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小川洋子

著者情報
著者名:小川洋子
おがわようこ
オガワヨウコ
生年~没年:1962~

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      博士の愛した数式
      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね! tadahiko masa920 mahalo caramel sunflower syuna Dies_irae
      • 記憶が80分しかもたない博士と家政婦の私、息子ルートのあたたかい交流がメインの物語です。かなり売れている本なので知っている方も多いと思います。

        博士の専門は整数論で、コミュニケーションの手段も数字です。数字と聞くとなんだかとっつきにくく感じますが、主人公は博士の丁寧な説明のおかげで数字に興味をもつようになります。日々の会話を通して素数の美しさや友愛数の親密さなど、身の回りにある数字に隠された秘密を分かちあううちに、主人と家政婦という関係では言い表せない絆が生まれることになります。
        私は数学がそこまで得意ではないのですが、数学の部分もストーリーと絡んでいるので読みやすかったです。博士や主人公のキャラクターが魅力的だったことも、読み進める原動力になりました。

        ひとつ不思議に思ったのが、契約が打ち切られたあとにルートが博士のもとに遊びに行き、呼び出された主人公と博士の義理の姉が話し合う場面です。家政婦としての職務を逸脱しないでほしいと責めたてる義姉が、博士の書いたオイラーの公式を見たとたんに落ち着きを取り戻す。家政婦に嫉妬した義姉が博士の愛情を再確認して自信を取り戻した、というところまでは想像できるのですが、なぜオイラーの公式だったのだろうというところがひっかかりました。数式の美しさを正しく理解している人でなくても分かるように、もう少し博士と義姉の関係を書いてほしかったです。

        数式の美しさは、数式が世の中を包みこむ完璧な秩序の一部だと実感できるようになってはじめて理解できるようになるのでしょうね。数学が好きな人に対してロジカルでクールな印象を受けることが多いですが、案外ロマンチストなのかもしれません。
        >> 続きを読む

        2017/07/23 by カレル橋

      • コメント 2件
    • 他28人がレビュー登録、 139人が本棚登録しています
      博士の愛した数式
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • 博士
        ルート
        数式
        記憶


        心温まる物語だった。
        博士が数式を愛していること。私自身学校の教育を受けたが、博士が物語でいっている数式は難しかったが、数式を知らずとも、数字に対して考え方が変わった。ただの数字、数、計算。そう思ってきたが、数字一つ一つに歴史があるということに気付いたこと。
        読書をすることで学ぶ言葉の一つ一つの大切さを学んできたが、
        数字もまた、大切な言葉だということを気付かせてくれた本でした。
        >> 続きを読む

        2016/04/10 by -water-

    • 他9人がレビュー登録、 37人が本棚登録しています
      猫を抱いて象と泳ぐ
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね! 825 hinataboko
      • 喫茶店でコーヒーを飲みながら読んで、読み終えて歩き始めてから、不意にこみ上げてくるものがあった。ついつい声高に叫ばれるものや、叫ぶ人に目がいくけれど、小さなものや静けさの中にある美しさに気づかされる。つい黙っていられなくて、主張ばかりしてしまうけれど、ただ思考して、人しれず歩み続けることの美しさを知っていたい、そんな気持ちになる本。 >> 続きを読む

        2017/06/26 by mmpck

    • 他8人がレビュー登録、 24人が本棚登録しています
      薬指の標本
      カテゴリー:小説、物語
      3.9
      いいね!
      • こんなに穏やかで、それでいて本来はドキドキするのに、「早く私も」と思わせてしまう
        独特な空気感。非日常の空間。安部公房を思い出した。

        この本が私を小川ワールドに引き込んだ最初の本なのだ。
        >> 続きを読む

        2016/07/18 by ゆのき

      • コメント 4件
    • 他7人がレビュー登録、 28人が本棚登録しています
      人質の朗読会
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね!
      • 人質という死と隣り合わせの状況で繰り広げられるというのに、各々のお話はどこか安堵してしまう。言葉は生きているのだと強く思わせる小説だった。 >> 続きを読む

        2017/11/19 by nya

    • 他5人がレビュー登録、 18人が本棚登録しています
      ことり
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 他人と少し違った暮らしをしていると、周囲の人たちは勝手に
        「あの人はきっと不幸に違いない」「変人」と余計な想像を巡らす。
        軽い思い込みは怖い、知らず知らず簡単に人を傷つける。
        主人公の「小鳥の小父さん」は、ある意味“聖人”と呼ぶに近い。
        欲も無駄もなく、規則正しい生活を送り、小鳥と兄をこよなく愛し、
        独り静かに穏やかな暮らしを続けてきた。それも素敵な一生だ。
        最後は孤独死のようなカタチで一生を終えるけど
        だからと言ってそれが不幸だとは限らない。
        数少ない理解者もいたし、彼の死が発見されるまでそばにはずっと・・・。

        読書中、静かに時が過ぎていくような感覚を覚える不思議な作品。
        幸せは人それぞれだと考えさせられる。
        >> 続きを読む

        2015/06/20 by achiko

      • コメント 3件
    • 他2人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      生きるとは、自分の物語をつくること
      4.3
      いいね! oka-azu
      • 混沌とした心を肯定する温かくてありがたい眼差しに溢れた本だった。物語を聴く人と物語を書く人、神さまのような視点から話される言葉に、じわじわとこころが動く。インタビューをして文章を書く仕事をする人の端くれの端くれとして、刻んでおきたい言葉がたくさん。 >> 続きを読む

        2017/06/26 by mmpck

    • 他2人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      いつも彼らはどこかに
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 小川洋子さんは表現力が豊かだと改めて感じました。食べものも生きものも、文章を読んでいて実際に存在を感じられます。文が綺麗なだけでなく、丁寧さを感じます。個人的には帯同馬と竜の子幼稚園が好きです。帯同馬は、そういう存在を知らなかったので単純に面白いと思いました。早速ピカレスクコートをネット検索しました。竜の子はとても暖かい。この物語が短編集の最後で良かった、と思いました。 >> 続きを読む

        2015/02/13 by pechaca

    • 他2人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      猫を抱いて象と泳ぐ
      カテゴリー:小説、物語
      3.2
      いいね! asa_chann
      • 今、読み終わったとこです。。。
        くぅぅ;;

        単行本に文庫とレビューがたくさんあるので
        ただ自分の今、読み終わった気持ちを・・・
        なんという作品なんだ。
        静かに語られながら。
        あぁあの最後は・・・もう。


        小川さんのを読むのは「ことり」に続いて2冊目。
        いろいろ読んでいこう。

        他の本、読めない。
        今夜は余韻に浸る。


        >> 続きを読む

        2016/10/03 by 降りる人

      • コメント 4件
    • 他2人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      世にも美しい数学入門
      カテゴリー:数学
      4.0
      いいね!
      • *第一部 美しくなければ数学ではない
        *第二部 神様が隠している美しい秩序

        本書の第一部は資生堂のトークショー「ワードフライデイ」を元にした構成。
        第二部は小川さんが改めて藤原先生に伺ったお話をまとめたもの。

        数学が大の苦手で、一度も好きになったことがありません(^^;)
        ではなぜ手に取ったかというと、数学アレルギーの私でも興味の惹かれることがたくさん書いてあったからです。
        藤原先生と小川洋子さんのやりとりもおもしろく読ませてもらいました。

        ―三角形の内角の和は平べったい三角形を書いても、顕微鏡で見るような小さいのを書いても、校庭に馬鹿でかいのを書いても、どうやってもぴったり180度になる。

        ただ「こういうものだから!」と覚えるよりは、少し見方を変えるだけで興味がいろんな方向へ変化していく。数学に対してそんな印象を持ったのは初めてです。
        天才数学者のお話もそれぞれ良いのです。

        ―天才数学者の生まれる条件は
        1.何かにひざまずく心を持っている
        2.美の存在
        3.精神性を尊ぶ

        美しい定理をたくさん生み出したラマヌジャンのことが書かれていました。
        彼の育ったインド タミルナドゥ川の最南部には美しい寺院がたくさんある。
        ヒンズー教の深い地域でひざまずく心がある。
        そして彼の家はカーストの一番上の位で、精神性を尊ぶ。

        ・・・なんて。
        すごく興味をひかれませんか?
        頭の中に自然と入ってくる感覚を、数学で持てたことにびっくりしています。
        それぞれの定理を理解したかと言えばほぼ出来ていない・・・のですが、この美しさは自分の人生において、大きな発見です。
        >> 続きを読む

        2016/09/12 by あすか

      • コメント 18件
    • 他2人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      物語の役割
      4.0
      いいね!
      • 物語は特別なものではなく、誰もが日々作り出しているもの。作家の仕事は、それらの物語を自らの感性でキャッチし、「言葉」によって形作ることである。つまり、「言葉は常に遅れてやってくる」。
        第二部の、小川洋子さんが一つの小説を生み出すまでの過程は興味深い。小説を書いてみたくなる。柳田邦男氏の息子さんのエピソードが印象的だった。人間は、物語を必要とする生き物なのだ。
        >> 続きを読む

        2014/07/25 by seimiya

    • 他2人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      最果てアーケード
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • 連作短編集。アーケードに並ぶ不可思議なお店たちが面白くて愛おしい。
        それだけに最後は読むのがつらかったですが、引き込まれるように読み進めてしまいました。
        主人公の少女を含めて、それぞれの登場人物が本当に愛くるしいです。漫画にもなってるようですが、確かに絵になるお話だと思いました。
        >> 続きを読む

        2015/02/13 by pechaca

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      まぶた
      カテゴリー:小説、物語
      3.2
      いいね!
      • 15歳のわたしは、高級レストランの裏手で出会った中年男と、不釣合いな逢瀬を重ねている。
        男の部屋でいつも感じる奇妙な視線の持ち主は?「まぶた」。
        母のお気に入りの弟は背泳ぎの強化選手だったが、ある日突然左腕が耳に沿って伸ばした格好で固まってしまった「バックストローク」、など、現実と悪夢の間を揺れ動く不思議なリアリティで、読者の心をつかんで離さない8編を収録。

        初めての作家さんです。
        『博士の愛した数式』が有名なので、その長編を読む前に…と思い、短編集から試してみることにしました。

        短編8本。

        正直なところ、まったく面白くありませんでした。
        というか、僕が小川さんについていけていないんだと思いました。
        この世界観は理解できない。
        村上春樹さんと同じ感じで、寓話然とした不思議な物語が続きます。

        『詩人の卵巣』
        眠りにおちたらまぶたの裏に森が現われて、眠っている実感はある(枕におちた自分の匂いや、外を走る車の音は聞こえる)のに、森の中の一本道をあるくと、昼間出会った乞食の少年と博物館の老婆が待っていて、残り少ない死者の銀髪で機を織っている…。

        『バックストローク』
        母親の異常な愛情に包まれて育った弟は背泳ぎの選手。
        ある日、突然左腕が背泳ぎのバックストロークをかいたように高く掲げたまま動かなくなり、右腕だけで生活するようになります。
        何年かしたのち、姉が背泳ぎを見せて欲しいと弟に頼むと、背泳ぎを披露しているうちに動かなかった左腕がポロリと落ちる…。

        きっと、お好きな人にはたまらない世界観なのだと思います。
        でも僕には無理です。
        理解を越えています。
        村上春樹さんに続いて、もう読まないリストに入った作家さんになってしまいました。
        >> 続きを読む

        2015/03/30 by 課長代理

      • コメント 27件
    • 他1人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      シュガータイム
      カテゴリー:小説、物語
      2.5
      いいね!
      • >sunflowerさん
        コメントありがとうございます。
        評価を低くつけたのは私がこの手のもやもや恋愛話が苦手だからです。
        だからこそ、食べ物の描写に目がいってしまったのかも(笑
        雰囲気は好きなのですが、ウジウジするなー!と叫びたくなるところもありました。
        >> 続きを読む

        2012/05/09 by sky

      • コメント 2件
    • 他1人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      寡黙な死骸みだらな弔い
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 愛する者、憎しむ者、血という抗えない絆で繋がる者、存在が美しい生き物、奇形の心臓を持つ者。
        死という非日常を弔う13編の連作ともいえる短編集。
        理性的で静かでありながら、グロテスクで不条理で奇妙な物語が、少しずつリンクしながら紡がれ、また戻っていく。見事としか言いようがない。

        読み終わっても、余韻に浸り、言葉がなかなか出てこなかった。
        小川さんの初期の作品だからなのか、今までの数少ない読んだ作品より、微かに湿り気がある様な気がする。
        知的で静謐なことは勿論だが、グロテスクでゾッとしながら美しいモノを見ている、そんな感じだ。
        冒頭の「洋菓子屋の午後」は、先に読んだ「慟哭」と重なり、特に印象深かった。「心臓の仮縫い」などは本当に小川さん?と思う悍ましさ。
        どの短編も最高!
        >> 続きを読む

        2017/11/01 by ももっち

    • 他1人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      ミーナの行進
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! hinataboko
      • 小川洋子さんの話の中で知ってる限りはハッピーエンドに近いんじゃないだろか。
        私は何故か読む前から、「ミーナは死ぬな」と思っていた。
        だって、小川洋子さんなのだから。
        喘息だかの発作を起こす度にそう思ったが

        成人になってる。
        もう、これだけでハッピーエンド!
        不思議テイストもある、辛いこともある
        でも、主人公もミーナも生きて交流がある!
        もう、これハッピーエンドだよね。
        >> 続きを読む

        2016/07/25 by ゆのき

    • 他1人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      妊娠カレンダ-
      カテゴリー:小説、物語
      3.2
      いいね!
      • 妊娠した姉を見守る妹の淡々とした叙述の中に、きわめて周到な悪意を仕込んでみせている。 >> 続きを読む

        2015/10/15 by aaa

    • 他1人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      沈黙博物館
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね!
      • 博物館を作ることも面白いが
        私は沈黙の伝道師が好きだ

        快活な少年が、ある日突然、沈黙の伝道師になる

        博物館技師の主人公は、もうこの村から抜け出せない

        私も抜け出せない
        >> 続きを読む

        2016/07/24 by ゆのき

      • コメント 2件
    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      アンネ・フランクの記憶
      カテゴリー:日記、書簡、紀行
      4.0
      いいね!
      • アンネ・フランクと関わりのある人物や建物を訪ねる旅。残忍なやり方でユダヤ人を追いつめる文章は、心がいたむ。歴史の教科書に出てくる人物というよりも、1人の少女は現代の世界にしっかりと生きた証を残している。 >> 続きを読む

        2015/04/08 by おれんじ

      • コメント 2件
    • 1人が本棚登録しています
      刺繍する少女
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 表題作を含む10編からなる短編集。

        著者の作品には、少女と紳士の恋であったり、妄想と現実の区別がなくなった老女であったり、一風変わった行商であったり、何度も使われるモチーフがいくつかあります。それなのに、似たようなモチーフを使いながら、こうも別の作品が出来上がるのかと、改めて感心しました。
        少し前に著者の短編集『まぶた』を読んだところだったので、なおさらそう思ったのかもしれませんが、それはまるで、著者の使うモチーフのひとつ<刺繍>のようで、突き詰めれば単純な図柄を複雑に組み合わせることで、さまざまな模様が生み出される、そんな印象を受けました。

        そして、著者は長編もさることながら、短編も素晴らしい。
        私は、難しい言葉を並べ立て、うん蓄をふんだんに織り交ぜ、屁理屈をこねくり回したような作品が大好物です。一方、著者の場合、言葉は簡単、出てくる事柄は常識の範囲内、語り手の感性はおおむね凡人。それなのに、どこか惹かれてしまうのです。

        本作を読んで、ようやく理由がわかった気がしました。
        リアルなのだけれど、どこかに齟齬がある。どこかに齟齬があるのはわかっているのに、そこに疑問を抱かない。はっきり見えているようでふわふわと定まらず、読後は夢から覚めたような気分なのです。
        <リアルな夢>と言ったら座りの悪い言葉ですが、「そうそう、こんな夢見たことある気がする」と感じるような・・・
        そんなところに惹かれてしまう気がします。

        ちなみに、本作中では「森の奥で燃えるもの」が好きです。
        <ぜんまい腺>を取り出して収容所に入ることは、はたして本当に幸せなことなのか―――、<ぜんまい腺>は取り出してしまってもいいものなのか―――?
        青い炎と赤い炎、その色が意味するものを考えさせられました。
        >> 続きを読む

        2014/11/21 by ぶっちょ

      • コメント 1件
    • 8人が本棚登録しています

【小川洋子】(オガワヨウコ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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