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近藤史恵

著者情報
著者名:近藤史恵
こんどうふみえ
コンドウフミエ
生年~没年:1969~

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このランキングは1日1回更新されます。
      サクリファイス
      カテゴリー:小説、物語
      4.4
      いいね! kiki
      • 私は自転車競技、ロードレースというものは知らなかったので、その点もとても興味深かった。

        前半はf国内レースで、白石の所属する「チーム・オッジ」のレースを追っている。それで徐々に競技のルール、団体戦での選手の役目などが分かるようになる。

        構成も巧みで、レース中に、選手の気持ちや過去の事故のことなどが挿入され、物語が動き出す。
        白石の目を通して語る話は、徐々に緊張感を増す。
        脚力も勝りチームの軸になっていくが、先頭にたつエースを盛り立て風除けでアシストするのはチームを優勝に導く白石の役目で、エースに続く位置で働きを示す、エース石尾は実力があり先頭をキープしている。

        メンバーは様々な思惑を持っているが、白石は走ることだけを楽しみ、出来ればアシストとして、世界に有名なツール・ド・フランスに参加し、世界の選手と走ってみたいと思っている。

        ただ走ることが好きで、ゴールを目指すこと、1位で飛び込むことは目標ではない、淡々と懸命に役目をこなす。レース中雑念を捨てたような白石は、走ることだけに夢中で回りに余り関心が薄いが、実力があるだけに雑音を耳に入れるものが多い。

        やはりどの世界でも努力なしに楽しむことは出来ない。
        エースの地位を守るために手段を選ばないのが石尾だと言う噂が入ってくる。しかし白石は自分の役目をこなすことだけだと単純に考えている。作者もそういう人物を主役にすえている。
        そして孤高のエースに見える石尾の微妙な振る舞いが、過去の事件とともにこの先ので何かありそうな不安をもたらす。

        ついに選ばれて、ツール・ド・フランスのレースに参加する。そこで次第に石尾を含むチームメイトが、レース外の動きが鮮明になり、白石もその中に巻き込まれることになる。

        「サクリファイス」、題名が頭の中に次第にクローズアップされ緊張感が高まる中、レースが進行していく。

        とても面白い。スピードを競う団体戦で、位置を間違えば常にクラッシュの危険がある。選手は自転車の車体にまたがりむき出しの体で走っているのだから。

        事故で脊椎を損傷し車椅子で観戦している過去のチームメイトがいる、それに寄り添うのは白石が憧れた彼女だった。そういったエピソードも含め、チームメイトのそれぞれの思惑も絡んでいる。

        全ての設定がとても面白かった。
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        2016/08/29 by 空耳よ

      • コメント 10件
    • 他8人がレビュー登録、 28人が本棚登録しています
      シフォン・リボン・シフォン
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
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      • 「BOOK」データベースより
        さびれた商店街に花ひらいたランジェリーショップ、そこに出入りする人々の人生模様。レースやリボン、小さな花柄の下着が、行き詰まった人間関係をなぜかほどいていく。地方都市に生きる人々の屈託と希望をえがく、摩訶不思議小説集。

        ランジェリーショップの女店主とその母の介護の話2編とそのランジェリーショップに行った女性とその親の介護の話。そのランジェリーショップの近くで米穀店を営む店主とその家族の話。

        介護の話は自分も経験が有るので「うんうん。」と共感しながら読んだのと「まあ、創作物だからこういう風にしなきゃだよな」と二律背反的な感じで読んだ。女店主の話ー乳癌を患った闘病生活の話もリアリティが有って良かったと思う反面全体的に親との険悪さにちょっと辟易したかな。まあ、大人になればそうなるのかも知れないが親との関係に関してはこの作品には余り救いはないかも。唯一米穀店の家族の話はちょっと救いが有ったかも。

        著者の他作品と比べると読み易いなと思った。文章に雑味がないなとも思った。

        まあ、大局的に見れば良い読書が出来たかな。
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        2015/09/08 by 澄美空

      • コメント 2件
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      エデン
      カテゴリー:小説、物語
      4.4
      いいね!
      • ほう~っ。

        おもしろかった~。

        空耳よさんとこの作品の前作「サクリファイス」を空耳よさんが読まれて書いたレビュー欄でやり取りをさせて頂いて気になって、「そういや、サクリファイスの続刊本棚の3軍の所にずっと置きっぱなしになっていたな。」と思い何気に手にとってとみたら頗るおもしろくて一気読み。またまた無理しちゃいました(笑)

        今回の舞台はフランスです。自転車ロードレースは昔ちらっとテレビで観たことがあってその時はものすごいスピードで坂を下り急なカーブを曲がりほんとに同じ人間がやっているのかと思うくらい壮絶な光景でした。

        この作品ではその凄さ、スピード感があたかもその場にいるような感覚で楽しめます。而して、それだけに非ずその凄まじいスピードの中で複雑な人間関係や駆け引きなども展開され息付く暇もないくらいの圧倒的な展開力で魅了してくれました。

        ほんとに読んでいて次がどうなるんだろうとワクワクしながら頁を捲っていきました。


        ラストも切ない余韻を残しながら終わり、でも、清々しさと甘酸っぱさを伴う涼風にあたりながら読み終える事が出来ました。


        自転車ロードレースの真髄も魅せてもらいましたし、主人公のチカの信念、生き様なども感じることができとても有意義な時間を過ごせました!


        この作品を読むきっかけを作って下さった空耳よさん、誠にありがとうございます!


        今回も良い読書が出来ました!
        >> 続きを読む

        2016/08/31 by 澄美空

      • コメント 2件
    • 他2人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      キアズマ = chiasma
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね!
      • 決して交わるはずのなかった、俺たち。
        喪失を超えるように、ただ走り続ける―。
        命をかける覚悟、 誰かを傷つける恐怖、 そんなもの呑み込んで、ただ俺は走りたいんだ。
        ひたすらに、自分自身と向き合うために。
        助けられなかったアイツのために―。


        『サクリファイス』から連なる近藤史恵さんの自転車ロードレースシリーズの四作目です。
        シリーズ化されると、どうしてもマンネリ化してしまうもの。
        それを「いつもの世界観」と楽しむのもアリなのですが、本作はマンネリ化どころか、物語の舞台をプロの世界からアマチュアの世界へ一変させ、さらなる進化を遂げました。

        主人公の岸田正樹はフランス帰りの大学一年生。
        ふとしたことから、自転車部部長・村上に怪我をさせてしまったことから、自転車部への入部を強いられます。
        もともと身体能力には自信のあった正樹は、すぐに自転車ロードレースの魅力に中てられ、無我夢中で取り組むようになります。
        自転車競技人として日に日に充実していく正樹。
        自転車部エース櫻井とのライバル関係、中学時代に部活中の事故で障害が残ってしまった友人・豊との微妙な関係など、正樹をとりまく環境はめまぐるしく変わっていきます。
        やがて正樹は、気が付けば著名な大会を優勝するほどの実力を備えるまでに成長します。
        一方で、正樹の抱える喪失感、葛藤は、櫻井の兄の逸話や、豊の自殺未遂から大きく膨らみ、正樹の前に大きく立ちはだかるのでした。

        タイトルの「キアズマ」とはギリシア語で「交叉」を意味するということです。
        本来、交わるはずのなかった彼らが、ささいな偶然から交わり、もう死んでしまった者と、生きて苦しんでいる者を背負って、自らの自転車に託して走り続けます。

        起きてしまったことは仕方ない、大切なのは次の一歩だ、と簡単に割り切れる人ばかりではないですから。
        後悔を後生大事に抱えたまま、生きていこうと決心するのは、一見、うじうじしてみっともなく映るかもしれませんが、相当の覚悟が必要だと思います。

        -どうして助けてくれなかったの。
        そう。俺は助けられなかった。自分可愛さに、あいつを見殺しにしたようなものだった。
        たった一行のメールが俺を叩きのめし、絶望させた。
        そのままベッドから動けないほど深く。
        返事を書こうとは思わなかった。言い訳をしても空しいだけだろうし、ごめんと謝ったところで、あいつが救われるとは思わない。
        あいつには俺を恨む権利がある。表面だけの謝罪で許しを強要することが、俺にできる最善だとは思えなかった。

        若いから、だから過去のあれこれもまだ浅いのです。
        若い感受性は、すぐに切り替えられます。
        プラスにもマイナスにも。
        スポーツの熱狂のあと、唐突に欺瞞に気づき、凄まじい勢いで陥る自己嫌悪に、正樹は一歩も動けなくなります。

        喪失感などすでに何度も経験している。
        最初は戸惑っていても、すぐに慣れてそれが当たり前になるのだ。
        競技をやめても、自転車に乗れなくなるわけではない。風に乗る快感も、坂を登る達成感もひとりで味わうことはできる。すべてを失うわけではない。
        ただ、もう誰かの血の匂いを嗅ぎたくないのだ。
        自分のことならば、自分が選んだことだと割り切れる。だが、人を傷つけるかもしれない予感に耐えられそうもない。
        これまでが、ただ麻痺していただけなのだ。

        正樹の自問自答は、若さゆえに、深く幾度も繰り返されます。
        過去と向き合うのか、振り切るのか、答えの出ない問いかけに、懸命に答えようとする正樹の姿は、若者の持つ特有の実直さを伴い描かれ読み手の共感を得るでしょう。

        ひとつのスポーツを交差点にして、過去と未来、希望と諦め、将来の夢と現実などが丁寧に描かれた人間ドラマです。
        良質な文章に久方ぶりに接して、心地よい読後感でした。
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        2014/10/11 by 課長代理

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      シティ・マラソンズ
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • NY、東京、パリ。それぞれの都市で開催されるマラソン大会を舞台に、三人の作家がそれぞれの視点で描く。
        私の趣味は、読書とランニング。
        体育の授業で走らされていたのとは全く違う、自分のペースでトコトコ走る心地よさに、とりつかれたひとり。
        フルマラソンを走った経験もあるし、ここ数年、練習日記をつけたり…と、まあどっぷりハマっているのだが、それだからこそ、走る楽しさやランナー心理など、行間をたっぷり楽しんで読んだ。
        >> 続きを読む

        2015/11/21 by shizuka8

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      天使はモップを持って
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      •  『サクリファイス』『エデン』『サヴァイブ』を読んで、もっともっと近藤史恵さんの本が読みたくなったので、取り急ぎ、Bookoffで見つけた『天使はモップを持って』を手に入れた。

         期待が大きすぎたので、満足したとは言えないが、これはこれで、男性には見えない女性の視点から見た職場の風景なのだろう。嫌がらせから殺人?まで、レベル感の違うエピソードが集まった連作短編集だが、最後に読者を戸惑わせる表現で大きな展開が潜んでいる。男性には薦めにくいが、女性の読者にとっては、共感できるのではないかと思う。

         近藤史恵さんは、若い女性の教訓になるような物語りを描こうとしたのかもしれませんが、作品の方が作家の才能を放っておかなかった!まるでライトノベルのようだった物語りは、実は、重厚な人間ドラマに、大介も優柔不断な青年から感受性豊かな男性に成長していたのだった…
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        2014/08/24 by カカポ

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      はぶらし
      カテゴリー:小説、物語
      3.2
      いいね!
      •  深夜12時過ぎ、鈴音の携帯に表示された見知らぬ番号の主は、高校の合唱部で3年一緒に過ごした水絵だった。ファミレスで再開した水絵は子連れで、離婚してリストラに遭ったことを打ち明け、1週間だけ泊めて欲しいと泣きつく。鈴音は戸惑いながらも受け入れたのだが…

         物語は、鈴音の生活圏という狭い範囲で進み、主な登場人物は、鈴音と水絵、7歳の耕太に過ぎないのだが、その展開は『サクリファイス・シリーズ』のようなスピード感があり、ついつい文字を読み飛ばしてしまう程、先を急いでしまう。

         追込まれているとは言え、自分の論理でずうずうしい要求を突きつける水絵の態度が不快であると共に、結局、真摯に対応してしまう鈴音が、まるで自分のことのようにもどかしく心が揺さぶられる。

         あり得ないと思う反面、近藤史恵さんご自身が似たような経験をしたのではないかと思う程のリアリティもあるので、読者も鈴音と共に、水絵の要求に対する対応を考えてしまうのではないだろうか。
        >> 続きを読む

        2014/10/19 by カカポ

      • コメント 3件
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      エデン
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 家族(ファミリー)と言う言葉が印象に残る。
        エースを勝たせるためのチームとしてのファミリー。
        それ以上に、ツールを走りぬく仲間・同志・ライバルとしてのファミリー。
        利害が一致すれば、他のチームのメンバーとも共同戦線を張るとか、いろんな要素が淡々と語られていて、それがかえって真実味を増している。
        アシストの役割・・・これはいろんな場面でもあると思う。
        ツールは人生・社会の縮図でもある。
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        2015/07/02 by けんとまん

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      サヴァイヴ
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
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      • ロードレースは、まさに生き方の縮図でもある。
        個性と個性がぶつかり、得手不得手に合わせて、チームとして戦略をとりアタックする。
        しかも、そこに紳士的スポーツという側面も加わってくるので、さらに人間模様が複雑に絡んでくる。
        前2作の周囲を埋めるような短編集であり、いろんなことを思い出させてくれる。
        エースとアシスト、そしてバックアップするスタッフ、監督、コーチ、全てが揃って初めて勝負できる土台にのることができる。
        スーパーマンだけでは勝ちきれないというのがいいと思う。
        このあとの展開も楽しみ。
        >> 続きを読む

        2015/01/31 by けんとまん

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      カナリヤは眠れない 長編推理小説
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • とても読みやすく、すいすい読み進められました♪
        人間ドラマ・・と思っていたら、最後はミステリー。
        コテコテのミステリーはちょっと苦手なので、このぐらいの軽いタッチが私には合うなと思いました。
        整体師の合田先生が、奥田英朗さん作の『空中ブランコ』の伊良部先生とちょっと重ねてイメージしてしまいました(笑)
        「人間は身体がいけるところまでしかいけない」
        私も身体のメンテナンスを大事にしないと・・。
        >> 続きを読む

        2014/09/03 by もんちゃん

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      茨姫はたたかう 長編推理小説
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 合田力シリーズ第2段。前作同様、すぐに世界に入り込めて、すらすら読めた。

        「恋愛って、心を無理に軋ませて寄り添うことなんやろうな。そうやって、心を軋ませても、そばにいたい、と思うことなんやろうな」

        「自分の身を守るために、臆病でおるのは悪いことやない。悪いのは、臆病でおれば、誰かが守ってくれる、と思い込むことや」

        「人間、一本筋はとおしつつ、柔軟なんがいちばんええで」

        「飛び抜けて幸福な人間も、不幸な人間も、ほんまはそんなにおれへんで。みんなどんぐりの背比べや。自分を不幸やと思う奴は、自分を不幸にしているんや」

        力先生の名言が沢山でした。
        私も心と身体、まっすぐにしてもらいたいなぁ…。
        >> 続きを読む

        2014/09/10 by もんちゃん

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      ヴァン・ショーをあなたに
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
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      •  17日かけて、宮部みゆきさんの『ソロモンの偽証』というフルコースを堪能した私が、デセールに選んだのは、近藤史恵さんの『ヴァン・ショーをあなたに』でした。ヴァンショーとは、前作『タルト・タタンの夢』で、三舟シェフが、心身共に疲れた人に差し出すホットワインのことです。
         難解な『ソロモンの偽証』に対し、とても分かりやすい『ヴァン・ショーをあなたに』ですけれども、決して物足らないわけではありません。「天空の泉」に出てくる「トリュフ以外はなんにもはいっていないただのオムレツ」のように、それなのに、こんなにおいしく、作り方を教えてもらって何度作ったとしても、この味にはならない味なのです。

        近藤史恵さんの文章は、とても読みやすい。何故、読みやすいのかは、明確に言えないけれども、表現が平易なのだろう。徐々に明かされる三舟シェフがフランスで修行していた頃のエピソード。彼の料理や味についての知識が、事件の真相や謎を解き明かして行く。美味しいだけでなく、栄養も満点な作品でした。
        >> 続きを読む

        2014/10/11 by カカポ

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      凍える島
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 近藤史恵さんは、この「凍える島」で第四回鮎川哲也賞を受賞されてデビューされたようです。私が読んだのは1993年に発売された初版のほうですが、この本が長編第一作目で、そしてデビューという事に驚きました。

        北斎屋という店の壁が葛飾北斎の版画の複製で飾られた店の常連さんたちと無人島に旅行することになったあやめとなつこ。そこは、瀬戸内海の真ん中にあり3年ほど前とある宗教団体の聖地だったところで、10人ほどの教徒が焼身自殺を企てて有名になった所だった。

        迎えのボートは一週間後にしか来ないという無人島で、のんびりと過ごす彼らだったが、朝起きてみるとひとりの女性が惨殺されていることに気が付いた。そして次々と殺人が起きていく・・。

        ありきたりな内容に思えましたが、読んでいくうちに引き込まれていきました。ラストは、さらに意外な結末でした。
        最初に書いたデビュー作がこの出来栄えだったとは、さすが近藤史恵さんだなぁ~と思いました。
        >> 続きを読む

        2015/06/09 by ゆうゆう

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      ホテル・ピーベリー = HOTEL PEABERRY
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
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      • ハワイ島のこじんまりしたホテルが舞台なのに
        どんよりかつヒンヤリした空気感が漂う。
        中盤までは主人公の元小学校教師が
        過去の不祥事により抜け殻のまま、日常から
        逃避するように訪れたハワイでの煮え切らない
        暮らし振りが描かれる。
        そのホテル「ピーベリー」のオーナー夫婦の
        和美と出会う事になる。

        中盤以降に唐突に宿泊者の1人が事故死。
        ここから肌に纏わり付いていた不穏な
        空気が展開していく。訳ありのオーナー夫婦、
        宿泊客、そして明らかになる主人公の不祥事...etc。
        あぁ...やはりミステリ作品なんだなぁと。

        終盤一気にホテルで起った事件、そして
        和美の抱える闇が解明されるのですが
        少々駆け足なのと、作中に登場する
        「夏への扉」に準えたラストは
        爽やかなんですが、果たしてこれが
        ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか
        モヤモヤした感は残る...かも。
        主人公の「淳平」...こいつのモラトリアムの様な
        芯のない性格...に共感しがたいからかな?
        >> 続きを読む

        2013/04/04 by za_zo_ya

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      サクリファイス
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • ロードバイクに乗り、風を切って走ってみたくなる。そんな気分になる本です。ツールドフランスが舞台です。現実には中々難しいですが、海外チームに所属する日本人が主人公になっています。このレースは100%チームプレイです。エースとアシスト。この関係が上手く機能しなければレースに勝てません。勝利に対して純粋に貪欲であるがゆえに誤解を受けるエース。レース中の事故、その噂の裏側にあった真相が見えて来たとき、主人公は本気でアシストとして走る決意をします。ミステリー度は低いですが爽やかな余韻を残す物語です。 >> 続きを読む

        2013/08/03 by moonIihght

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    • 8人が本棚登録しています
      賢者はベンチで思索する
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
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      • 主人公の七瀬久里子は 服飾関係の専門学校を卒業したが思うような職業につけず家の近くのファミリーレストランでアルバイトをしていた。自分は何をしたいか どう生きていきたいのかを見つけられず迷走中です。そんなある日ファミリーレストランの常連さんで同じ席にいつも座りコーヒーを飲む謎の老人とたまたま公園で顔見知りになり悩みを聞いてもらう事になる。だんだんと話をするうちに親しくなる2人だったが、ある事件をきっかけに 実はその老人が その名前の人物ではなく偽物だと警察に告げられる。
        その老人は・・・いったい誰なのか・・?その老人の目的はなんなのか・・?
        >> 続きを読む

        2014/06/28 by ゆうゆう

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    • 2人が本棚登録しています
      ふたつめの月
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 図書館で偶然見つけた本。最初はクビになるという絶望的な展開ですが、中盤からよくなります。赤坂という人物が謎ですね… >> 続きを読む

        2014/08/13 by おれんじ

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    • 3人が本棚登録しています
      賢者はベンチで思索する
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      •  久里子は、洋服が好きだったから服飾関係の専門学校を選んが、就職先が決まらずファミレスでバイトしていた。同じウェイトレスの美晴から「拾った子犬を飼って欲しい」頼まれるのだが、子犬は病気で死んでしまう。すっかり子犬を飼う気になっていた久里子の母は、保健所から犬を譲り受けるのであった…

         『サクリファイス』が刊行された2007年8月の2年3ヵ月前に当たる2005年5月に刊行された『賢者はベンチで思索する』は、ほのぼのとした日常の中に潜む悪意が描かれている。

         一話は、久里子と老人の私立探偵物語。浪人している弟の不審な行動に疑念を抱き苦しむ久里子。事件解決に乗り出したのは、いつも同じ窓際の席で何時間も粘る老人だった。

        二話から久里子と弓田の恋愛物語が加わって ほのぼのとした物語、ハッピーエンドで終わるのかな?と思っていた筋書きは、三話に入って登場人物に感情移入した頃に、大きな展開を迎えミステリーの幕が開く。

         この物語りは、信じていた人を疑わなければならなくなるという苦しさを味わう物語りで織りなされている。話をしなくなっていた弟、幼い頃の友達、助けてくれた老人、久里子は、事件を解決しながら過去と現在、そして未来の自分と折り合いをつけてゆくのであった。
        >> 続きを読む

        2014/08/30 by カカポ

    • 5人が本棚登録しています
      モップの精は深夜に現れる
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      •  正直に言うと『天使はモップを持って』は、物足らなかったのですが、せっかく一緒に手に入れたので『モップの精は深夜に現れる』も続けて読みました。最初は、女性にしか分からない世界なのかなぁ~と思って淡々と読みすすめましたが、最後の「きみに会いたいと思うこと」に入ると、人ごととは思えない重苦しい空気が流れてきました。

         大介じゃないけれど、何でも解決してくれるスーパーガールだと思っていたキリコちゃんにも、ついに限界が訪れてしまったのか、大介との関係もこれで終わりなのか?と思ったんだけど、あたたかいエンディングでした。
        >> 続きを読む

        2014/08/24 by カカポ

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    • 7人が本棚登録しています
      三つの名を持つ犬
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
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      • 売れないモデルだった草間都が、愛犬のエルとの日常をブログにアップし始めた頃から、人気が出るようになっていった。ブログは本になり犬絡みの仕事が急増していった。これがきっかけとなって売れっ子になっていく予感を感じていた矢先に、愛犬のエルは、都の不注意によって事故死してしまう。
        悲しみにくれる都だったが、エルの死はこれからの都の仕事に支障をきたすことは明らかで、そのことが不安になりエルの死を隠そうとして、あたかもエルが生きているかのように変わらぬ生活をして嘘をつこうと考えた。しかしその嘘が、新たな嘘を呼び、殺人までも起こさせてしまう。

        人間、目先の利益だけを考えて嘘をつくと碌なことにならないとやはり思う。その時は、周りからたたかれ罵られようと、正直に生きていく事が大事なのだと思う。

        どういう結末になるのかと息を呑んで読み進みましたが、まあハッピーエンドという事なのでしょうか?
        なんか、ラストはふう~ん・・という感じでした。
        >> 続きを読む

        2015/06/09 by ゆうゆう

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【近藤史恵】(コンドウフミエ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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