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斉藤美奈子

著者情報
著者名:斉藤美奈子
さいとうみなこ
サイトウミナコ
生年~没年:1956~

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      名作うしろ読み
      カテゴリー:読書、読書法
      3.0
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      • 古今東西の名作132冊のエンディングばかりを全面に押し出した大胆不敵、痛快無類のブックレビュー集。

        著者のペンに掛かったら、ネタバレが怖くてレビューが書けるか! ってくらいの迫力ある文章が続々登場するのです。そんなことで動じないのが名作、と確信しておられるのがヒシヒシ、ビリビリ伝わってくる。

        題材もランダムではなく、ちゃんとテーマごとに整理されて供される。
        1.青春の群像
         (トップバッターはご存じ漱石の)『坊ちゃん』

        「だから清の墓は小日向の養源寺にある。」

        『坊っちゃん』はなぜ「坊っちゃん」なのだろうか。と、著者に疑問を投げ掛けられて、こちらは「どきっ」とする。その鍵はエンディングにこそ顕れているのだった。「清」は「きよ」ですよ~。ばあやの清なのです、坊っちゃんと呼んだのは。

        この「だから」を日本文学史上もっとも美しい「だから」だと評したのは井上ひさし『自家製文章読本』。……と他のレビューにもしっかり目配りして「その通りだと思う」と結んでいる。

        この章には、ほかに『雁』『風立ちぬ』『檸檬』『潮騒』『野菊の墓』『友情』『浮雲』『竜馬がゆく』『異邦人』『走れメロス』『伊豆の踊子』『車輪の下』『三四郎』『はつ恋』『若きウェルテルの悩み』『草の花』『ハムレット』『トニオ・クレエゲル』『何でも見てやろう』『さぶ』

        2.女子の選択
         サブタイトルも実に凜々しい。「恋愛、結婚、別離、自立。飾りじゃないのよ、人生のイベントは。」
        『細雪』……『ブラームスはお好き』

        3.男子の生き方
         虚勢を張る人、わが道を行く人、破滅に向かう人。とかく男の人生は……。
        『蒲団』……『ノア ノア』

        4.不思議な物語
        幻想も妄想も文学の肥やし。大人のファンタジーは甘くないのだ。
        『雪国』……『動物農場』

        5.子どもの時間
        学ぶ子、遊ぶ子、働く子。みんな踏まれて大きくなった。
        『一房の葡萄』……『にんじん』

        6.風土の研究
        歩いてみなけりゃわからない。この国の人と自然と歴史と文化。
        『富嶽百景』……『日本沈没』

        7.家族の行方
        夫婦のいさかい、親子の争い、家計の破綻。どこのおうちも一皮むけば。
        『黒い雨』……『死の棘』

        さいごに『死の棘』のラストをご紹介。
        「その方法の考えつかぬことに、暗い危惧が影を落としてはいたが。」
        浮気をした夫と夫を責める妻の、実体験にもとづく凄絶すぎる問答に、著者(斎藤さん)は笑っちゃうとおっしゃる。それは誰しも「身に覚えがある」からとも。
        そして私小説の系譜は『蒲団』に始まり『死の棘』で終わったとまで断じてしまっている。

        独壇場の極めつけは、この本のエンディングかもしれん。↓↓

        「読者にとって本書が名作を読み直すキッカケになることを願っている」とか何とか、もっともらしいメッセージを発しておけば恰好がつくのかもしれないが、それは余計なお世話だろう。評論のラストはとかく説教臭くなるのが問題なのだ。

         * * *
        《読後の、まず一言》
        結句、未読の者には容赦ないのだ。
        あたかも
        「これほどの名作を読まずして何を読んでいるの!」
        と仰せられている如くに響いてくる。
        (ごめんなさい、と何度小さくなった事だろう。)
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        2016/01/21 by junyo

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      妊娠小説
      カテゴリー:日本文学
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      • 夏季休暇の課題図書。
        このレポートのために何回妊娠、受胎告知などと打っただろう。
        の紹介、説明ばかりで読書にもレポート用にも不向きに感じて
        おもしろく感じず、全く自分に合わないと思った。
        >> 続きを読む

        2015/03/01 by kotori

      • コメント 1件
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      本の本
      カテゴリー:読書、読書法
      3.0
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      • 書評集。
        小説の批評よりも、人文科学系の書籍で、取り上げられている本のラインアップの方が面白い。
        ただ、ご専門の文芸よりもフェにズム、ジェンダー本に偏っているが。
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        2013/05/07 by togusa

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      月夜にランタン
      カテゴリー:読書、読書法
      4.0
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      • いやあ~、手厳しいですなあ~・・・が読みながらの第一感。
        なるほど、そんな本もあったよなあ~と、いろいろ思い出しました。
        最後にあった、本の世界がまだ(相対的に)救いの可能性があるというような部分には納得。
        自分で読んで、自分で考えることを積み重ねることだなあと思う。
        一時期の流行ものは、やはり怪しいし、最近のいろんな本の傾向の背景が一言で書かれていて、そこでまた納得しながら唸ってしまった。
        >> 続きを読む

        2015/07/02 by けんとまん

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