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霞流一

著者情報
著者名:霞流一
かすみりゅういち
カスミリュウイチ
生年~没年:1959~

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このランキングは1日1回更新されます。
      ロング・ドッグ・バイ
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! Tsukiusagi pyon321
      • ミステリーの始まりは……ゴボウ。
        そう、あの細長くて茶色い野菜である。
        ゴボウが謎だった。
        (・・?

        イントロのつかみは最高でしょう。この謎に答えられる人は皆無だと思います。

        俺は犬。
        名は、アロー。柴犬と何かの洋犬の雑種。
        浮羅田町(ふらだちょう)に住んでいる。
        子犬の柴犬ボンタの名誉をかけて、事件の調査に乗り出した。

        彼の住む浮羅田(ふらだ)公園には、名犬レノの銅像が建っている。
        奇怪な事件がこのエリアを中心に続出。
        犬の間には、レノの降臨だとか幽霊だとかの噂も流れ始める。

        次々に謎が立ち現れ事件は複雑化の一方。
        そして、犬にしかわからない「不可能犯罪(犬密室)」を解決すべく犬のプロ集団「G8」が招集され、
        夜の町を犬たちが疾走する。

        超犬好きの作者が贈る、
        『黒鼻が輝き、肉球が弾み、尻尾が舞う、ドギー・ミステリー』だそうです。

        軽口、ダジャレ、パロディをちりばめて笑わせてくれます。
        タイトルも、チャンドラーの「ロング・グッドバイ」から取られています。
        フィリップ・マーロウみたいな渋い人物もロマンスも出てきませんが。
        犬たちがユーモラスで可愛いので、犬好きには必ずや喜ばれることでしょう。
        表紙の絵と口絵のイラストがかわいさを引き立ててくれます。


        プロットは最初から立ててあってきちんとした構成になっていますが、
        事件そのものは、たいしたことがないし、謎解きもまず無理。
        解決を見るまで、推理不能なレベルのとんでも事件なので
        伏線もあるようなないようなだし、楽しむのはこの部分ではないと割り切りましょう。

        G8の活躍もあまりにも何だし…ちょっと中だるみかな。

        「101匹わんちゃん」の物語の完璧さを改めて評価したい気がしてしまった。
        あの連係プレーはすごい。(アニメも実写も両方いいですね)
        この作品を映画化すると「キャッツ&ドッグズ」みたいになりそうで怖いです(^_^;)

        作中にちりばめられた「犬の掟」=犬法(けんぽう)がユニーク。

        「自分の尻尾を追っかけるな」
        「犬は口よりも耳。そして、何よりも鼻を信じるべし」
        「犬は用を堂々と、そして飼い主はしっかり後始末」
        「風のように、俺たちが俺たちの道になる」
        「人間に足で負けるべからず」
        などなど。

        彼ら犬族は誇り高く仲間意識もあり、プロ根性も半端ないけれど謙虚。
        ひょっとして人間よりも偉いんじゃないかと思ってしまいます。

        『最初からお前に生まれたんじゃない。お前になってゆくんだ。』

        『仲間っていうのはつるむものじゃない。向き合うものなんだ』

        おふざけに終わらないメッセージ性もあり、大人も充分楽しめる小説ですが、
        YAとして読まれるのが最もお勧めでしょう。

        小学生高学年からOKです。
        犬U^ェ^Uが好きなら親子で読もう!

        お別れの言葉はサヨナラじゃない「ワンモア!」
        >> 続きを読む

        2013/04/26 by 月うさぎ

      • コメント 12件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      ウサギの乱
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!

      • 霞流一の「ウサギの乱」は、トリックとロジックの両輪が、バランスよく機能しているミステリだなというのが読後の印象ですね。

        新人女優の羽条ルナは、神社で見つかったウサギの骨をお守りにしてから運気に恵まれ、芸能界でスター街道を駆け上がっていく。

        事件が起きたのは、彼女の初主演映画の完成披露パーティが催された当日だった。不吉な贈り物が控室に届けられ、さらにパーティの出席者のひとりが建設中のビル内で怪死を遂げる。

        第二の事件は、ビルの地下倉庫で起きた。内側からロックされた室内には、槍で刺された死体がひとつ。現場のドアのノブにはウサギに因んだ絵馬が飾られていた。

        そして、間をおかずに第三、第四の事件も発生するが、それぞれの現場にはやはりウサギを連想させる装飾が施されていた。

        そこで捜査に乗り出したのが、刑事役で人気のタレント議員・駄柄善悟。お守り役の倉吉警部をおちょくりながら、彼はウサギと月づくしの事件の真相に肉薄してゆくのだった-------。

        毎度お馴染みの"獣道ミステリ"。この作品のキーワードはウサギ。ウサギと言えば月、ヒロインの名はルナ。月と言えば月面基地、UFO、そしてM・I・B。

        軽佻浮薄な芸能界が舞台だということもあってか、いつにも増してクセのある登場人物たちが作品の中で右往左往する。

        トリック面で驚かされるのが第二の事件。冗談スレスレのアイディアだが、手掛かりの見せ方に工夫があり納得させられるんですね。

        そして、指紋や自転車のタイヤの痕など、昔ながらの手掛かりを元に、斬新なロジックが組み上がる終盤もまたお見事。ユーモアを適度にまじえた文章は非常に読みやすく、一気に読まされてしまう。

        トリックとロジックの両輪がバランスよく機能しているこの作品は、本格ミステリのひとつの理想形だろうと思いますね。



        >> 続きを読む

        2018/04/05 by dreamer

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