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高村薫

著者情報
著者名:高村薫
たかむらかおる
タカムラカオル
生年~没年:1953~

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このランキングは1日1回更新されます。
      黄金を抱いて翔べ
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね! makoto
      • 目標は大阪市の中枢の大銀行。金塊10億円分。手の届かない、防護機構の中に眠る黄金を強奪せよ。
        高村薫の「黄金を抱いて翔べ」は、ストレートな銀行ギャング小説だ。

        大阪の真夏の混沌とした、暑苦しい一日。
        管理社会で、適当に中流生活を過ごしている二人の男が、計画を語り合う書き出しに、その志は明らかだ。

        読みながら、思わず、江戸川乱歩の「二銭銅貨」を思い出す。
        弱者のロマンを夢見る大泥棒が、失業者ではなく、中流の勤め人であることに、ある種の感慨をもよおす。

        爆薬の強奪から銀行襲撃まで、一気に突っ走る後半の作戦のディテールもいいが、この小説の読みどころは、実はその前半にある。

        そこに至るまでの、実行犯たちの暗くメラメラと燃えるような心情の葛藤にあるのだ。
        その多くの部分が、左翼の衰退期における内ゲバや公安との暗闘に関わっている。

        読ませる小説だが、中味は複雑だ。作者の高村薫の情念の迸りが噴出している。

        ただ、銀行強盗に理屈はいらないから、最終的にはカタルシスが用意されている。
        一つになった夢のよってきたる因縁の絡まりも加味されて、人間関係は複雑を極める。

        >> 続きを読む

        2020/06/23 by dreamer

    • 他5人がレビュー登録、 17人が本棚登録しています
      マークスの山
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 手紙で事件の詳細が明らかになるという展開が今一つに思うが、事件の謎は何なのか?的なところはさておき、読んでいて楽しい。レディージョーカーに劣るものの緻密な内容で読み応えがある。最後の解説を見て同感したが、水沢を世話した真知子の存在はよかったなと思う。僕も一緒に「さかき」に行きたくなる。 >> 続きを読む

        2020/03/07 by 和田久生

    • 他4人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      レディ・ジョーカー
      カテゴリー:小説、物語
      3.9
      いいね!
      • 賞をとったとかで名前を覚えていた作品。覚えていたので、他の高村薫ものに挑戦して2度ほど挫折を経験した。このたび堂々本作品に挑戦したのだが、これは面白い。どんな話か知らずに読んだのだが、冒頭の旧仮名遣いの手紙は挫折しそうになったものの、手紙が終わってkらの本編は読み応えがあり、惹き込まれた。レディージョーカーの名前の元になった知的障害の女の子、このあとも登場してくれるんだろうか。楽しそうに頭を振っているという描写に心が惹かれる。

        >> 続きを読む

        2019/12/04 by 和田久生

    • 他4人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      マークスの山
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 上下とも感想。
        前々から読みたいと思ってとっておいた本。登山が趣味なので、物語の山の雰囲気がよく分かる。暗い感じで物語が展開する。著者の描写が細かく文章の密度が濃い。分厚い小説だが、読み進めていくうちになんとなく事件の全貌が見えてくる。警察小説でもないし、推理小説でもない。サスペンス小説か。解説にあるように本格的小説というのがよく説明しているかもしれない。少々奇抜な犯人設定だが、そういうのもありかもしれない。警察内部の縄張り意識による衝突も興味深かった。犯人に寄り添う女性である看護師の存在も安堵させる。十分、読み応えのある小説だった。 >> 続きを読む

        2020/04/22 by KameiKoji

    • 他3人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      レディ・ジョーカー
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 読了。読み応えがあってとても楽しめた。総会屋など闇組織がクローズアップされ、レディージョーカー自体はぽつんと寂しい感じになってきて、なんか終わったんだなあ、という雰囲気がまたよい。気になっていたレディーも田舎の元気にやっているようで、何よりな終わり方。 >> 続きを読む

        2020/01/15 by 和田久生

    • 他3人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      レディ・ジョーカー
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 中巻。事件後、犯人側の登場人物語りにならないため、レディーに会えず残念。思えば、グリコ森永事件がモチーフになっているのか、とか思いながら読み進んだが、相変わらず読み応えがあって楽しい。
        >> 続きを読む

        2020/01/06 by 和田久生

    • 他2人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      太陽を曳く馬
      カテゴリー:小説、物語
      2.3
      いいね!
      • 最近とりつかれたように髙村薫に取り組んでいるが、両親が告訴したために、仏教施設で事故死した青年について調べていくのだが、巻末で元オウム信者だとわかって、うむ、という作品。警察小説で、トリックがどうだという作品でもなく、さりとて読んでいて事件解明の流れが理解しやすいかといえばそうでもない。盛り上がりに欠けるが、なぜか読みすすめてしまう。 >> 続きを読む

        2020/06/25 by 和田久生

    • 他2人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      マークスの山
      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね!
      • 警察小説の白眉。
        重厚な小説だが、高村作品の中では読みやすい部類ではないだろうか。
        殊能将之「ハサミ男」は明らかにこの作品の影響を受けているものと思われる。 >> 続きを読む

        2018/12/31 by tygkun

    • 他1人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      照柿
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • レディージョーカーで高村薫にはまり、会社の昼休み読書用に合田雄一郎が出てるマークスの山を読み、照柿に手を出した。事件はホステス殺しみたいで詳細は語られないんだけど、相変わらずの緻密な人間描写で読み応えがある作品。下巻に期待。
        >> 続きを読む

        2020/05/25 by 和田久生

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      照柿
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 再開したお笹馴染みの達夫が殺人を犯して逃亡する展開にやや驚く。マークスの山がわけのわからない終わり方をしたのに比べて、わかりやすかった。
        >> 続きを読む

        2020/06/07 by 和田久生

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      太陽を曳く馬
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 禅宗の道場で、元オウム信者の青年が坐禅中にてんかん発作を起こして瞑想する様子が目に浮かんで衝撃を受けた。論争や手紙の部分はすごいなと思うもののちんぷんかんぷんで読み飛ばすのが良い。
        >> 続きを読む

        2020/07/07 by 和田久生

    • 他1人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      照柿
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 八月。八王子のホステス殺しを捜査していた警視庁捜査一課の合田刑事は、居合わせた鉄道事故現場で佐野美保子という人妻に出会い、人目惚れする。

        同日、かつて美保子の恋人だった野田達夫も現場近くの工場に出勤途中、彼女と再会した。
        彼は夫との生活に疲れたと言う美保子に、昔のヨリを戻そうと決意。
        父の葬式に大阪の実家へ帰るついでに、二人で旅を楽しもうと彼女を誘う。

        翌日、出張でやはり大阪に向かった合田は東京駅で幼馴染みの野田が、美保子と逢引きしているのを目撃。
        その夜、大阪で逢った二人は、激しく言い争うのだった------。

        「マークスの山」などでお馴染みの合田刑事が主人公の犯罪サスペンス小説だが、人間という深遠な謎も提示され、この作品「照柿」は、もはやミステリと純文学の垣根を越えていると思う。

        それぞれ人間の業を背負った男と女が、冒頭から動きまわり、世情の厳しい風が吹き抜ける、凄い小説だ。

        合田とその幼馴染みの野田達夫の日常から凶行への"不眠の68時間"は、その昏く熱い情念によって、我々を捉えて離さない。
        言ってしまうなら、そこには我々自身がいるのだ。

        絶望という箱船に乗りながらも、虚飾と欲望の中で生き、秩序に絡めとられ、身動きならない我々がいるのだ。
        正義も夢も愛さえもない。
        醜く卑小な存在としての自己。

        神なき世界の虚無という、行き場のない暗い森を彷徨する合田と野田、そして我々。
        そこでの罪は、必然として許されるのか?------。

        「君が今、浄化の意志の始まりとしての痛恨や恐怖の段階まで来たとしたら、そこまで導いてくれたのは佐野美保子であり、野田達夫だった------」。

        犯罪を、そしてそれを犯すものを内なる自己とせざるを得ない主人公・合田雄一郎の業苦は、言い替えるならば、作者である高村薫自身の業苦なのかもしれない。そして、我々自身の------。

        >> 続きを読む

        2018/04/17 by dreamer

    • 5人が本棚登録しています
      李歐
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • カバーのあらすじに「惚れたって言えよ」云々と書いてあったのでBLっぽいかもと不純な動機で読み始めた。

        ハッキリしない主人公に暴力団やらシンジケートが絡む中、李歐という美青年(爽やか)に出会い友人となるも遠く別れ、それぞれ家庭を持ち月日が経つも魂は寄り添っていたので最終的にやっぱりBLだったというお話。BLって年齢でもないけどホモというよりはBLだった。
        最終的に大団円で明るくはあるものの、私が主人公の妻であったら呪い殺してるとは思う。呪い殺してるとは思う本当に。とはいえ犠牲の上にやっと繋がれた(性的な意味ではない)二人に幸あれ。

        そんな感じに面白く読めたけれど、BL狂いなのでどうしても人間関係や微妙な空気の描写ばかりに眼がいってしまっていた。そうでない人が読んだらまた違う印象なんだろうか。私は先が気になるのでグングン読んだけど、その原動力が漂うBL臭に絡みまくっていたのは間違いない。
        ごちそうさまでした。
        でも一番切ないのはやっぱり主人公の奥さんです。

        登場人物の名前が馴染みにくい響きで、とことん覚えられなかったので横にメモして読むくらい楽しめたので、この作家さんの他の本も読んでみよう。
        >> 続きを読む

        2015/07/18 by きなこ

      • コメント 2件
    • 8人が本棚登録しています
      照柿
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 久々の高村ワールド。
        白いスニーカーがトレードの合田、どこかクールな彼が嫉妬に苦しむところも面白い。
        タイトルの「照柿」は色なのですね。
        臙脂色などの描写も非常に印象的です。
        早く下巻が読みたい!
        >> 続きを読む

        2014/06/20 by Hiropika

      • コメント 2件
    • 3人が本棚登録しています
      照柿
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 下巻。第三章の前半は少し疲れたけれど、後半そして第四章とヒートアップ。
        最期は大阪で二人で・・・と思ったけど良い意味で期待を裏切る高村ワールドです。
        合田雄一郎は、ここからレディ・ジョーカー(既読)に繋がるのですね。
        照柿、臙脂色、青。象徴の色です。
        達夫が見た燃える雨。
        合田の白いスニーカーは出ないけれど色彩が鮮やかな見事な小説でした。
        >> 続きを読む

        2014/07/07 by Hiropika

      • コメント 2件
    • 3人が本棚登録しています
      リヴィエラを撃て
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね!
      • 極上の国際スパイ小説。
        カタカナの登場人物に慣れないけれど、IRA、ベルファスト、ロンドンと、まるで映画の世界です。
        これが舞台が歌舞伎町なら、まるで違う印象でしょう。
        冒頭から驚きですが、下巻でどう収束されるのか楽しみです!
        >> 続きを読む

        2014/01/18 by Hiropika

      • コメント 4件
    • 5人が本棚登録しています
      リヴィエラを撃て
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 元IRAテロリストのジャック・モーガンは東京で斃れる際、誰と会い何を見たのだろう。伝書鳩ことケリー・マッカン、ギリアム、キム・バーキン、手島、皆があれほど惹きつけられ、全力疾走の後、みなが消えた闇は何だったのだろう。そして、ジャックの遺児はどんな人生を歩むのだろう。終章で、手島をして、この静けさは平和ではなく苦しみの沈黙だと語らしめ、たちまち辺りを覆い隠すような春の雨が降る大地。アイルランドの歴史を学ばないと、この小説の本当のところは理解できないかもしれませんね。
        それにしても、映画化されないのでしょうか。大ヒット間違いなしですよ!
        >> 続きを読む

        2014/02/18 by Hiropika

      • コメント 2件
    • 4人が本棚登録しています
      マークスの山
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 全ての伏線が回収されたと思えず、もやもやが残らないといえば嘘ですが、最終章の怒濤の展開は圧巻です。
        少々固い文体(私は好きです)も、ここまで読み進める価値があります。
        やはり推理小説ではありません。
        登場人物も多過ぎると思います。
        それでも楽しく読めました。
        合田警部補は他の本にも登場する様ですので、また読みたいと思います。
        >> 続きを読む

        2013/08/20 by Hiropika

      • コメント 7件
    • 4人が本棚登録しています
      晴子情歌
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • レディージョーカーから髙村薫の合田雄一郎シリーズを読み続けているが、太陽を曳く馬で登場した僧侶福澤彰之についてのシリーズもあるとのこと、お盆の帰省中に読もうと手にとった。20歳代の彰之に、母である晴子が手紙で、これまでの来し方を語るという内容で、戦前戦後の青森、北海道地方の農村や漁村の暮らしが語られるだけなのだが、引き込まれちゃうね。下巻は、つぎの帰省時の読むことにする。 >> 続きを読む

        2020/08/16 by 和田久生

    • 3人が本棚登録しています
      晴子情歌
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 彰之と母晴子との手紙を通じたふれあいという感じだろうか。初江との子供の話も出てきて、これが「太陽を曳く馬」の青年につながるんだろう。 >> 続きを読む

        2021/01/02 by 和田久生

    • 4人が本棚登録しています

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