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務台夏子

著者情報
著者名:務台夏子
むたいなつこ
ムタイナツコ

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このランキングは1日1回更新されます。
      愛おしい骨
      カテゴリー:小説、物語
      3.2
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      • 看板のキャスリーン・マロリーのシリーズよりも、単発作の「クリスマスに少女は還る」で有名なキャロル・オコンネルのノンシリーズの一篇「愛おしい骨」。

        主人公オーレン・ホッブスが、長年勤めたアメリカ合衆国陸軍の犯罪捜査部を辞め、20年ぶりに故郷に帰って来るところから、この物語は始まる。

        事件は彼が17歳の時に起きた。その日、オーレンは、2歳年下の弟ジョシュアと森に出掛けたが、戻って来たのはオーレンだけだった。

        ホテルの女主人のアリバイ証言でオーレンは、容疑を免れるが、事件は迷宮入りとなり、判事だった父親の奨めで、故郷の町に別れを告げたのだった。

        そんな彼を呼び戻したのは、乳母も同然の家政婦のハンナで、最近になってホッブス家の玄関に、弟の骨が置かれるという怪事件が起きたためだった。

        彼を脅して利用しようとする保安官を逆に手玉に取り、オーレンは事件を調べ始めるが-------。

        物語の面白さとミステリとしての興味という、両方のベクトルが存在するならば、この作品は物語の面白さに大きく傾いた作品だ。

        例えば、骨になった弟が、夜ごとに戻って来るという謎は、摑みとしてこそ魅力があるが、真相はやや尻すぼみだし、真犯人の隠し方にも、もう少し工夫が欲しい。

        しかし、一方で、物語ることにかけての作者の手腕には目を瞠るものがあり、とりわけ百鬼夜行とでも言いたくなるような存在感を誇る登場人物たちが圧巻だ。

        一見、奇矯な彼らの言動や行動が、やがて事件のベールを少しづつ剥がしていくあたりも見事で、キャロル・オコンネルという作家のアクの強さが、物語世界を構築する、肥沃な糧になっていると思う。

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        2019/11/25 by dreamer

    • 他3人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      クリスマスに少女は還る
      カテゴリー:小説、物語
      4.7
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      • こういう終わり方にしたのか~!と本当、びっくりものでした。私は感動した組!。
        この結末は賛否両論でしょうね。
        いや、でもいいよん。だって・・・クリスマスだもん(謎&笑)。

        最初は犯人は誰?主人公の刑事ルージュの双子の妹を殺した犯人と同人物?などなどミステリ要素の方が強く読み進めていましたが、途中からは少女たちの脱出劇の方が心配になっちゃって、もうハラハラドキドキ。
        二人の少女は性格も全然違うし、1人の子はとっても面白いキャラクターをしているんです。おまけにルージュの妹の事件のこと、ルージュの前に現れた顔に傷のある謎の女。誘拐された少女たちの親のこと。更に破産寸前のルージュの家の問題などなどいろいろな要素が絡まりあい、本自体は結構厚いのですが嫌になることはないです。

        オコンネルの作品にはキャシー・マロリー巡査部長を主人公にしたシリーズもありますが、私はマロリーがあまり好きではないので、もっとこういう作品を書いて欲しいなぁ~とせつに願う次第です。
        >> 続きを読む

        2015/02/17 by mana

    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      吊るされた女
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 「愛おしい骨」で初めてキャロル・オコンネルという作家に出会い、その語り口のひねくれぶりにびっくりさせられたものでした。

        そのキャロル・オコンネルの「吊るされた女」をワクワクしながら読み終えました。
        この小説は、ストリート・チルドレン上がりで、現在はニューヨーク市警に奉職する刑事、キャシー・マロリーが主役を務めるシリーズの第6長篇なんですね。

        凄惨な事件の犠牲者となった女性・スパローは、マロリーと相棒のライカー巡査部長の共通の知人だった。
        彼女は首を吊られただけではなく、金髪を刈り取られて口に詰め込まれ、周囲には大量の蠅の死骸がばら撒かれていた。

        事件の発覚時には、まだ彼女は仮死状態だったのだが、その後の処置がまずく、植物人間状態になってしまう。
        そういった悪夢のようなドタバタは、この作家独自のものだと思うんですね。

        そして、この作品の肝は、現場に遺されていたペイパーバック版の小説を巡る謎解きで、それが示す事実が明らかになった時に、ミステリとしての輝かしい瞬間が訪れるのだ。

        全体としては悲劇的な傾向の強い小説なのに、その箇所だけに喜劇の味付けが施されているのだ。
        そうした緩急のつけ方が、この作家は実にうまい。

        スパローは、連続殺人事件の被害者の一人に過ぎないという見方をマロリーが提供したため、過去の事件をも視野に入れて捜査が進められていくことになる。

        その過程を描いた中盤の展開は緻密なものだ。そして、終盤で提示される真相には、やや既視感があるという感じで、若干、不満もありますが、致命的な瑕にはなっていないと思う。

        >> 続きを読む

        2018/12/26 by dreamer

    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      鳥
      デュ・モーリア傑作集
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! Tukiwami
      • 【圧倒的な恐怖感】
         これは、もうヒッチコックの映画の方で有名ですよね。その原作。
         私は、リアル・タイムでは見ることができなかった年代ですが、ヒッチコック大好きです。
         著者のダフネ・デュモーリアは、「レベッカ」なども著している作家さん(これもヒッチコックによって映画化されていますね)。
         どうしても映画の「鳥」の方が圧倒的にインパクトが強くて、なかなか原作を読まない一冊になっているかもしれません。
         ここでも、ヒッチコックの線でご紹介です。

         主演のティッピ・ヘドレン(メラニー役)は、ヒッチコックお好みの女優さんだったらしいです。
         出だしは、メラニーは都会的な小生意気な女性として描かれています。
         鳥屋さんに入るのですよね。そこで、プレゼント用のつがいのラブ・バードを探していた男性、ミッチ(映画ではロッド・テイラー)と出会います。
         この時点では、鳥は愛でるべき対象として描かれています。

         田舎のミッチの家を訪ねるメラニーなのですが、そこで初めての鳥の襲撃に遭います。
         カモメが彼女をつつくんです。

         さあ、そこからどんどん鳥たちの襲撃が始まっていきます。
         鳥たちの襲撃によってガソリンスタンドが炎上するシーンは記憶に残ります。
         電話ボックスに逃げ込んでも、そこに鳥たちが体当たりしてきます。
         また、びっしりと電線にとまっている鴉たちのなんと恐ろしいこと。
         襲撃の「動」も怖いのですが、襲撃を予期させる「静」の鳥たちがなんとも不気味です。
         
         ミッチの母親は、この街にやってきたあなたがこの厄災の元凶なのだと詰め寄ります。
         この頃のメラニーは、最初の小生意気な雰囲気ではなく、傷を負いながらも子供達を守る女性として描かれる様になります。

         町中鳥たちが包囲し、襲っているような状況になります。
         メラニーは、ミッチ一家と一緒に家に立てこもるのですが、鳥たちは容赦なくドアを突き破り、暖炉から侵入しようとします。
         何百種類、何千羽の鳥たちが人間を襲います。
         動物が人間を襲うというテーマの作品は数々ありますが、その傑作ではないでしょうか。

         このままでは危ない! ここから脱出する!
         そっと、そっと。
         静かに車のエンジンをかけるミッチ。
         周りはびっしりと鳥たちに囲まれています。
         少しでも刺激したら襲われてしまう!
         何と緊張感があふれるシーンでしょうか。
         雲の切れ間から流れ落ちる光りがびっしり蝟集した鳥たちを照らします。
         
         「これも持って行って良い?」と、プレゼントのつがいのラブ・バードが入った鳥かごを持ってくる子供。
         「いいよ。さあ行こう。」
        >> 続きを読む

        2019/02/02 by ef177

    • 2人が本棚登録しています
      レイチェル
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • デュ・モーリア作のもうひとつの「レベッカ」とも呼ばれる作品。
        今回も状況の描写が素晴らしく、登場人物と同じ場で物語を見ているような気持ちにさせる。

        両親を亡くし、従兄アンブローズによって育てられるわたし。
        アンブローズはイタリアで結婚し急逝する。アンブローズからの便りに、ただならぬものを感じるわたしは、彼の妻であるレイチェルを憎む。
        そんな折、レイチェルがわたしの暮らす屋敷にやって来る。

        「レベッカ」と同じくイギリスの上流家庭と言える裕福な家族の物語。
        タイトルともなっているレイチェルは、魅力溢れる女性だが、それだけではないように思わせる謎を秘めている。そういうところも「レベッカ」に似ている。
        設定は似ているが、「レベッカ」の方が個性の強い登場人物が多いように感じる。

        本書のわたしは若い男性。
        このわたし、フィリップが何とも言えない。
        レイチェルを毛嫌いしていたのに、会ってすぐに心酔してしまう心変わりの早さ、身勝手で我儘、衝動的というか軽率に思うまま行動してしまう思慮の浅い男。
        ここまで愚かな人物だと、読みながらイライラとして楽しい。

        意外とも言えるラストが唐突にやってくる。
        「レベッカ」のときと同じように突然終わってしまう物語に茫然とする。まさに糸がプツンと切れるように終わる。

        レイチェルは結局、悪女だったのか聖女だったのか。答えがはっきりと書かれていない。
        こういった終わり方は好き嫌いの別れるところだと思う。
        わたしは「レベッカ」のときと同じく、想像を膨らませ、読み終わるとじんわり余韻を感じられるところが良かった。

        まだまだ他の作品も読んでみたくなる。

        >> 続きを読む

        2015/12/11 by jhm

    • 1人が本棚登録しています
      内向型を強みにする おとなしい人が活躍するためのガイド
      カテゴリー:人生訓、教訓
      5.0
      いいね!
      • kindleで読みました。

        とても分かりやすく凄く納得のいく内容です。

        私は自分でなんて気がきかないんだろうとか、近所の人とのちょっとした世間話などが苦手で、そういう当たり前のことができないことに悩んでいました。

        でもこの本を読んで、それは自分が内向型だからだということが分かり自分自身の性質に納得しました。
        そして他にもこういう人がいるんだということを知りました。

        慣れれば普通に話すことができるのですが慣れるまで上辺の自分になってしまうし自分から話すこともなかなかできません。
        そういう自分が嫌で変えたい変えたいと思ってましたが、内向型の人は外向型の人と比べ、脳の性質から違うそうです。

        どうりで変えたいと思っても変えられないわけだと、そういう点でもいい意味で諦めがつきました。

        私は内向型の右脳型です。
        分かりやすくいうと、ひらめき型です。
        私の職場はそんな私の変わった性質をうまく利用してくれているので、私は恵まれていると思います。

        外向型が評価される社会ですが、内向型の人も上手く細々と活躍できる社会ができたらいいなぁと思います。
        >> 続きを読む

        2014/09/24 by snoopo

      • コメント 8件
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【務台夏子】(ムタイナツコ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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