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ハードゲート大学で講師として働くピーターは、経済学科の講師ハクストンの免職への相談に乗るが、翌日不穏な言葉を残し変死。殺人は続き、遂には名誉学長にまで脅迫状の手が。語り手が度々変わるのだが、それが真犯人への伏線でもある。手掛かりが少ないので、犯人への目星がつけにくい。それこそ作者の狙いであり、本当にラスト近くまで犯人が明かされない。ミスディレクションが成功している構成だからこそ、犯人あの人だったのかという驚きが味わえる。しかし登場人物多すぎて、読むのに時間を要する中身だった。 >> 続きを読む
2019/04/30 by オーウェン
ポール・ギャリコの猫ちゃん小説。「ジェニイ」を先に読みたかったが見つからず、ようやく見つけたこちらを先に読む。メアリ・ルーの可愛がっている猫のトマシーナの体調が悪くなり、獣医である父に診察を頼む。もともと動物に愛情を持てないまま仕事をしている父親は、他の患獣の手当てに忙しく、きちんと診察もせず安楽死処置を取ってしまう。トマシーナを喪い悲嘆に暮れるメアリ・ルー。そんな娘の姿に後悔しはじめる父親。猫の描写の愛らしさ。大切に可愛がった猫を喪うときのメアリ・ルーの叫び。トマシーナの思い出を語る牧師とメアリ・ルー。こういった描写は、猫を家族と思ったことのあるひとなら自分のことのように迫ってくるはず。途中、魔女といった描写が出てきて、ファンタジー作品とわかっていてもファンタジーが苦手なため読む速度を落としながらも読んでいくと、あたたかいラストが待っている。子供が出てきて、猫ちゃんも出てきてなので、このラストで大正解。動物は動物、人間とは異なるので一緒にして考えるべきでない。そういう考え方もあるだろうし、そう考えるひとはそれで構わない。ただ、ひとによって状況が違うので人間だ動物だといった垣根のないひともいる。この作品におけるメアリ・ルーとトマシーナの関係がそうだ。母親を亡くした心のさみしさを埋めてくれていた猫は、単にペットという存在に留まらない。猫であっても、その温もりその姿を感じられなくなる悲しみは、人間の死にも劣らない。この本を読み終わって、わたしが我が家の愛犬と愛猫をムギュムギュ抱きしめたことは言うまでもない。天国にいる先代の愛猫の愛らしい姿も思い出して泣けてきた。 >> 続きを読む
2016/01/18 by jhm
【山田蘭】(ヤマダラン) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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