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鷲田清一

著者情報
著者名:鷲田清一
わしだきよかず
ワシダキヨカズ
生年~没年:1949~

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      じぶん この不思議な存在
      4.5
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      •  私達は自分が今、ここにいるというしっかりした感覚をどうしたら抱くことができるのだろう。<私>というものは≪他者の他者≫としてはじめて確認されるものだ、私達の「誰」はむしろ、他人との関係のなかで配給される。私が私自身であるためには、彼(あるいは彼女)が必要である、

         他の人が彼(あるいは彼女)自身であるためにはどうしても私が必要となる。レインによれば、人は自分の行動が<意味>するところを他者に知らされることによって教えられる、自分の行動が他者に及ぼす<効果>によって自分が何者であるかを教えられるのである。
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        2014/09/02 by カカポ

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      大人のいない国
      4.5
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      • 大人も子供も成熟しない社会システム、か。

        矛盾と無秩序に満ちた社会を受け入れるしか無い。それでいて、その中で価値を求め、価値を創造し、前向きに生きるしかないのだ。

        この娑婆の矛盾性に抗って、自分なりの無矛盾を自己確立するのが大人になることに違いない。弱音を垂れ流し、クレームほ吐き出しつづけるだけの小児を卒業させるシステムを創るのも、大人の責任。
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        2014/06/20 by junyo

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      身体をめぐるレッスン
      4.0
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      •  身体に関してさまざまな視点から多様な論者が書いている論文集です。学術論文的な文章が並んでいるため、難解なものも含みますが、筆者一人の単行本と違って、いろいろな書き手を知ることができ、学習の幅が広がります。元々は監修が私の好きな鷲田清一であることと、加えて斎藤環が論文を寄せているから読んだのでした。
         中でも面白く読んだのは、「往還するジェンダーと身体-トランスジェンダーを生きる」(三橋順子)です。筆者は男性として生まれたが、社会的にはほぼ女性として生きているTG(トランスジェンダー)です。当事者が書いていることなので、大変説得力があり、この論文はすべての人が読んだ方がいいなと思わされました。私は以前より性やジェンダーの問題には関心を持ち続けていますが、どうしても思い込みや勘違いがたくさんあり、特にその術語の意味する内容については分かってつもりで分かっていないことが多いことに改めて気づかされました。
         筆者は「性同一性障害」という言葉が流布することによって、身体違和を持つトランス・セクシュアル(TG)は「精神疾患」であり、「治療」しなければならないという位置づけになってしまったとしています。筆者によれば、性同一性障害の「障害」とは性別に違和感があることそのものではなく、それに由来する苦痛や社会的不適応が「障害」なのだと明確に論じている。2003年7月に成立した「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(GID特例法)」は、一定の要件を満たした性同一性障害者の戸籍の性別記載(続柄)の変更を認める法律です。この法律によって戸籍上の性別の変更が認められ、救われた人が多いことを認めつつも筆者はその問題点を鋭く付いています。性別変更のための基本要件は身体(性器)の現状であって、ジェンダーの観点は皆無であり、社会的適応度などは問題とされていない。婚姻関係にある人の性別変更は認められず、子どもがいないこと、生殖腺がないことが要件とされていることから、伝統的な家族規範に背反する人を対象外にすることによって、性別二元制と異性愛規範に合致することができる人だけが性別変更を許可されるという構造を持っているとしています。
         新聞などで結構チェックしているつもりですが、この要件のことはきちんと書いていなかったように思います。読み落としているだけかもしれませんが。この法律でいけば、性別の戸籍変更をするような人は異常な病人であって、子孫を残したりしてはいけない、既存の性別に適合するように外見を変えて一代限りで生存を許すと言っていることになります。
         この法律の施行後、GIDの人はなぜ早く「治療」しないのかと周囲から言われたりすることもあるそうです。実際には性器を変えることを望む人もいれば、そうでない人もいて社会的に自認する性をしていれば、それでいいという人もいるのです。筆者は「男をする」「女をする」と言っています。実際周囲の人の受けとめも、男として生まれた人を、女性らしい仕草と格好によって女性として受けとめており、そこにホモセクシュアルの気配がなければ、実は男性と分かっていても、女装した男性とつき合うことも辞さない男性が一定数存在することを筆者は自身の体験を交えながら語っています。ホモフォビアがありながら、女装した男性は受け入れるという男性がいるということは、結局性とは一つの幻想に過ぎないと筆者は考えています。ここで私は鷲田清一の「女性は女装して女性になる」という話を思い出します。鷲田は服装とジェンダーの関係をファッションと絡めて詳しく描いています。
         私たちは性別が男女二つしかないと教育されて生活していますが、この二分法自体にそんなに確実な根拠はありません。限りなく男性的な存在から限りなく女性的な存在まで、そこには無数の段階があるのだと思います。それを無理に二つに分けているというのが実際なのだと思われます。
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        2013/08/13 by nekotaka

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      おとなの背中
      5.0
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      • 手元において、ふっとした時に手に取りたくなる本。

        鷲田先生の思いが、わかりやすい短文で、繰り返しこころの中に染み込んでくる。

        今の出来事の意味、そこから派生して過去・未来へも思考が羽ばたくような印象。

        そのうえ、地に足をつけて、自分自身の思想も見直しながら、次につなげる。

        我々は、次の世代へ繋がなくてはいけないのだと、ますますそう思う。

        それを思うと、今の時代、それをリードすると言われている人たちのプアなものに気づく。

        しかし、それは、自分たちの鏡でもあるのだということを、強く思う。

        だからこそ、動かないと。
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        2016/12/11 by けんとまん

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      「待つ」ということ
      3.0
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      • 技術の進歩により、待たされない社会になってきた影響で、待つことができなくなり、待たされることにイライラを感じることが多くなってきた。

        自分が待てなくなったと実感させられたのは、子供と一緒にいる時。
        まだ小さいので、集中して物事に取り組むことが少なく、すぐに寄り道してしまったりして、やるべきことがなかなか進まないことが多い。
        そんな時ついつい急かしてしまう自分を反省しなければと思ってしまう。

        期待しないでただひたすら待つって自分には非常に難しいことなんだが、出来たら世間の見え方や人間関係が劇的に変わるんじゃないかと思ったりする。
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        2013/12/13 by freaks004

      • コメント 3件
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      京都の平熱 哲学者の都市案内
      カテゴリー:日本
      4.0
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      • 古本屋でみつけて、ふらっと買ってしまいました。
        父親が京都、母親が大阪の出身で、私は関東育ちです。
        鷲田さんがちょうど父親と同年代だったので、興味があって。
        そしてちょうど法事で京都に行く用事があったので、タイミングも良かった。
        鷲田さんの本、初めて読みましたが、読みやすいいい文章を書く人ですね。

        206番、という市バスの道に沿って京都を語る本です。
        散歩している気分になります。楽しい。

        具体的にどんなことが書いてあるかは皆様に読んでいただくとして、鷲田さんの言う「京都人はけったいなもん好き」というのは心当たりがあります。みんなと同じということにあまり重きを置かない、というか、他人と違うということに重きを置く人です。哲学科なんて金にならん学部に行くときも何も言わずに学費出してくれたのは本当頭が下がる。

        しかし京都人のプライドの高さというのもちょくちょく感じるので面白い。父親はいわゆる「洛中」の人なので、たとえ京都市でも洛外は京都ではないとたまにこぼします。母親に言わせれば、父親の母親、私から見た祖母もそうだったようですね。差別というのではなくて、きっちり線を引いている感じ。行政区の線とは違う、ウチとソトの堺。
        今でも「京都市」という名前で残っているから逆にややこしいのでしょうか。東京でいう「江戸」が現在の行政区と必ずしも一致しないのと同じ感覚なんだろうなぁ、と思うと、少しわかりやすいような。

        まぁ、ちょっとくらいは差別意識、というか、選民思想は入っていそうですけど。そして、その血を引いている、という意味で、私は自分についてもちょっと自慢に思っているところがあるのは否めません。本籍が京都!少し誇らしい。なぜでしょうね。


        本の内容に全然触れていなくてすみません。
        しかし京都生まれ京都育ち京都在住の鷲田さんの文章は、いろいろと考えさせられるものが多かったです。歴史と、都市と、食べ物と、産業と、いろんな話題を行ったり来たりして、いろんな角度から京都を見ている感じ。でもやっぱり、目の付け所が「おもろい」のがこの本一番の売りだと思います。買ってよかったです。父親にも読ませないと!



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        2016/05/24 by ワルツ

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      東北の震災と想像力 われわれは何を負わされたのか
      カテゴリー:社会福祉
      5.0
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      • 今年の1冊目はこれに決めていた。

        深く考えざるを得ない視点がたくさんちりばめられている。
        と言うことは、読み手のよって、そのとらえ方がかなり違うのだろうと思う。
        この国の危うさがますます大きくなっている今だからこそ、必要なことがある。

        言い尽くされたこともある・・責任を取らないという志向が蔓延っている。
        政治屋、官僚、財界、マスコミはもとより、最近は自分の身近なところでも溢れつつある。
        果たして自分に何ができるのか?
        そんな中、伊東豊雄さんの”みんなの家”がひとつの方向性なんだろうと思う。

        素で感じることだ。
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        2014/07/22 by けんとまん

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      〈ひと〉の現象学
      4.0
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      •  鷲田清一のさまざまな論考をまとめた論集。鷲田の思想は「あたりまえ」と思っていることを考え直させてくれる。表に見えているものの裏を見るだけではなく、裏と表が実は同一であることを気づかせてくれる。両極端が同一のものになってしまう。多様性を求めて推し進めることが一元化を進めることになったり、意味を追及して無意味になってしまったりと。こういうすべてがばらばらになってしまうような場所で思考し続けるのはつらいことだろうなと思う。あるいは面白いことか。何か一つのことを信じてそれを柱に生きる方がまだ生きやすい。いや、信じ続けるのはそれで難しいものだ。次々と信じるものを取り替えていくなら楽だろうけれど。何もかも相対化して解体してしまって、それでも拠り所とできるものは何だろうか。シーソーの上でバランスを取るようにして特に何も信じずどこにも立たず中庸を心がけて生きていくのだろうか。このような時代にあっては不安をあおられると一気に極端に走りそうで怖い。 >> 続きを読む

        2013/09/16 by nekotaka

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      パラレルな知性
      5.0
      いいね! kentoman
      • 久しぶりに鷲田先生の本を読んだ。
        成る程なあ~と思ったり、そうそうと同感と思ったり、とてもしっくりとくる。
        特に、ここのところ、ひかかっていた”専門家”という言葉や”次の世代”に関するところが明瞭になったように思う。
        狭い世界にも固執し、それ以外は見てみぬフリをし、自分は関係ないというスタンスの人たちの増殖の部分は、わが意を得たりというところ。
        一方で変に口出しばかりして、実は何もしない人たちの増殖もある。
        いろいろと考える材料をいただいたように思うし、何か、やっていきたいと思う。
        >> 続きを読む

        2014/11/06 by けんとまん

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【鷲田清一】(ワシダキヨカズ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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