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貫井徳郎

著者情報
著者名:貫井徳郎
ぬくいとくろう
ヌクイトクロウ
生年~没年:1968~

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      慟哭
      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね!
      • 貫井徳郎らしさを強く感じる一冊。ちょっと最後が駆け足になったのは残念だし、簡単に足がつくのもどうなの?と思ったり思わなかったり…。読みやすさという意味だと、視点を切り替えながら二人の物語が進んでいくのでとっつきやすいとは思う。ただ、あの人がこうなっちゃうのか、っていう違和感があるので行間は多量に読まないといけないかもしれないが。 >> 続きを読む

        2018/09/11 by aki

    • 他10人がレビュー登録、 35人が本棚登録しています
      神のふたつの貌
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね! ooitee

      • 気になる作家のひとり、貫井徳郎の「神のふたつの貌」を読了。

        牧師の息子・早乙女は、"痛み"を感じることが出来ない"無痛症"だった。
        彼は、肉体的苦痛のみならず、情愛や悲しみ、あるいは死への恐怖といった強い感情にも無感覚である自分に欠けているのは、痛みの感覚ではなく、人間だけが具えているはずの想像力なのではないかと思っている。

        それを持たない自分は、人間とは別の生き物なのではないかと脅える早乙女。
        感じ取ることが出来ない神の愛を論理的・実証的に求めて、彼は蛙を殺し続けるのだった。

        そして、日曜礼拝のさなか、ヤクザに追われた一人の男が教会に逃げ込んで来た時、厳格な牧師と鬱屈した妻、そして、双方と距離を取る息子が築いてきた危ういバランスの家族関係は、静かにその緊張の度合いを増し始めるのだった-------。

        日本におけるキリスト者の苦悩を描いた小説は、遠藤周作の純文学作品が、その代表的なものですが、それは、見方を変えると、しばしばミステリ的でもあると思う。

        欧米社会ならば、実感的に自明である"絶対的な神の存在"を、日本人は、まず論理によって納得するところから始めなければならないと思う。
        ある出来事に、"神の意志"という意味付けをすることが必要になってくる。

        この「神のふたつの貌」もまた、神の意志という真相=動機に迫ろうとする〈探偵〉の精神的な彷徨を描いたホワイダニットなんですね。

        しかも、彼が神の意志を読み解いていこうとする、論理の道筋はそのまま、神の意志に添う、被害者にとっての救いとしての殺人へと、彼を駆り立てる論理に繋がっていくのだ。

        〈探偵〉が、真相を求めて〈犯人〉を追ううち、その〈犯人〉の心理をトレースし、やがて、自らが〈犯人〉と化していく-------。

        殺人者の倒錯した論理と、探偵という行為が探偵自身を犯行へと追い込む連鎖の構図を提示したこの作品は、だから、ある意味、二段構えのサイコミステリだとも言えると思う。

        さらには、もう一つの連鎖-----親から子へのそれをも、著者の貫井徳郎は、極めてミステリ的に描いてみせるのだ。

        テーマと手法が渾然一体となった、幸福な本格ミステリの形がここにあると思う。

        >> 続きを読む

        2018/07/29 by dreamer

    • 他4人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      プリズム
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!

      • 小学校教諭の山浦美津子が、アパートの自室で殺された。
        胃の中からは睡眠薬が検出され、頭にはアンティークの置時計で殴られた跡があった。

        だが、状況は一筋縄ではいかなかった。
        部屋には、同僚の男性教諭から送られた箱入りのチョコレートがあり、それに睡眠薬が混入されていたのだ。

        さらに窓がガラス切りで切り取られており、侵入者が入り込んだ可能性もあった。
        また、被害者の無邪気すぎる性格は、同僚や友人の間に、さまざまな軋轢をも生んでいた-------。

        この貫井徳郎の「プリズム」は、ミステリ好きなら誰しもがわかるように、アントニー・バークリーの名作「毒入りチョコレート事件」にオマージュを捧げ、この作品に敢然と挑んだ作品なんですね。

        すなわち、意外な結末で読者にカタルシスを与えることが眼目の作品ではなく、何通りもの結末を開示していくことが狙いの作品だと思う。

        小学校の教え子から始まり、同僚の教師、元恋人、父兄といった具合に、次々とそれぞれが連関するように、推論を構築していくんですね。
        それも、アントニー・バークリーの六通りを上回る十通りも。

        そして、最後に衝撃的な推論が用意されてはいるものの、果たしてそれが真実かどうかは断定できない。

        この作品は、我々ミステリ好きの読者の参加を誘う、企みと実験精神に満ちた貫井徳郎の挑戦作なんですね。

        >> 続きを読む

        2018/05/15 by dreamer

    • 他4人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      乱反射
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね!

      • 「慟哭」でお気に入りの作家のひとりになった貫井徳郎の「乱反射」を読了。

        この作品は、直木賞を逃したものの、第63回日本推理作家協会賞を受賞した、骨太の社会派エンターテインメント小説の傑作だと思う。

        強風の夜、倒れた街路樹の下敷きになり、幼児が死んだ。
        事故はなぜ起きたのか?

        受け入れを拒んだ救急外来、放置された自動車。
        犬の糞を拾わぬ尊大な老人、主婦の気まぐれな市民運動、事なかれ主義のお役所仕事-------。

        死亡した幼児の父である新聞記者が、ひとり真相を訪ね歩く。
        そして、彼が辿り着いたのは、人々のエゴの"乱反射"が幾重にも重なり合った、理不尽な現実だった-------。

        嫌な話の前半、考えさせられる後半という構成が実に素晴らしく、我々自身が、いつでも殺人者になり得るかもしれないというリアルさが満載なんですね。

        我々が生きるこの世界そのものの実相を、リアルに奥深く描いた、まさに現実感あふれる傑作だと思う。

        >> 続きを読む

        2018/05/21 by dreamer

    • 他3人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      灰色の虹
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! oasamaru
      • 殺される人たちの価値観や日常生活などがしっかりと描写されていて読み応えのある小説でした。江木雅史以外に一連の殺人事件に関わっている人物が存在するという展開とその人物については予想ができましたが、江木がああいう形で亡くなっていたというのは衝撃的でした。最後に“PAST0 2002”を配置する構成も秀逸でした。 >> 続きを読む

        2018/05/31 by yano

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      後悔と真実の色
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!

      • 第23回山本周五郎賞受賞作の貫井徳郎の「後悔と真実の色」を読み終えました。

        ある夜、東京の神楽坂に程近い赤城下町の空き地で、若い女性の他殺死体が発見された。

        被害者は、刃物で顔といわず身体といわず、めった刺しにされており、なぜか右手の人差し指が切断されていた。

        この赤城下町は、新宿といっても夜は人通りがほとんどなく、先日来、痴漢が出没していたというから、変質者の犯行かと思われたのだ。

        だが、同じく人差し指を切り取られた第二、第三の被害者が出て、「指蒐集家」と名乗る犯人が、自身の犯行の様子をインターネットで実況するに及んで、事件は世間を震撼させる連続殺人へと発展していくのだった-------。

        果たして、犯人の目的はいったい何なのか?
        一見、なんの接点もないように見える被害者の間に何らかの繋がりはあるのか?

        卓越した推理能力から揶揄と羨望を込めて「名探偵」と呼ばれる捜査1課の西條刑事をはじめ、同じく捜査1課の三井、第一の被害者を発見したことから捜査本部に加わり、西條とコンビを組むことになる大崎巡査、西條に異常ともいえる敵愾心を燃やす機動捜査隊の綿引警部補-----。

        これら、様々な立場とキャリアを持つ警察官たちが、各々の信じる正義のために、それぞれのやり方で事件の捜査に挑むのだ。

        この作品は、サイコキラーを扱った重厚な警察小説としてスタートします。
        堅実な捜査が続く序盤から、何者かの罠にかかった西條刑事が、絶体絶命の窮地に追い込まれる中盤まで、「指蒐集家」は容易に姿を現わさないが、その正体を示す伏線は、実は随所に張られているんですね。

        そして、ラストに詰め込まれた意外な展開の連続には、誰もが度肝を抜かれること間違いなしですね。

        抜群のストーリーテリングと構成力で、警察小説と本格ミステリの融合に成功した傑作だと思いますね。

        >> 続きを読む

        2018/08/24 by dreamer

    • 他2人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      愚行録
      カテゴリー:小説、物語
      3.2
      いいね!
      • プリズムに似た進行。筆者にとっては真実よりも、人物がどのような人間であるかを書き尽くすことのほうが大事なことのように感じたりする。夏原さんのような女性って小説ではよく見る(白夜行の雪穂とか)気がするが、実際に女子校などにはいたりするんだろうか。完璧な人間って怖い。 >> 続きを読む

        2018/05/15 by aki

    • 他2人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      北天の馬たち
      カテゴリー:小説、物語
      2.0
      いいね!
      • 毅志は、横浜の馬車道近くで、母親と共に喫茶店「ペガサス」を営んでいる。ある日、空室だった「ペガサス」の2階に、皆藤と山南というふたりの男が探偵事務所を開いた。スマートで快活な彼らに憧れを抱いた毅志は、探偵仕事を手伝わせてもらうことに。しかし、付き合いを重ねるうちに、毅志は皆藤と山南に対してある疑問を抱きはじめる。

        読み方が悪いのか、貫井徳郎が新しい何かに挑戦し失敗したのか。ちーとも面白くなかった。
        なぜ、あの喫茶店の2階でなければならなかったのか。
        なぜ、探偵業のふたりは謎めかしく、かっこいいのか。
        こういった問いに、「そういった設定だから」って言ってしまえばそれまででしょう。
        そういうのがお好きな読者にはたまらんだろうが、『乱反射』『慟哭』など、傑作を背中に背負っておられる貫井御大がだらしなさすぎ。
        貫井作品で読書が面白くなかった経験がなかった僕には、カルチャーショックだったくらい。

        みなさん、本作は読まずにいいと思います。
        >> 続きを読む

        2014/08/08 by 課長代理

      • コメント 2件
    • 他1人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      天使の屍
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 身構えすぎててもっとエグい真相があるのかと思ってしまった。
        子どもは子どもの論理があるとは言うけれど怖すぎるよ子どもの世界…。
        >> 続きを読む

        2018/07/27 by aki

    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      修羅の終わり
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • はじめからずっと暴力の気配が見え隠れし続ける恐ろしい小説だった。シンプルにいうと国家権力怖い… >> 続きを読む

        2018/06/11 by aki

    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      光と影の誘惑
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 後味の悪さや消化不良は若干残るものの、貫井徳郎らしい叙述をふんだんに織り込んだ作品集。無理だろうけど映像化を見てみたいなぁ。
        ラストの小説みたいなオチは結構好き。
        >> 続きを読む

        2018/05/27 by aki

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      迷宮遡行
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • この後味の悪さが貫井徳郎の持ち味なんだろうか。綺麗には終わらせてくれない。

        ヘタレな主人公が凶暴化していくさまがちょっと怖い。正常と狂気の境目って案外曖昧なのかも。

        絢子の性格はバランスが悪い気がする。善人にも悪人にもなりきれてなくて、最後までよく読めなかった。
        >> 続きを読む

        2018/08/25 by aki

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      悪党たちは千里を走る
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 貫井徳郎の作品は本格派ミステリーとか奇抜な仕掛けやトリックがあったりというイメージが強い。そういう意味では「異色作」であることは間違いない。とにかくポップだ。ストーリーは軽快に進む。ユーモアとシニカルが入り乱れて痛快だ。


        真面目に生きることが嫌になった三人、として冴えない詐欺師と頭の弱い相棒が美人詐欺師とひょんなことからつるみ出し「人道的かつ絶対安全な」誘拐を企てるが、自ら狂言誘拐を持ちかける少年が加わり事態は急展開?


        登場人物に愛着が沸く。ワイズクラックを連発する高杉とアイロニー連発の美女・菜摘子。盲目的にアニキ高杉についていく相棒や、頭脳明晰な渋井少年や渋井夫妻。


        久しぶりに一気読みできるスピード感のある本だった。力が抜けていてただ単純に「面白い」。ドタバタコメディ誘拐劇、いかがですか?

        >> 続きを読む

        2016/09/06 by hibiki

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      悪党たちは千里を走る
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 人質公認で誘拐計画をあたためていたところ、その人質が先に誘拐され、代わりにその親を脅迫するよう持ちかけられるという新しい展開と、高杉、園部の憎めないキャラクターに引き込まれた。あと妙にませくれた賢い人質である巧もどこか愛らしい。もとは子供の考えた誘拐なのに計画がしっかりしすぎていると思うのは私が世間知らずだからなんだろうか?子どものころ読んでみたかった。 >> 続きを読む

        2018/05/11 by aki

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      失踪症候群
      カテゴリー:小説、物語
      2.5
      いいね!
      • 匿名化する若者たち、と聞いてさほど違和感はないが、書かれたのは1995年。ただ庇護してくれる家族であれば縁を断ち切るように逃げても構わないというのがまた甘えの極致のような気もする。
        倉持のキャラが憎めなくてかわいいなぁ。
        >> 続きを読む

        2018/06/02 by aki

    • 他1人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      崩れる 結婚にまつわる八つの風景
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • この人はどうしてこの種の怖い話を書くことがこんなに得意なんだろう。身近だからこそ染み込んでくるようなじっとりとした恐怖。夜中に読みたくない作品。 >> 続きを読む

        2018/08/21 by aki

    • 10人が本棚登録しています
      鬼流殺生祭
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 血が近いからこそどうしようもなく憎いという気持ちはなんとなくわかる。
        それとは違う話で事件の直接的な動機が理解できないのは家や血の考えが分からないからか、単に時代が違うからなのか。結局人の悩みや苦悩なんて本人にしか分からないということなんだろう。 >> 続きを読む

        2018/05/13 by aki

    • 5人が本棚登録しています
      妖奇切断譜
      カテゴリー:小説、物語
      2.0
      いいね!
      • なんて怖い話なんだ。殺害現場の状況も動機も理解できない恐ろしさ。美しさって恐ろしいものだと思う。平凡に生まれてよかった。 >> 続きを読む

        2018/09/10 by aki

    • 5人が本棚登録しています
      被害者は誰?
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 吉祥院先輩の憎たらしさがちょうど良く素敵!本名が気になります。
        最初の話は特にそうきたか、という心地よい驚きがあった。先入観って怖いな。 >> 続きを読む

        2018/08/19 by aki

    • 5人が本棚登録しています
      明日(あした)の空
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • PART1と2がどういう風に繋がるのかと考えながら読んでたら最後の最後で、この人があの人でって。視点が変わると物事の真実が見やすくなる、そんなお話。(10.07.24読了) >> 続きを読む

        2015/08/24 by のこ☆

    • 4人が本棚登録しています

【貫井徳郎】(ヌクイトクロウ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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