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ハロルド作石による漫画家漫画。近年、バクマンのヒットもあり、このジャンルはもはや過剰供給感もあるが、ハロルド作石ということで、画力があり主人公・伏見紀人の描く作中作がめちゃめちゃ面白そうで引き込まれる。ヒロインの霊能力も織り交ぜてストーリーに意外性もある。ただ1巻はやや地味な立ち上がり。このあたりは巻数を重ねていくことでBECK同様にサクセス・ストーリーとしての面白さがだんだん出てくると思うので先の展開に期待。 >> 続きを読む
2013/09/17 by ybook
連載が再開したとのことだったので、一気読み。ベック終了後に連載開始された今作ですが、雑誌連載当時に思ったのは、「ハロルドさん、絵めっちゃ下手になってる……」でした。リーは作為的にそうしているのかもしれないが、細すぎる顎にデカすぎる瞳。まるで整形に失敗したみたいな顔に感じた(一方でデフォルメされた時の表情は可愛いと思った、小動物的な意味で)。そんな訳で連載当時は読めなかった作品ですが、いやぁ、そんなの気にせずに読んでおくべきだったかも。すごく面白い。今作を読んでいて、とても興味深くと感じたのは、リーの言葉はチャイナタウンでは「呪いの言葉」であるのに、ランスの側(近世の世界とでも言えばいいか)では芸術になるということ。音楽で考えれば分かりやすいかもしれない。音楽とは太古の昔、神に捧げる祈りの言葉だった。その音やリズムには意味があり、現世に善きも悪しきをももたらすものだった。しかしそれは、時を経ることにより少しづつ変わっていった。音楽のありよう(メインストリーム)はクラシック、ジャズ、ロック、ヒップホップと変遷していき(←かなり大雑把だけど……)、時代共にどんどん敷居が下がっていった。ヒップホップに至っては楽器が演奏できなくても成立するのだ。この作品は、詩(言葉)というものが持つ意味が変わる過渡期を描いている(それが歴史的事実かは、いったん脇に置いておいて)。日本でも「言霊信仰」という言葉が存在するように、中世の人々(もちろんそれ以後の時代の人々もそうであるが)は言葉の持つ、ある種呪術的な力を信じていた。だからこそ、チャイナタウンの住人達はリーの言葉を恐れる。リーは未来に起こることを予言しているのではなく、リーがその言葉を発するからこそ、その事実が起こるのだと考え恐怖する。市民文化が花開くのは近世に突入してからである。これは、神の為に存在していた物達を、人間の物にしようとした時代の物語。そしてその中心に立つのは、世界一名の知れた劇作家・詩人のシェイクスピア。なんてスリリングでワクワクする物語なのだろうか。 >> 続きを読む
2017/04/14 by れのお
【ハロルド作石】(ハロルドサクイシ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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