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失業の結果、金融業界を志す若者の金融屋として第一歩。金融屋マンガの元祖として絶大な存在価値を感じた。普段の生活では体験できない世界を垣間見られるのが面白く、新宿歌舞伎町のドキュメント本や映画ミナミの帝王などを観る機会が多い。本作では主人公の灰原が金融屋としての第一歩を踏み出すところが収められている。決して尖がったキャラクタでは無い灰原の目線があることによって、ヤクザな世界をマイルドに表現し一般受けするように配慮しているのが見事で有る。ナニワ金融道は、テレビドラマで認知していた上、著者に、金融屋マンガの元祖としての自負が強く、ミナミの帝王に対しても似たストーリーで有るとして訴訟を起こしたという逸話でも知っていた。基本設定が同じ以上、止むを得ない部分は有るが、確かに似た箇所が多く感じた。読者というスタンスでは、作品が面白ければどこが元祖だろうと構わないのだが、金融屋マンガというジャンルを確立したという点で、ナニワ金融道の果たした役割は大きい。映像の影響は大きく、頭の中でウルフルズの借金大王がずっと鳴り響いていた。 >> 続きを読む
2011/06/11 by yutaka
連帯保証人になったことで人生を狂わす人々。人が良いのは美徳だが、守るべき人を持つ身には罪悪だと再認識。以前お付き合いの有った企業の要職者から、合法的に税金を安くしたり、様々な公的援助を受ける方法を、お金持ち程勉強しているという話を聞いた。同時に、知ろうとしない者は、罪で有るという価値基準をお持ちだった。確かに世間一般では成功者と言われる程度にはお金持ちで有り、非常に清廉潔白な方だが、人を陥れたり競合したりせずに蓄財をすることに関しては、極めて貪欲で有り、厳しい視点をお持ちだったことが強く印象に残っている。本作では、知らないことによる悲劇がテーマになっており、知らなかったでは済まされない無知という罪が糾弾されている。ホイホイと連帯保証人になる登場人物がいるが、こういう人物はマンガの世界だけでなく、現実世界にも多く存在する。これまで様々な本を読んできた結果、現在のお金の貸借に対する考え方は以下で有る。保証人になるくらいなら、有限責任となるように金を貸せ。返って来るのを心配しながら金を貸すくらいなら、返されなくても困らない程度の金をやれ。金が返って来ずに友情を無くすくらいなら、一銭も貸さない勇気を持て。ゼニカネが全てでは無いはず。そんなものに人生を縛られる愚は冒したくない。 >> 続きを読む
2011/06/27 by yutaka
アウトローを自認する著者が語る社会のカラクリ。取捨選択が必要だが、得るものは大きい。「ナニワ金融道」の原作者である青木氏。「キツネ目の男」としてグリコ森永事件の犯人とも目された宮崎氏。ともにマルクス主義という共通の哲学を根底に持ち、一癖も二癖も有る著者たちが、マジメに生きるべきところと、フテブテシク生きるべきところを、具体例を示しつつ論じている。ある意味で偉大な成功者で有り、またある意味では社会に溶け込めなかったアウトローで有る彼らの主張は、丸呑みするには危険性が高い。彼ら程の強烈な個性と、強い精神力。そして強運を味方に付けた上で、本作品のように、初めて成功者として上段からモノが言えるので有る。社会の大多数で有るサラリーマンは、当然、彼らほどのアウトロー的な言動は慎むべきだが、アウトロー的な思想については、持つべきで有ると思う。唯物論と観念論など、判断基準となる思想を持つことの重要性を認識した。 >> 続きを読む
2011/08/12 by ice
【青木雄二】(アオキユウジ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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