こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


小谷野敦

著者情報
著者名:小谷野敦
こやのあつし
コヤノアツシ
生年~没年:1962~

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      谷崎潤一郎伝 堂々たる人生
      カテゴリー:日本文学
      5.0
      いいね!

      • 谷崎潤一郎を好きな人間は非常に多いと思う。

        文学好きな人間には、川端康成や三島由紀夫と共に避けて通れない作家の一人だが、この著者・小谷野敦の思い入れも相当なものだ。

        おかげで、この本の読者である私も、この本を読むことによって、あらためて「大谷崎」を堪能することができたが、谷崎への思いがびっしりと書き込まれ、著者の谷崎好きの熱が行間から迸っている。

        私を含めて多くの文学好きが、なぜ谷崎作品を読み続けるのか?
        この本を読むと、それまで漠然と抱いていた、その輪郭が浮き上がってくるのがわかり、それが好きな者には、とても心地良い。

        谷崎の文学が、時代を超えて私たちの心を捉えて離さないのは、彼の作品が「耽美」的と言われる一方、書くものが「私小説」的であるからだと思う。

        谷崎潤一郎の生き方は、世間一般の常識からすると、道徳的ではなく、むしろ善悪を抱えて生きる人間そのものの生き方なのだが、そこには私を含む多くの読者が、作家の生き様を知りたいという欲求を満たしてくれる作用もある。

        書くという行為と生きるという行為が一体になっているところが、谷崎ファンを魅了しているのだと思う。

        また、この本は「作品論でも作家論でもない、谷崎潤一郎という一個の人間像を描いてみたい」とあるように、作家・作品論を説くよりも、彼の人生に比重をかけている。
        つまり、人間を描こうとしているのだ。

        それゆえに、私たちは一層、彼に魅かれるし、もっと知ろうとする感情が生まれてくる。
        副題にもあるように、まさに谷崎の「堂々たる人生」が、この本にはぎっしりと詰まっている。

        近年、文学の衰退が言われて久しいが、その背景には、良いものを書こうとする作家の意識不足と、読書をしなくなった人々の相関関係がありそうだが、文学の衰退は社会の不毛化にも通じるような気がしていて、文学の世界も世間と似て、甘えの構造があるのかもしれません。

        谷崎潤一郎のように、生を燃焼させるように書き、生きようとする作家が、近年は非常に少なくなっているような気がします。

        この本は、人間・谷崎潤一郎のことが詳細に描かれ、深く味わうことのできる評伝の秀作だと思いますね。

        >> 続きを読む

        2019/01/28 by dreamer

    • 1人が本棚登録しています
      日本の歴代権力者
      カテゴリー:日本
      3.0
      いいね!
      • 栄華を極めたまま人生を終えるというのはなかなかできるもんじゃないんだなぁ。大体手段を選ばず権力を獲りにいくとロクな死に方しない。 >> 続きを読む

        2013/06/15 by freaks004

    • 1人が本棚登録しています
      21世紀の落語入門
      カテゴリー:大衆演芸
      3.0
      いいね!
      • 「21世紀の落語入門」と、「もてない男」に続いてのひさびさの、小谷野敦さんの本を読む(2012年6月)。


        出版されてすぐ購入し、5月の出張中に読みあげたのだが、なかなかプログアップできなかった。

        理由は、内容が腹に落ちないというか、落語に対する普段自分が考えているのとスタンスが違ったからである。

        著者は、はじまりの序言で、、「落語って聴いたことがない、という人は、寄席に行くより、まず昔の名人の録音を聴くところから始めよ、といっている。

        「寄席へ行け、そうでなければ落語を聴いたとはいえない」というのも、「落語は古い名人のものを録音で聴けばいい、今の落語など聴いてもしょうがない」というのも、いずれも極論だが、私はどちらもとらないと。 古い名人の録音も聴き、もし機会があったら今の落語家のものも聴き、可能なら生で聴いてもよし、というのが私の立場と著者は言っている。・・・・が。

        だが、生を聴く機会が少ないのか、大部分は過去の名人の賞賛にあてられている。

        途中では、存命の落語家ばかりを生で聴いてばかりいる人には、志ん生や文楽、圓生といった過去の名人のものも聴くよう勧めたい・・・と。 逆に、過去の名人のものは聴くけど、今の落語は聴く気にならないという人がいても、それはしょうがないと思うと 、最後には寄席礼賛の風潮には流されないよ、私は「現場主義」が嫌いと・・・自己弁護とも本音とも言える発言をなさっている。

        でも、ピカソが書くその場に立ち会えと言っている訳ではなく、その本物が観る機会があれば、その場に足をのばすのも如何なものと思うのだが・・・。 でも著者も、最後には男なら寄席もいいが、一度くらいならストリップ劇場を覗いてみてほしいと言っているように、何か大きな偏見と矛盾にみちた見解が終始述べられている。

        私が、子供たちに日頃言っていることに、「初物はできるだけ良いものを」、食べ物でも、芸事にも出会うならできるだけ一流を味わうこと、さもなければ最初の出会いで性に合わなくて嫌いになるのは長い人生にとって不幸だと・・・・。

        そういう意味では、録音にて名人の芸にふれることは大事だが、でも生と録音では比較できない、次元の違うものと常々思っている。 生の高座では、噺家と客席の間に漂う空気を味わう、その場いるみんなで、緊張と緩和の笑いの醍醐味を一緒に感じる。

        私にとっては多少出来が悪くても、一番は生の落語。
        次がCDやラジオなどの音源のみで聴く落語。
        なぜか、面白くないのがDVDやテレビの映像での落語である。

        落語はお客さんの想像によって成り立っている芸とよく言われているが、音声だけの方が一見情報量の多い画像つきに勝つとは、やはりブラウンカンでは伝えられない何かがあるのでしょうな・・・それが、生の落語にはエッセンスとして満ち溢れているんでしょうな。

        そんなことを、考えさせてくれた一冊でおました。
        >> 続きを読む

        2013/07/01 by ごまめ

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています
      バカのための読書術
      カテゴリー:読書、読書法
      2.0
      いいね!
      • 打ち合わせで出た席で勧められた本を読んでみた。
        読書好きな人で「今何読んでる?」といつも聞かれる。手にしているのが大江さんの論説集のようなものだったので、またかと思いながら考える。文芸書にするかな?ミステリかな?SF? ホラー?
        私の上げた本はどれも腑に落ちない顔で、勧めてくれたのがこの本「バカのための読書術」
        「前に読んでとても面白くて参考になった」そうで、それなら読んでみよう。
        たぶん私には「学問」を勧めてくれたのかもしれないが。


        まず 序言 バカは歴史を学ぶべし

        「諸学問の中核になる学問は何かという問題がある。」という書き出し。

        私は楽しみと好奇心で本を読む。宿題はない、予習も復習もない、ましてテストや提出課題もない。こんな平穏な毎日に学問とはもう遠い距離があるのに。

        それでも、学者の書いた本はどういうものか読んでみた。
        親切に、学問に向かう心構えが書いてある。それを読書を通しての指南書と思えば、役に立つ。
        特に難解な本について読まなくてもいいというのは、本音をついた意見だった。額にしわを寄せて難解な内容を読もうとするよりも、易しい解説本がいい。
        「難解でなくても面白い」と書かれている。

        面白くなってきた。

        第三章 入門書の探し方 

        ☆ 新書版はかならずしもいい入門者ではない
        ☆ 「解説」は使える
        ☆ 「バカだと思われたくない」インテリ病
        ☆ 「経済学」入門書
        ☆ 「通俗心理学」は怪しい
        ☆ これからは統計学の時代である
        ☆ 宗教「学」というのもおかしい

        第六章 「文学」は無理に勉強しなくてもいい

        ☆ 「バカ」もこじらしてはいけない

        読むと「バカ」になりそうな本やテレビの番組、携帯電話依存が「バカ」になってそれをこじらせると書いてある。

        「読んではいけない本」ブックガイドがある

        私家版小説ガイド がついている

        ☆ 難解なものは入れない
        ☆ マンガも入れる
        ☆ 国籍・時代を問わない
        ☆ むやみに長いものも入れない
        ☆ 現代日本の人気作家は入れない
        ☆ 読者の年齢・性別で分けてみる

        という方針で紹介されている。参考にして「バカ」に向かっての直滑降状態を少しでも抑制しようかな。
        余り役には立たなかったが。
        >> 続きを読む

        2014/12/25 by 空耳よ

      • コメント 22件
    • 1人が本棚登録しています
      禁煙ファシズムと戦う
      カテゴリー:社会福祉
      3.0
      いいね!
      • 分煙が進んできたころの本になります。

        メディアというメディアが分煙が良いという流れになっている世の中に、
        別の角度から喫煙を見つめた本です。

        この本からは、自分の考えをしっかり持つことが大切ということを
        学びました。
        >> 続きを読む

        2012/03/03 by kotaro

      • コメント 1件
    • 1人が本棚登録しています
      「昔はワルだった」と自慢するバカ
      カテゴリー:その他の特定主題
      1.0
      いいね!
      • 題名と内容にずれがあります。「昔はワルだった」と自慢するバカ、中年以上の男に多いと共感して読み始めましたが、読み進めれば読み進めるほど内容が支離滅裂。
        >> 続きを読む

        2017/07/25 by 香菜子

      • コメント 1件
    • 1人が本棚登録しています

【小谷野敦】(コヤノアツシ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本

主役コンプレックス (名作転生)