・・・・・・・・・・・・・(やまだりよこ・40代・上方文筆家)⑤
        ・・・・・やまだりよこさん、崖っぷちすでになんですね・・・。

        抱きたくて声聞きたくて会いたくて五十の恋の春ど真ん中・・・・・・・(榊吾郎・53才)⑥
        ・・・・・講談調であり、演歌の紹介みたい、と、いくつになっても恋はよろしいな。

        「友だちへ戻るにはもう好きになり過ぎた」と言ってくれる声など・・(中村のり子・18才・学生)⑦
        ・・・・・自慢の対象が言葉=内容ではなく、「声」なんだと。

        今からはわたしとあなたの秘密です海で三回死にかけました・・・・・(那波かおり・41才・英米文学翻訳家)⑧
        ・・・・自殺の告白なのか、二人だけの性愛的な秘密なのか・・・。

        甘い汗にじませ白い耳に告ぐ 少ししつっこいくらいが好きよ・・・・(東直子・39才・歌人)⑨
        ・・・・何ともエロイ、どこが自慢なのか・・・告ぐがおそろしいと。

        「こんなめにきみを会わせる人間は、ぼくのほかにありはしない」・・・(穂村弘・40才・歌人)⑩
        ・・・・こんな目って、よいことなのか、わるいことなのか・・・。


        お題は、①(嫉妬)、②(べたべた)、③(べたべた)(空)、④(えらぶ)、⑤(えらぶ)、⑥(えらぶ)
        ⑦(自慢する)、⑧(海)、⑨(自慢する)、⑩(自慢する)

        短歌には、その日、そのときの気持ちが、素直に表現されている。
        飾り気のない、裸の想いであればあるほど、染み入るごとく伝わってくる。

        「ひとりの夜を短歌とあそぼう」は言葉のもっている感動を味わえる本でおます。
        >> 続きを読む

        2013/06/24 by ごまめ

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      短歌があるじゃないか。 一億人の短歌入門
      カテゴリー:詩歌
      3.0
      いいね!
      • 角川ソフィア文庫版「猫又」シリーズの第三弾。

        「猫又」とは、当時雑誌編集者であった澤田康彦氏が、深夜の原稿待ち時間や
        週末のヒマに飽かせて、気まぐれに始めたメール&ファックス短歌友の会会報誌g
        「猫又」である。

        今回は、穂村弘さんと東直子さんが、その投稿された短歌に
        厳しくまた愛情をもって、コメント。

        私の、短歌勉強の為にも、気になった短歌を列挙。

        【きらきら】
        雨やどりさっとひと降り夏の宵みつめる瞳がキラキラ恥じる (宮崎美保子・52歳)
        ケダモノの匂いを窪地に嗅ぎにいく キラキラ光る雨雲の午後 (那波かおり・42歳)
        夏の子は海の黒点きらきらの波間に浮きつ潜りし著し (堂郎・39歳)
        休んだ月曜のトマトジュースがきらいここにいない君もきらい (ねむねむ・28歳)

        【草】
        脱衣場の狭さも嬉し草津の湯脱いで開ければ広い脱衣所 (本下いづみ・41歳)
        ・ワインならまかせなさいと言い乍らグラス倒すこのタコおやじ (本下いづみ・41歳)
        ・婚約者(フィアンセ)の海辺の故郷 家々に黄旗はためき 汲み取りば呼びよっとよ (〃)
        月に指かざして狐と遊んでるすみれ咲くまでここで待ってます (やまだりよこ・40代)
        やれ寝るか草木も眠るウシミツどき妻の寝言は「ちよのふじ」なぜ? (国見太郎)

        【人名を入れ込んで詠む】
        寺尾観て黙ってる人押し倒しうっちゃられたがスイッチ消した (本下いづみ)

        【人類史上最大の発明とは何か】
        消去する電話番号あっけなく〈ショウキョシマシタ〉何もかも? (本下いづみ・40歳)
        せんたくきぐるぐる回る泡を見て今日も私の一日がはじまる (柴田ひろ子・20代)
        なんにでも醤油をかけるあの人をばかにできないおんなじルーツ (谷口さおり・20代)
        洋式の便座にすわり読む新聞朝のゆとりを感謝しながら (渡邉晴夫・51歳)

        こうしてみると、いかに、本下さんのユーモア溢れる短歌が気に入っているのが
        よくわかりますな・・・・こんな、ほっとする短歌詠みたいですな。
        >> 続きを読む

        2017/10/04 by ごまめ

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【沢田康彦】(サワダヤスヒコ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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