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単純に、刑事ドラマとして面白い。イッキ読み間違いなしの小説で、ただただ夢中に読んでいた。しかし、文庫本の最後の「解説」は正直いらなかった。勝手に作者の意図を捻じ曲げようとしてる解説者に若干の苛立ちを感じてしまったのは私だけだろうか。 >> 続きを読む
2017/09/19 by Oh_Tsuji
なんかすごくいい話で終わってよかったと思う。この本を手にしたのは自分の住んでる町に近く、私も椎葉村に行ったこともあり、面白そうだったからだ。だから、民放が2局しかないのも、高校がないのも不思議に思わなかった。内容も素晴らしい。自暴自棄に陥っていた少年が宮崎の山奥で、老人と生活するうちに次第に自分の人生を振り返り改心していくとう話だが、主人公の「翔人」の心理描写をうまく描いてある。最後には私もちょっとホロッとしてしまいました。やっぱり、人間って素晴らしいなあと思わせる小説です。 >> 続きを読む
2016/06/25 by sumi
こわい。人間の業が、女の業がこわい。一つが50数ページの物語が読む者をどこへ連れて行くのかわからなくて、終わりに近づくにつれページをめくるのがこわい。書かれずに終わる「事件」を、読んだあとに想像するのがこわい。おそろしい短篇集だった。 >> 続きを読む
2017/09/03 by Kira
女特有の粘っこい関係から離れられないOL2人の話。 誰でも身近に起こりうる問題なだけに、 ちょっとの恐怖にも心底震撼させられた。 主人公の主観で話を進めて行くのだが、 第3者目線で冷静に考えると主人公にも非がたくさんある。 主人公の景子は、元親友のライバル貴世美を 魔女と呼んでいるが、景子自身にも魔女が宿っていた。 誰を信じていいか分からない…というより、 誰を信じたいのか分からなかったのだと思う。 クライマックスを迎えてからラストに至るまでの 展開が読めてしまったのが少し悔しい。 >> 続きを読む
2019/01/28 by NOSE
前作いつか陽の当たる場所での続編です。前作ではひたすら前科を知られないように身をひそめて生きて行く重さが有ったのですが、今回はそこを少しづつ抜け出して陽の当たる場所を歩き始めています。今回はもっと気楽に、彼女たちの小さな幸せを一緒に楽しむ事が出来ます。それでもやはり、小さな幸せを噛みしめながらもいつも付きまとう過去の罪の影が付いて回り、人のちょっとした動向も、自分の過去を云々しているのではないかという思い怯える。分かる気がします。前科は困るけれどこんなに心通う友達がいるのはうらやましいな。ここまで分かり合える友を持っている人ってどれくらいいるんでしょうね。 >> 続きを読む
2015/03/24 by ありんこ
4つの短編連作集。何がおもしろいって舞台となる目のつけどころがイイネ。あまりにもイメージが失墜してしまうので表ざたにできないかもしれませんが警察内部の監査というのはおもしろいね。大事件にもなるわけではないのでスケールが小っちゃいのが盛り上がらないんだけどねw >> 続きを読む
2018/07/19 by motti
乃南アサさんの作品は、ミステリもホラーも面白いので、余り選ばずに読んできた。ところが、この作品は、表紙と題名からの期待がちょっと裏切られた感じだった。 見合いで気に入って嫁にきたが8人が同居する大家族だった。98歳の下半身が麻痺した曾祖母までいる。が、夫を頼りにして入り込んでみると、揃って陰りのない笑顔で、まるで作り物のように笑いかけてくる。何をしても歓迎、喜んでくれる。常に皆が笑顔で褒めちぎられるなんてことなどあるのだろうか。それでも、不思議ではあるが、悪い気はしないで次第に馴染んでいく。ただ、ときに不審な人物が曾祖母を訪れる。生活の智恵を授けているらしい。しかし暫く暮らしてみると、大家族の家にしては、お互いになれなれしすぎる。障碍者の世話をしている姉と弟も関係が粘つく、性的なにおいがする。 夜、気がつくと、横に夫がいない。探しに出てみると曾祖母の部屋で人声がする、何か会議でも開いているらしい。その後歩いている曾祖母と祖父の後姿を見たような気がする。 寝たっきりの祖父の世話をする祖母は、普段は他人に触れさせたくないらしい。 考えれば、鬱々としてくる。と、家業の米屋と雑貨を売って繁盛しているらしい店を突然閉めて蓼科の別荘にいくと言い出した、一台の車に全員が押し込まれて移動する。そこで奇妙な体験をする。 帰ると蓼科で儀式が済んだらしい、本式に家族と認められたことになり、すこし内情がわかってくる。ますます変ではないか、どこかおかしい。そこで友人に相談する。招いた友人に家族はこれまでになく実に優しい。 庭で野草を育てている、見るからそれは薬草で、危ない作用をするものがある、曾祖母はそれで悩める人の治療をしているらしい。 店子の氷屋が全焼して、曾祖母のところに憂い顔で通っていた主人が焼死した。これにもなんらかの関係があるのだろうか。ますます疑念が深まる。 友人が庭の見学にと連れてきたは男が薬草に異常な興味を示したが、姿が消えた。 様々な出来事に気がつく、揃って愛想よく笑いかける家族の裏の顔がついに暴かれる。家族のおぞましい関係。 不思議な結びつきが暴かれたときは、いつか快い居場所になっていた。友人も引き込まれ新しい血が加わることになる。 生理的なタブーがじわじわと迫ってくるが、それが自然な流れに感じられるところが筆力か。 余りなさそうな、フィクションの世界であっても現実ばなれのしたテーマに、多少距離感を感じてしまった。 >> 続きを読む
2015/08/13 by 空耳よ
仲良し少女三人組の過去と現在において、秘密の儀式を共有するお話。乾くんがあっさり殺されたりするので、サスペンスなのかな。とても読みやすくて楽しめた。 >> 続きを読む
2019/08/11 by 和田久生
上下巻で厚くて(爆)なかなか手が出ませんでしたが、読んでみると上巻あっという間に読破。人が殺されたけど、ミステリーというよりは社会派小説かな。とにかく真裕子が怖い。読んでてハラハラする。いつどこで膨らんでる風船が割れちゃうんだろう。そういう思いで読んでます。父親サイテー(--;) >> 続きを読む
2013/05/02 by igaiga
あんなに自分勝手だった父親と姉が変わってきて、建部の優しさに泣けた。下巻は裁判がメインでしたが・・・結局殺人1つであちこちで離婚する夫婦が出てくることには残念。ラストはとても清々しく厚いながらも読んでとても感動しました。 >> 続きを読む
再読。以前読んだときには余り感じなかった不快な気持ちが、今回読んでみると終始感じられて疲れた。以前よりも、ひとに対して厳しくなったのかもしれない。登場人物の殆ど全員が、好きになれない人間というのは珍しい。よくもここまで自分のことしか考えられないひとばかり出てくるなと、ある意味感心する。気になるのは、物語に直接関係はないからだと思うけれど、せっかく名前まで付けられている何人かの人物が、その後どうなったか書いていないまま終わっていること。わたしとしては、出したものを出しっ放しで終わっているように感じられて、だらしないし気持ち悪い。出したらきちんと引っ込めて欲しい。結局この話で、ウツボカズラは誰のことなのかという疑問が出るが、わたしは殆ど全員がウツボカズラだったと思う。それでも一番ウツボカズラ然としているのは、自分は何もせず、ただ家で暮らしてちゃっかり利益を得たおばあちゃんになると思うのは、解説を書かれた大矢博子さんと同じ意見かなと思う。口を開けて虫が落ちるのを待つなんて、わたしには無理かな。喉が渇くし、顎が疲れちゃう。 >> 続きを読む
2015/03/20 by jhm
ひったくりを繰り返し人生の意義を見失っていた主人公がとあるど田舎で人間味あふれる人たちに出会い、更生する話。 >> 続きを読む
2017/04/25 by konil
短編集 ゾーとする話 涙の出るいい話 うーんと唸ってしまう話いろんなドラマがあって飽きない。心理描写の巧みさに引き込まれてしまう・・・朝のうちに一気に読んでしまった。 (2010.7.14) >> 続きを読む
2013/01/24 by バカボン
突然、会社が倒産したことをきっかけに、どんどん人生がうまくいかなくり住む家すらもなくなってしまった1人の青年の再生物語‼最初主人公がうまくいかない人生についてなげていた。彼が人生を嘆く気持ちがなんとなくわかる。うまくいかないと何でとか思う事が多々あったりする(笑)自分も彼みたいに、人生を嘆くのではなく、受け入れる勇気を持ち前に進む力を手にいれたいと思った。 >> 続きを読む
2016/03/23 by future
乃南アサさんの「鍵」です。面白かった。ミステリの部分もあるが、少し砕けた家庭小説で、両親をなくして残った三兄弟の絆がメインになっている。西家の長女は結婚を前にして、踏ん切りがつかないでいる。下の長男俊太郎は25歳、大手商社を三年でやめ、今は管理人生活。耳の不自由な妹が生まれてから、母の愛情は全て妹に移ってしまったという、心の底に意志では解決できない小さな寂しさと、自己矛盾を抱えている。俊太郎の古くからの友人で、有作と言う新聞記者が一家の心の支えになっている。そして末の妹、麻里子は耳が不自由に生まれついた。母親の献身的な教育で、ゆっくりなら言葉も分かるが、発音が少し独特で、余り早く話せない。周りで通り魔があらわれる。若い娘を狙って持っているかばんをひったくって、裂いて捨てるというもので、家の周りに頻発しているので、俊太郎も気が気ではない。記者の有作はスクープ記事にしようと張り切っているが、姉妹の帰宅時間も気になる。ところが、電車のなかで追いかけられた男が、麻里子のかばんに鍵を入れていた。それが原因ではないかとうすうす気がついてくる。しかし、高校生になった麻里子は重荷になっているような自分が、兄弟に自立していることを知らせたい、それで「鍵」のことを相談できないでいる。出来れば自分で解決したいと思う。警察も捜査範囲を狭めていたとき、殺人事件が起きる。殺されたのは麻里子のかばんに「鍵」を入れた男だった。だがその後、殺人事件が続いて起きる。「鍵」を持って一人で聞き込みを始めた麻里子もやがて事件の筋が見えてくる。そして、犯人とおぼしい人に面会に行く。麻里子の行動の影で、俊太郎は兄としての責任に目覚めていく。これが家族が徐々にまとまっていく切っ掛けだった。麻里子が襲われ、事件を最もはっきりと見てきた勇作が現場に駆けつける。麻里子の命が懸った大事件が起きるが、それはまるでサブスートーリーのようで、三人兄弟+1のタッグが事件を解決する。怪我をした麻里子を気遣いながら、その後それぞれの生活を見直し新たな出発をする。柔らかい、読みやすい物語で、傑作と言わないまでも、きちんとポイントを捕らえてヒントもちりばめてある。さすが出来上がった作品で、時間があれば読み返してみてもいいくらいの、面白い一冊だった。 >> 続きを読む
2014/10/02 by 空耳よ
退屈な日常から逃れられるきっかけなんて、どこにでも転がってる。デパート勤務の的場智明は、地味な売り場での仕事に耐える日々を過ごしていた。そんな折、息子や娘の、“秘密”を妻までが一緒になって隠していたことに気づく。たまりにたまった憂さをはらすために彼がとった行動とは。表題作など、現代人の心境を的確に捉え見事な筆致で描く、秀逸短編集。短編六本。どれも秀作でした。『かくし味』いつも人気で座るスペースもない人気の居酒屋。老夫婦が営むこの居酒屋の名物は煮込み。一度食べたら病みつきになると評判の煮込みを目当てに主人公は居酒屋通いを始めますが、飲み友達が次々と亡くなっていくうちに、不気味さを覚えて…。ザワザワしながら読みました。乃南さんは怪異譚も非常に上手です。名物の煮込みの秘密に迫っていく過程が、軽妙でスリリング。居酒屋の老夫婦の佇まいも、その言動とは裏腹に何とも不気味ではありました。『福の神』女将が不幸な結婚から、女手ひとつで板前・使用人を五人も使うまでに育て上げた小料理「茜」。通うお客には上客もいれば、他の客からも疎まれる嫌な客もいて。仕事の憂さを静かに晴らすはずの小料理屋で繰り広げられる、昼間の仕事の延長戦。そんなお客のやりとりにドラマを感じていた女将が、ある日出会った僥倖とは。一転して市井の人情話です。「生理的に受け付けない異性」に対するサービス業の苦労や、無能で虚勢ばかりの男の、その「仕事の出来なさ」を上手に文章にしています。どこかで経験したの?と聴きたくなるくらい。最後に嬉しい仕掛けがありますが、それが無くても、そこまでの物語で十二分に楽しめる、これも逸品です。表題作も面白く読みましたが、僕が気に入ったのは上記の二作。ほかの作家さんの長編を読んでいる合間の箸休め的なものとして、一本ずつ読もうか、と思いつつ気軽に読み始めましたら、最後までサラッと読み終えてしまいました。解説で香山二三郎さんも指摘なさっていますが、乃南さんが優れた書き手たりえているのは、女性小説・家族小説という作風を崩さずにいるところだと思います。無理をして未知の領域にやみくもに踏み出すのではなく、確かな取材と自分の経験や感覚の中から得られるものを、より深く丁寧に表現されています。新鮮味といった点でどうかと思われそうですが、短編でも長編でも失敗を恐れず、読後感を安心して読み始められる作家さんって、そうはいません。 >> 続きを読む
2014/09/23 by 課長代理
友人から面白いと勧められた本。娘が沖縄の宮古島に旅行に行くと聞き、母親の萄子は封印していた自分の過去を思い出す‥‥。警察官の婚約者、奥田勝が、結婚式を控えて準備を進めていたある日、行方不明になってしまう。それは、彼が慕ってきた警察の先輩、韮山の娘の死に関係しているらしく、萄子の元に勝から「自分のことは忘れてくれ」と一本の電話を残して、音信不通になってしまう。乃南アサの本は初めて読みました。婚約者のお嬢様暮らしの世間を知らない萄子の心の葛藤や執念、それを目の当たりにする家族の気持ち、娘を殺された韮山の怒りや悲しみ、焦り、親に隠していた娘の本当の姿を知った衝撃や葛藤が、ぐいぐい迫ってまるで映像を見ているような心理描写に長けていて一気に読んでしまいました。確かに大好きだとしても、萄子のように、あそこまでは追いかけられないな。納得できないままでも、そのままうやむやになってしまいそう‥‥。 >> 続きを読む
2017/06/07 by taiaka45
友人から面白いと勧められた本の下巻。面白かったので、上下巻は長いと思ったけれど、あっという間に読み終わりました。最後に映画評論家おすぎさんのコメントもありますが、読み始めは「涙」というタイトルがしっくりこなかったのですが、第6章まで読んではじめて腑に落ちました。自分がまだ生まれていない、1964年の東京オリンピックのころの話ですが、その時代の流行りや事件、出来事がポロポロ出てきて、それが何となく現実感を呼び起こすというか、リアリティーを感じさせます。その頃を覚えている人には懐かしい記憶もまた、一緒に呼び起こすかも知れませんね。 >> 続きを読む
栗子は結婚願望の強いOL。菜摘は栗子と同級生でバーを経営している。栗子は菜摘のお店の常連客、古窪に出会い一目惚れ。時期に二人は付き合うようになるが、結婚を夢見ている栗子に比べ、古窪はどうも煮え切らない。30手前の結婚に対して焦れている女性の姿が妙にリアルです。(気持ちわかる) レズビアンの菜摘に対して、栗子がちょいちょい差別的な発言をするのが私にはあまり理解できませんでした。10年以上前の作品なので本文の価値観は少し古いかも。 >> 続きを読む
2014/03/25 by aco
500ページ以上の長編だがぐんぐん読める。星野にムカつきながら・・・
2013/01/23 by バカボン
【乃南アサ】(ノナミアサ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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