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川田弥一郎

著者情報
著者名:川田弥一郎
かわだやいちろう
カワダヤイチロウ
生年~没年:1948~

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      江戸の検屍官 北町奉行所同心謎解き控
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 川田弥一郎の「江戸の検屍官」を読了。
        著者は総合病院で外科医を務める傍ら、推理小説の執筆を始めたという人で、その専門知識を活かした医学ミステリを書き続けているんですね。

        そうした著者の執筆活動の中で、「時代医学ミステリ」という新しい鉱脈を丹念に掘り始める。
        すなわち、時代と場所を変えて、それぞれの時代に応じた医学知識を作品に盛り込んでいくという手法なんですね。

        その収穫としての作品が「江戸の検屍官」で、主人公は北町奉行所定町廻り同心・北沢彦太郎で、検屍に情熱を傾ける変り者だ。
        彼は、最新の検屍手引書「無冤録述」を片手に、正確な検屍に情熱を燃やし、奉行所内における検屍の第一人者であり、その知識に適う者はない。

        そして、彼とともに活躍するのが、医師の古谷玄界で、彼の検屍の腕は彦太郎よりも上だが、生来の女好きのため女難が絶えず、彦太郎の女房・お園には頭が上がらない。

        もう一人の枕絵師のお月は、死人の顔から生前の顔を描き出すという特技を持っていて、まだ生娘だが、妻帯者である彦太郎に密かな思いを寄せている。

        この三人に、古参の臨時廻り・青木久蔵、中間の磯吉、小者の新次といったレギュラー、準レギュラーを加えた探偵チームが、江戸の町で起こる数々の変死事件の謎を追っていくんですね。

        この作品には、「嘲笑う女」「井戸の底」「紫色の顔」「口中の毒」「襲撃の刃」「雪の足跡」の6篇が収録されていて、「無冤録述」を検屍の際に使用し、撲殺、水死、縊死、毒殺、刺殺、殴殺と、6篇すべて異なる死因が扱われているのも興味深く、実に面白いんですね。

        このように、「無冤録述」を参考に死因を特定していく過程だけでも面白いのに、そこからさらに、どんでん返しがいくつも仕掛けられているのには脱帽するしかありません。

        捕物帳としての蘊蓄や、時代小説ならではの色模様もふんだんに盛り込まれており、時代ミステリとしては、これ以上望めないほど贅沢に材料が使用された連作に仕上がっていると思いますね。

        >> 続きを読む

        2018/09/01 by dreamer

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