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アンソニー・ホロヴィッツの「シャーロック・ホームズ 絹の家」は、老人となったワトソンが、ある理由で発表出来なかった過去の事件"ハンチング帽の男と絹の家"について、重い口を開くところから始まる。ある日、ホームズの所へ、画廊を営む男が相談にやって来る。裕福なアメリカ人と知り合い、多くの貴重な絵画を含む商談が成立したが、輸送の際、強盗団に襲われてしまう。さらには、その一味から命を狙われているという画商の依頼を受けたホームズ。調べていくうちに、次々と起こる奇怪な事件。そして遂に、ホームズが真相を解き明かした時、背後に世にもおぞましい秘密が隠されていたことを知る。その後、長い間、二人の心に暗い影を落とすことになる"絹の家"事件とは? -------。ホームズとワトソンのお馴染みのやりとりを楽しみながら、次から次へと深まる謎に困惑させられ、19世紀の陰鬱なロンドンの裏町を思い浮かべながら、一見、繋がりがありそうにもない事実が、複雑に絡み合っていたことに驚き、危険を伴う二人のアクション場面にワクワクさせられる。そして、クライマックスでの快刀乱麻を断つ、ホームズの推理を堪能しながら、いつの間にか読み終えているという、まさに一気読みのミステリだ。 >> 続きを読む
2020/01/06 by dreamer
キャサリン、リズ、モナ、キャシー、サラ。5人の女性警官を主人公とした10篇。『完全』女性警察官が、正当防衛で男を射殺。20頁にも満たない話ですが、その内容はとても濃いものでした。「彼」は私の中に確実に存在し、断片的に記憶が蘇ってきます。『味、食感、視覚、音、匂い』死体の匂いについて描写が凄まじい。また、銃、装填方法による触覚が伝わってくるようでした。わずかな金属音で状況を判断し生死を分ける。その描写が生々しい。『傷痕』助けを求めてきた女性の胸にはナイフが突き刺さっていた。彼女はレイプ未遂犯の仕業だと主張するも、刑事は彼女の自作自演と断定。6年という年月は、主人公・キャシーの立場や結婚といった、状況までも大きく変えました。過去の事件のことで夫を告発する主人公の気持ちを思うと、また心が重くなります。『生きている死者』、その後を描いた『わたしがいた場所』事件に向き合っている時以上に、その後の生活で虚しさや寂しさを感じました。『傷痕』のキャシーと夫レイのリンクが少しあります。銃は女たちを悲しませます。そのリアルさが、痛い程伝わってきました。読了までに、ものすごい時間がかかりました。一つ一つの物語はさらっと読めるのですが、女性警官たちの悲しみが重たくのしかかるようで、続けて読むことができませんでした。2ヶ月はかかっていると思います。ラストの『わたしがいた場所』は救いのある話で、このおかげで読後感は良かったと思います。 >> 続きを読む
2015/12/02 by あすか
カーデュラ物の他にも短編が入っててどれも面白い陥れ物の「いい殺し屋を雇うなら」や心理描写の巧い「くずかご」は良かった特にコンゲーム的な、でも人って捨てたもんやないと思わせてくれる「トニーのために歌おう」が好き >> 続きを読む
2015/12/10 by 紫指導官
密室の巨匠・カーの代表作。とはいっても、本作は密室物でなく、物理トリック物ですらない。本来のカーの方向性ではないのだが、とても優れた作品で、この方向の延長線上にガストン・ルルー「黄色い部屋の謎」(超傑作)が挙げられると思う。初めから主人公のイヴ・ニールとトビイ・ローズの恋愛シーンなのが、カーっぽくない。イヴの前夫ネッド・アトウッドの「パパのローズは君の銀行預金が好きなんだよ」というのはなかなかゲスなセリフである。イブがネッドとの不倫を疑われるようなシーンを一刻も早く抜け出そうとするシーンは必見であり、ストーリーテラーとしてのカーの実力がいかんなく発揮されている。イブが殺人容疑者となり、その冤罪を晴らそうとする真剣さは、ウィリアム・アイリッシュ「幻の女」を彷彿とさせ、やはりこのネタは鉄板という感じがした。イヴが夫トビイの助けを求めるも、トビイが言葉をかけない、というような描写はカーの恋愛関係の巧みさを思い知った。本作のトリックはとても基本的なもので、今となっては手垢がついているかもしれないが、物語としてもとても読みやすく、カーの作家としての実力を再確認させられた。 >> 続きを読む
2020/01/01 by tygkun
タイトルの「幽霊の2/3」とは1人ずつそれぞれのクイズを出題され、1度間違えたら幽霊の1/3、3度間違えて3/3で回答者である幽霊は死亡…というクイズゲームらしいタイトルが答えというパターンだと言われてるがだったら3/3でしょ、もしくは分母が4でしょう?現ジョン・F・ケネディ空港を1956年出版当時はアイドルワイルドという名前やったのか、いつからケネディの名前を冠したのかな?探偵役のウィリング博士も妻も気の進まないパーティーに行きたくないのにお互いがそんな事いうたらアカンと言われると思い言いだせずにいるという場面があるが日本人的な夫婦やなあと思う書評家が作家の作品をオチまでネタバレしてるのはあんまりではないかと思う、これから読むのを私ならもうやめとくわ第二次世界大戦の後の物語なので除隊手当なるものが出てくるが会社を興すとっかかりになる程出して貰えたのか、命がけで復員した人々への米国の誠意やなこの当時は急性虫垂炎は怖い病気やってんな、死ぬ人がいたとは…一番気の毒に思ったのはみんなから嫌われていた作家の妻ではないかと思う、あんな結末を彼女にぶつけなくても… >> 続きを読む
2017/02/02 by 紫指導官
もう一人の自分がいる。ドッペルゲンガーの恐ろしさがページを進めます。なにかのトリックだろうと思いながらももしかしたら・・・と読者を引き付ける手法が流石です。最後は賛否両論でしょうが、私はこのリドルストーリーもどきが気に入りました。 >> 続きを読む
2015/09/08 by kobe1225
【駒月雅子】(コマツキマサコ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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