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灰島かり

著者情報
著者名:灰島かり
はいじまかり
ハイジマカリ
生年~没年:1950~

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      猫語の教科書
      カテゴリー:家畜、畜産動物各論
      4.0
      いいね! kazuna-ri
      • “£YE SUK@NT MUWOQ” 
        Q Nab8al Dir Kottebs Dra7D abd J1/4nl4dd ca6sB7
        これが本書の正式なタイトルです。
        なんじゃこりゃ?って思うのも当然、この本の著者は猫。
        猫自身がタイピングした猫のための著作なのでした。

        人間がそれを解読しやすく「正しい英語」に書き直したのがこの「猫語の教科書」という訳。

        The Silent Miaow
        「A Manual for Kittens, Strays, and Homeless Cats」
        英語だとこうなります。
        「声を出さないにゃあお」―仔猫、迷い猫、野良猫のためのマニュアル
        ということで、この本に「猫語」は出てきませんし、猫の言葉が話せるようにもなりません。
        猫が読むために書かれたものなんですね。
        さて、その中身は――?!

        「私の取説」のような猫からのお願いということではないですし、
        「猫の飼い方」的な、つまりよくあるハウツー本ではありません。

        猫本のほとんどが猫の飼い主の、猫愛の表現であるわけで
        ポール・ギャリコ自身がいかに「自分の猫」にメロメロであるかを
        告白するあとがきからもそれが認められますが、
        それでもこの本が実用書ではなく「文学」なのは、この小説が
        猫が書いているというフィクションを素に、メタフィクションの形で完成していることがあります。
        持ち込まれた原稿を「訳す」だけで、ポール・ギャリコが書いたのではない、としつつ、前書きと後書きでは彼自身が登場し、作家自ら実名で語るという入れ子式の構成

        そして、人が猫を飼うのではなく、猫が人間の家をのっとりに来る
        という逆転の発想。
        乗っ取る=Take-over と思われますがどうかしら?

        猫の立場からすると主従は逆なのです。
        人間の家に入り込んだ猫は人間を奉仕させる主人としてその家に君臨するのです。
        しかしそれを完成させるには、猫の高い意識をもってしつけをする必要があり
        そのノウハウを仔猫のころから会得すべく、この指南書を書いたのでした。

        彼女の(語り手の猫はメス猫です)取っておきの必殺技というのが
        『声を出さないにゃあお』なのだとか。
        ここぞというときに使う必勝法で、これで墜ちない人間はいない。
        猫の飼い主さん。心当たりありますか?

        猫に見下されながらも裸の人間の本質にせまり、男と女の違いなどにも笑いながらうなずける部分が多く、
        見事な人間観察本にもなっています。

        確かに猫にやられちゃっている人はどこかしら必ずマゾです。
        猫さまにお使えする人間の風情。
        猫好きの方は、この本でショックを受けると思いきや
        自己肯定された気分になり、かつ、自分のうちの猫を尊敬し始めることでしょう

        >> 続きを読む

        2020/09/17 by 月うさぎ

      • コメント 2件
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      こわいい動物
      カテゴリー:
      4.0
      いいね! syuna
      • 「こわいい動物」の原題は『Dirty Beasts』 “ガツガツした””いやーな”動物たちのこと。

        この本はライム集です。
        ライムっていうのは、「言葉あそびがいっぱいのおもしろい詩」のこと。
        韻をふみ、ジョークや似た音の言葉をふんだんにいれているので、
        日本語訳は至難の業だと思われます。

        ダール=ダークだという証明にちょうどいいのがこの作品。

        子供っぽく品のない笑いに満ちて、想像力と言葉遊びに満ちて。
        内容は、笑えて怖い。だから「こわいい」動物。

        「辛辣でブラックな話ですが、生きる元気にあふれている」と翻訳者の拝島さん。

        どんな風に「こわいい動物」なのか。それは読んでのお楽しみ♪

        【もくじ】
        ブタ
        ワニ
        ライオン
        サソリ
        アリクイ
        ハリネズミ

        カエルとカタツムリ
        おなかのかいつぶり

        私は「ブタ」がなんてったってお気に入り。
        「カエルとカタツムリ」……ダール、イギリス人です。フランス人に偏見ありませんか?
        フランス人が激怒しそうなふざけた、でも、楽しいファンタジー?です。

        好き嫌いはあるでしょう。
        ショックを受けちゃう人もいるかもね。

        でも、子どもって、多くは、こういうグロイ笑いって好きなんですよ。
        (そうでない子ももちろんいます)

        ダールを読む前にマザーグースに慣れて準備運動しておいたほうがいいかも。

        けれど、このライム集。
        読んで、笑って、その後に、
        なんだか人生考えちゃったり。
        そんな一瞬もあるかもね。

        「こわいい動物」に慣れてれば、「チョコレート工場の秘密」の
        キツイ冗談にびっくりすることもなく、心おきなく笑えるでしょう。


        『ブタ』
        むかしイギリスに、
        ぶったまげるほど頭のよい
        ブタがいた。
        だれもがみんな、知っていたよ。
        このブタ、何でも知っているって。
        どんな計算もサラサラ解くし、
        どんな本でもスラスラ読んだ。
        飛行機が飛ぶ仕組みやら、
        エンジンはいかにして働くか、
        なんでもかんでもわかっていたが、
        なんともかんともわからないのは、
        「命はいったい何のためか?」
        この答えだけが見つからない。
        どうしてわたしは生まれてきたの?
        どうしてこの世に生まれてきたの?
                (…以下略)

        あとがきに訳者の翻訳苦労話が載っていますが、それがなくても、日本語訳、大変だったろうな~。
        と充分想像できます。

        子供向けの絵本であっても、このような作品集の場合、
        英語の原文も併記しておいて欲しいと思います。

        それは、もちろん、翻訳者の腕を信じて。のことです。
        その努力と成果をきちんと味わうためにも。
        将来的に英語を学ぶ子どものためにも。
        >> 続きを読む

        2013/08/27 by 月うさぎ

      • コメント 16件
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