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保育園から借りてきました。保育園にずらっと並んだ絵本の中からこれを見つけ「ママが大好きな絵本だよ~」と言ったら「読む!」と。好きな絵本を娘と一緒に読むのはとても幸せな時間です。りんごの木やお花に囲まれ、おひさまやお月さまを見ながら、四季を感じながら過ごしているちいさいおうち。ところが月日が経つと周りには道路ができ、お店や駐車場ができ、電車が通り、ビルが建ちます・・・昔から好きな絵本なのですが、3歳半の娘と一緒に改めて読んでみるとけっこうお話は地味というか、わかりやすくはないというか、退屈しちゃうかもなぁと思ったりもしました。でも毎晩選んでくるし、毎回2回は読むので、娘なりに何か感じている様子です。大人の私にとってはイラストや雰囲気が可愛いらしいというだけでなく考えさせられることが多いです。町=悪とは思わないし、都会の便利さも享受している私ですが、人々が常に急いでいる様子などはエンデの「モモ」を思い出したりしました。自然に囲まれ四季を感じることの素晴らしさも。時代はどんどん変わっていくけれどもちいさいおうちが幸せでありますようにと願うと同時に娘もいつまでも幸せでいられますようにと願ってやみません。 >> 続きを読む
2019/07/06 by chao-mum
「ちいさいおうち」で知られる、バージニア・リー・バートンの絵本。絶版になっていた「ちいさいケーブルカーのメーベル」が復刻されたものです。サンフランシスコといえば、アメリカで随一の美景を誇る観光都市。その顔ともいえるのが、ちょっとレトロなケーブルカーです。この絵本は、かつて、経済的理由と近代化の波に押し流され廃止が決まったケーブルカーを市民運動の力で守り抜いたという実話を絵本にしたものです。擬人化されたかわいらしいケーブルカーやちょっと悪役のバスなどが登場するものの、語られる物語は、決して子供向けの甘い味付けの絵本ではありません。存続を願った市民が「ケーブルカーを守る市民の会」を結成し、住民投票で勝利する経緯を、ケーブルカーのしくみを紹介し、安全面等のケーブルカーの利点を説明し、理知的に建設的に訴えています。お馴染みのあたたかい絵でサンフランシスコの実際の風景を描いていますし、乗り物の描写も詳しくて手抜きなしです。絵本好きの子どもにも電車好きの子どもにも純粋に喜ばれそうです。私もサンフランへケーブルカーに乗りに行きたくなりました!この本で特に感心するのは、子どもを人格のある人間としてみなしている点です。しつけの必要な未発達の存在ではなく、将来社会に出ていくべき存在として子どもが期待されていることが明確にわかります。感動を持って市民として何ができ、どう考え何をすべきか。子どもたちは、自分の感性で会得していくでしょう。街の主役は自分たちひとりひとりなんだと。「教育的絵本」というと、イメージが悪いかもしれませんが、これは、お手本的な教育絵本だと思います。そして、日本では市民による投票という手段すら、開かれていないという現実に疑問を持たざるを得ません。私たちは原発も国の代表も自分たちで選ぶことができない国に暮らしています。民主主義とは何だろう?私達大人こそ、ここから学び直さなければならないのではないでしょうか?ケーブルカーの廃止への反対運動がおきたのは、1947年。この本の初版が出版されたのは、1952年です。今ではサンフランシスコのケーブルカーは、史跡登録リストに載っている唯一の交通機関となっています。 >> 続きを読む
2012/05/25 by 月うさぎ
【バージニア・リー・バートン】(バージニア・リー・バートン) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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