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レイモンド・チャンドラー

著者情報
著者名:レイモンド・チャンドラー
れいもんど・ちゃんどらー
レイモンド・チャンドラー
生年~没年:1888~1959

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      ロング・グッドバイ
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
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      • 【ハードボイルドは冷酷非情なんかじゃない】
         ハードボイルド物の代表選手と言っても良いフィリップ・マーロウが登場する古典的名作。
         数年前、村上春樹さんが新訳を出したことで再注目された作品です。

         あらすじは、私立探偵のフィリップ・マーロウは、とあるきっかけから酒に溺れたダメ男と知り合いになります。
         余計なおせっかいなのだけれど、見捨てておけなくなったマーロウが彼を助けるわけですね。

         その後、時々一緒に酒を飲む仲になるのですが、彼は以前結婚していた大富豪の娘と再びよりを戻して再度の結婚をすることになります。
         ところが、その娘が何者かに殺害されてしまいます。
         彼はマーロウに国外逃亡の手助けを頼み、マーロウもこれを聞き入れてやります。
         警察はもちろん、この逃亡者が犯人と考えて捜査をし、マーロウも彼の逃亡を手助けしたとにらまれて勾留されてしまいます。

         ところが、突然、逃亡者が国外で全てを自白する手記を残して自殺してしまったことから事件は終息してしまいます。
         彼が殺人犯であるとはどうしても信じられないマーロウ。
         しかし、色々な方面から、この件から手を引けと脅されます。

         場面変わって、マーロウのもとに新たな依頼が舞い込みます。
         ベストセラー作家が新作を書けずに悩んでいる。
         しかもその作家は酒浸りになっており、何か悩み事を抱えているようなので、一つその悩みを解決して欲しいとの編集者からの依頼でした。

         そんな依頼は私立探偵の仕事じゃないと断るのですが、その後、その作家の美貌の妻から、作家が行方不明になったので探し出して欲しいとの依頼が。行き掛かり上作家を捜すはめになるマーロウ。
         その後、この二つの事件が…… というお話。

         ハードボイルドは「固ゆで卵」のこと。
         情に流されない冷酷非情なタフ・ガイを指す言葉とされていますが、その代表とされているフィリップ・マーロウは、決してそんなタイプの男じゃない。
         むしろ、情にもろく、ロマンチストなのです。
         どこがどうなってそんな定義に当てはめられてしまったことか(やはり代表選手のリュウ・アーチャーだって決してそんなタイプとは思えないのですが)。

         私は、ハードボイルド物はこれまで敬して遠ざけてきたのですが、やはり名作と言われているものは読んでおこうと思い、最近、この手の作品を立て続けに読んでいるところです。
         何故、ハードボイルド物を避けてきたかというと、先ほど書いたような定義の登場人物に興味を持てなかったからでした。しかしながら、実際に読んでみたところ、実はそんなことは無いのだということが良く分かった次第です。
        >> 続きを読む

        2019/06/28 by ef177

    • 他3人がレビュー登録、 16人が本棚登録しています
      さよなら、愛しい人
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • 「荒っぽいのが流儀だ。仕方ない」
        「フレンチ・ドリップ。粉は粗挽き。紙フィルターは使わない」
        タフな私立探偵、フィリップ・マーロウ。

        ハードボイルドといえばチャンドラー、チャンドラーといえばフィリップ・マーロウ。

        小説を読んでいなくても、映画を観ていなくても、誰もがその名を聞いたことがあるハードボイルド・ファンに最も愛されている主人公であることは知っています。
        私のチャンドラーの小説のイメージはこんな先入観で出来上がっていたのでした。
        チャンドラーの最も有名な作品は「ロング・グッドバイ」だと思いますが、
        読書ログさんがこちらを推薦してくれてよかった。
        よりチャンドラーならではのよさが際立ってわかるのがこの小説かもしれないからです。

        なんて上質なミステリー!私の読後の感想はこれにつきます。

        ミステリーとして構成された骨格をもち、伏線もちりばめられています。

        まずはいきなり殺人事件。
        ムショがえりの大男、ムース・マロイが、かつての恋人ヴェルマを捜しに訪れた店「フロリアンズ」で起こした黒人殺し。
        マーロウは好奇心から目撃者となって巻き込まれ、犯人のムース捜索に関わり始めると同時に別の事件が持ち上がる。
        上流階級を狙った宝石強盗事件に絡んだ殺人事件ではマーロウ自身も襲われて…。

        ロサンゼルスのベイシティ(サンタモニカがモデルになっているそうだ)を舞台に、美しいクリーンな町の裏側に巣食う悪徳や政治の腐敗と暴力が透けて見え出してくる。
        事件の黒幕はいったい誰なのか?
        やがて事件は意外な顛末に向かう…といった感じ。


        マーロウが口を開けば、何かしらウィットや皮肉や比喩のヒネリの聞いたセリフが飛び出します。
        「まったく洗濯桶みたいにキュートな女だ」など…。自称「シェイクスピア的タッチ」だそうな。
        けなし言葉にさえ繊細さすら感じられ、荒々しいマッチョなイメージは全くありません。
        身長180cm、適度にがっちりした体形でみるからにタフな黒髪で茶色の目のハンサム(意外なことに)な、若い男性(おそらく30代前半から半ば)
        ……映画のイメージは捨てた方がよさそうです。

        ヤクザや用心棒たちが登場し、拳銃にブラック・ジャックなどの武器は使われますが、
        小説ではバイオレンス・シーンよりも風景やマーロウの眼に映った景観が丁寧に美しく描写されているように思えます。
        ホテル・サンスーシのフロントマンの禿頭の黒人、ムース・マロイの巨漢ぶり、グレイル夫人の艶やかな色香、アル中の未亡人の小汚さ、それぞれにクセのある警察の面々。
        そして妙に心に残る1匹のピンクの頭の虫ですら。
        目に浮かぶ鮮やかな人物描写が素晴らしい。
        心理をあれこれ描くことなしにその人となりを「わからせてしまう」その筆力は並みではない。

        細かく丁寧な描写として褒められる日本人作家の多くに見受けられる、心理描写をことこまかに説明過剰にわかりやすく描きこんでしまうのに対し、これはまた、なんともしゃれているではないですか

        村上春樹がチャンドラーを好きだという理由がよくわかります。
        一人称小説ですが自分語りの小説ではない。ん~。私好みです。
        難を言うと、人種差別的な部分が目立つ。でもそれは60年代よりも前のアメリカの実情です。
        女性がわかっていないかもしれない。これだって多くの男性作家がそう。カポーティは例外として。

        遅ればせながらも「チャンドラーの小説のある人生」に入れたことを、まずは祝したいです。
        乾杯はもちろんバーボンで(^^)/∀

        (月うさぎのうんちくコーナー)
        【ボンデッド】(BONDED)
        連邦政府により、1897年に制定された『ボトルド・イン・ボンド法』に基づいて製造されたバーボンウイスキーで、出荷の際に酒税を納税するためBONDED(納税済み)』とラベルに明記されています。
        1pint パイントは 0.473 リットル
        the clerkは本当に小さなコップで飲んだのですね。( ´艸`)

        (おまけ)
        ベイシティの不良警官ガルブレイスをマーロウは「ヘミングウェイ」と呼びかけている。
        どう考えてもアーネスト・ヘミングウェイをおちょくっているとしか思えないのだけれども…。
        どういう意図なんでしょうか?
        「なあいいか、ヘミングウェイ、私のいうことをいちいち繰り返さないでくれ」
        「だいたいそのヘミングウェイって誰なんだ?」
        「おんなじことを何度も何度も繰り返して言うやつだ。そのうちにそれは素晴らしいことなんだと、こっちも考えるようになる」
        >> 続きを読む

        2016/12/03 by 月うさぎ

      • コメント 10件
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      大いなる眠り
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
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      • かなり前に読んで、内容を忘れたのでまた読んでみました。「フィリップ・マーロウ」が登場したのが、この物語からです。はっきり言って昔の物語なので時代背景がピント来ない。それにテンポがいまいち。それに内容が複雑で頭に入らない。私は謎解きが好きなのでこんな内容の本は苦手ですね。 >> 続きを読む

        2017/09/09 by rock-man

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      湖中の女
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • レイモンドチャンドラーの名作のひとつ。
        失踪した女を探すうちに殺人事件が起きる。犯人と疑われたマーロウは警官から殴られたり暴漢に襲われながらも真犯人を探し出す。
        推理の内容はよくできていて、作中で見落とさなければ簡単に気付けてしまうが、味わい深い描写でチャンドラーにひきつけられる。
        >> 続きを読む

        2015/05/15 by teem0

      • コメント 4件
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      リトル・シスター
      カテゴリー:小説、物語
      2.0
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      • 出てくる女性、全てが
        人間的魅力に欠ける

        描かれる各場面の状況も
        とりとめが無い

        事件そのものは
        大して興味の惹く謎解きでも無く

        チャンドラーは
        何がしたかってん

        この作品のおもしろさが分からない私が
        単に
        読解力が無く
        感情の乏しい人間なのかも知れないが…
        >> 続きを読む

        2019/11/30 by 紫指導官

    • 3人が本棚登録しています
      ロング・グッドバイ
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 原書は読めないし、翻訳を比較しながら何冊も読む気もないので、自分にとっては唯一の「ロング・グッドバイ」になると思うが、それで十分だと思えるほど満足できた。

        元々、村上さんの人気を理解したくて、その著書や翻訳を読み始めたのだが、これまでで一番ハマった。

        ミステリーもなかなか途中で中断できないので、なるべく避けてきているのだが、たまには時間を作ってしっかり読んでみるもんだなぁと思った。

        たまにこういうアメリカのハードボイルド小説を読むと、やっぱりアメリカってスケールでかいなぁって妙に納得。
        >> 続きを読む

        2013/11/24 by freaks004

      • コメント 5件
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      さよなら、愛しい人
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • チャンドラーというと、フイリップ・マーロウのハードボイルドさがまず真っ先に取りだたされるが、この作品はミステリーとしてのストーリーもさることながら、人間を描く、その描き方のすばらしさが満載された作品だと思う。
        登場人物が個性的で、それらの織り成す人間模様も読んでいる人を引き込んでしまう。
        そして、チャンドラー独特の比喩もあちこちに散りばめられている。
        例えば、マロイという2mを越える男に対しては、"大男は言った。夢でも見ているようなしゃべり方だった。一人きりで、森の奥ですみれを摘んでいるのだ。"
        フロリアンというばあさんは"まったく洗濯桶みたいにキュートな女だ"となる。
        最後は、悲しい結末を迎えるのだけれど、最良の作品を読めたという"山盛りのパフェでも食べた"充足感で一杯になるのである。
        読んだ後にまたすぐ読み返したいと思うような作品である。
        >> 続きを読む

        2017/08/16 by Reo-1971

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【レイモンド・チャンドラー】(レイモンド・チャンドラー) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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